純粋で最強な九尾ちゃんと怯える飼い主   作:臆病者の呪術師

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後処理が一番面倒だったりする

 

「…もう一回整理するぞ」

 

全焼した大屋敷を呪術師とその式神達が建てている脇で、大頭とクラマは砂の上で向かい合って座っていた。

 

「今回の誘拐事件は、玉藻前が都に現れそれに対抗するように現れた狸妖怪達が勢力を広げる足掛けにしようとして起きたんだな」

 

「はい」

 

「んで…玉藻前の仲間だった狐妖怪が裏切って、玉藻前は殺生石に転じられ、狸妖怪どもは消滅したと」

 

「はい」

 

「更にその狐妖怪はお前の使役するキンコとギンコが別世界で融合した存在っていう事なんだろ」

 

「本人も頷いてるのでそうですね」

 

クラマの両脇にはキンコとギンコが並び、その後ろで抱き付きながら大頭を見て頷く狐妖怪。

 

それを見て、大頭は溜息を吐く

 

「はぁぁ…お前の使役する妖怪は凄まじいと思ってたが…なんだ別世界って…」

 

大頭はガリガリと頭を掻いて狐妖怪を見る

 

「んで…お前はクラマの式神になるんだよな?」

 

「はい、勿論です。その為に裏切りましたので」

 

そう言って狐妖怪はぎゅっとクラマを抱きしめる

 

「…んで、名前は決めたのか?」

 

「はい、スイコで」

 

「…そうか」

 

そのまま引っ付くスイコを見て、キンコとギンコも対抗するように引っ付く。

 

「あー、ここに居た!クラマ!貴方も手伝いなさいよ!」

 

そんなクラマを見つけてシュリはズカズカと近寄る

 

「ん?貴方新しく狐妖怪を引き入れたの……」

 

シュリはスイコを見た瞬間に構える

 

「…貴女何?その妖気は明らかに普通じゃないでしょ」

 

「…私は主サマに忠誠を誓っていますので、何かコトを起こす気はありませんよ」

 

「…そう。クラマ?ちゃんと手綱を握っときなさいよ、ほら手伝いに行くわよ」

 

そう言うとシュリはクラマを掴んで連れて行く

 

それをキンコとギンコにスイコは見送る。

 

「…じゃ頑張ってくるからー」

 

「行ってらっしゃいませ、あるじ様」

 

「行ってらっしゃい、あるじ」

 

「怪我をしないようにですよ、主サマ」

 

三人はひらひらと連れて行かれるクラマに手を振る。

その姿を見て、大頭も立ち上がる

 

「…じゃ、俺も行くか…お前らはクラマを手伝わないのか?」

 

「あるじ様が頑張ると言ったので、見守りを」

 

「怪我しそうなら助ける」

 

「私はまだ警戒されているので行かない方が良いと」

 

「そうか。まぁ見てな、大屋敷ってのは一日で建っちまうんだぞ」

 

そう言って手伝いに行く大頭を三人は見送る。

 

そのまま大屋敷は異常な速度で作り上げられた。

大屋敷自体も、前より少し大きくなった。

 

「さぁてと、お前ら!都は被害が出たものの大多数は無事!呪術師にも死者はなし!大屋敷は燃えちまったがこうして再び建った…」

 

そう言うと大頭は酒甕を掲げて叫んだ

 

「今日は飲むぞお前らぁぁ!」

 

『うぉぉぉぉぉ!!!』

 

こうして開かれた宴は深夜遅くまで続いた。

 

そして日が昇る頃

 

「うぅ…飲み過ぎた」

 

「子供はみんな寝てるよな…?」

 

「子供の呪術師達は式神達が各自部屋に送ったはずだ…くそ、頭いてぇ…」

 

「うっぷ…大頭はどこだ…?」

 

「俺らがバカみたいに飲んでるうちにさっさと部屋に戻って仕事してるぜ…」

 

「あー…今回もシュリちゃん口説けなかった…うぇぇ…」

 

「お前じゃ無理だろうが…」

 

そこには二日酔いで倒れる呪術師達とそんな呪術師を介抱する式神達が居た。

 

式神達は思う

 

(だらしないけど、この人も頑張って都守ったもんなぁ…)

 

登った日の光に、二日酔いした呪術師達は目を細める

 

「ふー…頑張りましょっか、クラマ」

 

「了解…」

 

「「「お供します(あるじ)(サマ))」」」

 

こうして、また一日が始まる…

 

 

 





スイコ

名前の由来はスイカズラ。保有する妖気だけでも大妖怪達を大きく上回り、簡単な術を行使しても込める妖気を増やして無理やり追加効果を増やす事が出来る程。

6本づつの金と銀の尾に、金と銀がまだらになった髪、そして金銀のオッドアイとキンコとギンコの特徴が混ざっている。

固有能力もしっかり持っており
敵を燃やし、味方を癒す黄金の炎に、敵を切り刻み、味方への様々な支援が出来る銀の風。

更にそれぞれの尾に対応した武器を隠し持っており、敵に応じて尾から武器を出して攻撃出来る。

クラマに対する気持ちは『愛』、クラマが幸せなら自分やキンコやギンコ以外にツガイを増やしても許す。

戦力的に言えば、普通の呪術師では使役できるはずのない強さ
同等の強さがあるのはセイメイやドーマン等の最高峰の呪術師が使役する式神だけだ。

なお、キンコとギンコ、そしてスイコを相手に生き残れる妖怪は一握り程度しか居ない
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