~銃弾と対価~   作:クマぴょん

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※現在の進捗と投稿の変更点※
予約投稿の時点でついに10月分まで構想にたどり着いている。下手すりゃやる気次第で今年中にはストックがあるという状況だ。入院や突然死でもしない限り打ち切りはないと思うゾ。

―追記―(23/06/08/0730時)
いつ寿命が尽きるか分からない状態なので、今話投稿後週1投稿に切り替わることに舵を切った。既に12月分のストックが余っている状況なので、月2投稿の最中に倒れるのは本望ではない。遺作で終わらせない+読んでくれる人の数なんて気にしてられないんで、バンバン出すわよ。

―追記―(23/06/12/0000時)
ルビ振りの本体が長すぎた影響か、完全にルビ振れていなかったので、訂正しました。
ヴィクトル・イヴァーノヴィチ・ベレンコ中尉の亡命は函館事件こと、Mig-25事件です。

【前回のBullets Price】
フレディが受け取った媒体から傭兵集団のデータを見た千束以外の喫茶リコリコ。すべてが明らかになったものの、千束に対して新たな危険性が膨らみつつある。その危険性を阻止するためにフリッツを始めとする3人の協力で均衡を保っていた。
一方、喫茶リコリコは新たな依頼受けると同時に、リーは依頼人に対して何かに気づいた様子だった。


狼の因縁
【内外の謀り】


 

 

東京・某所

フリッツの隠れ家にて

 

隠れ家には傭兵全員が集まっていた。

そう、喫茶リコリコからの依頼をリーが持ってきた。

ジョンが言う。

 

「あの喫茶店の依頼なんだろ?別にほっとけばいいじゃねぇか?」

 

ジョンの言う通り、本来はこちらからは原則的に不介入。

だが、リーは今回の依頼が非常に怪しく思ったので、クルミを経由して傭兵全体に意見を聞きたかった。

 

「お前達の判断次第で、依頼を受けるか受けないでいいだろ?」

 

リーの言葉にマイケルが言う。

 

「お前がそういうなら間違いはないだろう。なぁフリッツ。」

「あぁ、続けてくれ。」

 

リーは床に情報が載ったホログラムを照らす。

傭兵達は散りじりになって情報を見る。

情報の内容は以下のものだ。

 

・アメリカに亡命中の日本人の帰国

・亡命中の日本人名はマツシタ

・一家が暗殺された末に自身も亡命

・尚、亡命先であるアメリカに関しての情報が”一切”ない

 

傭兵らは最後の情報で唸る。

これらを確認したうえでジョージがリーに問う。

 

「なぁ、この情報は本当にあの喫茶店からか?」

「いや、情報を元に此方で精査したものだ。CIAやNSA(アメリカ国家安全保障局)、国防省ですら行き届いていないとすると・・・」

「何者かに雇われている?」

「その通り。ヴィクトル・イヴァーノヴィチ・ベレンコ中尉の亡命ですら情報機関による監視下及び警戒の元で生活しているのに、この人物は一切無いということだ。」

 

となると、このマツシタという人物は怪しいだけの一辺倒ではなく、裏で何者かによって操られており、喫茶リコリコに急接近した。

という推理が出来上がる。

黙っていたフレディが皆に問う。

 

「どうする?」

「どうするって・・・Mr.フレディ?」

 

ワタナベが聞き返した。

フレディは、無表情で言い直した。

 

「きな臭い依頼を受けた店側は快く受けたんだろ?まともな情報を精査もしないでな。」

「あぁ、そうなるな。」

「ならバックアップが必要だろう。Limaだけじゃ心許無いはずだ。今回ばかりは介入すべきだと思うが?どうだ?」

 

フレディの意見は一理ある。

全て怪しい情報で亡命先の情報すらない。

しかも、その情報を持っていない喫茶リコリコに危険が飛ぶ可能性がある。

そのバックアップとして傭兵が後ろ盾になれば、危険性がかなり減るとフレディは見た。

フレディの考えは納得の行くものではあったが、ジョージが待ったと言わんばかり手を上げた。

 

「待て!今回の依頼は見送れ。」

 

傭兵たちがジョージを見る。

フリッツが問う。

 

「なぜだ?」

「不介入が原則なのに、わざわざ危険な依頼に首を突っ込ませるのか?」

 

フレディがジョージを煽るように言う。

 

「おい、ジョージ。危険も承知な上で傭兵稼業をやっているのだろうが。今になって命を惜しくなったのか?」

「なんだと?」

 

ジョージはフレディを睨みつけた。

 

「とうとう老いたのか?生にすがる傭兵の一頭目がそれだと、いつか部下達に反乱するのでは無いか?ジョージ以外が活動して、お前だけが活動しないという事は”そういうこと”だよな。」

 

フレディはジョージの部下を見て扇動した。

 

「貴様!一番の若輩者が何を言うか!」

 

ジョージは扇動したフレディに噛み付くが、心が凍るほどの冷酷なフレディの”鷹の目”がジョージを凝視した。

そんな目線に気づいたジョージ。

フリッツ以上の場数を踏んでいるジョージがフレディを直視できなかった。

フレディに心を読まれてしまう可能性がある。

いや、それ以上に傭兵全員に囲んでもフレディが生き残る可能性がある。

それぐらいの実力がある奴を味方に引き込んでいる以上、敵対するわけ行かない。

ジョージは自分の部下たちを見た。

すっかりフレディの扇動と目線に怯えている様子だ。

諦めてリーに続きを促した。

 

「わかった。リー、続けてくれ。」

 

リーは、

 

(やはり・・・)

 

と思った上でジョージの言葉に頷き、ホログラムを消して傭兵達を見た。

 

「どうする、フリッツ?フレディの言う通りバックアップを形成するか?」

 

その言葉に応じて目を閉じて考えるフリッツ。

数十秒後に目を開けて、

 

「今すぐバックアップを形成しろ。」

 

とリーに向けていった。

リーだけじゃない。

各傭兵たちが頷いた。

リーは作戦を布告した。

 

「了解。これより作戦を発令する。フレディはいつも通り単独で行動だ。他はいつものメンバーで組め。ジョージは先程の言葉はなかったことにする。なので今作戦にも身を投じろ。総員、幸運を祈る。」

 

 

次回⇒【因縁】




小話【シロアリ共の愚策】

ジョージは益々、困っていた。
フレディに感づかれてしまったのでは?と。
このままでは奴に始末される。
下手すりゃ部下の連中も1人ずつ消える。

これはもうアラン機関・・・
強いてはアランチルドレンである”真島”に協力を仰ぐしかないな。
1秒でも多く時間を稼ぐ必要がある。
偶々利害が一致したから、10年前の電波塔テロにも加担してやったが、結局のところ失敗に終わった。

だが、今回のはそうも言ってられん。
何としてでもアラン機関を世界に屈服するだけの力さえあれば・・・いいのだ。
ジョージは奥底の心から高笑いした。

だが、ジョージの高笑いとは裏腹に、リーを始めとする人間らが既に行動していた。

~Fin~

それでは、次回までごきげんよう。
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