陰の復讐者となりて   作:橆諳髃

24 / 59
また早めに書けたのでお送りします!

さて、今アルジさんとアルファさんの絡みを書くかどうかのアンケートを募っておりますが、予想外に集まっており驚いています!

書くかどうかについては、最低100件書いて欲しい(R-18,R-17.9のどちらか一方が)という意見が寄せられましたら書く予定です‼︎

まぁR-18といった作品は書いた事ないので、それを物凄い描写で望んでいらっしゃる読者の方々がいましたら残念に思うかもしれませんが、最低限何とか書いていこうと思いますのでよろしくお願い致します!

それでは最新話をご覧ください!


19話 復讐者、天誅する《前編》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なんだ? 先程の大きな揺れと衝撃は?)

 

 魔剣士学園の今ある生徒を武道館に集めた。狙いは勿論彼らの無力化と、我が大願を成就する為だ。にも関わらず……

 

(ゼノンの奴……しくじりよって)

 

 彼奴に任せていた施設に強欲な瞳と呼ばれるアーティファクトを保管させていたのだが、あの日の夜消失してしまったのだ。それは騎士団の手に渡り、今はシェリーと呼ばれる学生が調べているとの事だ。

 

(あの瞳さえあれば……)

 

 それさえあれば我が大願は必ずと言って良いほど成就するだろう。だが起動方法が分からぬ。とあるアーティファクトを研究していた女が研究していた事は分かっているが、それも数年前から足取りが掴めぬ。部下を使って探してはいるのだが……それでも足取りすら掴めなかった。

 

 ならばという事で今度はその娘を利用する事にしたのだ。今はシェリー・バーネットという名前で、今もラウンズに所属しているルスラン・バーネットの養子となっている。その娘もアーティファクトにおいて王都一と言われるほど優秀な子の様だ。その知識で強欲の瞳の使い方が分かれば、後はこちらのものである。

 

 そうしたらここから早々に立ち去りアイツのところに行こう。そして殺め、私がその者に成り代わってラウンズの地位に立つのだ。

 

(だというのに先程の衝撃はなんだったのだ?)

 

 少しでも不要な心配事は無くしておきたい。だから私は数名の部下に命じて先程に対して何が起こったのかを確かめる事にしたのだ。

 

(しかし1回、ほんの少しだけ魔力の結界が解除された様な……本当に何が起こったというのだ?)

 

 一抹の不安を心に宿しながら、私は計画を進めていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

side 三人称視点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カランコロンッカランコロンッ……

 

 とある男が廊下を歩く。その者は白に近い金色の長髪を黒い小さな筒の様な物で一纏めにくくっている。

 

 着ているものといえば、上は紺色で、白く可愛いウサギのイラストが描かれたタンクトップ。そして下は……どこか高尚な僧侶が着る様な法衣をどこか乱雑に纏っている様に見える。

 

 アクセサリーとして薄茶色いレンズをした眼鏡を付けており、そこから覗ける瞳はどこか気楽そうな表情だ。そして口にはチュッパチャップスの様な飴を咥えていた。

 

 そして鍛え抜かれた細マッチョの部類に入るであろう筋肉は、彼が只者でない事を現しているように見えるだろう。

 

 得物には錫杖の様なものを右手で持ち、錫杖の一部分を肩に乗せる様にしていた。

 

 まぁこんな目立つ様な存在が学園にいたとなれば分かりきったことに……

 

 

 

 

 

 

 

 

「死ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼を狙う暗殺者が後方から仕掛ける。一言であるもののそれは聞こえるかどうかくらいの音量で、今も尚気軽に歩いている男の首目掛けて刃を振るった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(……っ⁉︎)

 

 だがそれは叶わなかったのだ。確かに斬った実感があった。それと同時に相手の首が胴体と分かれてしまう光景も……

 

 しかしそれは……ただ質量を持った残像に過ぎなかったのだ。この事に暗殺を実行した者は狼狽えて……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ? もしかして俺と()りあいたいのかな?」

 

「っ⁉︎ グハッ⁉︎」

 

 殺そうとした男がいつのまにか自分の後ろにいた。それだけで驚愕だったのか、いつのまにか腹部に強い激痛が走り意識を失っていく。

 

「あ〜れれ〜? おっかしいなぁ〜……そんなに力強く殴ってないんだけどなぁ〜?」

 

 そんな言葉が聞こえたのを最後に、暗殺者は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ〜……意気揚々に襲って来るからどれくらいの実力かと思ったら、なんだ大した事なかったな」

 

