白兵戦最強の転生特典を貰った。ただし転生先は貞操逆転世界とする   作:H-13

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ガチガチの戦闘描写初めて書いたので初投稿です。

やっぱり戦いは筆が踊るね。ちょっと長いかもしれませんが読んで上げてくだい


貞操逆転世界、ファンタジー系世界だった【イマサラ】

1 貞操逆転世界騎士♂

( *・ω・)ノやぁ

 

2 名無し@転生者の集い

イッチおひさ

 

3 名無し@転生者の集い

魔法とかある時点でファンタジーなんて今更だろ

 

4 名無し@転生者の集い

ファンタジーじゃ無くて機械に支配されてる国に居るやつも居るんですけど?

 

5 名無し@転生者の集い

珍しいな。

 

6 名無し@転生者の集い

おっとイッチ名前変えたな!

 

7 貞操逆転世鬼畜騎士♂

なぜバレたし

 

8 名無し@転生者の集い

そりゃ、ねぇ…

 

9 名無し@転生者の集い

そんなのどうでも良いからイッチの話聞かせてくれい。

 

10 名無し@転生者の集い

そうだそうだ。モンスター居るって言ってたしワイバーンでも出たか?

 

11 名無し@転生者の集い

何だろう、ワイバーンに負けるイッチの姿が想像出来ない

 

12 名無し@転生者の集い

ワイバーン如きで騒ぐイッチじゃなくないか

 

13 貞操逆転世鬼畜騎士♂

まぁ簡単に弓で堕ちるからゲーム感覚で狩ってたけどさ。ワイをなんだと思ってるんだみんな

 

14 名無し@転生者の集い

超人

 

15 名無し@転生者の集い

最強

 

16 名無し@転生者の集い

鬼畜騎士♂

 

17 貞操逆転世鬼畜騎士♂

>16 うーんギルティ。

 

簡潔に言うと竜王が出て来た。で、ワイがちゃんと討伐した。死体をちゃんと有効活用しようとしてる←NOW

 

18 名無し@転生者の集い

待ってイッチ先ず竜種系統モンスターの格付けみたいなの説明して。竜王がどのレベルか分かんない。

 

ギルティ食らったけどお前の言葉に重みは無いんやな!?

 

19 貞操逆転世鬼畜騎士♂

一応書いとくわ。間違ってたらメンゴ

 

一番下が大蜥蜴って言われてる種類。そこから属性によって強さが違ったりする。

 

次がワイバーン。飛べる蜥蜴って感じ。コイツらの中でも魔法使えるやつと使えないやつ、特殊なやつで区別出来た気がする。

 

で、次がドラゴン。ワイバーンの進化先らしい。この辺りから対処には軍が必要だと思う。ワイバーンが正当にデカくて強くなった感じ。

 

次、竜。俺的には身体強化使わないと真正面から戦えない。ドラゴンとは個体自体違うし古くから生きてたり知力が高め。子竜は見たことあるけど可愛い。親は怖い。

 

で、竜王。今回はちょっと特殊な事情があったから勝てたから良いけど槌溶かされて半分位しか無くなっちゃったから真正面から戦うのは絶対無理。多分竜王がノーダメで全力だったらワイが2.3人居てもいい勝負止まりで負ける。人間が認識できる言語を話し始めたら竜王認定されるみたいだね。

 

ラスト。竜神。番で2匹だけ居る。この世界が出来た頃から居たらしい。神様と同じく竜神教があるとこもあるくらい有名。多分というか絶対勝てない。

 

20 名無し@転生者の集い

待てじゃあイッチはかなり気軽に討伐って言ってるけど人類が抵抗出来るか分かんない最高峰を条件付きとはいえ殺したんか!?

 

21 名無し@転生者の集い

さすが我らの鬼畜騎士、最強である。

 

22 貞操逆転世鬼畜騎士♂

そんな事より安価やる

 

23 名無し@転生者の集い

!?

