陰の復讐者となりて   作:橆諳髃

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読者の皆様、あけましておめでとうございます。

今年度の小説投稿が遅くなったことと、正月が過ぎて一月経つのにこのタイミングで正月イベントの話を特別回として投稿をすることについて申し訳なく思います。

しかしながら正月辺りには既に構想に入って書き始めていたこともあり、このままお蔵入りで止めるのも味気ないなと思ったので、時期を外してしまいましたが投稿することにしました。

本編を早く進めて欲しいといった意見が多いと思いますが、この話を投稿した後、数日後中には続きを投稿する予定ですので、何卒お待ちいただけたらと存じます。

また、今回の内容は今後のネタバレを含みます。
ネタバレと言っても、私が今後考えているオリ主であるアルジさんと七陰メンバーのとある子との関係性について、先取りして進展があったという具合に書いております。

まぁ書いていたらいつの間にかこうなってしまっていた……というのが正しい表現ではありますが……

そしていつもの回に比べて字数も少なめでお送りしており、話の構成的にも微妙に感じる読者の方も多いかと思いますが、それでも読んでくだされば幸いに思います。

それでは特別回の始まりです。
どうぞご覧ください。


特別回 復讐者、の今年の正月は双六の景品にされてしまう…… R-15

 

 

 

 

 

 

 1年経つのはあっという間だとよく言われるが、本当にそうだと思う。

この1年もディアボロス教団を殲滅する為の作戦を立てつつ色々と準備をして、その間に行われるイベントにも沢山携わっては参加して来た。

 

 そしてこの1年の始まりである元旦……家族で一緒に集まってお雑煮を食べたり初詣に行ったり、まぁ家族とではなくて恋人や友達とそうして過ごす人達と多い事だろう。

 

 それで俺と言えば……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇアルジ、この元旦というめでたい日を、貴方と2人きりで過ごしたいわ♡」

 

「あ、アルファ様だけずるいですぅ〜! アルジ様、私も貴方様と一緒に2人きりでこの特別な日を過ごしたいです‼︎ そしてあわよくばアルジ様と……うふふ♡」

 

「ベータ……昨日も締切に間に合わないって嘆きながら徹夜してなかったかしら? アルジ様と過ごしたい気持ちは分かるけど、自分がやるべき事をやってからしなさいよ。と、ところでアルジ様……私、もっとアルジ様に、自分なりに磨き上げたこの身体をよく見てもらいたいんです! 勿論……2人きりで今日という日を過ごしながら♡」

 

「イプシロン、ちょっとアルジに近すぎない? まぁ皆アルジの事好きだから気持ちは分かるけど……ライバルが多いというのも考えものだよね。ところでアルジ……今日は私と一緒にゆっくりしようよ。炬燵の中でまったりとしながらとか……ね♡」

 

「あー! 皆ズルいのです! ならデルタも今日一日中アルジ様と一緒に遊びたいのです‼︎」

 

「もぅ、皆して好き勝手言い過ぎではないですか? アルジ様も困っているじゃありませんか! アルジ様、1人でゆっくりと過ごしたいのでしたら、遠慮なく申して下さいね? その際はこのガンマ……貴方様が安らいで過ごせる空間を精一杯ご提供しますね♡」

 

「ガンマもそう言いながら本心を隠し通せていないわよ?」

 

 なんか俺の目の前でそんな話し合いというか……俺と誰が一緒に元旦を過ごすのかということで……簡単に言えば皆から一緒に2人きりで元旦を過ごさないかと誘われている。

 

 嬉しい気持ちがあることは正直いってあるんだが……残念ながら俺の身体はひとつだけで、分身すればその問題もすぐに解決する。

 

(でもそうじゃあないんだよなぁ〜……)

 

 確かに俺が作り出した分身は、俺の思考回路をそのままの状態で出しているから、彼女達の願いに対しても滞りなく応えれるだろう。

でもそれは俺自身が、正確に言えば俺個人が彼女達一人一人に対して誠実に応えれていないのではないかと、そう思う。

 

