穢れなき黎明卿は「ボ卿」を目指す為に奮闘するそうです   作:Orpheus@失踪主

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面白く読んでもらえると幸いです。


「黎明卿」は「ボ卿」を目指すようです

 

「一体何処で間違えたのでしょうか…」

 

そう頭を悩ます1人の人物が居た。

彼の名は「ボンドルド」、この深淵より続く「アビス」と呼ばれた縦穴に住みし1人の探掘家の1人であり「白笛」と呼ばれた特別な笛を持った1人の超人であった。

 

そんな彼の正体は転生者と呼ばれた、1度死を経験した医者であった。そして彼自身「ボンドルド」と呼ばれたキャラクターのファンでもあった。

そんな彼なのだが、頭を悩ますことがあった。それは、「ボンドルド」と言うキャラクターになりきれてなかったと言う事なのだ。

実は彼は気づいていないが、彼の性格は超が着くほどの「聖人」体質であり、本来の「クズ」とはかけ離れた考えの持ち主であった。

それ故に原作が色々と可笑しくなっていた。

ボンドルドと言う人間は本来なら【精神隷属機(ゾアホリック)】。「遺物」と呼ばれたアビスの各層にある謎の物によって自身を増やしていたのだが…彼はとある遺物のせいで、不老不死、つまり死ぬ事の無い人間となっている。

では、白笛と呼ばれた物は?「祈手(アンブラハンズ)」達は?

結論を言うと居るのだ。彼の優しさ「聖人」と呼ばれたその心に引かれた者達が集まり、「祈手」として彼に着いてきていた。また、白笛は彼を思った1人の祈手により生まれたのであった。

故に、彼はボンドルドとしての条件はあるが少し違った感じになっていた。そんな状況に彼は頭を悩ましていたのだ。

 

「仕方ありません、こんな状況ですが必ず彼になってみせます…」

 

そう志す彼は、「ボンドルド」を目指すのだったが、全くになれないのはこの先自覚する事になる。

 


 

「ふむ、あのエレベーターは一体どうなってますかね?」

 

私の名はボンボルド(っぽい人)、人は私を黎明卿と呼びます。そんな私ですが今は少し頭を悩ましていました。それは、メイドインアビス本編にて登場した「上昇負荷の呪いを片方に押し付けるエレベーター」。それは我々が「祝福」と呼ぶ人の理性、知識を持ちながら人間を超えて行った姿。

それを生み出す為に作ったのだが、今や「どんな人間でも上昇負荷を受けずに上がる事ができるエレベーター」を作っている…祈手の人達が作り上げたのだが、現在は「片方に呪いをぶつければどうなるか?」と言う実験の為に試作しているエレベーターを作り上げていた。

彼らは知ることは無い「知識」を持っている私はこの先の結末を知っているが、「知識」を知らない彼らはこの実験の結末を知らないのだよ。故に、私は止めることはしない。これも「彼」になる為に…。

 

(本当のことを言うと胃がキリキリしてますね、はい)

 

「おーい、旦那〜!」

 

「おや、グェイラさん。一体どうされましたか?」

 

そう考えていると、少しドタドタと走る声が聞こえてきたのです。すると、祈手の1人である「グェイラ」さんが息を切らして走ってきました。

 

「大変だ!!ハァ…ナナチが居ない!!」

 

「それは…、まさか。グェイラさん、ナナチ以外の子が逃げてないか他の祈手達と共同して動いてください。私はナナチを探します!!」

 

まさか、こんな事態になるとは…

これも計算狂いになるとは思ってもいませんでしたよ…、私は確かにスラム街の子供達をこの「前線基地(イドフロント)」に連れて帰ってきました。

「彼」の様に人体実験を行う為です。ですが、結局は「アビスの中で子供達が過ごすと人体的に問題はあるのか」と言う謎の実験へと変わってしまいました。

そして、その中にも「ナナチ」の存在がいました。

嗚呼、可愛い…可愛いですよ。ナナチ……()

