純粋で最強な九尾ちゃんと怯える飼い主   作:臆病者の呪術師

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これはとある事がキッカケでクラマに惚れた妖怪の話


クラマは妖怪タラシ?

 

その日、クラマとキンコとギンコは山の中で結構面倒な妖怪相手に苦戦を強いられていた。

 

「なんか久々に符を大量消費してる気がするっ!」

 

「あー!燃やしても燃やしてもそこら辺から湧いて来ます!」

 

「凍らせてもダメ、斬ってもダメ、面倒」

 

『キュー、キュッキュッキュッ!我らキュウソは1匹見たら30匹は控えている。言わば数の暴力!幾ら強力な式神や呪術師とは言え数の暴力の前では無力!ジワジワ貴様らを弱らせて女はポイ!男はタネとして使ってやるぅぅぅ!』

 

ぷつん

 

そんな何かが切れた音と共に、キンコとギンコの妖気が溢れ出す

 

 

ここの全てを燃やしてお前を消す

 

何もかも斬り刻めばもう増えないよね?

 

『キュッ!?』

 

 

膨大な妖気を使い、キンコは燃え盛る巨大な火球を作り、ギンコはクラマとキンコ以外の全てを斬り刻もうと構える。

 

クラマはそんな二人を苦笑いで見ながら、周りを見て巻き込まれそうな人は居ないかと探す。

 

「あわわわわ…」

 

ちょうどクラマの背後でガタガタ震えている少女をみかける。

クラマは危ないと、少女を抱えて山を走る。

 

「ひゃっ!?」

 

「キンコ!ギンコ!僕は避難してない一般人抱えて山を離れるから、出来るだけ山に被害を出さないようにお願いね!」

 

「ご安心ください、あるじ様。あるじ様をタネと呼んだ畜生は私がチリも残さずに消します」

 

「別に山を消しても地脈を使えば元通り、問題なし」

 

『お前ら怖過ぎるってb…』

 

クラマが山を離れると同時に、山の全てが斬り刻まれ火炎が山を包み

 

『ギェァァァ!!』

 

窮鼠の絶叫が響いた。

 

そんなこの世の終わりみたいな光景を少女を抱えたままクラマは見る。

クラマに抱えられた少女は、そんな光景を見てクラマに引っ付き震えていた。

 

そんな少女をゆっくり降ろして、クラマは少女を撫でる。

 

「僕が居たからよかったけど、山は昔から妖の棲家だ。不用意に入ると妖に襲われるから次から気をつけるんだよ?」

 

「…ふぁい…」

 

ぼんやりとクラマを見つめる少女を見て大丈夫かなと思いながらクラマは燃え尽きた山を見る。

二人と山を再生させないとなとクラマは少女に家に帰る事を促して走り出す。

 

そんなクラマを、少女はただジッと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの呪術師さん、私が妖怪って気付かなかったんだ……最初は良い獲物って思ったけど…ただ喰らうだけは惜しいなぁ……身も心も貪り尽くしたくなっちゃった…」

 

じゅるりと口から溢れる涎を拭きながら、少女はクラマに触れた手の匂いを嗅ぐ。

 

「……匂いは覚えた…九尾が二体も居るなんて驚きだけど、徐々に強くなるのは狐妖怪だけの特権じゃない…」

 

ぶわりと少女の妖気が溢れる。

妖気が収まれば、少女にちょこんと生えた狼の耳と尻尾。

 

「…私は犬神、恨みと想いで強くなる……待っててねぇ、呪術師さん。いつか九尾どもを蹴散らして…呪術師さんを貪り喰らってあげるから…」

 

そう言って笑う犬神の顔は恍惚していた。

 

「そうと決まれば…強くならないとなぁ…ふふふ…」

 

犬神はその場を離れて強くなる為に走り出す。

その顔は新しい獲物を見つけた嬉しさと女として惚れた喜びで口が裂けそうなほどに笑っていた。

 

この日以降、雑魚妖怪の数が劇的に減った。

しかし、雑魚妖怪というのはポコポコ湧くので熟練の呪術師達はそれを『腹が減った妖怪が喰らったんだろう』と勝手に決め付けて放置した。

 

セイメイとドーマンは自身と式神を総動員して大量の書類を捌いていたので、異変に気付けなかった。

 

犬神は徐々に強くなる。

その強さの底は、誰も知らない。

 




犬神

大基本的に犬神というのはその性質上真っ先に討伐すべき筆頭であり、強さの限界が殆どない。

犬神は人為的に作られる、その為に最初からとても高い妖力を持ち、人や妖を喰らう事と、恨みの念そして想いが強くなればなるほどに強くなる。

クラマが助けた犬神は、実は最後の生き残り。呪術師から身を隠す為に死んでしまった少女へ憑依し、そのまま己の身体にした。

元々がメスなので、人間の身体であっても違和感なし、むしろ動きやすく快適でのびのびできると大喜び

そんな犬神は、極上の獲物匂い(クラマ)を嗅いだので久々に人を喰らおうかと全力疾走(二足歩行)
しかし辿り着いてみれば化け物みたいな強さの九尾二体が山消し飛ばして余りあるくらいの妖気漏らして『全て滅べ』くらいの攻撃をする一歩手前だった。

腰が抜けた犬神は自分の死を悟るも、クラマに助け出された。

濃厚な獲物の匂い(至近距離)と憑依した少女の肉体的にがっつり好みだった為に即堕ち。

妖と人の本能でぐちゃぐちゃになった犬神は当初ただ喰らうだけで終わりだったクラマを女として喰らう事にシフトチェンジ。

とりあえず今のままではあの九尾には勝てる見込みゼロなので強くなる為に妖怪を喰らい始めた。
とても不味いが、その果てには極上の獲物を喰らえると分かっている犬神は我慢。

それを繰り返し続けた犬神は現在はシュリとクラマの(式神なしの状態)連携で倒せる程度だが

このまま放置すればいずれはキンコやギンコ、シュラやモミジと同等の強さになるだろう。



何気にシュラの固有能力による『罪の比例攻撃』に対してダメージが少ない(人をそこまで喰らっていない)

しかし数の暴力+地獄の獄卒が相手な為に不利であるのは変わらない。

そしてクラマキラー(クラマを感知すれば勝手に強くなる)でもある為、何気にクラマ&キンコ+ギンコに対して多少優位に立てたりする。

しかしクラマの大量の符や札によるデバフとキンコとギンコへのバフ
クラマと一緒に居ると勝手に強くなるキンコとギンコな為に
優位に立って油断して高笑いした瞬間にブチギレたキンコとギンコによってぶっ倒される。
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