 

24 名無し@転生者の集い

安価やらんスレかと思ってたんだけどついにやるんかイッチ

 

25 貞操逆転世鬼畜騎士♂

竜王様本人に頼まれたからなぁ

 

26 名無し@転生者の集い

竜王様安価知ってて草

 

27 貞操逆転世鬼畜騎士♂

>26 ちゃうわいw

 

 

 

カインがファロス家に嫁いで半年以上が既に経過していた。やる事といえば朝早くから騎士団と共に基礎鍛錬、昼飯を食べたら騎士団全員との掛かり稽古。夜飯食べたら半刻程座学をしてから寝る。コレの繰り返しである。

 

週に3回、妻であるアリサと子作りに励み、週に半日はアリサとゆっくり過ごしたり馬で遠出したりと自由な日々が続いた。

 

もはや女だろお前と言われても仕方が無い。然し当主のアリアも、勿論アリサも騎士団の面々もそれについて何か言うのではなく、いつか追い付いてやろうと必死に食らいついて来るので心地好い。いい世界である。

 

そんな天気の良いある日。皆で汗だく、足元は泥まみれの格好の儘にバゲットをサンドイッチにした豪快な昼飯を食べていれば、アリアの使いだと云う文官が馬を走らせて大急ぎでこちらに向かうのが見えた。

 

あの様子では確りと止まれぬだろう。軽く身体強化を行い身体に魔力を回せば馬に衝撃が行かぬように 真正面から受け止めてやった。馬の脚が折れたりするより良いよね

 

「カイン様!至急、至急戦準備を!」

 

「待て、ちゃんと説明をして欲しい。…誰か水を持って来てくれ。」

 

「は、は、っ、は …っ 。竜王が、竜王ウーサーが、我が領地の村に現れました!」

 

 

はて。中々に妙な感じだ。滅多なことでは人の目の前に出てこない竜王が村に現れた。それも彼女が言うには村の建物を壊し村人を踏み潰し稲を荒らしているのだと云う。

 

然し、我が嫁の母親が偽りの情報を流すことは考えられなかった。

 

至急、騎士団のみでの戦準備を行い、馬の早駆けにより現場へと急行した。

 

歩兵?雑兵?無意味に死なせるだけである。真なる超人、それを目指して片脚を突っ込んでいる者、それには及ばずとも死を恐れぬ最精鋭。それが戦場に立つ最低条件であった。

 

 

言われた場所に赴けば、あの文官が言った言葉は比喩等では無いと分かる。村はぐちゃぐちゃになり、道は崩壊していた。所々に見える赤黒い痕は押し潰された人だろう。自分なりに手を合わせて居れば、部下から報告が上がってきた。不自然な大きさの血痕が続いていると。

 

では何だ、竜王ウーサーは意図的に来たのではなく戦いに負けて墜落して来たとでもいうのか。

 

ここから続くみちは稲田、その先には山である。木々すらなぎ倒されていたが如何せん道が悪すぎる。故に馬では追尾も不可能。馬番に必要人数残せば、走って逃げた方向へと向かっていった。

 

予想が正しければ竜王は一切悪くない。然し、税源である稲田を壊し人的被害すら出している。見逃す選択肢は皆無であった。

 

「居たぞ!」

 

遠くに、大きな大きな背中が見えた。木々をなぎ倒した幅を見て想像はしていたが 、思った以上に存在感が濃い。背中だけでも圧が凄いのだ。

 

眼を向けるは右の翼。アレが血痕の正体か。竜王は羽ばたかない。魔力を持って飛ぶのだ。然し、その魔力を一番循環させる器官が翼であり、翼膜である。

 

それがズタズタになっていて、太い骨子であろう骨が変な方向に曲がってしまっている。

 

大きさは速さである。だが、右の翼を庇えば飛ぶことも走ることも出来なかったのだろう。

 

「竜王ウーサー!!!」

 

あらんかぎりの声量と、騎士団と妻の面々には一度しか見せていなかった、全力の身体強化を行使した。

 

竜の評価基準は魔力と戦闘力。この二点である。知識なんぞ生きていれば身につき覚えようとしてから10年も経てば身体に染み付く。そんな長寿故の評価方法であった。

 

竜王の脚が止まる。人型にしては大きいと無視を続けていたが、…人型に収まらぬ程の魔力の煌めき。それを感じ取って仕舞えば、振り向かざる得なかった。

 

ウーサーは王である。王とは挑まれる者を指す。ウーサー自身、戦いには勝ったものの複数での奇襲という卑劣な方法で片翼を再生不可能なまでに破壊されてしまった。頭数だけ揃えてきたソイツらを噛み殺したはしたが…後の祭りであった。

 

