陰の復讐者となりて   作:橆諳髃

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凡そ1週間ぶりの投稿になります。

ところで陰の実力者になりたくて! 第2期が放送されましたね‼︎ 私はまだ見れていないのですが、無法都市編も大変楽しみです‼︎

さて今回の物語については、武神祭の前日という扱いで書いています。前書きも本編を書いた後に書いている物にはなりますが、本編で読者の方々から見ればあまり良くないなとおもう表現、描写があるかと思います。書き初めの頃はそこまで考えてなかったものの、書いていていつの間にか……といった具合です。

そう感じてしまった方々には前もって謝罪をさせて頂きますが、それでも読み進めるよという方、どうぞご覧下さい。


第5章 武神祭とローズ・オリアナの暗躍編
32話 復讐者、『七陰』に波紋を教える


 

 

 

 

 

 リンドブルムの事から数日後、夏休みも後半に入っていよいよミドガル王国で武神祭が行われる。勿論俺もこの前やった学生代表に選ばれているからそのまま出るつもりではあるが……

 

(なんかそれだと面白くないよなぁ〜……)

 

 何でそう思ってしまったのかは、まぁ気分としか言いようがないからこれと言った理由はない。ただ俺とは違う人物として……例えるなら女神の試練の時に釈迦に変装して参加した様な感じだな。

 

 ただもう1度あの姿でやってしまうのは、あの試練の時に来ていた観客で覚えている人がいるかもしれないから別の姿で参加しようと思っている。

 

(とりあえずアルファ達にも一言言っておくか)

 

 そう言えば今日丁度『七陰』全員が揃って会議をするって言ってたし、その時には俺にも顔を出して欲しいって言ってたからタイミングとしては良いな。

 

(それじゃあアルファたちの所に行くか)

 

 そうして俺は『ミツゴシ』の屋上に建てられた『シャドウガーデン』の拠点に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

side イータ

 

 

 

 

 

 

 

 

 あぁ〜……眠い。今日久々に『七陰』全員揃うから、この前のリンドブルムで起こった事も踏まえて会議をするって聞いた。正直4徹後の睡眠をしていたところで起こされたからまだ眠い……

 

 それで会議が始まった。リンドブルムで起こった事が中心ではあるけど、ガンマが担当しているミツゴシ商会の収支報告やゼータが潜入している国での報告もあった。

 

(それよりも私は……研究費を増やして欲しい……)

 

 ガンマには会う度にそうお願いしているけど……首を縦に振ってくれない。どうしたら増やしてくれるだろう……私としては、今やっている研究がすぐに成功して成果が出ればなぁ〜、とは思ってる。でもそう簡単にはいかないのが世の常……地道にやっていかないとダメな事は身に染みている。

 

「っと、大体私からの報告は以上かな」

 

「そう、ありがとうゼータ。とても分かりやすい報告だったわ。別の指示があるまでは待機していてちょうだい」

 

「おっ、これはまた急だね? いつもならすぐに任務を言ってくるのに」

 

「そうね。でも今回は間近に迫った武神祭があるでしょう? だから皆でアルジを応援しに行こうって話になったのよ。それにオリアナ王国の宰相、『ディアボロス教団モードレット派』のドエム・ケツハットもこの武神祭に来賓として呼ばれているから、隙あれば彼を生け取りにして何をしようとしているのかを吐かせるつもりよ」

 

「成程。確かにそれは諜報活動を得意とする私の出番でもあるね。それにアルジが出る武神祭かぁ〜。まぁアルジが勝つ事は目に見えているけど、いつもの本調子とはいかない中でアルジがどう立ち回るかも気になるし……うん! 楽しみだよ‼︎」

 

「デルタもアルジ様の事を精一杯応援するのです‼︎」

 

「おやっ? まさかバカ犬が私と一緒の意見だなんて奇遇だね?」

 

「むぅーっ! デルタはバカ犬じゃないのです‼︎ アルジ様を精一杯応援する為に大きな旗を作って応援するのです‼︎」

 

「ふふっ、確かにそれは良い考えだと思うしアルジも嬉しいと感じると思うわ」

 

「やったのです! 褒められたのです‼︎」

 

「う〜ん……良い意見に感じない事も無いけど……アルジが恥ずかしがらないかな?」

 

「確かに……誰もやってないところで私達がそうする事は目立ってしまうかもしれないけど、でも誰かを応援するのにこの程度の事は許容できると思うわ」

 

 そういった内容で会議は進んだ。それでそろそろ会議が終わろうとした時に扉が開かれた。

 

「あっ……もしかして会議ってもうほぼほぼ終わってる感じかこれは?」

 

 現れたのはマスターであるアルジ様だった。シャドウ様やマスターは学業があるから中々私達の会議には顔を出さない。でも今日は会議が終わりそうなところでマスターが来た事に内心驚いたし、それに嬉しくもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺が会議をしている部屋に着いた時には、状況を伺うに粗方これからの方針は出揃っていた様で。もう少し早めに来ればよかったなと思っているところだ。

 

