はてさて、俺達の過去の話についてはそのくらいにして、だ。
当時の噂が今の今まで受け継がれていった結果、そこからなんとなくとはいえ俺達のことについて知っていた人が多数、というのは変わらない。
そのため、彼女達はこっちの奇行に最初からある程度は順応できた、と。
……まぁ、そもそも俺達に限らずとも変な人ばかりだから慣れた、みたいな面もあるのだろうけど。
「ム、その言い方デスと私達が変な人みたいデハないデスか?」
「そう言ってるんだが?」
「……ムキーッ!!」
「はいはい日本被れさん落ち着いて落ち着いて」
寧ろこの場にまともな人なんて誰もいないんやで()
……ともかく、そんな感じなのでDBさんには早々に慣れて貰って、とだけ返しておく俺であった。
……みたいな話があったのが数日前のこと。
その時のみんなの反応を思いだしつつ……なるほどそれがフラグだったか、などと思うなど。
何があったのかって?そりゃ勿論、過去のやり残しが今さらになって襲ってきたってだけですよ。
「そう、この前の話を聞いて思い出した。よく考えたらあそこの探索全部できてない」
「まぁうん、あの時のTASさんは色々と余裕がなかったからねぇ……」
そう、マップの埋め残しやアイテムの取り逃しなどなど、あの時のマフィア達のアジトには(TASさんが)できることがたくさん残っていたのである。
……で、それを今回の話で思い出してしまった、と。
思い出したのならその日が吉日、彼女は突然すっくと立ち上がったかと思うと、俺の手を引いて背面ジャンプ多用による超加速を発動。
ドップラー現象を引き起こしながらとある国まで(実質的に)ワープすることになったのでありました。
……あ、今回は同行者は居ないです。
「後から来る可能性はあるけど」
「まぁ、スタンドさんなんかは特に制限なく飛んで行けるからついてくるの楽だしね」
などとぼやいているうち、周囲に集まってくるのは恐らくマフィアの構成員達。
なんだなんだと騒ぎながら集まってきて、こちらの様子を見て「なんだガキか」と笑い。
──それから、TASさんの容姿を見て何人かが訝しむような声をあげ、一人が急に何かを思い出したように驚き。
「お久しぶり。悪いけど、ちょっと付き合ってね」
「そういうわけなんでよろしくー」
結果、瞬く間に恐慌が広がっていったのだった。
「……慌てて追い付いてみれば、なんですのこれは」
「うわぁ酷い、血塗れじゃないだけでほぼほぼ半殺しみたいなもんじゃん」
「失礼な、誰も五体不満足にはしてない」
「床とか壁とかに埋まってるのは無事とは言い辛いと思いますぅ」
数分後、慌てて追い掛けてきたのだろう他の面々が目にしたのは、見るも無惨な状態にされた上でその辺に転がされたマフィア達の姿。
大抵恐怖に引きつった顔をしているが、一部は「どうにでもなーれ」とばかりの顔をしているので……うん、この辺が以前TASさんにボコられた人達なんだろうなー、と思うなど。
なお、真っ先に彼等を無力化することを優先したため、内部の確認というか目的の行動とかはまだ一切進んでいない状態である。
「目的?」
「あの時私はまだ未熟だった。だからとりあえずクリアすることに焦点を当てすぎて、その他のことが疎かだった」
「……えーと、つまり?」
「ここに隠されたアイテムとかマップの全容とか、色々やっておきたいことがある」
「ええ……?」
あ、CHEATちゃんが困惑のあまりフリーズした。
……まぁ、気持ちはわからないでもない。何せかなーり私情を挟んでいるというか、正直ここまで急に優先するようなものでもないというか。
まぁ、一応彼女なりの理由があってここにやってきた、ということにはなるらしいのだが。
その理由とやらについては俺も詳しくは教えてもらってないため、今のところは『過去のやり残し』という彼女の言葉を信じる他ない。
「はぁ、なるほど。……教えて頂くわけにはいきませんの?」
「ん、教えると止めるかもしれないから」
「……はい?いやそのお待ちになって、何をしようとしていらっしゃるんですの!?」
「決まってる。最終回」
「…………はい???」
おっとなんか雲行きが怪しくなってきたぞぅ?
最終回って言ったか今この子?
困惑する俺達に対し、彼女はうんうんと頷きながら次の言葉を紡ぎ始めた。
「そもそも、この話は基本ギャグ。ギャグというのは明確な終わりが定め辛いもの。というか、やろうと思えばずっとやり続けられるから困る」
「ギャグ?……ええとまぁ、ギャグと言えばギャグに当たるのでしょうか……?」
「私に聞かれても困るんだけど!?」
「もうこのやりとりがギャグ。ゆえに私は思いました、だから終わりも唐突でいいじゃない、と」
「それ
「ん、そもそも
「おい誰かこのアホを止めろぉ!?」
ダメだこれ、さっきからメタい話しかしてねぇ!!
というか止められるからその辺話すつもりはない、とか言ってなかったっけこの子!?
なんて思っていた俺達に対して彼女は。
「それに関してはもう大丈夫」
「はぁ?」
「今から数分前に既にエンディングフラグは満たしておいた」
「………………へ?」
あ、なんか変な音するなぁと思ってたけど、これあれだいつぞやかの野球で終わった時と同ぬわーっ!!?
e3818ae58584e38195e38293e381afe7b590e5b180e7b590e5a99ae381a7e3818de3828be381aee3818be38081e3819de3828ce381afe7a59ee381aee591b3e5998ce6b181……
「ザ・エンドってね」
「こんな終わり方があるかー!!?」
※一先ず完結。
次回に関しては不明、あっても不定期更新になります。