幻の夢を追いかける花   作:或る記憶

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帝王へ向けた花

 

夕方、廊下をオレンジ色が染める中、ポニーテールを揺らし松葉杖を使って歩くウマ娘が1人。

そのウマ娘は浮かない顔をしたままとある教室の前で立ち止まる。

確か、今日は用事があるから教室で作業をしていると教えて貰った。それでもどこか緊張と、心配の感情が入り混じる。

 

「……よしっ」

 

深呼吸を1つ落として、誰にも聞かれない大きさで覚悟を決め、そっと横開きの扉をスライドさせる。

丁度真ん中の列の少し後ろに唯一座っているウマ娘。

同じチームの仲間とは違う真っ白な、だけど、毛先だけが黒く染まっている髪の毛。

 

「あ、あのッ……!」

 

扉から離れる事が出来なかった彼女が思い切って、声を上げれば白髪のウマ娘は耳を少し動かして目線を上げる。

 

「どうか、しましたか?」

「あ、あの、えっと……アセビボタンさん。ですか?」

「えぇ。アセビボタンは私です」

「良かった……ボク、中等部のトウカイテイオーって言います。少し、お話を聞きたくて」

「?構いませんよ。どうぞ、此方へ。この時間だと誰も来ないでしょうから、お好きな席へ座って下さい」

「は、はい!」

 

トウカイテイオーと名乗ったウマ娘は、目的であるアセビボタンの元まで未だ緊張した面持ちでその隣の席へ腰を下ろす。

人が居ない教室はオレンジ色が綺麗だが、ヤケに静かで落ち着かなかった。

 

「それで、お話とは?」

「あの、ですね……ボク。見た通り怪我をしちゃって、それも初めてじゃ無くてもう何回目かの怪我で、タイムだってマックイーン……同じチームの仲間とは競え無いくらい遅くなっちゃって、それで、なんて言うか、どうやって復活してやろーかなー、なんて……ハハ……」

「それで、私の所へ?」

「はい……!アセビボタンさんもスランプから、一気に強くなったから」

「成る程、ちょっとだけ気持ちの先が折れちゃったんですね。でも、まぁ、簡単に言いますけど大丈夫だと思いますよ」

「へ?」

「私がスランプと呼ばれた状態を脱したのは天皇賞秋でトレーナーさんからの応援が聞こえて、それに釣られるようにお父さんから頑張れーってかけっ子の時に言われていた事を思い出して、それで、"じゃ、頑張らないと!"となって、気付いたら元の様に走れてました」

「そんな、簡単な事で?」

「えぇ。簡単な事で、です。同じチームのメンバーの為に、もしかしたら周りから頑張れと応援されて、簡単な、それでいて心動かされるナニカによって、きっとトウカイテイオーさんはまた走れる様になります」

 

時計の針だけが音を鳴らすこの教室にはアセビボタンの声と、時折トウカイテイオーの声が混じるのみ。

 

「……そっか」

「御免なさい。私、言葉が上手く無くて、トウカイテイオーさんの求める答えじゃ無いかもですが、脚。早く治ると良いですね」

「うん。また、走りたい。会長みたいになりたいんだ」

「シンボリルドルフさんですか?」

「そう、ずっと、ボクの憧れなんだ」

「それは良いですね。私も、追い掛ける背中があります」

「そうなの?」

「はい。遠い遠い先にある背中が、まだ、追い付けて無いですけど」

「そっか、へへ……なんだか、不思議」

「不思議ですか?」

「うん!だっと、アセビボタンって言ったらトレセン学園で勝てるウマ娘はリギルでも一握りだーって、言われるくらいなんだよ?ボクも、最初は話し掛けるの緊張した」

「そんな事は無いと思うんですが……まぁ、勝負において"勝ちは1着のみ"ですから、その枠を奪い取るのならそれ相応の振る舞いをとは心掛ける様にはなりました」

「へぇ、なんか格好良いね」

「格好良い、ですか?初めて言われました」

 

