~銃弾と対価~   作:クマぴょん

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※注意書き※
彼ら傭兵は、世界各地で狩人(ハンター)と呼ばれている。別にCOD:MW2から持ってきたわけではない。
また装備品は、軍務経験ありの作者本人が使用したことがある装備品や、軍関係者の知り合いから聞き出したものがある。

【前回のBullets Price】
老兵が語る過去は壮絶なもだった。DAと傭兵。似ているが、信念の方向性が全く違う事だ。それでも、傭兵は「己の信念」を掲げて戦っている。そしてこれから起こるであろう戦いも・・・


【突入】

 

 

東京・向島

関係者以外立ち入り規制地帯

 

18時58分

突入まであと2分

 

「ゼロアワーよりも1分以上も早く来ちまったな・・・。どうする?」

 

ジョージがフリッツに問いかけた。

 

「リーに連絡するか。」

「そうだな。ああそういえば、フキお嬢はDAに通信しないのか?」

 

春川フキはジョージに頷きながら、通信の事を伝える。

 

「ええ。大丈夫です。緊急時以外は通信しません。作戦は全てそちらに一任してます。念のため監視はするそうですが・・・」

「わかった。いくらでも盗み聞きしても構わん。フリッツ頼んだ。」

 

フリッツは頷いて、リーと連絡を取った。

 

<<こちら、ハンター1-1。オーバーロード、ハンター2は準備できてるか?>>

<<ハンター1-1、ハンター2は既に待機済みだ。ゼロアワーまであと1分だ。支度しろ。>>

<<了解した。アウト。>>

 

リーからの通信はDAやエージェントのリコリスにも聞こえてあるはずだ。

乙女サクラは春川フキに耳打ちした。

 

「先輩・・・本当に軍隊ぽいっすね・・・」

「いいや、軍隊そのものだ。」

 

2人のやりとりにジョージは気づいた。

 

「お嬢ちゃん達、支度しな。俺たちは『ハンター1』だ。ハンター1-1・・・つまりフリッツの後ろに続け。邪魔なヤツはフリッツと俺で排除するから他に構わず強行突破する。いいね?」

 

そう言ってジョージは、長物の鞄からレミントン870とL131A1(Glock17のこと)とヘルメットに取り付けた『PVS-21』という旧式の夜間暗視ゴーグルを装備した。

上着を脱ぐと、既にマルチカムのプレートキャリアと予備弾薬を装着していた。

フリッツは、第2外人落下傘連隊の時から使用していた、市街戦が得意とする第1中隊の記章がついたアサルトスーツと軽量アサルトライフルのFN SCAR-L、Glock17を素早く装備した。

2人の歴戦のオーラと素早い装着は、リコリスたちは呆気にとられた。

わずか30秒足らずで全てを装備してチェックしているのだ。

武装化した2人はさっきとはまるで別人だった。

目つきが変わり素早い動きで目標の建物の壁に張り付いた。

リコリスたちも慌てて続く。

すると、オーバーロードことリーから通信が入った。

 

<<こちらオーバーロード。ハンター1-1に通達。ハンター2-1が建物全体の主電源を落す。2-1から連絡が着たら、建物内に侵入しろ。2階の扉まで標的は居ない。扉に混合爆薬を設置したら、ゼロアワーとする。アウト。>>

 

フリッツとジョージがお互いに頷いた。

ジョージが笑顔で振り返ってリコリスたちに言った。

 

「覚悟は出来たか?」

 

春川率いるリコリスたちはそれぞれ頷き、9mm拳銃を手にしていた。

ジョージは笑顔で勇気付けた。

 

「よし、いい子だ。一瞬で片付けるぞ。」

 

ハンター2-1ことフレディからの通信が来た。

 

<<こちら2-1。1-1聞こえるか?>>

<<こちら1-1。どうした?>>

<<主電源を落す。準備は出来てるだろうな?>>

<<いつでもいける。安心しろ”子馬”は1-2が見張る。>>

<<やめとけ。速さが命だ。見張る必要はない。いくぞ。3、2・・・GO!>>

 

2-1の合図でハンター1は建物内に侵入した。

案の定、電気は落ちていた。

1-1は、市街夜戦が得意とするため夜目が効く。

2人が素早いクリアリングで1階を制圧した。

1-1と1-2たちは音もなく、すばやく階段を登っていく。

それに続くリコリスたち。

春川たちリコリスは、この2人に付いてくのが精一杯だ。

ブリーフィング通り、2階の電子扉にたどり着いた。

1-1が1-2に頷いて、1-2は混合爆薬を取り出し、扉につけた。

オーバーロードから通信が入る。

 

<<こちらオーバーロード。ハンター各員。ゼロアワーだ。幸運を祈る。アウト。>>

 

通信が切れた瞬間、1-2が爆薬を起動させた。

1-2が起爆した瞬間、3階と4階でガラスの割れる音と同時に銃撃戦が行なわれていた。

ハンター2の陽動だ。

それにあわせて1-1が動き出した。

1-2も素早く動く。

 

