独りぼっちで辛い思いをするのは寂しいので全員道連れです。
具体的にはこの小説を開いたら腹筋を 30+この小説のID+この小説のUA数 の値だけやってください。N○Kの集金のようなものだと思っていただければ。
本日の業務が終了した夕暮れ時。隣でまどろんでいた秘書官に話しかける。
「指揮官? ご飯か?」
くせの強い明るめな栗色の髪。退廃的な雰囲気な雰囲気が魅力的な彼女はインペロ。サディア帝国の総旗艦、ヴィットリオ・ヴェネトの妹である。
着任当初は食事以外の一日のすべてをベッドと湯舟と書斎で過ごし、『インペロは偉いから何もしなくていい』でゴリ押ししていたダウナー系パワープレイヤーだった彼女。
かと思えば突然伝書鳩のように飛びたいとのたまい艤装を改造したり、お風呂上りに艦載機から射出して冷ました冷やしスパゲッティを幸せそうにもぐもぐしてたりする不思議系電波ちゃんだった彼女。
親交を深めていくうちに『……インペロも手伝うか?』と、できる範囲から手伝ってくれるようになった。正直ビビった。
今では秘書官として自分の分の仕事を爆速で終わらせ、仕事の邪魔にならないよう左隣に寄り添って肩に頭を預けてくるまでになっている。
戦闘では普段の雰囲気は成りを潜め……きれてはいないが、航空支援だけでなく状況に合わせて友軍のダメージコントロールを行ってくれる、指揮を執る側からすれば非常にありがたいKAN-SENだ。
彼女に仕事が終わったことを告げ、ねぎらいの言葉を掛ける。するとずいっと顔を近づけてきた。
「インペロは何もしなくてもサディアのためになる。でも今日も指揮官のために頑張った。仕事を手伝った」
もう幾度となくしたやりとりだ。この後の言葉は言われずとも分かっている。
「ん……」
一本一本が細くぴんぴん跳ねている髪に手櫛を通す。見た目の印象に反してなめらかで、絡み引っかかることはない。
「そう、もっとなでなでだ……」
心地良さそうに目を閉じ、すり寄ってくるでもなくされるがままのインペロ。始めの頃は好みのポイントが分からず不服そうにされていたこの行為にも慣れてしまった。
しばらく撫で続けると、彼女は満足したようで席を立った。
「私は戻るよ。ご飯食べてお風呂入って寝る。指揮官も頑張ってインペロと同じくらい偉かった。それじゃ」
いそいそと執務室の窓を開け、取り付けられたサディア寮舎大浴場直通のスライダー(インペロの自室へ行先変更可)に乗ろうとするインペロに待ったを掛ける。
「どうかした? 急な用事なら……一緒に入りながら聞く?」
魅力的すぎる提案だが、ここは握りこぶしに爪を食い込ませ血の涙を流し唇を嚙み千切って首を横に振る。怪訝そうな顔の彼女にお願いがあるのだ。
「お願い? 珍しいね」
そう、具体的には腹筋の補助である。着任してから今まで業務の殆どがデスクワーク。すっかりたるみがちになったお腹をなんとかしようしたものの、一人ではどうしても上手くいかなかったのだ。
自由(すぎる)人なため、プライベートの時間を削るのは嫌だろうと普段は控えているのだが、とはいえ一番交流があったし、何よりインペロが見てくれているのなら頑張れるという確信があった。
「いいよ、手伝ってあげる」
渋られるのも覚悟していたが、思いの他あっさりと受けてくれた。お礼を述べつつ、一度執務室から出てドアの掛札を『業務終了』へと裏返しておく。
部屋に戻り、軍服の上着を脱いで膝を立てて床に寝そべる。話し合いの結果、四つん這いで足を押さえて貰うこととなった。KAN-SENの膂力があれば人一人くらいの体重を支えることなど造作もない。
「せっかくだからカウントもするよ。とりあえず30までで良い?」
その言葉に頷き、上体起こしを始める。
「1」
「2」
「3」
「4」
「5」
肘を太腿へ付ける度、インペロの気怠げな声が響き、整った顔が間近に迫る。