「アルジ様ぁ〜……抱き枕ぁ〜……」ダキッ

 

「「「あぁ〜っ⁉︎」」」

 

 と、そんな小難しい事を考えていたからか、イータの接近に気付かず、いつもの如く俺は彼女の抱き枕と化していた。

そして先程まで言い合いをしていた他の七陰の子達も、イータの不意打ちとも取れる行動に、先程までしていた俺との元旦を2人きりで過ごすという談義を中断してこちらに視線を向けていた。

 

 彼女達の視線に目を向ければ、ほぼほぼが羨望の眼差しだったと思う。

まぁ悔しそうな目線も含まれているが……

 

「アルジ様……今日は元旦……怠惰を貪り尽くす事を許された日……だから一緒に……お布団で寝よ♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……ヤバい……恥ずか死ぬ‼︎)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつもイータには抱き付かれていたから、前までの世界線で普通に持っていた女性への耐性は……ある程度付いているものだと思っていた。

だが蓋を開けて見れば……少しどころか全く、いや寧ろマイナスだ。

 

(普通何度も同じ様な事をやられたら耐性が付くもんだろ……)

 

 これまで巡って来た世界ではそうだった。

それが自然なことであるはずなんだが……この世界では若干、俺に関して何らかのことが普通ではない様子で。

 

「困ったわね……このままだと堂々巡りで、何も決まらない気がするわ」

 

「アルファ様の言うとおりですね。何か良い解決方法はないでしょうか?」

 

「……でしたらここは、シャドウ様にも何か最適な解決方法を聞いてみては如何でしょうか?」

 

「その方が良さそうね。ガンマ、シャドウにそれとなく元旦で楽しい催し事で、皆で真剣勝負が出来そうなものがないかを聞いて来てくれないかしら?」

 

「分かりました。このガンマ、シャドウ様から今回の催し事に最適な影の叡智がないかどうかを聞いてまいります!」

 

(……俺がのんびり1人で過ごすとか、俺が指名した子と一緒に過ごすっていう選択肢は無いわけね)

 

 まぁそんな事をしてしまえば誰かを贔屓してしまうって結果になるし……ここはアルファ達に任せるか。

 

 と、アルジさんは思っていますが、最早自分が彼女達の尻に敷かれていることに疑問など抱かない状態である、とは全く感じないどころか、全面的に受け入れている様子でした……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それでガンマが兄さんからそれとなく聞いて来た内容としては、双六で決めてはどうか、ということになった。

ルールとしては2人一組になって、ジャンケンで勝った順番にサイコロを振って行くというもの。

サイコロで出たマスの指示をこなしていき、こなすことができなければまた一からスタートする。

組み分けは数字の書かれた札でペアになったもの同士が行う、ということで組み分けの結果は、

 

・アルファ、ガンマ

・ベータ、イプシロン

・デルタ、ゼータ

・イータ、シド

 

になった……ん?

 

「ちょっと待て……なんで兄さんが参加している?」

 

「えっ? あぁ、まぁ何というか人数合わせで参加した……みたいな」

 

「人数合わせ……だと……」

 

 それだったら別に俺が直接参加しても良いじゃん⁉︎ 何で今回の勝負に関係ない兄さんが参加出来て俺が参加出来ねぇんだよ⁉︎

心の中でそう疑問に思っていたら、アルファが俺の近くに来て……

 

「アルジが参加しちゃうと、貴方が勝ってしまうという結果で勝敗が直ぐに決してしまうの。それに皆、貴方とこの特別な日を2人きりで過ごしたいのよ。だから今回私は……自分の心を鬼にしてでもこの催しに貴方を参加させる訳にはいかないの。だから……本当に悪いとは思っているけど諦めてちょうだい」

 

 アルファからそう言われてしまい……確かに俺が参加したら直ぐに勝敗が付くなと、簡単に想像できた。

 