 あぁ俺? 急に現れてお前は何者かって? いや、普通にアルジ・カゲノーだが? なに? 背格好とか色々と違うから別人だろうって? いや、確かに身バレ防止の為に背格好変えてはいるがさ……中身はいつもの俺だぞ? ただ違う人物とかになると、その人特有の癖とか考え方とか言動に引っ張られるからさ。確かに俺だって外見や言動見てから別人だって思う時はあるけど……

 

「はぁ〜ぁ……にしてもさっきからこればっかだよなぁ〜」

 

 背後から襲いかかってきたと思ったら全然大した事ない結果で終わって、それで気絶させた奴は空いている教室……といってもこの状況だとどこでも選び放題ではあるけど1箇所にまとめている。勿論殺傷はしてない。全て気絶程度にとどめている。ただ例え目が覚めたとしても動けない様に拘束と、襲いかかってきた奴らが保有していた魔力は全て没収しているな。

 

「にしてもこっちから強い奴の気配がするな……」

 

 丁度部屋が荒らされている様な音が聞こえるし……

 

「う〜ん……少し急ぐかなぁ〜」

 

 そんなのんびり口調で言った彼だが……その一言を言い終わった瞬間、まるで最初からその場にいなかったかの様にいなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side マルコ

 

 

 

 

 

 

 

 

(クソッ……魔力が使えればこんな奴ら!)

 

 俺はアイリス様に抜擢されて『紅の騎士団』の一員として活動する事になった。まさかこんな若輩者である俺がアイリス様に声をかけてもらえるという事自体奇跡的なのに、まさかアイリス様が直接指揮を取る部隊に配属されるなんて! その時は緊張しながらも凄く嬉しかった。騎士団長に抜擢されたのも、俺が入った頃からお世話になっているグレン隊長で凄く心強かった。

 

 でも今の状況は本当にマズい……この学園全体に特殊な結界が張られて俺達は上手く魔力を使えないでいた。でも奴らはそんな事関係なしに使えるんだ。

 

 魔力を纏っているのと纏っていないのとでは戦力が明らかに違う。俺達魔剣士にはミスリルといった魔力伝導率が高い鉱石を使った剣を使用している。まぁミスリル自体硬い鉱石ではあるが、それでも魔力のあるなしでその強度も大きく変わって来る。

 

 それで今の状況といえば、護衛対象であるシェリーさんを守る事だ。普段なら全然問題ないが、魔力が練れない今……シェリーさんを守りながら戦うのは難しい。

 

 そんな判断もあってグレン隊長が敵の隙を突いてシェリーさんを逃してくれたんだけど……

 

(グレン隊長の剣も折られてまともに戦える状況じゃない! それにアイツ……見るからに手練れだ)

 

 黒ずくめとは違う格好をした男……アイツは魔力を十全に使えたとしても倒せるか分からない。そう思う程に目の前の奴から異質さを感じたんだ。

 

「何だぁ〜? 魔力なしでも戦える年季とやらを教えてくれんじゃ無かったのかよオッサン?」

 

「ぐぅ……まさかこれ程とは……」

 

「はぁ〜……まぁ邪魔だしな。そろそろ飽きたから……死ねよ」

 

 その男剣がグレン団長の心臓を貫く様にして迫っていく。

 

(クソッ⁉︎ ここからじゃ間に合わないっ⁉︎)

 

 俺も違う奴の相手で援護できなくて……それを押し除けたとしても間に合わないと感じた。

 

(グレン団長っ‼︎)

 

 そうしてその男の剣がグレン団長の胸を刺し貫こうとした……その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ〜……強いと思ったらなぁ〜んだ。そこいらの奴らと同じで対して強くなさそうじゃん」

 

「っ⁉︎ あぁっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこにはいつの間にか見知らぬ装いの男がいて……その男はあろう事か敵の男の剣を片手で何でもないように掴んでいた。

 

 そしてその出会いが……俺を更に強くしてくれるキッカケにもなったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は強い気配に誘われてその部屋に辿り着いた。着いた時に、何やら騎士団の赤くてガタイの良いオジサンが剣で刺されそうになっていたから、そこにすかさず割って入ってその剣を片手白刃どりの容量で掴んで止めた。

 

(強い気配がしたのは確かにコイツなんだけどなぁ〜……)

 

 実際に自分の身体で剣を受け止めて見て分かる。コイツそこまで強く無かったわ。ただ他の奴らよりも頭が飛び抜けて強いってだけで……

 

「……なぁ?」

 

 そんなしょうもない事を考えていたら、オジサンを殺めようとしていた奴が俺に話しかけてきた。

 