「6」
「7」
「8」
「9」
「10」
心拍数が上がっていくのを実感する。それなりの期間全く筋トレをしていなかったのもあり、腹直筋が悲鳴を上げ始めている。
「11」
「12」
「13」
「14」
「15。つらい?」
荒い息でかろうじて返事をすると、インペロが足から手を離す。疑問に思う間もなく、ぎゅっと脚を抱えるようにして足の甲に座られた。
「……好きなんだよね、これ♡」
脛のあたりが柔らかい感触に沈む。それに集中した結果、疲労を忘れることができた。ありがとうございます。
「16」
「17」
「18」
「19」
「20」
嘘です。つらいものはつらいです。もうおなかぷるぷるです。
「頑張って。ほら♡」
彼女が少し腰を上げて前のめりに座り直す。幸せクッションが膝の上に軽く載った。
「21」
ふにゅ。
「22」
ふにゅ。
「23」
ふにゅ。
「24」
ふにゅ。
「25」
ふにゅ。
上体を起こし切る毎に、意図せず手の甲が浅くつついてしまう。そう、意図していない。これは事故である。建前は大事。息が荒いのだって筋トレをしているからだ。これはガチ。いやマジで。
インペロの献身虚しく、乳酸に支配された筋肉は自分の意思に反するどころか圧し折ってこようとする。あーあーこのままじゃ30回できないなー。困ったなー。何かもっと気合が入るようなことがあればなー。
「……♡ いやらしい……♡」
とうとう膝立ちになった彼女は、脛で足の甲を踏み、膝裏を抱える。ずっしりとした重さが太腿の上に掛かった。
「これならどう?」
余裕で頑張れます。三大欲求は何者にも勝るのです。
「26♡」
ぽふ。
「27♡」
ぽふ。
「28♡」
ぽふ。
「29♡」
ぽふ。
「30♡」
ぽふ。
「まだするの♡」
身体を上げれば顔がおっぱいに埋まるなら、そりゃあ何度だってやりますよ、ええ。
「ダメな指揮官♡」
---- A FEW MOMENTS LATER ----
結局あれから物理限界を超えて(30+この小説のID+この小説のUA数)回も腹筋をしてしまった。きっと時空超越してしまうこの現象は『インペロ現象』と言うのだろう。おそらく。
彼女の胸の谷間も、すっかり汗で湿ってしまっている。こればかりは本当に申し訳ない。お礼を言って今日は解散――
「いいの?」
――いいの、とは?
「頑張った偉い指揮官にご褒美。いらない? 私からは何もしないよ」
そう言って頬を染めながらこちらへと両腕を広げる。普段は無表情な彼女の微笑み。なだらかな鎖骨から豊かな実りへのライン。戦場で敷く強固な防衛線から打って変わって正反対の無防備さ。
当然、ゆっくりと彼女を押し倒し、豪奢な衣服のボタンに指を
(一部ページが落丁している)
インペロと一緒にスライダーへ乗り、サディア寮大浴場でゆっくりした。夜も更けていたため二人占めの状態で特別感があった。
今はインペロの長い髪を乾かしている。濡れているときは水の重さで美しいストレートになる(アホ毛は除く)のだが、櫛で梳いても乾いた傍からぴんぴんと跳ねる。もう矯正は無理そうだ。
風呂上りに放っておくと全裸でうろつくためバスローブを着せる。
お姫様抱っこで自室まで送り届け、ベッドへ横にした彼女に毛布をかぶせようとした直前に袖を引かれる。今日は隣で寝ろ、のサインだ。
吐息に触れるような至近距離。瞼を下ろそうかという時、静かな声が耳をくすぐった。
「何かあればインペロに遠慮なく言うといい。私はどんなことでも許してあげるから」
Switchでアズレンのフィットネスソフト欲しい…。
贅沢は言いません、3Dモデルの秘書官がフルボイスでサポートしてくれて、時々かわいいモーションを取ってくれて、ちょっと上下左右にゆさゆさ揺れてくれるだけでいいんです。どことは言いませんが。