「あらアルジ、来たのね。確かに今日は会議をするから出来れば顔を出して欲しいって言ってはいたけど、強制では無かったわよ?」

 

「ん? そうだったのか? まぁでも来たものは来たし、ほんの少しだけでも話を聞いておきたいと思ったのも事実だからな。それにアルファ達にも相談事があったし」

 

「私達に相談事? 珍しいわね」

 

 アルファが意外そうな顔を向けてくるが、その顔の中に若干ではあるが嬉しさが滲み出ている様に見える。まぁ俺の方から彼女達に相談とかってあまりしてこなかったしな。これからは……まぁその都度していこうと思っているが。

 

「まぁ俺の相談事よりも前に……会議が開かれているって事はこの前のリンドブルムの事と、今回の武神祭で『ディアボロス教団』の連中が暗躍するかもしれないってところか?」

 

「えぇ。纏った内容にはなるけれど……」

 

 それで俺はさっきまでの流れをアルファから聞いた。聞いていて思うが、誰が聞いても分かりやすい内容で、流石アルファだなと思う。

 

(にしてもオリアナ王国の宰相……ね)

 

 聞く限りだとオリアナ王国の王様を操っているという話だ。それもここ数年の話になる様で、ドエム・ケツハット(長いからこれからはドエムって呼ばせてもらうが)が宰相になったのもここ数年の話になると……

 

「……ならローズ先輩が危ないか?」

 

「そうね。私達もオリアナ王国国王の愛娘であるローズ・オリアナが何らかの事に巻き込まれると考えているわ」

 

「そうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なら彼女が大きな被害を被る前にソイツにはしっかりO・HA・NA・SHI(復讐)しないとな

 

 俺が大切に思う人を傷付けようと画策するとは……マジで『ディアボロス教団』は碌でも無い。だが俺が動き過ぎると俺を良く思わない神側の連中がどう動くか分からんからな……慎重に動いて相手の出方を見極めなければならない。

 

 とまぁそう考えたところで無意識に強大な魔力を垂れ流していた事に気付いて、一旦負の感情を抑え込んだ。

 

 やってしまったなと思ってアルファ達の体調が悪くなっていないか確認したんだが……

 

(ん? 1人を除いて誰も気分が悪くなっていない様だが……あれだけ巨大な魔力を直に浴びたのに?)

 

 事実そうなのだ。アルファは余裕そうな笑みを浮かべてこちらを見つめてくるし、ベータは顔を赤らめて俺の方にチラチラと目線を寄越してくる。デルタはパッと輝いた顔を向けてくるし、イプシロンはベータと似た様な表情を浮かべているが、落ち着かないのかツインテールの片方を指で弄る。ゼータは何故か心地良いっていう様なうっとり顔をしているし、イータは……「グスピー……」ね、寝ているだとっ⁉︎ 基本あの魔力をぶつけられた相手は怖気付くんだがっ⁉︎

 

 唯一ガンマには実害があったのか鼻血を出しているのだが……でもいつも浮かべている笑みよりも更に美しい顔つきだった。まぁ鼻血が出ていなければもっと良かったのだが……

 

「ふふっ、貴方の瞳の中、まるで怒りの炎……いえ、憎悪と言った方が良いかしら? そんな炎が見えるみたいだわ。まぁそんな貴方の様子も私からしたら良いものに見えるけど♡」

 

「あ、あぁ……そうか。というかまた制御し損ねて大量の魔力を撒き散らしてたと思うんだが……大丈夫か?」

 

「えぇ。私は何とも無いわ。それに皆も大丈夫そう……というよりも逆に元気になったんじゃないかしら?」

 

「そ、そうなのか? 大抵のやつは弱腰になったり最悪気絶するんだが……」

 

「私達もそんな柔な鍛え方をしていないって事よ。寧ろ貴方の魔力を浴びて心地良いと感じるくらい」

 

「アルファ様の言うとおりなのです! デルタはもっともっとアルジ様の近くで浴びていたいのです‼︎」

 

「私もワンちゃんと一緒の意見かな。アルジの魔力を浴びてると不思議と元気になれるし、例えるなら優しいお日様の光を浴びてるみたいな感じがするんだ」

 

「そ、そうですね……強大な魔力の中にも繊細さを感じ取れましたし、無意識なのにどうしたらその域に到達できるのか……」

 

「アルジ様の魔力が私の身体を包み込んだあの感覚……あぁ……私ももっともっと浴びていたいです♡」

 

「グスピー……マスターの魔力はどこでも寝れる安眠グッズ……スピー……」

 

「わ、私とした事がアルジ様の前でとんだ粗相を……申し訳ありませんアルジ様! でも私も貴方様の魔力が癒しです」

 

「ね? ここにいる子達は貴方の強大過ぎる魔力を浴びたからって弱腰にならないし、寧ろもっと間近で感じていたいって意見よ。かく言う私も……貴方の事をもっともっと近くで感じていたいわ♡

 

「っ⁉︎ み、耳元で囁かれたらくすぐったいんだが……」

 

「ふふっ♪貴方のそんな反応が見たいからこうしているのよ」

 

