幻の夢を追いかける花 作:或る記憶
「ボタン様、今お時間宜しいですか?」
「ん?えぇと、うん。大丈夫だよ」
「すみません。あの……これ……」
「これは、ブレスレット?」
「はい。海外へ遠征をしていましたので、そのお土産と言いますか」
「そういえば……見てたよ、おめでとう。お土産も有難うね」
「い、いえ!吾の実力は皆様のお力添えがあったからこそ!」
「ううん。謙遜しないで。確かに私達はお手伝いをしたけれど、勝ったのはツーちゃんの力だよ」
「……はい」
「ブレスレットは他の皆にも?」
「はい、トレーナーさんを含めチームのメンバーや友人の何人かに」
「それじゃあ、今日は一日学園を走り回らなきゃだね」
「えぇ。頑張らないと、です」
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「スズナさんッ!」
「ア?どーしたよ?」
「こちらを」
「ナンダー?ブレスレット?これを、アタシに?」
「はい。遠征のお土産と、トレーニングをお手伝いして頂いたお礼を兼ねて」
「ハッ!なんじゃそりゃ!」
「す、すみません……ご迷惑、でしたでしょうか?」
「そーじゃねー、トレーニングの礼は必要ねェ。同じチームだからな。ツバキはお土産デスー!つって、渡してくれば良いんだよ。一々トレーニングの礼とか考えんな」
「しかし、」
「しかしも駄菓子もネーの!良いか?返事ッ!!」
「は、はいッ!」
「うし。そんじゃー。アリガトよ!」
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「ルピナスさん!」
「んー?どうしました、かー?」
「お忙しい中、申し訳ありません。遠征から戻りましたので、お土産を渡したく」
「おー!見てました、見てました。おめでとうとお帰りーですねー?」
「有難う御座います。こちらを……」
「有難うー。ルーちゃん、大切に、大切にしますー!」
「はい。そうして頂けると、吾も嬉しいです」
「んふふ。相変わらずー、ツバキは可愛い。可愛いですねー」
「!?そ、そんな事!?」
「そういう所が可愛いん、ですねー?」
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「ロードッ!」
「お?うらに何か様なのかな?」
「土産だ。先日遠征から戻って来た」
「あー、確かそんな事をやっていたなぁ。結果はどうだったんだ?」
「……お陰様で」
「それは、それは、めでたいなぁ!良いねぇ。青春だねぇ」
「その無駄に俯瞰した様な口調はなんなんだ」
「何って、これがロードさんだろぉ?」
「ま、それはそうか。これ」
「有難う、綺麗だねぇ。好きだよ、こういうの」
「だろうな。好きそうなのを選んだから」
「んっふっふ。うらったら、愛されっ子」
「全員に渡してるが?」
「そーじゃ、無いんだよねぇ〜!」
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「コウロ、今大丈夫ですか?」
「は、はい!大丈夫です!先輩!」
「あなたにも世話になりました。これ、お土産です」
「そ!そそそそそんな!!!め、滅相もない!?!?」
「いえ、お世話になりましたよ。有難う」
「あ、あわわわわ」
「そういえば、吾は見れませんでしたが、あなたも重賞のレースで勝ち星を上げたと聞きました。おめでとう」
「ぴゃん!!……恐れ多く!!」
「ふふ。今度は、コウロの祝勝会をしなければ、ですね」
「ぶ、武士の誉れ!?!?」
「武士……?」