勿論、ミーティも居ましたね…。まさか、ナナチが何処かへ行くなんて本当に恐ろしいですよ。

私の事をまだ信用しきってなかった…と、言うべきでしょうか?それは、彼自身にしか分かりませんが。

 

しかし、本当に居ませんね…まるでかくれんぼの様です。

 

「ナナチ、一体どこにいるのですか?早く姿を見せてください!!」

 

居ない、居ない、居ない。何処にもいない。

上昇負荷がかかるポイントにも居ない。つまりは、上昇負荷をかけずに動けれるポイントに居ると…。

後は……。

 

「ボンドルドさん!!」

 

私が走って探し、頭を悩ましている所に大きく響く様な声がした。

そう声をかけるのは、ミーティの声であった。

 

「ミーティ…貴方まで、一体何処へ?」

 

「大変なの!、ボンドルドさんが前に教えてくれたエレベーターにナナチが乗っちゃったの!!」

な、なんだっ…と?(素)

 


 

オイラは、ナナチ。

オイラはある日、いつもの様に生まれた、雪の降る極寒の土地・セレニで盗みや芸をすることもできず拾い物で生活していたんだが…アビスの白笛の1人である「ボンドルド」に勧誘されたんだ。

そうして来たこのアビスの深淵…「前線基地(イドフロント)」と呼ばれた、人間が人間のまま帰れる唯一の層に建てられた場所だとボンドルドは言った。

 

そんな中でオイラは彼女「ミーティ」と出会った。

オイラは彼女の夢を聞いた。それは「探検家」になると言う夢を。「白笛」になると言う夢を。

オイラはそんな彼女を手助けしたいと思ってしまった。

 

そんなある日、オイラはこっそりとみんなが居る所を抜け出してしまった。

この場所に来た子供達が少なくなっていってるから気になって…見てしまったんだ。

 

「大丈夫ですよ、シュフルム…大丈夫、麻酔をしますから…」

 

赤く焼け爛れて、皮膚が膨らみ、血を吐きかけている子供の1人を、それを切ろうとするボンボルドの姿が居た。

その日からオイラはボンドルドが怖くなった。

そして、オイラは逃げ出した、このアビスから出る為に。そん時に思い出したのはボンドルドのある言葉だった。

 

「この前線基地では、日々アビスの研究をしているのです。これもその実験の物です「上昇負荷」と呼ばれた上に上がると起こる謎の呪いのような現象…「アビスの呪い」と言われる物です。それを受けずに登ることができるエレベーターを我々は作っているのですよ。」

 

オイラは祈手と呼ばれた人達から隠れながらそのエレベーターへと向かった。二つあるエレベーター。

エレベーターの前にはレバーの様な物がありそれを前に倒し。乗り込んだんだ。

 

「ナナチ!!ダメ!!それに乗っちゃ!!」

 

ミーティの声が聞こえたが、その声は一瞬で遮られた。

エレベーターのドアが完璧に閉まってしまった。

 

「待ってて!!今すぐボンドルドさんを呼んでくるから!!」

 

オイラはこのエレベーターに乗ったことに1番後悔している。

この後何が起こるなんて知らずにボンドルドに悪意を向けてたんだがら。

そして、ボンドルドとミーティが走って来たんだ。

ボンドルドは焦る様に機械を触り始めたが、少しずつエレベーターが動いている事に気づいた。

すると、ボンドルドが横のエレベーターに入ったんだ。

 

「いいですか、ミーティ、ナナチ。このエレベーターはまだ未完成なんです。ナナチ、貴方を救う為に私を犠牲にしてでもこちらに乗ります。決して私の事を心配しないでください。」

 

訳が分からなかった。

 

 

「どう言う事なんだ?」

 

「このエレベーターは、「片方に呪いを押し付けたらどうなるか」と言う実験の為に作られた物です。危険すぎて廃棄する予定でしたが、まさか私が「呪いを受ける側」になるなんて。でも、心配しないでください私は白笛です。多少はなんとでもなります。だから、大丈夫…大丈夫ですよナナチ。私が苦しそうにしてても焦らないで…」

