後輩は心の怪盗団   作:どうまん

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閑話に裏を置くかな。
先輩は基本パレスに関わらないので今更ながらペルソナ5かR未プレイだと分からないかも知れないですね。



電話・表

 ……結構ヤバかったな。

 赤外線が蜘蛛の巣のように張り巡らされていた。

 

 道中に金ピカの壺の残骸があったり。

 大きな穴が空いてると思ったら絵だったり……壺はリュージが壊したな。

 

「悪い遅くなった!……どうなってるんだ?」

 

「……モナ」

 

 他とは比にならない厳重な赤外線。

 ……見覚えのある奥の扉。

 

 確か……フスマと同じ柄だ。

 別のやり方でこじ開けられるかもしれない。

 

 あとで共有だな。

 でー……。

 

 仁王立ちのジョーカー。

 両手はスカルとパンサーの首根っこを掴んでいた。

 

 ぐったりとして動かない。

 ジョーカーも満身創痍といった様子だ。

 ……本当に何があったんだ!?

 

「モナ」

 

「な、なんだ?」

 

 無表情……苦痛を漏らすこともない。

 肩でを息をしつつも眉一つ動かない。

 

 痛覚…あるよな?

 

「助けた人…大丈夫?」

 

「お、おう!バッチリ助けたぜ!」

 

 今頃はパレスから出てるだろう。

 

「……よかった」

 

 薄く微笑んだ。

 

 …自分のことよりも相手のこと、か。

 優しいな。その優しさをスカルとパンサー……ワガハイにも…なんでもない。

 

「回復した方がいいな」

 

「…ん」

 

「回復したら引き上げるぞ」

 

「……分かった」

 

 ズルズルと2人を引き摺りながら歩き出すジョーカー。

 

「なぁ」

 

「……なに?」

 

「なんで大怪我したんだ?」

 

「…………」

 

「スカルとパンサーもそうだ。ワガハイたちのレベルならここのシャドウに遅れをとることはまずない」

 

 苦戦を強いられる可能性はあるにしても一方的にやられることはない。

 

 特にジョーカーは臨機応変にペルソナを変え猫のような身のこなしでシャドウを翻弄する。

 

 …()()()みたいな動きだったな。

 

 ペルソナの恩恵はあれど三日三晩でつく技術じゃない。

 

 ……()()()()()()()()()()

 ペルソナを抜きにしても男のリュージを瞬殺できる。

 

 だから不安なんだ。

 イレギュラー。予期しない事態。

 

 ウイもそうだがなにか━━

 ……ジョーカー?

 

「……流れ弾」

 

「は?」

 

()()()……?

 要するに敵に当たらず味方に━━

 

「私の流れ弾に当たっただけ」

 

「オマエのせいかよ!?」

 

「……射線上に入るのが悪い」

 

「鬼畜か!?」

 

 カモシダ戦の時もスカルが弾丸と魔法の嵐に巻き込まれてたけど!!

 

 敵味方戦闘不能にするとか怪盗じゃなくて狂戦士(バーサーカー)じゃねーか!!

 

 ……近接は優秀なんだ。

 もうジョーカーから銃と魔法を取った方がいいんじゃないか?

 

 はぁ…2人が倒れた理由はわかった。

 

「ジョーカーはなんでボロボロなんだ?」

 

「……守ってたから」

 

 なるほどな。2人を守りながら戦えば━━

 

「起こせばいいだろ」

 

 タケミから買った薬を使えば……。

 

「…………」

 

 早足で進んでいく。

 逃げた。……これ、忘れてたな。

 

 ウイに相談した方がいいか?

 ジョーカーは首ったけだしウイは良いヤツだし改善策を出してくれるだろう。

 

 ……ウイのいうことは聞く。

 関係が飼い犬と飼い主のそれだしな。

 

 怪盗団のことを隠しつつそれっぽくいって貰うだけでも変わる…と思う。

 

 改心まで時間はあるんだ。

 ジョーカーは強い。その強さを腐らせるのはもったいない。

 

 その為なら━━

 

「しのごの言ってらんねぇな」

 

「……モナ遅い」

 

「悪い。今行く」

 

 2人を起こして早く引き上げるか。

 その後は……作戦決行だな!