これが脚だったらまだ良い。しっぽや背中だったら。だが身体に魔力を循環させる器官の半分が破壊されてしまえば例え竜王であっても空中に留まれる保証は無いのだ。

 

『何だ、人の子よ』

 

唸る様な声と共に、カインの頭の中に。そして騎士団の頭に。言葉が直接刻まれる。

 

「我が名はカイン・ファロス!次期当主アリサ・ファロスの夫である!竜王ウーサー!我が領地を荒らした報い、その命を以て償うが良い!」

 

交渉等要らぬ。それがカインの決定であった。竜王を治療する、このまま見逃す。その何方も選択肢にならなかった。ただ、本能の儘に挑み、討伐することを選んだ。

 

『良かろう、人の子。我が翼折れどもその身焼き尽くすには十分よ』

 

「弓構え!」

 

本来弓は騎馬兵である騎士団が所有するものでは無い。だが今はただの戦ではなかった。弓を確りと引ける者には、強弓が与えられていた。

 

カインも同じ様に、専用の弓を背負って来ていた。強弓というにはあまりに大きく、余りに太いソレに刻まれるのは魔法刻印。硬さ、粘りを最大限発揮出来るようになっているソレは、カインの全力に耐えうる超人にしてみれば至高の武具である。未だ背に背負う大槌も同じこと。刃がなければ潰れることも無くカインの怪力を受け止めてくれる。

 

身体に回っている魔力を弓に、矢に通す。青白く光る形は刻印の溝である。矢も無論の如く特注製。カインの故郷から態々取り寄せている弓と槌を作った鍛治魔導師によって造られたものである。

 

「放て!」

 

放たれる数50と3。ひょぅ、とも取れる音を奏でる他の矢と違い、カインのモノは音の壁を戦いた。

 

ふ ゛ お゛ ッ!!!!!

 

竜王の目、そしてカインの目だけにはくっきりと矢先が音の壁に突き刺さりネジ曲がりながら突き進むのが見て取れた。

 

結果だけ言ってしまえば、矢の無駄であった。カインが放った矢だけが鱗を突き破り傷を与えたものの、他は簡単に弾かれるに終わっていた。

 

「カイン様!」

 

堪らずにそばに居た騎士、ズールが声を上げた。最もである。聞いた限りでは数年前に現れた竜にすら効いたと胸を張って教えてくれていたのだ。

 

『カインと云うか。良い魔力の循環よ。…気に入った。一騎打ちだ。我と、お前と。…竜王としてい、ッ』

 

此処で一旦言葉が止まった。咳き込む様にして血反吐が吐き出される。矢が突き刺さった所は胸のど真ん中、内臓でも傷付けたか。

 

『竜王との、一騎打ちは…竜神様が観られる。コレが掟じゃ。…我は死なぬ。この様な無様な姿では屍を晒せぬ!!』

 

ああ、これは断れない。誇りの問題なのだ。孤独にして最強となる竜王に、番は必要でも仲間は不要なのだ。それを阿呆共のせいで汚された。故に。飛べずに蜥蜴の様に地面に這い蹲るだけになったとしても王なのだ。安静にしていればあと100年程度は生き長らえるだろうが、それは最早王ではない。

 

「受けて立とう。」

 

『くか、有難い』

 

「アリサ!」

 

弓を手渡す。彼女では持って構えるのが精一杯だろう。だけれども、地面に置けるようなものでも無かった。竜王は笑う。竜としては致命傷を負いながらも、誇りの為の願いを目の前の人間は断らなかったのだ。笑いもしよう。

 

背負っていた背丈程の大槌を手に取る。綺麗な流線形を保つソレの先端は、瘤の様に盛り上がり殺傷能力を高めていた。

 

息を吸い、息を吐く。弓と違い繊細な魔力制御はこの槌には不要であった。

 

 

お゛お お゛ おぉぉお゛お゛お゛お゛!!!!

 

地が揺れる。そうアリサが錯覚する程の気魄。文字通り魂を賭けたモノである。

 

どこ゛ぉ゛!!!

