皆を救ったら二次災害が起きてた件について(最低速度投稿) 作:カツオ節太郎
質が落ちるぅ。
一時期バンドリに浮気したせいですねこれは。
「………………」
何気ない日常だった。
飼育委員のわたしは今日もうさぎさんのお世話をする。
うさぎさんを眺めているだけで癒される。
……ことはなかった。
うさぎさんの一匹を抱える。
柔らかくてふわふわで……。
飼育小屋に背中を預ける。
「う、………ぐぅ…う"う"う"ぅ"…」
押さえきれない声を漏らす。
……悠くん…悠くん……!
限界だった。
どんな不幸が振りかかっても前に進むことはできる。
そう、信じてたのに……。
ダメだった……ダメだった。
『みのりちゃんこんにちは……っとと、サモちゃんこんにちは。よしよし今日も元気だね。……一緒に行ってもいいかな? 散歩をしているんだ。……あ、アイドルとファンが一緒に散歩してたらスキャンダルになっちゃうかな…? ふふっ』
『うさぎはやっぱり可愛いね。もふもふで……飼って見ても…みのりちゃんのオススメはなにかな?』
色褪せることない思い出は心を蝕んでいく。
大粒の涙。
うさぎさんに落ちていって━━
……弾けて溶け…消えていく。
悠くんみたい、に……。
「…っう”う”う”……ぐぅ…っ…」
毎日一人で泣き続ける。
これが当たり前になっていた。
みんな変わっちゃった。
別人にさえ思えてしまう……それぐらいに……。
わたしだけじゃないんだ。
遥ちゃんもこはねちゃんも……みんなみんな。
こはねちゃん……。
今日は用事があるって帰っちゃった。
でも……なんだろう。
前よりも顔色は良くなってた。
……強いなぁ。
わたしはさめざめと泣くことしかできない。
…悠くんとは誰よりも少しだけ長い付き合いだったんだ。
自慢したのは今でも覚えてる。
出会いはわたしがアイドルのオーディションを初めて受けた時。
審査員さんにダメ出しされて現実を思い知らされた、あの時。
君はアイドルになれない。
……あの言葉を忘れることはできない。
絶望に打ちひしがれ沈んでいたわたしはベンチに座ろうとして……。
『い”っ!?』
寝ていた悠くんのお腹を思いっきり踏んづけちゃって…。
それが……ファーストコンタクト。
それから悩みを聞いてもらったり相談したり……。
お出かけしたり……お散歩をしたり…。
ほんとはダメだけど……スクーターの後ろに乗せてもらったこともある。
……白馬の王子様、みたいな素敵な出会いじゃないけれど。
それでも……悠くんに出会えたこと。
これだけは世界で誰よりも一番幸せになれた瞬間だと今も思ってる。
…同時に……同時、に。
……う”う”ぅ………。
うさぎさんをギュッと抱きしめる。
じたばた藻掻く。
……強く強く抱きしめる。
「……あっ…」
腕の中。
うさぎさんが抜け出す。
逃げた先は小屋の入口。
扉は開いていて……。
「…あ、待っ……」
手を伸ばしても届かない。
うさぎさんは檻から飛び出した。
……檻に閉じこもるわたしと違って…。
「……捕まえないと」
怒られちゃう。
重くなった足を立ち上がらせる。
うさぎさんを追いかけるために。
わたしは外に飛び出した。
△
▽
良かった良かった。
次の日、外に単車が置かれていた。
身分証はまだ送られてきていない。
無免許で運転しろってことかな?