本人の雰囲気なのか、声質なのかいつの間にか抱えていた緊張がいつの間にか無くなっていた。

本来ならば、注意されるかもしれない先輩へのラフな態度もアセビボタンというウマ娘は許してくれる。受け入れてくれる。

自然と笑顔を見せるトウカイテイオーに、アセビボタンも釣られて笑顔を見せてくれる。

 

オレンジ色に染まるトレセン学園。

その一角で今日だけは、ずっと、ずっと穏やかな笑い声が響いていた。

 

 

 

 

 

155:名無しが適当語り ID:zvDZmbqqE

良いか、クリーク。

これが本物のママだ。

 

 

156:名無しが適当語り ID:sm+Ob1Shq

天然のママだ、破壊力が違う

 

 

157:名無しが適当語り ID:Un80djd1g

>>156

そんなクリークが養殖のママみたいな……

 

 

158:名無しが適当語り ID:/KcQu68j5

>>157

本物のママなら、複数人にでちゅねを要求しないんだ

 

 

159:名無しが適当語り ID:vkB6WdpiI

それはそう

 

 

160:名無しが適当語り ID:cydPCsl8v

なんも言えん

 

 

161:名無しが適当語り ID:VjD0njoxk

でも別にボタンはママになろうとしている訳では無いのでは(名推理)

 

 

162:名無しが適当語り ID:H8AqjU8Nu

>>161

だからこそ時々出るのが良いんだろうが!!!!!

 

 

163:名無しが適当語り ID:RTrAqiZsY

普段はクリークで心臓に水を掛けて、良い所でボタンをキメるんだよ

 

 

164:名無しが適当語り ID:0e34Pcpdl

>>163

※ウマ娘は合法です。

 

 

165:名無しが適当語り ID:OKZbSdIwT

>>164

元の競走馬も合法やろがい!!

 

 

166:名無しが適当語り ID:TyGsMTUaS

嫌、何故か金が無くなるから違法では??

 

 

167:名無しが適当語り ID:mhZru2SUf

>>166

競馬場行く前にATMに通うの辞めろ

 

 

168:名無しが適当語り ID:Dh7d0JXJ7

>>167

そこに競馬系列のアプリケーションと、登録されたウェブサイトがあるじゃろ?

消せば解決やで。

 

 

169:名無しが適当語り ID:iYGr6c9UQ

(単勝に100円なら大丈夫やろ。記念馬券や、記念馬券)

 

 

170:名無しが適当語り ID:8GZOZ/qXz

>>169

そう言いながら破滅していくのが競馬民かぁ

 

 

171:名無しが適当語り ID:ytXe2CMGh

1週間後には金融行ってそう

 

 

172:名無しが適当語り ID:JzH7kGy5H

トウカイテイオーとアセビボタンの絡み良いなと思って来たのに、ナニココ怖。近寄らんとこ。

 

 

173:名無しが適当語り ID:oVl7stSeE

>>172

危険予知できて偉い

 

 

174:名無しが適当語り ID:NDlaZ3ZDF

>>172

もうダメですこのスレ

 

 

175:名無しが適当語り ID:9E3eClosc

でもこのストーリーをアニメでやられたら泣く自信ある

 

 

176:名無しが適当語り ID:y5k9x35rg

>>175

分かる

 

 

177:名無しが適当語り ID:7yDb1KOdj

>>175

アセビボタン3期で出ますか?

 

 

178:名無しが適当語り ID:wSF9kjXFh

>>177

無理かも、ですねぇ

 

 

179:名無しが適当語り ID:qgrm2i24A

>>177

ちょっと難しいかなぁ

 

 

180:名無しが適当語り ID:nEwDL4nfa

悲しいなぁ

 

 

181:名無しが適当語り ID:n3heFJWix

アニメは100歩譲るとしても、俺の端末にアセビボタンいないの可笑しく無い?

 

 

182:名無しが適当語り ID:tdGJS/POa

>>181

ほらそこに手を付けてないジュエルがあるじゃろ?

 

 

183:名無しが適当語り ID:jyrKnVKrl

>>181

ご利用は計画的にな

 

 

184:名無しが適当語り ID:rXHskKL+y

金融行く前提なの草

 

 

 

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