 

地面が陥没する。ただの踏み込みに地面が耐えきれていない証である

 

『刻むが良い。◼️◼️◼️◼️◼️』

 

魔力の流れからカインがどう来るか、それを感じ取って先に動き出したのは、竜王であった。

 

正面からの真っ向勝負。カインが決心したソレに対して放つのは「竜魔術」であった。

 

竜の、それも適性があるものしか扱えぬ4種類の属性魔術の総称である。この魔術を真似して人間が扱えるようにしたものが魔法であった。

 

火を吐くだけならばワイバーンでも出来ること。コレは、桁が違う摂氏6000度。太陽に匹敵する原初のブレスは竜王からしてみれば半分程度の規模であろうが人間一人に向けるにしては過ぎた火力である。

 

 

「 断 !!!界!!!!」

 

カインは愚直であり、正直であり、そして、馬鹿みたいな理想を叶えるには充分な腕力を兼ね備えていた。

 

コレは槌に全信頼を委ね、全身と槌に過剰な魔力を注ぎ込むことによって意図的にオーバーロードを引き起こす。

 

技名は偽りにあらず試し打ちで大地を粉砕し10mであろうとも人工的に地割れを引き起こしたソレは立派な小さな災害である。

 

人には抗えぬ過ぎた力、それを真正面から叩き割る。

 

肌が炭化しようとも食道や胃、内臓が焦げ落ちようとも全身を巡る過剰な魔力が瞬時に全身を巻き戻すように再生させる。

 

 

服は焦げ落ち大切な部分しか隠れていない。全幅の信頼を置いていた槌は余りのエネルギーの衝突により半分から上が融解していた。

 

 

それだけ。それだけである。竜王の息吹を真正面から叩き割った代償が、実質的には鎧、衣服、槌だけであった。

 

身体から魔力が吹き上がる。これ程までの傷を負ったのはコレが正真正銘の初めてであった。カインは強い。否、ヒトとしては強過ぎた。それは掲示板で他の特典を与えられて転生した転生者達が口を揃えて言うに相応しい「最強」の姿があった。

 

 

考えている暇などない。本能で地面を蹴れば、正確無比に竜王の正面から突撃していく。

 

騎士団の面々からは瞬間移動的速度に見えるだろう。それでも、竜王の瞳がカインの姿を逃がすことは無かった。

 

但し、ソレに身体が着いてくるかはまた別である。全快時であれば動いたはずのスピード感が、今のウーサーには無かったのである。振り上げ振り下ろした爪は空を切り、カインは竜王の胸元まで接近していた。

 

半ばまで竜王の胸に突き立った矢。その矢筈に拳を真っ直ぐ突き出す。ぶつかるのは中指の真ん中。抵抗も無く、矢は其の儘竜王の胸に根元まで差し込まれた。

 

さて、カインの転生特典でもある武芸百般、

それは当たり前の様に徒手空拳にも適応されている。故に出来るのだ。イメージ通りに何でも。何の覚悟も無く、気兼ねも無くとも、自然とこの恵まれた肉体は動いてくれるのである。

 

竜種に打撃は効くとは思えない。ならば、中まで捩じ込んだ矢を起点とするのみ。

 

両手を合わせてふんわりと竜王の胸元へ。関節の力も、全身に巡る魔力さえも一瞬だけ緩めて…一気に解き放つ!

 

「大魔発勁!!!!」

 

身体から発せられた振動に魔力を上乗せする事により、竜王の内臓に直接ダメージを与えながら、矢を体内奥深くまで押し込む。コレが目的である。

 

『く゛ぅ゛う゛!!』

 

まだ死なぬ、まだ眼が死んでおらぬ。

 

爪で肉ごと切り裂かれ持って行かれる。再生する。拳で爪を迎え撃ち、弾き飛ばす。拳が引き裂かれる。再生する。

 

半刻。1時間もそんな泥仕合が続いた。カインにしても、竜王にしても。最早血が足りぬ。生命の源が失われ過ぎていた。カインは纏う魔力の底が見えて来ていた。

 

カインが立ち、竜王が沈む。カインも今にも倒れそうではあるが結果は単純である。

 

『見事… 。カインよ、竜神様も御喜びだ…。我が魂は竜神様の処へ向かうが…我が骸はお前に預けよう。お前の武具となり、共に覇を歩める事…まっこと、嬉しみにしている。…何れ蒼穹で語ろうぞ、友よ。』

 

「我ら人間の義理があろうが、竜王ウーサー。お前は真なる王であった。言う通り、使わせてもらうぞ。」

 

竜王ウーサーの瞳から生気が抜け落ちるのを確認した後に、カインも気を失った。

 

人類が曲がりなりにも竜王に勝利した。大きな大きな一歩であった。

 




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