 

その言葉にオイラとミーティは顔が真っ青になったんだ。

そして、落ちて行った。

グラグラと揺れて落ちるそのエレベーターは、重力に押し潰されそうなほど強かった。

底に着くと、暗闇の中に落とされた…

 

そして、上へ引き戻されたんだ。

 

大丈夫…大丈夫ですよ…ナナチ…大丈夫…

 

声が歪んで聞こえるんだ、ボンドルドが苦しそうに悶えてるんだ。そしてオイラの体が可笑しくなっていた。

謎の毛が生えて、縦長い耳ができて…それから、考えるのができないほど混乱したんだ。ボンドルドが壊れた様に「大丈夫」と歪んだ声で言い続けて、そうして元の場所に着いた。

 

「ナ、ナナチ?」

 

「あ、あ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!! 」

 

オイラは、泣いた。倒れたボンドルドを掴んで泣いたんだ。すると弱々しい声と、めいいっぱいの力でオイラの頭を撫で始めたんだ。

 

「だ…だい…じょうぶ…ですよ、ナ…ナナチ」

 

そう言うと途切れた様に力が無くなったんだ。

操り人形の糸が切れたように。

そうしてオイラは罪悪感を拭えず、ミーティと一緒に前線基地を飛び出した。ミーティは何も言わずに、オイラを抱きしめて一緒に来てくれた。

 

それからオイラは何も知らずに、とある場所で過ごしている。ボンドルドから貰った本を持って、怪我をした探検家達を治したりしている…ただ、あの時の罪悪感を拭えずに。

 


 

「旦那、体調はどうですか?」

 

「ええ、問題ありません。他の祈手達も迷惑をおかけしましたね」

 

ナナチが失踪して3日が経ち、私の身体は元に戻っていた。

第5層の呪いそれは「人ではなくなる」呪いを2人分受けたが人間の形を保ったまま、こうやって五体満足で生きていた。

それは、私の体にある特級遺物「永遠に絶えぬ者(アンリミテッドループズ)」と呼ばれた誰にも見せたことも無い特別な遺物が体内にあるから。その能力は「1度使うとその人間はアビスの呪いを受けず老いず死ぬ事を許されない」と言う物。でも、呪いを受けない代わりに肉体に反動が加わって身動きが出来なくなると言うデメリットもある物です。

しかし、大丈夫でしょうかナナチ達は…ですが、「彼」っぽい事はできたので、問題はありません。少し時が経てばナナチ達に会いに行きましょう…。

私達の話はまだ始まっていないのですから。





聖人ボ卿兄貴:いつの間にかボ卿になって探検家となっていた一般人ニキ、完全武装前のボ卿からのスタートだったので白笛になるまで沢山苦労したそうな。
装備として無限に打てるスパラグモスやらギャングウェイやらレグを参考にグラップルなどを装備している。
また、人体実験などしておらず、「アビスの人間」の為と言う信念の元、めちゃんこ頑張っている。性根は「聖人」でも「ボ卿」と言うキャラクターを崩さない為にクズになりきれない人。頑張れ、黎明卿。

祈手さん達:聖人君子なボ卿に心惹かれて着いてきた人達。祈手さん達もめっちゃ優しい人ばかり居る。
探検家としての腕前は相当な物で、流石黒笛と言われるぐらい凄い実力を持つ。ちなみに前線基地を作ったのも彼らである。凄い。

ナナチ:ナナチは、ナナチ。可愛い


【あとぅがきぃい】

お久しぶりです、おるさんこと失踪主です。
友人とメイドインアビスの事語ってたら浮かんだので書いてみました。
一応、ナナチsaidの話とボ卿saidの話は少し時系列がズレていますが大丈夫でしょうか…。
個人的には、これでもいいかなーって思ってるので直して欲しいと思う方は感想等貰えると嬉しいです。
それでは…メイドインアビス2期の続きが来ないので疾走します。
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