(でも俺が今回の催し事の景品扱い、なんだよな……)

 

 それがなんだか微妙に嫌というか……この時どんな表現したら良いのか分からないが、何故か納得できなくて……

 

(でも……アルファ達が何かに対して本気で競い合った上で、そのご褒美が俺と1日過ごせる、っていうなら……まぁそこまで悪い気はしなくもないか)

 

 そんなこんなで行われた双六戦。

優勝賞品は俺と元旦を2人きりで過ごすというもの。

それぞれの組みがサイコロで出たマスの指示に沿って進んでいくのだが、最初から波乱の展開で、そこから中々一歩も進めない組みも出てきた。

 

 例えばペアで餅つきをするというお題もあれば、皆に知られていない秘密を飛ばす凧に書いて飛ばし、皆を楽しませる、というお題であったり……

 

(餅つきはデルタとゼータの息が微妙に合わなかったりで何回もやり直していたし、凧揚げの凧に秘密を書いて飛ばすというお題を引き当ててしまったベータとイプシロンは、双六の終盤になるまで中々決まらなかった様だし……)

 

 他の面々も変な謎々や、シャドウガーデンの構成員を模した百人福面で全員分正しく出来るまで次に進めないなど……普通に考えれば中々ハードなマス目が用意されていた。

 

(それでも最終的に一位で上がる組はいる訳で……)

 

 俺がそう思っていると、一位で双六を終えたペアが現れた。

まぁどの組が一位になったとしても、さっきの様子を見てしまったら、俺のこの後の予定は決定されたも同然だが……。

 

(いや、双六が決まった時から俺のこの後の予定なんて決まっていたよな……)

 

 アルジさんは諦めた表情をしていながらも、どこか優しい雰囲気を出していたと言います。

そしてアルジさんが元旦を過ごした相手は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 双六が終わってから皆で昼食を取る。

昼食は皆で協力して作ったお節料理で、去年よりも美味しい出来上がりだと個人的に思った。

その後は各自で自由行動を取り、俺はというと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇアルジ様……寒くない?」

 

「いや、寧ろ暖かい」

 

「そう……良かった。ねぇ、もっとアルジ様を抱きしめても……良い?」

 

「どうしてわざわざ聞くんだ? さっきの双六でイータのペアが初めに上がって、今日1日は君の願いに出来る限りで叶えるって内容だったろ? なら、俺が嫌がるそぶりや止めるそぶりを見せないのであれば問題ないぞ」

 

「うん、確かにアルジ様と1日過ごす内容でそう願った。でも……やっぱり先に聞かないと不安で……」

 

「いつもいきなり現れては俺の事を抱き枕の如く抱きしめているのに?」

 

「それは顔パスだから問題ない」

 

「顔パスって……まぁ嫌に思ってないから構わないが」

 

 と、会話で分かるかと思うが、俺は今日1日イータと過ごす事になった。

自由時間になったと同時にイータに手を引かれて、研究室兼自室であるイータの部屋に連れ込まれてから一瞬の内にベットの中に引き摺り込まれる。

双六の時は晴れ着姿だったのだが、部屋に戻ってからは早着替えもかくやと言った調子でいつもの黒衣姿にスライムスーツを変化させたイータ。

だが今日は、いつも研究者が着るような白衣を黒くした上着は形成しておらず、珍しく背後からでも彼女のスタイルが見えてしまう、といった姿となっていた。

 

(にしてもいつも通りの抱き枕状態だが……なんだ? いつもより彼女の肌の感触……もそうだが、温もりが近くに感じる)

 

「アルジ様、目がトロンとしてる……可愛い♡」

 

「きゅ、急に何言って……」

 

「今日の為に……スライムスーツの構成を弄った。もっとアルジ様を……癒せるように」

 

 そう言いながら彼女が優しく微笑む。

俺の顔は今イータの柔らかい2つのメロン……もとい胸に抱き締められているから、イータは下に顔を向けてきながらそう言ってきた訳だが……

 

(……なんかいつものイータよりも可愛いと感じるのは気のせいか?)