「……はぁ〜。まぁそう言ってくれるのは嬉しいし素直に受け取っておくよ。んでそのドエムってやつに関しては、何か事を起こそうとした瞬間に捕えるなりなんなりしても良いってわけだな?」

 

「そうね。まぁ出来れば私達がやったと教団側に悟られない様にするのがベストなのだけど」

 

「分かった。まぁそこについては俺に考えがあるから、俺の相談事と一緒に伝えようと思うが、そう言えばリンドブルムの復興状況は?」

 

「それはベータからお伝えします。復興に向かわせた構成員によると、ほぼ復興したと報告が上がっています。これも初日からアルジ様が尽力してくれたからこそですね‼︎」

 

「ベータの言う様に、『ミツゴシ商会』の方で計画していた予算を大幅に下回っていました。復興事業に関しては『ミツゴシ』の名前を最も効率良く広める為にと派遣していました。アルジ様が地区の殆どを立て直した結果で宣伝効果としては予想よりも下がりましたが、全体を通して見れば結果は良い方向に向かっています」

 

 とガンマが俺に笑みを浮かべて言ってくれるのだが……

 

「え"っ……じゃ、じゃあ俺は……俺がやった事は『ミツゴシ商会』ひいては『シャドウガーデン』全体に少なからず損失じみた結果を生み出してしまったのか……」

 

 例え全体を通して良い結果が得られたと言っても、俺の我儘でアルファ達の邪魔をしてしまったのだ。彼女達が昼夜問わず『シャドウガーデン』の事や俺や兄さんの事を考えて動いている事は勿論知っているし、いつも感謝している。

 

(だが俺はそんな彼女達の邪魔を知らず知らずのうちにしていた……のか)

 

 そう考えてしまった俺は大きな罪悪感を覚える。あぁ……彼女達が考えた事以上に『シャドウガーデン』全体に利益をもたらせる方法はないだろうか……

 

(でも俺は……物事考えるよりも身体が先に動く脳筋だからな……元々下地が良いアルファ達以上のものなんて考えられねぇよ……)

 

「っ⁉︎ そ、その様な事はありませんわアルジ様! 確かに復興事業をする事によって『ミツゴシ商会』としての宣伝効果を高めるつもりではありましたが、逆に復興の期間が短くなりました‼︎ それに先程も報告した様に予算も予定よりも大分縮小出来ましたし、それは後の活動に必ず役に立つ事です‼︎ ですからそんな悲しそうな顔をしないで下さい‼︎」

 

 あぁ……どうやら顔に出ていたらしい。ポーカーフェイスが苦手とまでは言わないが、自分もまだまだという事だ。

 

(まぁ過ぎた事をいちいち考えた所で元に戻るわけでもないし……とにかくこれからはその辺りもアルファ達にちゃんと聞いてから動くべきだな)

 

 正直あれは俺がやらかした事だから、俺がケジメをつけないとという思いで動いたのだが、それが他のところでどう影響を及ぼすかは流石に予想出来ない。

 

(それにアルファからも俺は1人じゃないと言われたからな)

 

 うし! とにかくその事について考えるのはやめよう。それよりも今はドエムって奴の事と武神祭についての俺の相談事だな。

 

「ありがとうガンマ。その気遣いの言葉が、俺にとっては凄く嬉しい」

 

「アルジ様……」

 

「だが今回の事は……いや、今回も、かもしれないが俺の独断でアルファやガンマ達が考えてくれた事を阻害してしまった事を申し訳なく思う」

 

 その謝罪の言葉を口にしながら頭を下げる。

 

「そ、そんなっ! そのお言葉だけでも私達からすれば勿体なきお言葉ですのに、なのに頭を下げる事はありません‼︎」

 

「ガンマの言う通りよ。貴方の頭は、そう易々と下げて良いものでは無いわ。それが例え自分が余計な事をしたと思って私達に損害を被らせたとしても、私達はそうだとは思わない。貴方が必死になって考えての行動である事は間違いないし、それは皆も分かっている筈よ。

 

それに私は、誰かの為に行動してくれる貴方がとても誇らしくて嬉しいの。過去の私達にも、今も尚私たちの為を思って動いてくれる貴方も、そして困っている人に手を差し伸べる貴方の温かさが……

 

 

私は大好きなのよ

 

「っ⁉︎///」

 

 アルファからも真正面にそう言われた俺は……彼女の顔に見惚れていた。彼女の言葉にドキッとさせられた。ストレートに言って……アルファにまた惚れたんだ。

 

(だってそうだろ? こんなにも俺の事を想ってそう言ってくれるんだぞ)

 

 自分がされた訳じゃあ無いのに、それなのに彼女は俺にそう言ってくれた。正直この言葉だけで今すぐにでも『ディアボロス教団』を壊滅出来る。実際に根絶やしにも出来るだろう。

 

(でもそれだと俺1人だけの復讐になる。それだとアルファ達が創り上げてきたこの場所が何なのか分からなくなる。だからここにいるアルファ達と、これまで『悪魔憑き』として迫害を受けて来た皆でやるんだ。それでこそこの組織は意味がある)

