【嘘予告】太陽の使者 鉄人28号~異界の魔術士~【ネタ】 作:あやか
原作:異界の魔術士
タグ:クロスオーバー 太陽の使者鉄人28号 異界の魔術士 クロスオーバー カオス 鉄人は綺麗な核爆弾 ファンタジー
この二人が、異界に大きな変革を巻き起こすこととなる。
一人は都築朔耶。
もう一人は金田正太郎。
太陽の使者の新たな戦いの記録……の嘘予告。
その日、母方の遠縁である
朔耶がバスの降り場を間違えてしまい、正太郎も彼女を追ってうっかり降りてしまったので二人して歩く羽目になったのだ。
「歩いた分だけお弁当が美味しくなるから、これはこれでいいかも」
「そう言ってもらえると、ありがたいなって思える」
巻き込んでしまったことを気にする朔耶は、フォローしてくれた正太郎の優しさにちょっとジンとなっていた。
宇宙魔王との戦いから数年後、小学校を卒業してから正太郎は敷島家を離れ、母方の親戚である都築家のお世話になっていたのである。
理由は単純に都築家が母親のことを詳しく知っていたから。
中学卒業後に留学し、現地の高校を飛び級で卒業した正太郎は帰国後の現在も望月家に居候している。
母の記憶がほとんどない正太郎は彼女のことを少しでも知りたくて、帰国後も敷島家には戻らず都築家を新たな居候先にしたのだ。
流石に鉄人は今でも敷島家の敷地内に置いてあるが。
ちなみに朔耶は18歳、正太郎は17歳である。
助けを求める声が聞こえ、何事かと思った正太郎はVコンを起動して慌てて鉄人を呼び出す。
呼び出された鉄人は両肩に正太郎と朔耶を乗せて突き進む。
突き進んだ先にいたのは、何者かに追い詰められていた少女。
朔耶が不意打ちのために光らせた改造LEDライトで生じた隙を突き、鉄人は少女に狼藉を働こうとした不審者たちをその巨体とパワーで蹴散らした。
その後、LEDライトの光と鉄人の咆哮を目印に駆け付けた近衛騎士が勘違いで朔耶を攻撃し、その際に川に流されて行方不明になるというアクシデントが生じたが。
近衛騎士に対して激しく憤る正太郎であったが、助けた少女ことフレグンス王国第一王女レティレスティアのとりなしで落ち着いた。
件の騎士と一緒にいたくなかった正太郎と、レティを掌に乗せた鉄人は王都へと(人体に影響が出ないギリギリの速度で)飛んでいき、近衛騎士団を唖然とさせる。
それから一週間ほど経った後。
王城のとある一角。
正太郎は自身の身体能力が向上し、鉄人も内部メカの劣化が極端に遅くなっていたことに強い疑問を抱いた。
「精霊の加護かな? どちらにしても、修理ができないから歓迎しなきゃいけないのが何とも」
鉄人は機械。
機械は人を裏切らないが、それは使う人が正しく使い、きちんと手入れをするからである。
太陽でなくとも恒星から放たれる光ならエネルギーにできる鉄人にガス欠の心配はないが、異世界ではメンテナンスのあても無いため正太郎は鉄人が半ばメンテナンスフリー状態になったことを歓迎せざるを得なかった。
そんな折、朔耶が来たのだ、……騎士たちに連れられて。
「腐るともったいないから、お弁当はこの城に来てからすぐに二つとも食べちゃった」
「それはしょうがないよね」
再会してからの二人は凄かった。
朔耶は王都に来るまでの道中で作ったある発明品から『サクヤ式』の立案者となっていたのである(事実ではある)。
そこに、金田賢太郎博士の忘れ形見であり、宇宙魔王打倒後は中学卒業までの間、本格的に敷島博士から科学について学んでいた正太郎は優れた技術と知能を得ていた。
なので、正太郎はとても優秀な助手として朔耶の仕事をサポートし、発明品の完成度だけでなく朔耶の技術力の向上にまで貢献したのである。
だが、別の問題も生じた。