「テメェ……今なんっつった?」

 

「えっ? あぁ聞こえてなかった? 結構大きな声で呟いたつもりなんだけど……対して強くないなぁ〜って」

 

「あ"ぁ"っ⁉︎ 俺様が弱いだとっ⁉︎ どの口で言ってんだテメェっ⁉︎」

 

「えっ? この口だけど……」

 

「……分かった。テメェから先に殺す」

 

 それで目の前の威勢のいい男、頭には赤い額当ての様なものしてて、着ている甲冑の類もなんか赤系統に感じる。正直普段の俺のイメージカラー的な物と被っちゃってるよねぇ〜。ともかくそこいらの奴らより強いってだけの男は、俺が剣を掴んでいる事をいい事に飛び蹴りをかましてきた。まぁさっきから俺の手から剣を引き抜こうとしていたから、そういった行動しか考え付かなかったのかもしれないけどね?

 

(まぁそんなの普通に()()()()()予想できるね)

 

 てな訳で俺は掴んでいた剣を離す。たったのそれだけでどうだろう。相手は俺の掴んでいた剣を起点にしてたから、離した途端支えを失って盛大に姿勢を崩していたよ! それでそのまま床の上に落ちちゃって‼︎

 

「カーッカッカッカッカッ……‼︎ いやぁ〜君面白いね! 何? 大道芸人でも目指してるの⁉︎」

 

「っ! テンメェーッ‼︎」

 

 そこからは一心不乱に俺の事を剣で斬りつけようとしてきたんだけど、いやぁ〜……そんなんで当たると思ってるのかな? まぁこの攻撃も全然大した事ないね。

 

 まぁ相手もそれじゃあ埒があかないと思ったのか、他の黒ずくめの奴にも命令して俺を攻撃してきた。構図的には1対3で、数の有利ではあっちの方が有利だけど……

 

「クソッ⁉︎ どうしてあたらねぇんだっ⁉︎」

 

 そんな感じでもう数分ぐらい続いてるんだけど、俺には掠りもしない。それで徐々に相手の方だけ疲れてきて、1人また1人と体力的に脱落していった。『ディアボロス教団』で戦闘技術仕込まれたんだと思うけど……アイツらってこれで本当に戦力になると思ってるのかねぇ〜? コイツらも一回ラムダに扱いてもらった方がもう少しマシに……いや、えらい違いが出て来ると思うんだけど?

 

「ハァ……ハァ……ぐっ……テメェッ! 避けてばかりで何のつもりだっ‼︎」

 

 そう言いながら今もなお他の奴らより少し強い男が俺にまた剣を振りかぶってくるんだけど……

 

(さっきより動き悪いじゃん。このレベルだったら余裕で姉さんやローズ先輩の方が上だな)

 

 まぁさっき先輩は魔力が使えない状態だったから焦っていたんだろうけど、それ抜きだったら普通にコイツらと渡り合える……というか数人相手でも倒せるレベルだよね。

 

(でも相手もそう言ってきてくれる訳だし……少しだけなら反撃してあげようか)

 

 それで俺は相手の剣を簡単に避けつつ持っていた錫杖の石突で相手の顎を狙った。それは下から上へと振り上げた形で相手を打ち上げた。まぁ打ち上げたといってもそんなに飛んでないけど……

 

「て、テメェ……一体何をっ⁉︎」

 

「えっ? あぁ見えなかった? 姉さんやローズ先輩ならこれぐらい普通に見えたんだけど……あぁそっかぁ〜……君らって普段から魔力頼りの剣技しか出来なくて基礎の基礎とかからっきしって事だよねぇ〜? それだったらさっきの見えなくても仕方ないかぁ〜。ごめんねぇ〜?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 三人称視点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アルジからそう言われた男、レックスは、堪忍袋の尾が切れる以上に激怒していた。自分が磨いてきた剣術がアルジには通用せず、寧ろ馬鹿にされているのである。それも滅茶苦茶煽られながら……

 

 その為レックスの顔は怒りに塗れ、それだけ分血管が浮き出ていたのである。

 

(もぅ許さねぇ……)

 

 そしてレックスは自身の周囲半径2〜3m程の赤い魔力の網を形成した。

 

「少しでもこの網に触れてみろ! その瞬間テメェの身体を粉微塵に引き裂いてやるっ‼︎」

 

 そう言いつつレックスは全神経を集中させる。目の前の、自分を馬鹿にしてきた相手を木っ端微塵に負かす為に……

 

 だが……

 