 

 直ぐにアルファに教団を根絶やしにする事は伝えても良い。だがそれだと今までの彼女達の頑張りと、身の内にあるだろう感情は納得しないだろうからな。だからこの事は皆でやるからこそ意味があるし、彼女達の頑張りも報われると、俺はそう信じる。

 

 とまぁ取り敢えずは……

 

「ありがとうアルファ。俺はいつも君に励まされてばかりで、正直自分自身も情け無いと感じるけど、俺はそんな君と一緒にいることが出来て凄く嬉しい。それと……

 

 

俺もそんな君が大好きだ

 

「っ⁉︎/// ふ、不意打ちでそんな事言われたら……」

 

「さっき俺がアルファにやられたからな。仕返し……って訳じゃあないけど、でもこれが今俺が抱いている素直な気持ちだから」

 

「も、もぅ……本当にアルジは……///」

 

 こんなアルファの様子は中々見れないな。常日頃から何事もこちらが考える以上の結果を出すし、冷静な対応をしてくれるリーダーの様な存在。クール美人で、笑みを浮かべる表情もそこかしこにある最も美しいと評価される彫刻や絵画と比べるのも烏滸がましい程。

 

 そんなアルファは今……左掌を頬に当てて顔を俯かせ、右手は自分の髪をくるくる回す様にイジっていた。そして俯いている顔も若干赤くなっている。こんな表情をしたアルファは中々見れる機会など無い。

 

 いつもは俺の方がこんな様子にさせられるんだが、でも俺も今の正直な気持ちを素直に伝えた結果だからな。決してそんな様子にさせようと思って言ったわけではない。

 

(にしても皆静か過ぎやしないか?)

 

 さっきから俺とアルファ以外静まり返っている。おかしく思って皆の方に振り向くと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ……♡ハァ……♡あ、アルジ様……私もアルジ様からさっきのシチュエーションで……め、メモも取らないと……」←メモを取ろうにも身体が熱く感じてそれを抑えるのに必死な状態のベータ

 

「こ、これは……抑えきれません……っ⁉︎」鼻血ドバァーッ‼︎←何とか我慢しようとしたが結論から言って無理だったガンマ

 

「あっ……あっ♡……アルジ様ぁ〜……で、デルタももう我慢できない。だからデルタも今ここで……」←瞳の中を♡にしてアルジに近付くデルタ

 

「……ハッ⁉︎ アルジのあの顔と台詞に心奪われて……ってバカ犬! それだけは絶対にさせないっ‼︎」←デルタがアルジの元へ行く事を必死で止めるゼータ

 

「あっ……な、なんて破廉恥なっ……///で、でも私もアルジ様に……」←そんな発言をしながら顔を手で覆うも、しっかり指の間からこちらをガン見してくるイプシロン

 

「スピー……グスピー……マスターは最強の抱き枕〜……スピシー……」←いつの間にか気配も無く俺に近付いて抱き付き、これまたいつの間にか俺を抱き枕がわりにするイータ

 

 

 

 

 

 

 

 

(えっ? これは一体どういう状況なんだ?)

 

 アルファから『七陰』の中に俺の事を好きな子がいる事は以前から聞いていた。ベータとガンマからは勿論告白されて、それについては俺もOKを出したしな。まぁベータはアルファが先に言ってしまったから、あの時勢いに任せて言った可能性もなくはない。でもあの感じは本気で俺の事を想って出た言葉だという事ぐらい分かる。

 

 だからこの2人がその反応をする事はまぁ分かる。ガンマは鼻血を出してて心配になるけど……というよりあれは出血多量の域に入るのでは?

 

(問題はそれ以外の4人だ)

 

 デルタは……まぁ『シャドウガーデン』に加わった時から何かと戦闘訓練で目をかけてたし懐いているのは分かっていた。ゼータも昔から一緒に任務に付き合った事も多くあって、前からそうだったが俺に会った時のスキンシップが結構強めに感じるし……

 

 イータは……昔と変わらず俺の事を抱き枕の様にして抱きついてくるが……これは正直どっちか分からんな。

 

(いや、でも好きでもない相手にこんな事するか普通? ならイータも俺の事を……)

 

 自惚れているかもしれないが、だがイータのこの仕草を見る限りそう思っても仕方ないよな? 何せ俺の無意識だが、強めの魔力を浴びて安眠グッズと言ってるくらいだし……まぁ本当に俺の事を安眠グッズとしか思っていないという事もあるだろうが……

 

(それでイプシロンは……あれってどっちなんだろうな?)