全く……。
「……する他ないんだけどさ」
全身に風を感じる。
学校は休んだ。
スマホの契約や日用品の調達。
何もかもが準備不足。
でも流石は都会。
スムーズに物事が進んでいく。
……怖いほどに。
単車無しでも問題はなかった。
歩いても良かった。
……誰かに出会うのが怖かった。
司はもちろんみんなとも。
単車ならすれ違っても……。
体を張りそうな子はいる。
だからフルフェイスヘルメットも被っている。
そう簡単にバレないだろう。
とたかをくくっている。
奏は大丈夫だったかな。
気になるけど……流石になぁ。
病院も分からないんじゃ確認しようがない。誰かに聞こうにも……ねぇ。
…………あっ。
「……宮益坂女子学園」
左を向けば見慣れたもうひとつ学校。
生徒達が疎らに歩いている。
少し距離を離す。
事故を起こさない為なのはもちろん。
……顔を見られないために。
逃げるように速度を上げる。
正門の前を通り過ぎようとした。
その時だった……。
正門から白いナニカが飛び出してくる。
遅れて生徒が飛び出してきた。
あるおとぎ話が頭に浮かぶ。
オレンジ色の髪をした……見知った少女。
「…捕まえた! …あっ」
「……っ!?」
目と目が合う。
ブレーキは間に合わない。
慌ててハンドルを切ることしかできなかった。
「きゃっ」
辛うじて少女の横を通り過ぎる。
ホッとしたのも束の間。
制御が効かないハンドル。
両手に力を入れる。
だけど……。
「……!」
抵抗も虚しくバイクから投げ出された。
△
▽
大きな音。
生徒の悲鳴。
うさぎさんは倒れた人に向かって跳ねる。
全身が冷たくなる。
わたしのせいだ……。
うさぎさんを追いかけていたわたしの……。
きゅ、救急車……!
「……だ、大丈夫ですか…!」
スマホを手に駆け出す。
「……えっ」
思わず声を上げた。
うさぎさんが倒れた人に頭を擦り付けている。
……うさぎさんは臆病で警戒心が強い。
なのに……無防備に擦り寄っていた。
わたしやこはねちゃんを含めた飼育委員と……悠くんぐらいにしか懐いてないのに…。
……なんで…。
ざわざわと流れる人の声。
ボロボロになった服。
壊れたバイク。
バイクから飛び出した日用品。
救急車を呼ばないといけないのに……。
迷いなくヘルメットに触れる。
凹んだり傷が付いたヘルメット。
ゆっくり外した。
顔が露わになる。
「……っ…ぁ」
「……あ……あっ」
あ…あっ……なんで……。
「…み…みの…りちゃ………」
朧気な瞳が……。
微かに聞こえる…声が……。
わたしの名前を呼んだ…。
……溢れそうになる涙。
……え?
赤いうさぎ…さん……?
悠くんを中心に広がる赤色。
足元は赤く靴に濡れる。
真っ赤な水溜まり。
血……?
動かない悠くん。
寄り添う赤うさぎ。
し、死んじゃう……。
ま、また……。
……また…?
思い出す。
悠くんの……死んだ、顔…。
あ……あああああああ!!!!
「だめ……っ! やだ! 死んじゃやだ……!」
叫ぶ。
無我夢中で揺する。
だめ……だめ…!
やだ……やだやだやだ!!
手が、足が……濡れていく。
サイレンの音。
「悠くん! 悠くん!! …ぐすっ…う"う"ぅ"…起きてよ!」
ぐちゃぐちゃになる顔。
視界が歪む中……揺すり叫び続けた。
△
▽
「……知らない天井…っ…だね」
覚醒と共に激しい痛み。
腹部を中心に波紋を起こす。
腹部を押さえる。
焦った……。
運が悪いのかな。
病院、だよね。
困った……。
ぶつかることはなかった。
事故ったのは俺だけ。
単車は使い物…にはならないだろうね。
買い直せばいい……。
免許証……は、なんとか…。
その後が分からない。
単車から投げ出され。
……気が付けばベッドの上。
何も分からない。
でも……。
これだけは分かる。
「……すぅ…」
やらかした……みたいだね。
ベッドに上半身を預け眠る少女。
みのりちゃん……救急車を呼んでくれたんだね。
その時にバレたんだろう、ね。
見た限りは怪我は無さそうだ。
……良かった。
「……良くないんだよね」
抜け出す…のは無理かな。
この病院がどこか分からない。
身体も痛い。
……だ、大丈夫…大丈夫の、はず。
別人なんだ。
……別人になったんだから。
うん、情報収集をしよう。
手元のナースコールを鳴ら━━
「……あ…」
保険証……。
まだ持ってない……。
…………………。
どうしよ……これ……。
アンケートのニーゴを絡ませる方法が思いつきませんでした。
なので事故りました。アーメン。
次アンケも乗っけておくのでよろしくお願いします。
アンケ内容ミスってます。
唯一まだ関わってないレオニのメンバーの誰かにします()
最近ネタが(白目)……そいやレオニだけか変わってないやんけ。……かける気しねぇ
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日野森志歩