<<こちらハンター1-2。ハンター1各員は1-1に遅れを取るな。アウト。>>

 

1-1と1-2の空気はピッタリだ。

目の前の敵を2人で最小限の動きでなぎ払っている。

 

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他所を気にせず一気に5階手前まで駆け上がったハンター1。

だが、予期せぬことが起きる。

殿を務める蛇ノ目エリカの行方が判らなくなった。

気づいたのは、オーバーロードの通信だ。

 

<<・・・わかった。ここからどうすればいい?>>

 

1-1は焦っていた。

陽動とはいえ、長引けばハンター2による手加減の無い射撃戦で相手が殲滅されるからだ。

早めに終わらせて、少しでも情報を引き出したいからである。

 

<<こちら、オーバーロード。DAから彼女のデータをオーバーライドしてきた・・・これか。判明した!彼女は5階で首謀者に人質にされてる。至急、始末せよ。>>

<<了解した。アウト。>>

 

通信を終えた1-1は、春川率いるリコリスたちが騒いでいるのを気づいた。

 

「どうした?」

 

春川フキは呟いた。

 

「またか。」

「またとはなんだ?」

 

1-2が聞き返した。

 

「以前、人質にされたんだ。」

「なら急がないと。1-1行くぞ。」

「そうだな。急ごう。」

「ま、待て。どうするんだ?」

「フキお嬢。そのための2-1だ。彼しかいない。」

 

5階にたどり着いたハンター1。

1-1と1-2が扉に差し掛かった瞬間、銃弾が扉を貫通してきた。

リコリスと分断されたが、辛うじて1-1と1-2は無事だった。

1-2が素早く立ち上がり、レミントン870のスラッグ弾で扉の金具を撃ち抜き、扉が倒れた。

1-2のおかげで首謀者と思われる人物が居る部屋を見渡すことが出来た。

1-1は軍事用で用いられるスネークカメラを使用し、部屋の中を1-2がタブレットで確認していた。

 

「1-1確認した。情報通りだ。7人居る。」

「了解。2-1に通信する。」

 

1-1は、屋上に待機してる2-1に連絡した。

 

<<こちら1-1。2-1、事情はわかるか?>>

<<こちら2-1。オーバーロードから聞いた。何人居る?>>

<<7人だ。2-1のタイミングでいい。オーバー。>>

<<1-1、了解した。アウト。>>

 

通信終えた1-1は1-2に合図を送った。

1-2は、リコリスたちに指で、「敵は7人」と表し、口の前で人差し指を立てた。

「動くな」という意味だ。

春川フキは頷いて、後ろで控えてたリコリスたちに振り返って確認を取った。

首謀者と思われる人物が、ハンター1に向かって叫んだ。

アイルランドなまりの英語だった。

 

『テメェら!何もんだ!』

 

アイルランドなまりで感づいた1-2が答えた。

 

『答える必要はない。むしろ諸君らに降伏勧告しにきた。3階と4階は壊滅した。諸君らに勝ち目はない!』

『ふんっ!こっちには人質を取っているんだ!しかもガキじゃねぇか!もう一度言う!何もんだ!』

『答える必要はない。所詮、諸君らはIRAと同等。諸君らの命なんて芋以下だ。』

『テメェ!イングランド人か!栄光あるアイルランドを汚しやがって!5秒数えてやる!5!4!3!ー』

 

焦るリコリス。

一方で1-1と1-2は落ち着いていた。

既にスネークカメラでハンター2-1が動いていたからだ。

2-1は、首謀者の後頭部を狙って重々しい対物ライフルであるMauser M1918を構えていた。

それを知らずにカウントを続けるテロリストの首謀者。

 

『2!イッ・・・!』

ビシッ!

 

「1」と言い終わる前に、首謀者は後頭部から銃弾が貫通して床に弾痕を残した。

首謀者は血を噴き出して、前に倒れた。

その瞬間、ガラスの破る音。

6発の古めかしい銃声が聞こえた。

リコリスたちは部屋を見た。

2-1が立っており、Mauser M1918と旧式拳銃をしまっていた。

 

「まぁこんなものか。お嬢ちゃん、大丈夫か?」

 

2-1は、蛇ノ目エリカに手を差し伸べた。

それに答えて蛇ノ目エリカは、2-1の力を借りて立ち上がった。

1-1と1-2は、2-1に声をかけようとしたが、春川フキが1-1と1-2の間に入り、無表情だが内心は怒り心頭で2-1に早歩きで向かった。

そして、余所見をしている2-1に殴りかかった。

が、2-1は春川フキの足音を感じ取り、身体の正中線をズラし、殴りかかった手を回避。

直後こぶしと肘を掴み取り、腕を春川フキの背中にとった。

不意なカウンターを取られた春川フキだが、瞬時に2-1が足払いして春川フキを転倒させ、2-1の全装備分の体重を春川フキの身体に押し付けた。

 

