新入生は特命係の息子。   作:北方守護

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第13話 

武昭が波瑠加とゲーム部で一局した次の日の朝……

 

「杉下くん、ちょっと良いかな?」

「おや平田くんどうかしましたか?」

武昭が登校してくると平田が声を掛けてきた。

 

「うん、昨日図書室で勉強会してた時にBクラスの生徒から聞いたんだけど、中間テストの範囲が変わったらしいんだ」

「なるほど……それで変わった所って言うのはどこですか?」

「それは、ここからここなんだ」

武昭が教科書を出すと平田は変わった所を教えた。

 

「ここまでですか……なら問題はありませんね、僕はこの辺りも復習してましたから」

「そうだったんだ……じゃあ問題はないんだね」

「えぇ、大丈夫ですよ。なので特に心配はしないでください」

「分かったよ、じゃあね」

平田が離れると波瑠加が来た。

 

「ねぇ武昭、平田くんってなんの用事だったの?」

「テスト範囲の変更だよ。ここからここになったみたいだ」

「そうなんだ、けど武昭は問題ないよね?」

「あぁ、一応先の方も復習してるから大丈夫だな。波瑠加の方はどうだ?」

「私の方も武昭が教えてくれるから大丈夫だよ」

2人が話してると教師が入ってきたので波瑠加は自分の席に戻った。


その日の放課後……

 

「さてと、今日はここで終わりにするか」

「うーん……疲れたー」

武昭の部屋で勉強会を終えた波瑠加がベッドに背をそらして倒れ込む武昭が立ち上がってキッチンに向かうと何かを持って戻ってきた。

 

「ほら、今日は紅茶とクッキーで作ったケーキだ」

「クッキーで作ったケーキって?」

「クッキーを牛乳に浸した奴を重ねてクリームを塗ったんだ」

「へぇ、そうなんだ。うん美味しい」

「口にあって良かった」

武昭は波瑠加の向かいに座るとケーキを食べ始めた。

 

 

「そうだ、皆が話してたんだけど櫛田さんが過去問を配ってるんだって」

「そうなんだ……まぁ3日前に渡すのは一夜漬けでも良いから点数を取らせる為だな」

「なるほど、だからこんなギリギリになって渡してるんだ」

「どういう事?」

「日にちがありすぎると覚えた事を忘れるけど、3日前くらいならそれなりに覚えれるからだよ」

「ふーん、そういう事なんだ」

武昭の言葉に疑問を感じた波瑠加は理由を聞いて納得した。

 

 

暫くしてケーキを食べ終えると波瑠加が食器を洗い終えた。

 

「武昭、洗い物終わったよ」

「あぁ、ありがとうな波瑠加……って言うか最近、この流れが決まりになってる感じがするな」

「そうだね。けど良いんじゃない?私だって何お返しがしたいんだから」

波瑠加は武昭の横に座った。

 

少しの間雑談をしていると波瑠加は気になった事を武昭に聞いた。

 

「ねぇ武昭ってたまにどこかに行ってるみたいだけど……」

「あぁ、それは()()()()でな」

「っ……武昭、その傷って……」

「気にするな波瑠加、()()は俺が勝手にやった事だ」

「けど、あの時に私が……」

()()は波瑠加が悪い訳じゃない。アイツが悪いんだ。だから気に病むな……」

「武昭……少しこのままでいさせて……」

武昭は波瑠加が背中に抱き付いて泣いていたので、泣き止む迄そのままにしていた。

 

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