 

「アルジ様……顔が赤い。私でメロメロに……なってくれた?」

 

 そしてダメ押しとでも言うかのようにコテンと首を傾げながらそう聞いてくる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……これ恥ずか死ぬしかなくない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 正直この時点で俺の本能は、理性の鎖など知ったことかと言わんばかりに引きちぎる。

このままだと俺はイータに甘えまくる……よりももっと過激なことをしてしまう未来しか見えないんだが……

 

 そう考えたのが甘かったのか、それを見透かしたようにイータは何やらモゾモゾと動かしていた。

俺はイータの背中に腕を回して抱き締めている体勢なのだが、その腕が何か温かくて柔らかい物に包まれて、そのままイータの腰より下の位置に誘導された。

 

 この時俺が察していれば、ただイータに抱き枕の如く抱き締められた俺といういつもの構図だったのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んっ♡んあっ♡」

 

「っ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 温かい何かに誘導された俺の腕が、とても柔らかい感触と弾力があるところに触れた。

その瞬間にイータから甘い声が出たものだから驚きの表情をしてしまったのだが……その顔をイータにバッチリと見られ、その後悪戯が成功したとでも言わんばかりに俺の方を向いて……

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルジ様……私のお尻……どう? 柔らかくて……気持ち良い?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

い、イータさんっ⁉︎ あなた一体何やってんのっ⁉︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 正直その言葉で問い詰めたかったのだが……何故か心の中でしか叫べなかった。

今も温かい何かに覆われている手は、俺が動かしてもいないのにイータの柔らかい身体の部位……その、おし……いや、臀部に触れていて、触れるどころか彼女のそれを揉んでしまっているという……

 

(い、一刻も早くこの状況を脱さなければ‼︎)

 

 そう思った俺の反応は早く、彼女の身体からパッと腕を剥がす動作をしていた。

これでさっき以上に理性が引きちぎられていく感覚もなく、規則正しいとは言わないがのんびりとした元旦を過ごせると、そう思っていた。

 

 そう思っていたんだが……、イータの身体から腕を剥がせたと思えば、その瞬間にさっきも俺の腕を覆っていた温かい何かが再度俺の腕を拘束するかのように纏わりついて、俺が彼女の身体から腕を離した以上の力で剥がす方向とは逆に押し込んできた。

 

 その時俺はイータの身体から腕を剥がせたという安堵で油断していて力を抜いていた為、簡単に押し込まれてしまい……さっきと同じ構図に戻ってしまった。

 

「んぅっ♡んぁっ♡」

 

 それどころか強い力で押し込まれた為に、彼女の柔らかいそれに先程よりも強く俺の掌が引っ付いてしまった……

 

「アルジ様……私の身体に触れるの……嫌?」

 

「うっ……」

 

 どうにかしなければと頭を働かせている時に、イータが俺の顔を覗き込みながらそう問うてくる。

その瞳が潤んでいて、俺は何も悪いことをしていないにも関わらず、何故か俺が彼女に悪い事をしてしまったのではと罪悪感が浮かんでしまう。

 

「い、いや……決してそんな事は……」

 

 罪悪感が浮かんでしまった俺は、ただその言葉しか出すことが出来ず……なんとも情けない話だがそう口にするしかなかった。

 

「……私は、アルジ様にもっと癒されて欲しい」

 

「……ん?」

 

「私は……ずっと研究をしてきた。未知の物に対しての好奇心……それを研究する上で新たに積み上げてきた知識……その積み上げていった先の新しい何かを見たい為に……それだけを考えてずっと」

 

 まるで昔話でも語るのように俺を見つめる彼女の顔は……なんだか寝る前に御伽話を聞かせて弟を寝させようとするお姉ちゃんがしていそうな顔をしている。

 

