TS転生美少女宇宙人、地球侵略を命じられる   作:スマルト星人

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化石を食べる!

 今、クレア星は文字通り地球の行く末をある程度操作出来る立場にいると考えられる。

 ていうかそもそも操作しろというのが上からの指示な訳だし、そして元地球人の私としては良い方に持っていきたい。

 その為の第一歩、『イダイナパウダー』。

 それを投入したのは一種のパフォーマンス的な側面があったわけだが、その役割は今のところ十二分すぎるほど果たしていると思う。

 

 さて、問題はこれからであるし、なんなら私はあくまで一つの解を提示しただけに過ぎない。

 石炭はいわゆる過去の資産であり、石油などの化石燃料に取って代わられたものである。

 それが再び日の光を浴びるようになる事、それを喜ぶ者と嫌悪する者とに分かれる事は分かっていた。

 そして発生してしまった不満をどうにかする事もまた、私の使命だと思っている。

 

 だから、

 

「石油の購入、ですか?」

 

 例によって冷たい汗を流している田村さんに対してこのような話を振るのはかなり申し訳ないのだが、とにかく私は彼と再び顔を合わせて話をする。

 

「なんでまた。石炭の次は、石油━━ですか。ええっと、何の為に利用するのでしょうか? やはり、発電?」

「食べます」

「……は?」

「食べます」

「え、えっと」

「ああ、文字通りの意味ではありませんよ?」

「あ、ですよね」

「調味料にします」

 

 田村さん、絶句。

 しかしこれに関しては地球でも行われていたはずだ。

 

「石油由来の原料でグルタミン酸━━つまり旨味物質が作られる事はスマルト、いえ。地球でも知られていると思いますが?」

「そ、それはそうです、な。しかし━━」

 

 まあ、自然神話と化学忌避文化は今も根付いている事は分かっていた。

 しかし、それは古臭い考えだと思うし、付き合い方を知っていればこれほど頼もしい存在もない。

 

「今回はその、うちの美食院というところが開発した旨味調味料を作ります、が。これに関しては、期待していてください。本気でこちらも最大限バックアップして開発しますので」

「それは、どうしてでしょうか。危険なものだからですか?」

「それは、ですね。食べ物に対して本気じゃないと、非科学的な直感でそれを察知してどこからともなく現れる者達がいるからです」

「はい?」

「……世界は広いと言う事です。あるいは、危険でヤバいと言うべきでしょうか」

 

 遠い目をする私に対し、田村さんは曖昧な笑みを浮かべる。

 何にせよ、次の目標は化石燃料を用いて全く新しい化学調味料を作る事。

 これに関してはやはり驚きも少なくないし、受け入れやすいんじゃないかな。

 特に日本は美食の国だし、これでもしかしたら好感度がアップするかもしれない。

 そう思ったら、俄然本気になれそうだ。

 よーし!!

 

 

  ♪

 

 

 それから、開発された化学調味料『ミルラ』は試験的にちょっとだけ流通する事となった。

 ……なんか、転売ヤーすら手をつけなかったんだが?

 

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