純粋で最強な九尾ちゃんと怯える飼い主   作:臆病者の呪術師

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お久しぶりです。
今回は自分でもキャラを忘れてた犬神の話です


満ちる犬神

 

何処かの山の中

ガリガリ、ボリボリと何かを喰らう音がする

喰らっていたのは前足が鎌になっているイタチ…カマイタチだ

 

「はぁ…やっぱり不味い。まぁ、弱くて狩りやすいから足しにはなるんだけどなぁ」

 

そう言って…その者…犬神は喰らいながら考える

 

雑魚と言える妖怪を幾ら喰らおうと、あの獲物の式神を殺す為には全然足りない…と

 

「どこかに強めで殺しやすくて、喰らえば結構な力を得られる人間か妖怪…いないかな?」

 

犬神自身も分かっている事だが、雑魚とはいえ既に万を越える妖怪を喰らっている為、そこら辺の野良妖怪が束になってかかって来ようとも指先一つで蹴散らせる程度には強い

 

そして人間を求めるのも人間は狩り易く、中には一般人でありながらも霊力だけで見れば呪術師として大成するほどの素質を持つ者がいる為だ。

 

しかし、呪術師の頂点はそんな人間を放っておくような人物ではない為、基本的には素質ある者は皆呪術師としてスカウトされる。

 

「妖怪にも飽きて来たし、見つからそうな場所に来た人間を食らおうか…それかこの体を囮にして誘い込んで喰い殺すか…うーん、悩ましい」

 

口元が血濡れなまま、犬神は考える

 

「まぁ、とりあえず…近場の集落にでも潜り込むか。呪術師の手が伸びにくい場所なら全員殺して喰らえばバレる事はないし」

 

そう言って犬神は、軽い足取りで山を降りた

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

そうして山を降りた犬神は、そのまま土が多少慣らされた道を歩く

そのまま歩くと、ちょうど目線の先に集落が見えた。

 

「ちょうどいい、あの集落の人間で口直ししょう」

 

そう言って、犬神は姿勢を低くして走り出す

 

踏みしめた足によって地面が割れる

 

目は煌々と輝き、口は獰猛に開かれ、歯は獣のように鋭い

 

「ああ…でも…久々だ。久々の人間だ。あの人には劣るだろうけど、それでも人を喰らえるのは良いなぁ!」

 

そうして、集落を囲む柵を飛び越えた犬神は

 

「な、なんだぁ!?」

 

偶然そこに居た住民の首を、鋭い爪で引き裂いた

 

「ごぼっ…!?」

 

「んん…久々の人間の血…ああ…甘美っ…!」

 

手先に付いた血を舐めて、犬神は笑う

幸いというべきか、不幸と言うべきか、他の住民には気づかれていない

 

「ふふふ…久々の人間なんだし…ちょっと食べ過ぎてもいいよねぇ…?」

 

そう言うと犬神は、手始めにとすぐ近くの平屋に目を向けた。

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

そして、一時間程経った

 

「はぁ…美味しかった」

 

集落は見るも無惨に変わってしまった。

 

地面は血に塗れ、建物は壊れ、辺りには骨と臓腑が落ちている

 

「ひ…ぐ…」

 

そして、犬神の足元で涙を零し震えながら後退りをする少女が居た。

この少女が最後の生き残りだ。

 

「ただの集落と思っていたけど、まさか望んだ通りの者が居るなんてなぁ…」

 

犬神はジッと少女を見つめる

 

「…元は死体とは言え…この貧相な体はそろそろ窮屈だし…犬神の絶滅を避ける為にも、乗り換えるかな」

 

そう言って詰め寄った犬神は少女の頭に手を置いた。

 

「い、いやっ…!」

 

「怖がる必要はないよ、すぐに終わるから」

 

そう言うと、手を置いていた犬神の身体はぐらりと揺れて倒れる。

 

「あ…ぅ…ぐっ…!?」

 

少女は頭を抑え、血濡れた地面でのたうち回る。

 

「あ…あ"ぁ…あ"ぁ"ぁ"!!」

 

そのまましばらく、少女の叫び声が響くも少しすれば止まった。

 

ぐったりと横になっていた少女は、身体を起こすと手足が動くかを確認する。

 

「よし、乗り移れたな。それにしてもこの女子…」

 

そう言って犬神は胸を掴む

 

「人間は乳が大きいのを好む…けど、この胸はどうなんだろう…西瓜かなこの乳は」

 

むにゅりむにゅりと、揉む度に形を変える大きな胸を見ながら犬神は呟く

 

「あの身体は動きやすかったけど…元が脆かったし、この身体は霊力もあって好都合…」

 

そのまま軽く身体を動かすと犬神はそのまま腕を組んで考える

 

「このくらい準備したなら…そろそろ、呪術師さんの近くに行っても大丈夫かな?」

 

そう言うと犬神は獲物(クラマ)の匂いを思い出しそのまま走り出す

 

犬神は知らない、獲物(クラマ)に更に化け物みたいな強さの式神が追加された事を

 

人々は知らない、犬神という妖怪は既に絶滅しているはずと思っているから

 

そして偶然なのか

この日を境に、各地で強い妖怪や厄介な怨霊が現れ始めた。

 

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