「……威力を、です、か?」
「うんん……やはりそうなるか」
それぞれの疑問、それぞれの悩み。
一人ずつ対応するとして、先ずはリーフの方から処理することにする。
「提案する……そもそも取得できるかは分からんが、普通なら取っておいても損がないのが一つ。
もう一つは常在効果……常時効果、って言ったほうが良いか?
まあ余裕があるなら伸ばして損はしないだろう、って選択肢。
出来れば生命力周りにも手を伸ばしてほしいが、欲しいとこまで伸ばしきると余裕がなくなるだろうし」
一つは『霊力の予備タンク』を設けるプラン。
これは本来だったら自身の精神力、霊力、或いはMPとか呼ばれるそれらを超えるような消耗をする際に使用できる予備。
補給手段が超絶限られており、ついでに言うなら回復にも時間は掛かるが対大物狩りにあって損はしない能力。
……特に、この「回復時間」が
ただ、万が一の時に何も出来ない……なんてことが無くなる保険的な意味でも、誰もが取っていた能力ではあるのだ。
ただ。
この能力が、
つまり、普通ではない存在であるリーフの場合は明らかに取るだけ無駄な部分が多数発生してしまうという欠点が大きすぎる能力でもあるのだ。
ついでもう一つは極めて単純。
呪法の属性を強化する常時能力を幾つか取得することで、根本的な威力を増加する方向。
ただ、「火」属性のみを強化しようとすると五行に則った場合一番使うことになる呪法の威力が低下する。
つまりは……まあ、唯でさえ恐ろしい威力を見せている必殺技を更に強化するような感じに近い。
無論「呪法強化」から属性強化への派生に行き着く関係上、一切意味が無いとは言えないのだが。
将来的に生命力の上限を含め、能力で補わないと不味くなり始める呪法使い型。
今の時点から少しずつ伸ばす、という選択肢はまあ無くもないので最後に付け加えた。
「…………威力」
「呪法の詠唱短縮とか無詠唱……って選択肢も無くはないけど、実際この部隊の切り札ってリーフのそれって部分大きいしな」
一応俺に生えた妙な能力も無くはないが、長期戦向け過ぎるので本当に隠し札にしたい。
絶対に普段遣い出来るようなものではないので、そういう意味ではリーフには呪法単発の威力増加に振り切って欲しいが。
まあ、其処までは断言できない。
「なら吾は?」
「白は……なぁ、取り敢えず余裕があるっていうんだったら今のうちに罠解除と探知能力伸ばすのと……」
「出来ればもう少し戦闘で役立つのが欲しいんじゃが」
「そうさなぁ」
割り振っているだけの探知能力と、後回しにしていた罠解除をある程度。
その上でやりたいことを聞いてみれば、頬を膨らませながら口にしたのは戦闘時の手札について。
確かに状態異常特化している以上、切り札に近いアレを取る前だと探索特化になってしまうのは仕方ないこと。
「……対物理攻撃用の手札を取っておく、って手はあるが」
「うむ」
「これも派生を取っていかないと安定感が欠片もねーんだよな……」
『分身』、或いは『影』。
最初は自身だけに、将来的には部隊全体に付与する特殊効果。
完全に能力を取り切った上で特定の種族、或いは契約を交わしている場合で発動率は七割。
一応白はその種族に該当はするのだが――――取るなら、最後まで取り切らなければ殆ど無駄になる能力。
「効果は?」
「
「ほう」
発動さえしてくれるなら防御面を若干落としても許される能力、ではある。
ついでに言うならこれの派生を伸ばせば相手の行動を阻害する、って方向には伸びることも出来る。
ただ、問題になるのはこれを取るのは斥候、射手系列の手が空きがちな仲間。
……要するに、紫雨辺りも適正を持つ能力だということ。
(呪法無効化方面……はリーフとか灯花向けだしなぁ)
ちょっと興味がありそうで、背中の羽根が僅かに動いている中。
これを上手く説明する方法をどうするか、悩む羽目になった。
清めるのに、もう少し時間を要していた三人が戻るまで。
そして、戻った後で余計に。