 

次回⇒【対立】

 

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【メインキャラ】

フリッツ:

出身不明。60代だが傭兵歴35年の老兵。

かつてフランス外人部隊の第2外人落下傘連隊 (2e REP)の連隊長。

連隊長をフランス人以外の異例の選抜されたほどの実力者。

 

ジョン:

元アメリカ海兵隊のエリート偵察兵。フリッツの右腕的存在。

組織の全体のバランスを保つことが役割。銃の腕前はヘリコプターから200m先の頭部を精確に打ち抜くほど。

 

ワタナベ:

元自衛官。傭兵歴20年の古参。

フリッツと同様、フランス外人部隊の第2外人落下傘連隊 (2e REP)の背中を長年守りきった。尚、日本人だが約20年以上帰国していない。

 

マイケル:

元SAS。北アイルランドの紛争から唯一の生存者。

ジョンとはジョーク仲間であり相棒でもある。長年、アイルランドの対テロリストで性格が短気になってしまった過去がある。

 

リー:

現代情報戦と現代電子戦の天才。現代のアインシュタインとも呼ばれている。

上海のテロ事件を無血解決した事で、中国の英雄と言われてる。だが、彼の曾祖父の時から日本と関わりを持つが、出身は大陸であり偽名で活動してる。

 

フレディ:

9歳から少年兵として活躍した。東南アジアの革命軍の英雄の息子。

革命後は渡米。某組織で暗殺者と諜報員となった。旧世代の装備ながら闇社会の人間を多く闇に葬っている。旧ソ連のスパイ「ゾルゲ」と同様、国家の中枢部まで浸透することもできる。

多才な実力を持ちながら傭兵としては結構若い。

 

ジョージ:

元SAS。マイケルの元上官。

様々なテロ事件を解決した対テロリストのスペシャリスト。傭兵歴は2年と短いが、軍に在籍した期間が30年以上もあり、一時は最高職まで上りつめた。

ジョージとフリッツは義兄弟でもあるが、血は繋がっていない。

 

【本編ではほぼ出番がないジョージの部下】

ロック:

元アメリカ陸軍武器科。武器調達員の1人。

以前の共同作戦でジョージに最新武器提供から出会う。傭兵の活躍の裏で弾薬の製造、調達及び維持を支援する。

 

リック:

元アメリカ陸軍輸送科。武器調達員の1人。

以前の共同作戦でジョージの戦闘後方支援(CSS)で出会う。多才な運転技術を持っており、輸送兵站面では陸空海全てを制している。

 

チュレンコフ:

元カディロフツィ(ロシア連邦英雄アフマド・ハジ・カディロフ。名称:第141特殊自動車化連隊)。

モスクワテロ未遂事件でジョージと出会う。国家的忠誠という疑問を持ち、除隊後フリッツの傭兵集団に入隊。

 

アレク:

元ロシア連邦保安庁して元KGB。チュレンコフと戦友。

モスクワテロ未遂事件でジョージと出会う。銃の扱いは不慣れだが、フレディやリーの情報・電子戦を支援する側面をもつ実力がある。

 

ハリス:

元リビア国民軍。リビア内戦で複数の部隊を率いた実績がある。

戦っているうちに戦う意味を失う。自ら除隊後、新アレクサンドリア図書館テロ事件で自ら志願。

その後ジョージと出会い、彼の運命を変えたきっかけになった。

 

カウディー:

出身不明。50代で傭兵歴25年の古参。

各地の紛争地域を渡り歩き”紛争に現る死神”と呼ばれているほど、火器の扱いが特殊部隊レベル。ベオグラードのテロ事件でジョージの捕虜になった経緯がある。だが、ジョージの説得で改心。

以後、武器調達員の最強のガードマンが誕生する。




日本人の敵が多すぎて、心労で倒れそうなクマぴょんだ。

良いニュースと悪いニュースがある。
まず、良いニュースだ。
リコリコスペシャルイベントに参加できることが確認できた。前回も言った通り、海外出張から帰国して軍服姿のまま参加することだろう。フランス軍の冬季トレンチコートと防寒具の軍服のワイを見たら、遠慮なく声をかけてくれ。コミケサークル時代の名刺を渡そうと思う(忘れていなければだが・・・)。

次は悪いニュースだ。
リコリコスペシャルイベント当日の朝に帰国する事と、2月は予約投稿がままにならないことだ。前述でも述べたと思うが、海外(しかも半分は軍関係なので)先でネットが繋がらない・・・そもそも機密情報を扱うので、先方のノートPCしか持って行かない為、予約投稿は、今月に纏めようと思う。
しかも、リコリコスペシャルイベント終了後、また欧州に戻る必要があるので、しばらく海外に居るだろう。もしリコラジがあるならば、この海外出張とイベントのことを要約して、話すつもりでもいる。

なにかあったら活動報告でお話させてもらおう。
それでは次回まで、ごきげんよう。
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