 

 俺は、イプシロンは兄さんの事を好きだと思ってる。何せイプシロンが緻密な魔力制御をこなせる様になったのは兄さんがアドバイスしたからだ。確か小さい頃からスタイルの事で悩んでて、それを兄さんに相談した事をキッカケに、スライムを用いたボディメイクをし始めたと……そう聞いていたな。まぁボディメイク云々については俺も何かとアドバイスじみた事を言った記憶があるが……

 

 それで兄さんと会う度に自分の身体の一部を強調したポーズを見せつけてくると、そんな話も兄さんから聞いた。そういう事は俺には無かったし、話す時も普通に感じる。だから俺に対しての……こういう時は脈、と言うのだろうか? ともかくそんな物は無いだろう。最後に何か呟いた気がしたが、なんと言ったかまでは聞き取れなかったし……敵意ある物に対しては敏感に聞こえるのになぁ……

 

(それにあの反応は昔に見た記憶があるし、あの時も破廉恥なって言われたから、多分イプシロンは俺に対しては尊敬の類はあれど恋愛方面では特に何かある訳じゃあないな)

 

 と、アルジさんは思っていますが、この考えが後々違っていた事を本人が知ることになるのはまだ先の話です……

 

(んで……この状況っていつまで続くんだろうな……)

 

 とにかく俺は、皆が平常運転に戻るまでその場でジーッとしている事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——数分後——-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(思うとこんな状況前にもあったなぁ……)

 

 そう、昔姉さんが教団に攫われてしまった際、助けに入る前の状況に似ている。

 

(にしてもあの時と違って……こう、目のやり場に困るな……)

 

 特に俺に抱き付いて眠るイータだ。昔はまだ身体の発育とかも年相応だったから……その時もその時で、俺を目の敵にしている様な神様連中の仕業か知らないが女性に対しての耐性が皆無に等しかった。今も昔に比べて成長していないと言っても良いのだが、その状態で今のイータに抱きつかれたらどうなるか……

 

(そんなの恥ずか死ぬ思いをするに決まってるだろ⁉︎ それに無意識かどうか知らないが度々大きくなった……その、大きくなった女性の象徴と呼べる物2つを押し付けてくるんだぞっ⁉︎ )

 

 もうわざとしているんじゃあないか? って思うくらいそれはもう押し付けてくる。ひょっとして寝てるのは演技なんじゃ?

 

(なに? もうやる事やってるのに初心過ぎるだと? ほっとけ! こっちだって不意打ち気味にやられたら恥ずかしいんだよっ‼︎)

 

 誰に弁明しているのか分からないが、ともかくこの数分間は目のやり場に困ったとだけ伝えておく。それで漸くいつもの状態に戻ったアルファの一声で、その場の状態は数分前に戻った。それを見ると、本当にカリスマがあるなと嫌と言うほど感じてしまう。まぁ俺にはそんな物なんて最初から皆無だし、今更欲しいとも思わないけど……

 

「それで、アルジからの相談事を聞きましょうか?」

 

「あぁ。実は……」

 

 俺はアルファ達にこの武神祭でやろうとしている事を伝えた。皆最後まで聞いてくれたし、納得した様に頷いてくれた子もいる。

 

「成程……確かにそれは武神祭自体を盛り上げる事もできるし、私達の作戦行動に対して友好的なアプローチが出来るわね」

 

「しかしアルジ様、もし武神祭でアルジ様とアルジ様が姿を変えた者が決勝に勝ち上がってしまったらどうなるのでしょうか?」

 

「あっ……確かにガンマの言う通りなのです……どっちを応援すれば良いのです?」

 

「それか。まぁその時は姿を変えた方を勝たせるさ。そうした方が俺としても都合がいいと思うし……」

 

「そうですね。アルジ様は強いとはいえまだ学園に所属している生徒です。過去に学生が勝った記録はありますけど、今の情勢で目立ってしまえばアルジ様は引っ張りだこです。ただでさえ『シャドウガーデン』やオルバ勢の方にも普段から顔を出しているアルジ様の身動きが、短期間でも取りにくくなる可能性があります。ですからアルジ様の意見には賛成します」

 

「確かにそうだね……正直私はアルジには勝って欲しいけど、アルジの自由が損なわれてまだ勝ってほしくはないかな……」

 

「う〜ん……でも結局どちらが勝ってもアスタロト様が勝つ事に変わり無いですよね? 最終的にアスタロト様の自由が損なわれるのでは?」

 

「その時は俺の分身をその姿にして対応させるさ。分身の経験した事は俺の方にも残るし、いざとなったら対応出来るしな。まぁ分身には酷な事をさせて申し訳なく思うけど……」

 

「な、なるほど……アスタロト様がそこまでお考えでしたらイプシロンもそれで問題ないと思います」

 

「ふふっ、意見は出揃った様ね。私もアルジのそのやり方は賛成だから、貴方の思うままにやってちょうだい。それ以外の事は私達でサポートするから」

 

「ありがとう。いつもアルファ達には助けられてばかりだが、今回も頼む」

 

「えぇ、任せてちょうだい」

 

 本当にアルファ達には頼ってばかりだ。この世界に転生して、『ディアボロス教団』の事を知った時は俺1人で解決しようとしていたが、勿論俺にも出来ない事はある。というか多い。だからその出来ない事をアルファ達が補ってくれる事が……俺はとても嬉しく思う。

 

「あぁ、そう言えば聞こうと思っていた事があるのだけど良いかしら?」

 

「俺が答えれる事なら構わないが、どんな事だ?」

 

