転生してから何千年もたった。
やりやがった。やらかしやがったよ。
事件は神どもの天界引越しの時に起きた。
神どもが天界に行く際に潔癖症を発揮してその身の神力以外のすべてを例の負の大穴に捨てていきやがった!それも神全員だ!!
大穴がどんどん変化していくのに、お引越しに目をキラキラさせてやがる神どもは気づいてもいねえ。
なるほどな、こうやって怪物もといモンスターは生まれて大穴は後のダンジョンになるわけだな。
まぁ、別にいいか。こっちは奴らの弱みを握れた上に戦う相手も増えたわけだ。
そろそろ最後の神が天界に行くころか…そこそこ強そうだし、つまみ食いするか。
「カカッ」
天界に向かう最後の神である闘神リラの番になったときに“それ”は聞こえた。
闘神としての勘か、かろうじて反応し避けることができたその攻撃は深く地を割った。
「なんだ!?」
そいつは面妖な木の面をかぶった男だった。
拳魔邪神だ。確か名はシルクァッド・ジュナザード。
噂で聞いたことがある。矮小な人間の身で怪物や神を多く殺し、あまりの強さから信仰を得て神力まで宿した埒外の化け物。不遜にも神の名を冠し、神格を得られるのになぜか肉の身にこだわり続ける理解不能な人間。
「なに、しばらく神どもが地上から消えるらしいから我から引っ越し祝いを、と思ってのう。なにせ闘いの神だ!闘うのは好きじゃろう?まぁ、お前との死合いは面白くなさそうだがのう。」
「きさ、ま!上等だ!肉の身に、人間の器にこだわり続けた貴様に神というものを教えて殺しつくしてやる!それをもって私への引っ越し祝いだ!千人殺しの槍ぃぃぃぃ!」
「ヵカカッ!」
《転げ回る幽鬼(ハントゥ・グルンドゥン・プリンィス)》
「アッ…ガッ…」
今私は何度殺された?
今も死に続けている。まずい、存在を構成していた神力が尽きる…逃げれn…
「なんともつまらん相手だわいのう。まだ早かったか。もう数千年待って力をため込んだ神どもに期待するしかないわいのう。それまではモンスターと英雄どもで遊ぶかいのう。」
どこかで腰を落ち着かせて武人を育てるのもいいかもな。
ティダードみたいな国はないかn…あ!アマゾネスがいるじゃないか!あの種族なら動の気に適してそうだし。
アマゾネスを集めてテルスキュラとは別に国を作るか!
そういうわけで俺の力に寄せられたアマゾネス達を集め広大なジャングルが広がる土地に集落を作り、シラットと俺の人間賛歌な考えを教え次世代にも伝えさせた。
やっべ、すっげー勢いで集落が大きくなった。モンスターに対する脅威もあってこの時代にこの考えはドハマりなようだ。
なんかアマゾネスから男が生まれる確率増えてない?あれぇぇ??
世代を重ねて進化しているね、男も普通に生まれるし寿命も長いし元のアマゾネスとはもうこれは別種族といえる。
種族名マーシャルアマゾニアとして名乗らせよう。
大国になっちゃったよwwwwwやっべーwwwwどうしよこれwwwもう知らんwwwww
やっと国の運営を引き継がせたし、修行方法も弟子たちの中である程度確立された。
ぼちぼち達人クラスも生まれだしたことだ。俺自ら動くことはこれまでよりは減るだろう。
いい加減そろそろ神力をどうにかしなきゃなぁ。
今のところ神力は全身の細胞を進化させ強化するのにしか使っていない。もっと面白い使い方はないかな?とりあえずお面の強化だけしとくか。割れて素顔がでるのもロマンあっていいとは思うけど簡単には割れてほしくはない。
他には、うーん思いつかん!いったんは静動轟一のノリで体内に纏め固めておくか。こうすれば神力貯金しやすいし。気と混ざって使いやすい。間違っても種族「神」にはならないように…
ん?なんかこれ神力とは別のものになってないか??
ほほう、これなら肉体を捨てずに済むし、種族「神」にはならないし、人間のままでいることができる。
この力、とりあえずはチャクラと呼ぶか。チャクラでもって全身の細胞を進化させよう。
ワクワクするわいのう!ヵヵカカッ!!
そうしてマーシャルアマゾニアのいる国ティダードの君主、兼シラット開祖の拳魔邪神シルクァッド・ジュナザードは人間の身を維持したままにして更なる力を手にした。
肉体の進化に必要な分以外のチャクラを八つの塊に圧縮して漏れないように封印し、一つずつ開放していくことで肉体強化をする技、パクr…オマージュ技の八門遁甲である。
チャクラの制御に有用な点に加えて、近頃インフレ気味だった力を大きく制限することで更なる修行になるという一石二鳥なお得な技である。
彼は最初の段階で原作邪神様と「完全に」融合しており、邪神様に侵食されるとされないとか、そういう段階はとうに過ぎております。
(一応付け足しときました)