純粋で最強な九尾ちゃんと怯える飼い主   作:臆病者の呪術師

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書いている時にシリアスよりギャグがやりたいとなった結果。


狐の策略

 

燃え盛る大屋敷のその中で

 

「おーおー、よく燃えておるのぅ?」

 

「ちっ、何故封印が今解けている、玉藻前!」

 

大屋敷の大頭である男は、札を構えて玉藻前を睨む

 

「クフフ、なぁに。そのような瑣末な事は気にするでない。今の妾は同胞の為に少々手を貸す為に来たまでじゃ…今頃彼奴の欲している者を手に入れている頃じゃろう…それにしても、外は狸どもでうるさくて敵わぬのぅ…帰る前に人間と纏めて滅ぼすかのぅ…」

 

「玉藻前…何故目覚めているのかは分からないが、ここで貴様を再封印する!その為に我々は選ばれているからな!」

 

「ほほぅ?貴様程度の若造が、この妾を封じると…?…舐めるなよ、若造」

 

そう言うと玉藻前の妖気によって炎が鎮火する。

 

「貴様程度の呪術師が、妾を封じれる訳がなかろう」

 

そう言って扇子で口元を隠して笑う。

 

「舐められるのも今のうちだ、行くぞ!」

 

大屋敷の中で、巨大な霊力と妖力が衝突した。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

そして、場所は代わり、クラマの部屋。

 

「ふー…!ふー…!」

 

「触れさせない…!」

 

傷だらけの身体を引きずりながら、キンコとギンコは眠ったままのクラマを守るように立つ。

 

「ああ…主サマ…主サマ…どうして邪魔をするのです?」

 

金と銀のオッドアイの瞳は、クラマをただじっと見つめていた。

 

「妖気が桁違いに高い…お前は何者…?」

 

そう問いかけるギンコに、その者は告げた。

 

「私は、別の世界の貴方達です…姿形は違えど、見た目からして分かるでしょう?」

 

そう言って対になっている金と銀の6尾をゆらゆらと揺らす。

 

「私の世界の主サマは、私が弱いから死んでしまった。ですが…別の世界に同じ色の魂の主サマを見つけたのです…かけつけるのは当然でしょう?」

 

「いくら、別の世界の私達だとしても」

 

「あるじには触れさせない!」

 

「残念です…私と貴女達が力を合わせれば、この世界の邪な妖などすぐに消して、主サマを愛する為の『巣』が作れると思ったのに…」

 

その言葉に、ピクっと二人は反応する。

 

「…待って、あるじの敵じゃないの?」

 

「いえ、私も…この世界に来た頃は自分だけの主サマにしたいな…と思っていたのですが…

 

こっそり…貴女達と主サマを見て思ったのです」

 

そう言ってスゥと息を吸う

 

「こんなに可愛い主サマなら独占するよりも軋轢を生まない為に共有して、邪な妖などさっさと消して三人でじっくりたっぷりと快楽に堕としてしまえば良いのでは…と♪」

 

そう言って両手を合わせてにっこりと笑う

 

「貴女…」

 

「天才だったの…?」

 

キンコとギンコは驚愕するように口を開ける。

二人はこの一瞬の間だけ、バカになった。

 

「戦力的に考えて協力した方が目的が早く達成されますよ?貴女達は私が至れなかった九尾に成って

 私はこうして混ざり合い、どの狐妖怪にも属さない新たな狐妖怪になっているのです。

 

三人で力を合わせれば、簡単にこの世界の邪な心を持つ妖を殲滅できるでしょう♪」

 

そう言って、名案だと言うようにその者は笑う。

 

「でも、私が九尾に至ったとしても、強い妖はまだ居ます」

 

「それに、貴女がどれだけ強いかも分からない」

 

「ふむ…では、この都で暴れ回る狸達の殲滅と、玉藻前を再封印を同時にしてしまえば納得しますよね?」

 

「「は??」」

 

その言葉に、二人はポカンとした顔を晒す。

 

「できる訳ない、出来たら都も大屋敷もこんな事になってない!」

 

「幾らなんでも無理があります!」

 

そう言って抗議するキンコとギンコに、その者はさらりと言う

 

「まぁまぁ…見ていて下さい。大体3分で終わりますので」

 

そう言うと、手でささっと印を切る。

 

それと同時に、その者から莫大な妖気が光となって溢れ出る。

 

「「は?」」

 

間近で見たキンコとギンコはその妖気に真顔になって光に包まれ

 

 

 

 

 

「む!?なんだこの妖気の強さは!?」

 

「むぅ?あの者、こんなに妖気を発して何を…」

 

戦っている最中の玉藻前と大屋敷の大頭は戦闘をやめて妖気を感じた場所に目を向ける。

 

「なんだあれは!?防護結界!」

 

「くっ、まさか彼奴め、裏切ったか!!だがそのような術…妾にはきか…」

 

そう言って笑った玉藻前はジュッという音と共に殺生石にされた。

 

そしてその光は大屋敷から都全体へと広がり

 

『ギャァァァァァ!!!』

 

「おのれ狐妖怪めぇぇぇ!!!」

 

狸妖怪達は呆気なく消滅した。

 

 

「これで証明になりましたか?」

 

そう言ってにっこり笑うその者に

 

「ははは……今の簡単な厄払いの術でしょう…?なんで玉藻前を殺生石にして狸妖怪達を消滅させられる事が出来るのです…?」

 

「…貴女、私達くらいとんでもない妖怪……」

 

乾いた笑顔でキンコとギンコは答えた。

 

「ふぁっ!?眩しかったけど何!?え!?大屋敷が燃えてた中寝てたの僕!?」

 

「あるじ様!」

 

「あるじ!」

 

「主サマ!」

 

「うわっ、キンコギンコこれどうし…貴女誰ぇぇぇ!?」

 

光によって目を覚ましたクラマは、即座に反応した三人に包まれた。

 

 

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