「リンドブルムであの施設を崩壊にまで至らせたあの一撃について、あの一撃には魔力が観測されなかったのだけど、その方法を知りたいの」

 

 アルファがそう聞いてきて、他の『七陰』達も興味があるという目線を向けてきた。まぁ隠す必要がないから正直に答えたんだが……

 

「まさか……魔力以外にもそんな攻撃手段があるなんて……」

 

「ハモン……言葉として知っているぐらいね」

 

 イプシロンとアルファが波紋の事を聞いてそう言ってくる。確かにこの世界では言葉の意味として波紋はあるだろう。ただ戦闘技法としては、元々この世界にはない技術だ。だからこの言葉を聞いて思い浮かべるのは大抵元から言葉としてある方だろうな。

 

「あんまり聞き慣れないやり方だが、これもこれで色々と出来る。例えばこんなふうに……」

 

 実演と称して俺は何の変哲もない枝を手に持つ。そして波紋の呼吸をして、出来た波紋エネルギーを枝に通した。すると……

 

「は、花が咲いたのですっ⁉︎」

 

「で、でもさっきの枝って枯れ木の物に見えたけど……」

 

「あぁ。確かに俺が持ってるこの枝は元々枯れていた。だがそこに波紋を流す事によって木に生命のエネルギー、簡単に言えば正のエネルギーとでも言っておくが、それを流した事によってこの枯れ木も再び花を付けた。と、原理として言えばこんな感じでしか言えないな」

 

「ですが、アルファ様から聞いた話だとその力で施設を丸ごと崩壊させる程の威力だったと伺っているのですが……」

 

「その通り……今流している量は準備運動にもならないくらいだ。だからこの正のエネルギーをだんだん強めていくと……」

 

 少しだけ呼吸を深くして練り上げたエネルギーを、段々強くしながら枝に通していく。すると枝が電気を帯びている現象が起きて、それが強くなると耐えれなくなったのか枝は消失した。

 

「まっ、こんな感じだな」

 

「……凄いわね。近くで見ていたけれど魔力を一切感じなかったわ。その正のエネルギーを流す、と言うのは、傷付いた人の治療にも役立てる事が出来るのかしら?」

 

「多少なりとも……って言うのが答えだな。確かにこの技術は本来医療行為に向けて用いられた物でもある。それと同時にとある敵、種族に有効な攻撃手段でもあるな」

 

「そうなのね……多少という事は、『悪魔憑き』になってしまった子達の治療にも活用出来るかしら?」

 

「それなら試した事がある。結果としては問題はなかったな。『悪魔憑き』のエネルギーを負のエネルギーとして考えるのなら、波紋エネルギーを加える事でどんどん中和していって症状を治していく……といった感じだな。勿論魔力操作と掛け合わせた方が治りは早いな」

 

 俺の説明を聞いてアルファ達は顔を明るくさせる。何せ魔力操作以外でも治せる方法が見つかったのだ。これまでは魔力操作を巧みに操れるアルファやイプシロンを筆頭に『悪魔憑き』の子達を治してきたが、もしこの波紋を習得出来ればこれまで以上に多くの虐げられた人達を救う事が出来る。更にアルファやイプシロンが波紋の技術を自分の物にしたならば、今までよりも治す時間を短縮出来る。正に一石二鳥だ。

 

 ただ問題は……

 

「あぁ〜……喜んでいるところ悪いけど、この波紋っていうのは誰しもが使える訳じゃあ無いからな? ある程度素質が無いと扱う事もままならない」

 

「その素質とは、どうやって判断するんですか?」

 

「そうだな。1つは遺伝的なものだ。元から波紋を使える家系に生まれたのなら、その子も習えば波紋は使える」

 

「ならアスタロト様は元々波紋という技術を使えた家系に生まれた、という事ですか?」

 

 イプシロンがそう聞いてくる。波紋という技術が浸透していないとはいえ、その技術は細々と歴史の中に隠されながら子孫に紡がれてきた……と彼女は考えて言ってきたんだろうが……

 

「いや、そもそも俺もその家庭の出ではないし、何せ本当の親も誰かなんて分からねぇからな……」

 

「っ‼︎ も、申し訳ありません‼︎ 辛い事を思い出させてしまったみたいで……」

 

 イプシロンが俺の回答を聞いて、すぐ顔を青ざめさせながら膝をついて謝ってきた。まぁ、俺がシャドウである兄さんの家庭に引き取られた事は皆知っていたからな。でも俺が遺伝的なって情報を言ってしまったから、彼女もそれに釣られてそんな質問をしたんだろう。

 

 正直この世界に俺の本当の親なんていないし、ただそれについては俺の事を本気で好きだと言ってきた子でなければ開示しないと心に決めている。だからイプシロンがそこまで謝る必要は無いんだが、それを知らない彼女としては失態してしまったと思っている事だろう。そう考えたから俺はイプシロンの前まで移動して、彼女と同じく膝をつき……

 

「そんなに気に病む必要なんてないさ。現に俺は今の両親、カゲノー家に引き取られて良かったと思ってる」

 

「えっ……?」

 