鉄人である。
この世界にとっては空を飛ぶ巨像である鉄人はどう見ても戦闘用であり、それがなぜ戦いに使われないのかを疑問視する声が宮廷内から上がったのだ。
正太郎は「鉄人は戦争ではなく、平和を乱す悪人を倒すためにあるのです」と説明したが案の定それで納得したものはごく少数。
「ショウタロウは向こうではサクヤと同じ家にいたのですか?」
「うん」
レティの疑問に簡潔に答える正太郎。
何故かとレティが質問するよりも早く、朔耶が事情を話してくれた。
「正太郎って悪人には絶対に容赦しないの。ある時ロボットを使った犯罪者を捕まえようとしたら現場になった町の住人達が総出で妨害したもんだから、ロボットを壊す時にわざと町に被害が生じるように戦ったのよ」
「いったい何故そのようなことに?」
「その町ってのが漁業利権を握ってる政治家の馬鹿息子の犯罪の隠蔽に昔から協力しててね……。怒りが収まらなかったのか事件解決後の記者会見でそのこと全部暴露しちゃって。おかげでその街は最近までゴーストタウンだったのよ」
朔耶から聞かされた事情に唖然とするレティ。
正太郎はその件に関しては悪びれていない、というよりは罪悪感自体を感じていなかった。
「いくら生活が懸かっているからって悪い奴らを野放しにするだけじゃなくて、そいつがやる悪事に進んで協力した以上はその人たちも悪い奴らなんだ。脅されてたなんて言い訳は通用しない」
「……だってさ。まあ、あたしもこれを知った時は『町の人たちの自業自得だよね』って思ったもん。レティはやり過ぎって思ったでしょ? 確かに正太郎はやり過ぎたと思うわ。でもね、正太郎はそういう子なんだ。それだけ正義感が強いんだよ」
真剣な顔で正太郎の人となりをレティに説明する朔耶。
「そのせいで留学して、帰国してもしばらくの間はうちに居候することになったんだけどね」
平穏とは終わるときに動乱が起きるものである。
この世界には、鉄人以外に存在し得ないはずの巨大ロボットたちが現れたのだ。
精霊との契約の影響で数日前からこのような事態が来るのではと薄々感づいていた正太郎は遂にVコンをこの世界でもう一度起動する。
「行くぞ! 鉄人!」
【ガオー!!】
瞬く間に敵ロボットを全滅させる鉄人。
その超越的な強さは王都の人々に畏怖を感じさせたが、彼らはそれ以上に自分たちを守ってくれた鉄人の勇姿に頼もしさを感じていた。
「最近、鉄人を見たがる貴族が増えました」
「あれだけ派手に活躍すればそうなるよね」
しかし、その強さはある者の興味を惹いた。
「鉄人……28号か」
「諜報員からの連絡によると、それが鉄人とやらの正式名称とのことです」
「サクヤと共に、何としても鉄人28号をここへと連れてくるのだ」
「ですが鉄人は巨大で、サクヤの助手であるショウタロウにしか操れませぬ。竜籠で運ぼうにもどうやって竜を着地させられる場所まで持って行けばいいのかも……」
「ならばサクヤと共にショウタロウも連れてくるといい。その後、説得して鉄人28号をここへと導かせるのだ」
ここはグラントゥルモス帝国の帝都、グラティシカ。
側近に対して簡潔に助言をしている男は、第14代皇帝バルティア。
朔耶に魅入られ、鉄人の力に憧憬を抱いた彼の人生はこの判断がきっかけで大きく変わることとなる。
後に正太郎という人生最初の友を得ることになったのだから。
ただ、彼が朔耶を娶れたかどうかは、未だに分からない。
太陽の使者鉄人28号~異界の魔術師~
オルドリア大陸の命運をかけて、朔耶と正太郎、そして鉄人28号の戦いはまだまだ続く。
……はい、「異界の魔術師」を読んでて急に書きたくなっただけです!
ロックマンXのほうの執筆を早いとこ仕上げないといけないのに……。