「っ⁉︎い、いねぇっ⁉︎ どこに逃げやがった⁉︎」

 

 レックスはアルジを見失う。数秒前まで目の前にいた存在が瞬きもしていないのに忽然と、最初からその場にいなかったとでもいう様に姿を消したのだ。

 

(い、一体どこにっ⁉︎)

 

 今まで感じたことの無い不気味さが自分の中で感じられた時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ」トントン

 

「っ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アルジはレックスの張り巡らせた魔力の網の中に既に入っていた。

 

(ど、どういう事だ⁉︎ 例え少しでもこの網の中に入ったなら感知するはず! なのにどうしてコイツは網の中に、しかも俺の後ろに悠然と立っているっ⁉︎「って思っているんだろうけど、知りたい?」っ⁉︎ こ、心を読まれてっ⁉︎)

 

「いやいや〜……君の顔見てたら普通に予想がつくさ。それで、なんで感知されなかったか知りたいよね?」

 

 アルジはレックスの返事を待たずに淡々と答える。

 

「まぁ種明かしは簡単な物でね? 君の張り巡らせた網の上から僕の魔力を纏わせただけだよ。だからこの網の中に入っても君は感知出来なかった。ね? 簡単な事でしょう?」

 

(……はっ? こ、コイツは一体何を言ってやがる? 俺の魔力網の上から自分の魔力を纏わせただと? そんな事出来るわけ「まぁ僕くらいになると簡単に出来ちゃったりするんだけどさぁ〜」ま、また心をっ⁉︎)

 

「にしてもこれでおしまい? なら俺もそろそろ行かないといけないし、君にも飽きちゃったから……終わらせるね?

 

「っ⁉︎ や、やめろ……く、来るな……来るなぁ〜っ⁉︎」

 

 レックスは恐怖でその場から逃げ出す。そして部屋から出る事に成功したその直前……背後から強い衝撃を受けて気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あ〜あ……つまらなかったな〜……)

 

 まぁとりあえず侵入してきた奴らの中で強い奴の1人は倒したし、後は首謀者を叩くだけだな。

 

「ど、どこのどなたかは存じ上げませんが、助けて頂きありがとうございます‼︎」

 

「あ、ありがとうございますっ‼︎」

 

 俺がここに来るよりも前に侵入者と戦っていた2人の騎士団所属の人達から礼を言われた。まぁ死人は少ないな越した事はないから礼を言われる程でも無いんだけどなぁ〜……

 

「あぁ、まぁ俺が勝手にやった事だからそこまで礼を言わなくても大丈夫だよ?」

 

「いえ、そうはいきません! 我々は騎士団に所属していながら、魔力を上手く使えないだけであの様な始末……貴殿が来なければ今頃どうなっていたか‼︎」

 

「う〜ん……まぁそうだね? 高々魔力を上手く使えないってだけであそこまで苦戦するのって、正直駄目だと思うよ?」

 

「た、確かに……今回の事で身をもって知りました……」

 

「それにこれしきの結界ね、魔力制御が上手い人だったら少し使い辛い程度にしか感じないからさ。剣技もそうだけど魔力操作も一から鍛え直した方が良いよ? それで損する事も無いだろうし」

 

「……教えてくれませんか?」

 

「ん?」

 

「その……魔力制御……教えてくれませんか⁉︎」

 

「えっ? なんで?」

 

「……俺がもっと強くなる為にです」

 

「強くなってどうするの?」

 

「そ、それは……もっと強くなって大切な人や市民を守りたいからです‼︎」

 

「ふ〜ん……そう。まぁ大切な人を守りたいって気持ちは尊重するよ」

 

「で、てはっ「でもさ?」な、なんですか?」

 

「正直この世には強い人達ってごまんといるんだよねぇ〜。俺が知っている限り、ひぃふぅみぃ……14人くらい。俺の周囲だけでも2桁はいるからさぁ〜。もしその人達が君の大切な市民や人達を襲ったとして凌ぐ事出来るかなぁ〜? それに複数人で来た場合もそうだけど、どう?」

 

「そ、それは……」

 

 俺も凄く意地悪な事を言っている事ぐらい分かってる。逆に俺もそうされたら腹が立つだろうし……

 

(でもこれしきの受け答えが出来なかったらそれまでなんだよねぇ〜)

 

そんな事考えながら俺の問いに数十秒くらい考えて……

 

「それでも……それでも俺は! もっと強くなりたいんです‼︎ 例え相手がどれ程強大であっても、俺は大切な人達を守りたいんです! だからお願いします! 俺を……強くして下さい‼︎」