「だってさ、そのお陰で姉さんや兄さんと会えたし、それにイプシロン達とも会えた。俺は今、とても幸せなんだ。だから悲しまなくても大丈夫だから。というか俺の方こそごめんな?」

 

「っ⁉︎/// あ、アスタロト様……(また、私の胸が高鳴ってる……)」

 

 泣かせるつもりなんて無かったけど、要らない気遣いをさせた。本当に俺はいつまで経っても女心というものを理解出来ないらしい……。でも目の前の彼女を安心させる事は出来るはずだ。俺はイプシロンの頭に手を乗せて優しく撫でた。すると彼女も徐々に安心出来たのか、目を閉じて撫でられる感覚に身を任せたみたいだった。

 

 それを数分くらいした後、そろそろいい頃合いだと思ってイプシロンの頭から手を離した。すると彼女の方から「あっ……」て声が聞こえた。もう少しやって欲しかったのかなと思ったが、もうそろそろ話を再開しないと先に進まないからな……

 

(それにさっきから突き刺さってくる視線が痛く感じる……)

 

 アルファに目をやると、いつもの様に笑みを浮かべているが、頭の上に「私にも後でやってね?」とでも書いてあるかの様な吹き出しが見えるし、ベータは悔しそうな顔しながら見てくる。ガンマは……あの頬を膨らませた表情久々に見たな。俺が視線を向けるとプイッと顔ごと逸らされてしまった……これはガンマにも後でやるべきだろうか?

 

 デルタは良いなぁ〜、って顔に出るくらいに羨ましそうにしているし、ゼータもデルタと同じくそんな様子に見えるな。

 

 最後にイータは……

 

「スピー……グスピー……」

 

 あいも変わらず興味のない物については寝ている様だ。イータだけはどんな状況でも変わらn「チラッ……」……今一瞬だが片目だけ開けて俺に視線を寄越してきたか? というかそれ出来るって事は起きてるよなっ⁉︎ なら俺に抱き付きながら寝ていた時ももしかして意識が……

 

「(って、今は波紋の事だよな……)ま、まぁとりあえずさっきの波紋の説明に戻るが、1つは波紋を扱える家系である事。それで2つ目だが……これが結構痛い」

 

「痛いって……一体何をするのかしら?」

 

「簡単に言ったら、肺の中の空気を全て吐き出す事だな」

 

「肺の中の空気を全て吐き出す……ですか? どこにも痛みの要素が無いと思うのですが……」

 

「言葉だけでいうなら、な。実際に俺はこの2つ目で波紋を扱える素質があると分かったが、された時物凄く痛かったな。それもその場でうずくまるぐらいには……」

 

「「「っ⁉︎」」」

 

 それを聞いて皆驚いていた。まぁそれもそうだろう。何せ戦闘面で俺は、この世界で膝をついた事がないから、そしてその場面を彼女達は見た事がない。だから俺がそうなる事に想像も出来ないんだろうな。

 

「……分かったわ。これについては習得したい人だけを募る事にした方が良さそうね」

 

「まぁそこは自由だな」

 

「でも私も……貴方の隣に並び立てるくらいに強くなりたいの。だから……私にそれをやってくれないかしら?」

 

「「「アルファ様っ⁉︎」」」

 

「良いのか? 想像よりも痛いが……」

 

「構わないわ。それに貴方が辿った道だもの。私もその道を辿る覚悟はあの時からしているわ」

 

「……分かった。なら気を楽にして立ってくれ」

 

 アルファは言われた様に俺の目の前に立つ。気を楽にしている事も確認した俺は、胴体の中心辺りのツボを小指で押し込んだ。

 

「アッ⁉︎ ウッ……」

 

 それをされたアルファは、苦しみに耐えるかの様な声を上げてしゃがみ込んだ。正直大切な人に……彼女が望んだとはいえ痛い思いを俺がさせてしまった事に自分自身嫌にはなるが、そう思ってしまえば彼女に対しての侮辱につながると感じたからそれ以上は思わない。

 

 数分後くらいには痛みも引いたのか、アルファは何事もなかったかの様に立ち上がる。

 

「あ、アルファ様! 大丈夫ですかっ⁉︎」

 

 ガンマが心配そうに問いかけるが……

 

「え、えぇ。大丈夫よガンマ。それにさっきよりも身体が軽く感じるわね」

 

「えっ⁉︎ そ、そうなんですかっ⁉︎」

 

「じゃあ次に、この枝を持って呼吸を深くしてくれ」

 

「わ、分かったわ……スゥ……ハァ……」

 

 それを繰り返していくと、彼女の持っていた枝が淡く光り始めて、枝の先っぽに小さな花が咲いた。

 

「っ⁉︎ で、出来たわ……」

 

「す、凄いです……アルジ様も手取り足取り教えていないというのに枝に花が……」

 

「おめでとうアルファ。俺もまさかここまで早く出来るとは思っていなかった」

 

「そ、そうかしら……私としてはアルジに言われた通りやっただけなのだけど……」

 