 

 美術館を出たところでジョーカーがボーッとしていた。……どうしたんだ?

 

 △

 ▽

 

 パレスにオタカラ。

 ……改心。

 

 廃人化事件…精神暴走事件。

 そして……ペルソナ使い。

 

 全てはシャドウに繋がる。

 

「……疲れた」

 

 平凡的な部屋。

 使い込まれたソファに体を預ける。

 

 モルガナに助けて貰ってパレスから脱出した。

 

 召喚の反動で鉛のように重くなった体をなんとか自宅まで導いて今に至る。

 

 初めはあの事件の再来かと警戒したけど根元が違う。……シャドウという共通点はあるんだけどね。

 

 ……蓮は契約している。

 何か知ってるかもしれない。

 

 ()…はある。

 肌身離さず……お守り代わりに。

 

 行こうと思えば行ける、はず。

 あの時は…所々に青い扉を見かけた。

 

 都内でも探せばきっと見つかるはず。

 

 それよりも……眠い…。

 目を閉じれば泥のように眠れる。

 

 寝よう……明日も学校。

 休む訳にはいかな……。

 

 視界はゆっくりと閉ざされ……。

 

「よっ!」

 

「んぁ?」

 

 この声は……モルガナ?

 

「ダンボールばっかりだな。広いのにもったいないぜ」

 

 目を擦り足元を見ると黒猫が佇んでいる。

 

 荷解きする時間がなくてね。

 って……。

 

「……こっちでも喋れるんだ」

 

 可愛らしい猫の鳴き声は聞こえない。

 パレスで聞いた着ぐるみの声。

 

「ウイがワガハイの言葉を認知できるようになったからな」

 

 ……頭が回らない。

 兎に角モルガナの言葉を理解できるようになったってこと。

 

 …そっか。蓮たちがモルガナに受け答えしていたのは会話ができていたからなんだ。

 

 竜司くんは喧嘩してたし……よくよく考えれば不自然なところがあったんだね。

 

 ……うん、考えたとしてね。

 新たな疑問が生まれるわけだけど……。

 

「どうして家を知ってるの?」

 

「レンから聞いたんだ」

 

 蓮から……蓮に教えたかな?

 まだ荷解きを終えてないから教えてないはずなんだけど……。

 

 教えても良かったけど蓮のこと。

 荷解きを手伝うとか言い出しかねない。

 

 流石に手伝わせるわけにはいかないし。

 

「……中にはどうやって」

 

「窓からだ。開けっ放しとか不用心じゃないか?」

 

 あのー……ここマンション……。

 窓が開いててもセキュリティが……。

 

 あ、()()……か。

 マンションのセキュリティぐらい造作でも……ない、のかな。

 

 じゃあ怪盗だから家も分かったんだね。

 そう……納得しよう。

 

「今度から気をつけるよ。えーと……要件は」

 

「頼む!レンをなんとかしてくれ!」

 

 ……えっと?

 蓮をなんとかするってどういう━━

 

 噂をすれば蓮から電話が……ちょっとモルガナ!?……切った…の……?

 

 折り返しかけないと…ね。

 え?なに……この着信履歴……。

 

 先に電話電話…。

 

 ごめん。寝惚けて切っちゃったんだ。

 

 え?謝らなくても……蓮は()()()ができる良い子だね。

 蓮のそういうところ、()()()()

 

 自己犠牲に近いかもしれないけど……。

 誰かの為に行動できるのは凄いことだからね。

 

 自分も見習わないと。

 

 …蓮?

 

 あ、うん。おやすみ蓮。

 

 それで蓮をなんとか…。

 解決した…?帰る?

 

 うん、わかった。

 次会うときは教えるね。




本編との違いは宝魔のスキップぐらいですかね。
モルガナの代わりに竜司くんが罠踏んでます、はい。

色々と属性が付与されるかもしれないジョーカー。

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