ザレゴトリコイル 金色アランと戯言遣い 作:角刈りツインテール
いーちゃんがついに鴉の濡れ羽島へ帰ってきた!的な話です!よろしくお願いします。
鴉の濡れ羽島での生活もようやく三日目の朝を迎えようとしていた————そんな一節から始まる物語がかつてあった。絶海の孤島で繰り広げられる、ふたつの首切り死体を巡った、世にも珍しく恐ろしいサスペンス。アニメにまでなった、原点にして頂点の傑作。
もう既にご覧になられた方のほうが多いと思われるが、何がひんしゅくを買うか分からないこの時代、そう簡単に明かしてしまう訳にもいかないであろう。万が一原作未読の読書がいるならば、どうかここは今一度ブラウザバックをして、『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』を読んで欲しい。
まぁしかし、こういった形の二次創作物を書くにあたって多少のネタバレは避けられるものではない。トリックについてはなるべく触れないでおくつもりだが、ある程度の犯人等についての記述はご了承頂きたい。
して、なぜこのような話をしているのかという話をさせてもらおう。
驚くことなかれ、ぼくは今日から鴉の濡れ羽島へ再び赴くこととなってしまったのである。
2度あることは3度ある、とはよく言う話だが、1度あったことが2度あるなんて言及はどこにもないはずだけれど、どうしたものか。
とはいえ過去との相違点はある。
最も大きな違いといえばなんといっても、同行者———いや、そもそも正確にはぼくが同行者なのだが———だろう。
前回は、『青色』と称されたサヴァン症候群の天才少女・玖渚友。
そして今回は、『戦闘の“天才”』錦木千束。
加えて、ぼく同様に彼女の同行者の井ノ上たきな。
確かにどちらも天才に違いはないのだが、ぼくのような凡人からしたらその中でも毛色は大きく違うように感じてしまう。
だけど、本当に経路が違うのはぼくと天才たちのほうで、彼女らからすれば、同類極まりないのかもしれないし、そうでないかもしれない。それは恐らく、ぼくには一生理解し得ない問いだ。
「私ねぇ、心臓がないんだよ」
彼女はそう言って、笑った。一見、ただの冗談のようにも思われたがどうも事実らしく、アラン機関とやらによる援助の賜物なのだという。
アラン機関。
調べても、何も出てこない謎の組織。
まぁ、それに関しては帰宅後、友に調べてもらうのでモーマンタイだが。
どうも、DAと同じできな臭い。
悪臭がする。
しかしまずは、目の前の事件を解決するほうが優先だ。
目の前の———銃殺死体の謎を解決するほうが優先だ。
全く、何度も何度も人が死ぬだなんて、呪われているんじゃないのか、この島は。
呪いなんてまるで戯言のようだが、ここまで来ると流石に疑わざるを得ないではないか。
———いや、もしかすると呪われているのは、ぼくか。
それはまるで悪魔の証明だった。
美しくない。
美少年探偵団ならば、鼻を摘み逃げているような。
これは、そういう物語だ。
美しくも儚い日常の———非日常の、番外編。あるいは、ぼくにとっての本編。
今からそれをご覧に入れよう。
東西東西、お立ち合い。
それではさようなら倫理。
今までありがとう道徳。
どうか最後まで、ちょっとした戯言にお付き合いしてください。
〜船の上〜
千「やっっはあああああ!すげぇええええええ!!」
た「静かにしてないと落ちますよ」
千「だーいじょうぶだいじょおぉおっとっとっと危ねぇ!!」
戯「………。」
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