「正直それだけで出来るのが凄いって話だよ。そもそも枝に花を咲かせるのだって、大抵1週間は最低でもかかる程だし」

 

「……それ程にまで、例え素質があっても実践で使える様にするのは難しいという事ね。ところでとある種族に有効な攻撃手段だと言っていたと思うけど、その相手というのは?」

 

「あぁ。この波紋エネルギーというのは、太陽が発するエネルギーと同じ、若しくはそれに近しい物だ。だから主に陽の光が苦手な物達に効果抜群だな」

 

「陽の光、という事は……まさか吸血鬼とか?」

 

「その通り、太陽を嫌う吸血鬼にはたまったものじゃあないだろうな(この世界でそれが通用するかは心配だが……)

 

「っ‼︎ そう……それは良い事を聞いたわね」

 

「ん? それはどういう……」

 

「今後の作戦の話になるわ。武神祭が終わってからの話にはなるけど、まだ計画の段階なの。それが固まってきたら、アルジにも詳しく説明させて貰うわね」

 

「そうか……アルファや皆には情報収集やその他諸々の事含めて頼りきっているのが、俺からしたら情け無い。でも俺もそれに見合うくらい頑張っていくから、これからもよろしく頼みたい」

 

「もぅ、何をいうかと思えば……いつも助けられているのは私達の方よ。だから私達に出来る事があれば何でも言ってちょうだい。ね?」

 

「あぁ、そうさせてもらうよ」

 

「あ、あの〜……」

 

「ん? どうしたイプシロン?」

 

「波紋の原理は何となくは分かったのですが、ですがそれだとリンドブルムの時の様な威力は出ないのでは……と思いまして」

 

「あぁ……それか。まぁあれはだな……単に俺の波紋の力が強かっただけなんだ。あれも波紋による攻撃という事に変わりはない。本来波紋は医療手段の1つとして編み出されたのはさっきも話したし、そのエネルギーが吸血鬼や太陽の光に弱い種族にも効果的だというのはさっきも言った通りだ。

 

だが波紋の威力を強めれば、普通の生物にも通用する攻撃手段にもなる。まぁ建物とかを壊すまでの威力に基本ならないん筈なんだが……」

 

「でもアルジはその攻撃で施設もろとも破壊したって報告書には書いてあったけど……」

 

「あぁ……どうやら俺に波紋を教えてくれた人曰く、俺の波紋の強度は桁外れと言われた。何故そんなにあるのかも分からないが、まぁ魔力の痕跡とかを残したくない時には結構活用しているな」

 

「そ、そう……なんですね……」

 

 俺の答えを聞いたイプシロンは若干俺の事を引いた目で見た気がしたが……どうかそんな目線を寄越さないでくれ……俺もまさかここまで威力があるなんて思っていないんだから……

 

「あっ、それとこの波紋には女性には嬉しいアンチエイジングや、「あ、アンチエイジングっ⁉︎」若さを保つ事も可能だと聞いた事があるな。「わ、若さまでも……」まぁ皆普通の人よりも長く生きるし、エルフや獣人の子達は歳を取ってもあまり肌年齢が変わらないと話にも聞くから、無理して波紋を習得するh「「「私(デルタ)にも教えて(下さい)‼︎(グスピー……)」」」お、おぅ……ま、まずは素質があるかどうかから見ていくから順番にな?」

 

 それで皆に波紋の素質があるかどうかのツボを押していった。結果としては皆に備わっている事が分かったが、まぁアルファの様に簡単には出来ない様で……素質が備わっているだけ大した物だと言いたいけど……

 

 後はあの施設で回収した魔力の核だった物と、オリヴィエが使っていたとされる剣を研究に使ってもらう為にイータに渡した。それを受け取ったイータは……顔を輝かせながら俺に抱きついてきた事は言うまでもない。

 

 

 

 

 

 




さて、武神祭編1話が終了しました。アニメとは構造が違った展開となっており、今回波紋といったこの世界には本来存在しない技術を用いて『七陰』の戦力向上を目指しています。最初はそこまでするつもりはなかったのですが、いつもの様に書いているうちにこうなりました。なんか違うなと思われたら本当に申し訳ありません。それと波紋についての説明や解釈も違っていたらすみません……

まぁ私としてはこれからの話の展開としてはアリだなとは考えておりますが……

次回は違う作品からのキャラを出そうかと思います。なので武神祭編の1話が始まる少し前を次回も描いていこうと思います。予定としては半分1話前、半分1話開始ぐらいの内容でお送りする予定です。

後書きの最後にではありますが、今回イプシロンを泣かせてしまった描写と、波紋を習得させるとはいえオリ主がアルファを傷付けてしまう描写を書いてしまった事について、アルファ様ファン(私もアルファ様が1番好き)の方々とイプシロンファンの方々には大変申し訳なく思います……

もう少し私にそこら辺の考えがあれば良かったのですが、書いていくうちにこれが今のところ自然な流れだなと感じてしまったが為にこの内容になりました。この事について批判がありましたら、誠心誠意受け止めようと考えておりますのでよろしくお願い致します。

では次回もまたお会い致しましょう!
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