 

 そう懇願しながら頭を下げて来た。何処の馬の骨とも分からない様な存在に、ただこの場にたまたま居合わせただけかもしれないというのに……

 

「(まぁでもその意気込みは買ってやろうかな)んん〜……分かった。君採用ね」

 

「そ、それって……」

 

「あれ? もしかして教えてほしく無かったかな?」

 

「っ! い、いえ‼︎ よ、よろしくお願い致します‼︎」

 

「うんうん、素直で宜しい」

 

「な、ならば儂にも教えてくれませんか⁉︎」

 

「えっ? ダメだけど?」

 

「ど、どうしてですかっ⁉︎」

 

「誠意が足りないから」

 

「そ、そんな殺生なっ⁉︎」

 

 とまぁ……そこに居合わせた2人の騎士団から魔力制御の仕方を教えて貰いたいと懇願された俺なんだけど、とりあえずマルコくんって人には教える事に決めたよ。それでもう1人ガタイの良いオジサン……確かグレンさんって言ったかな? あの人は……まぁ今日中にどうするか決めておこうかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ガンマ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今私は魔剣士学園を監視していた子達から要請を受け、学園の周囲を取り囲んでいました。中の様子を探らせる為に数人潜入してもらっているのですが、報告では魔力制御が効きづらい結界が張られているようで……

 

(アルジ様やシャドウ様は大丈夫だと思うのですが……)

 

 包囲した時、丁度学園の生徒達が武道館に集められているところで……その中にはアルジ様とシャドウ様のお姿は確認出来ませんでした。

 

「ガンマ様っ!」

 

「どうしたのですかそんなに慌てて」

 

「あ、あの教室をご覧下さい‼︎」

 

「あの教室って……っ⁉︎ そ、そんな……」

 

 私の瞳が捉えてしまったもの……それは……アルジ様が仰向けに倒れてしまっているお姿でした。それも左胸から右脇腹にかけて一閃されていて……大量の血が床にこぼれ落ちていて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(そんな……そんなそんなそんな……アルジ様……嘘ですよね……っ⁉︎)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その光景を見て私は……ただその場に座り込んで泣くしかありませんでした。私がもっと早く……敵の動向を察知していれば……こんな事にはっ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガンマ様! ガンマ様っ‼︎ 見て下さい‼︎」

 

「……今更何を見ろと言うのですか?」

 

「アスタロト様は生きていらっしゃいますっ‼︎」

 

「……っ! ほ、本当ですかっ⁉︎」

 

 俯いていた顔を上げてもう一度アルジ様が倒れていた教室を見ました。そこには……確かに先程まで倒れていた筈のアルジ様と、今まで姿が見えなかったシャドウ様がいらっしゃいました。

 

(もしかしてこれは……敵を欺く為の作戦……という事ですねっ‼︎)

 

 その考えに至った私は……感服致しました。敵を欺く為に自らの身を斬らせて相手を油断させ、そこを叩く……

 

(あぁ……更に貴方の事をお慕いしたくなりましたっ‼︎)

 

 ですがそれとこれとは別です……アルジ様を傷付けた者は……例えアルジ様が許したとしても許しません。

 

「……皆に伝えなさい。この魔力結界を壊し、それと同時に潜入させていた子達はすぐ様学園の生徒達の保護と敵の殲滅を。そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

アルジ様に仇なした下手人を捉え……私の下に連れて来なさいと。良いですね?

 

「は……はっ‼︎」

 

 後にガンマから指示を受けた者はこう語る……あの温厚なガンマの顔が見た事が無い程冷め切った表情をしていたと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 




さて、またすぐ様書けたので投稿しております。

今回魔剣士学園襲撃編前編の様なものをお送りいたしましたが、書く事が多くなってしまったら話数が多くなるかもしれませんので、何卒ご了承下さい。

それでガンマに至っては……多分作中でもしなかった様な怒り方をしていましたね。クール美女が怒る=表情が抜け落ちて冷め切った表情になる……私はガンマがもし本気で怒ったとしたらこんなイメージなんですが皆様だとどう感じるでしょうか?

そしてアルジが変身している人物は……まぁ心当たりある方は多分わかると思いますけど、次回で名前も出て来ると思います。

ではまた早めに書き上げれる様に頑張りますのでよろしくお願いいたします!

第17話であったアルジさんとアルファさんの絡みを書いて欲しい方

  • R-18で書いて欲しい。
  • R-17.9までで書いて欲しい。
  • 本編をとにかく進めて欲しい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。