(まぁ姉さんといえば御伽話をするよりも、俺の事を抱き枕にして眠っていたが……)

 

 それが嫌だったと言うわけではないが、とにかく今のイータが俺に向ける表情としては、それが1番しっくりくるなと思う。

 

「でもアルジ様と出会ってからは……確かに研究出来る環境が前よりも整った事も嬉しかったけど……アルジ様と一緒に入れる時間が……それよりも嬉しいって感じた。

 

私のことをいつも気遣ってくれる……その優しさに触れていられることが嬉しくて……それに私はいつも癒された」

 

 彼女がそう語っていきながら、俺の頭を優しく撫でてくる。

アルファ達と比べるとぎこちなさはあるけど、それでも彼女なりの優しさを感じた。

 

「アルジ様……私、いつもアルジ様に対して抱き枕を要求しているのは……もっとアルジ様との時間が欲しいって思ったから。それが自分の我儘だってことは……私が1番分かってる。けど……それほどにまで私はアルジ様のことが……大好き」

 

「イータ……」

 

「でも……私だけが甘えて、癒されるだけじゃ駄目なんだって……最近になってようやく考え付いた。いつも大変そうに動いている……他の皆のことを考えて動いてくれているアルジ様のことを……私も癒してあげたい。アルファ様の様には……上手くいかないと思うけど……」

 

 それを聞いてしまった俺は……思わず彼女のことを強く抱き締めていた。

顔をイータの胸に自分から押し付けて、俺の中に渦巻く羞恥心を発散する為だと心の中で言い訳をしながらも……彼女がそう思ってくれることが嬉しくて。

 

 ただ、そこで誤算が生じてしまった。

抱き締めるという行為は……簡単に言うなれば相手にハグするということで、自分の腕が必然的に相手の背後に回されているというのが自然な姿勢だ。

 

 それで俺の腕がイータのどの部位に回されているのか……それをすっかり忘れてしまって抱き締めてしまったものだから……そう、必然的に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぅっ♡……あ、アルジ様……大胆。でも……そんなアルジ様も……大好き♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 掌に伝わる、今までも強く感じた柔らかい感触と、同時にイータが艶かしい声で俺の耳元でそう呟いたのを聞いてしまった俺は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ……これもうダメだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一瞬のうちに理性の鎖を人としての本能が喰い散らかしてしまい……完全に自分が甘えモードに入ってしまったことを感じた。

 

「んっ♡あっ♡あ、アルジ様……私で……癒されてる?」

 

「……あぁ。不覚ながらも……今はイータに甘えたいと……そう思ってしまって…… 」

 

「ふふっ……そう、なんだ♡私でもっと……甘えたい……の?」

 

「……格好悪いと……自分でも思うが」

 

「うぅん。かっこ悪くない……寧ろ……可愛い♡」

 

「っ⁉︎/// 急にそんなこと言うのは反則だろ……」

 

 俺の本能が表に出始めてしまってから、唐突にイータに甘えたいという欲が出てしまった。

目の前にいる彼女が可愛い。

いつも研究一辺倒の彼女が、俺を癒したいという理由で普段は見せない顔を色々と見せてきては、俺が甘えれる様にと誘惑してくる。

 

 そんな健気な様子が……とても愛らしくて、それでいてより一層イータに甘えたいという欲を増幅させる。

そんな変な考えに陥ってしまってからは……俺自らの意思で彼女の柔らかい臀部を優しくさすったり揉んだりしていた。

イータが俺のことを癒したいという気持ちに対して、俺からは彼女が少しでも気持ちいいと思ってくれる様に……。

 

「あっ♡んぅっ♡はぁ……はぁ……アルジ様……興奮、してるの?」

 

 イータは俺がそんな行為をしていることに対してそう捉えたのか、先程よりも艶やかな声で聞いてくる。

それだけで、俺の脳から身体全体にかけて快楽物質が行き渡って、その問いに対しては首肯していた。

 

「そう、なんだ。ふふっ♡なら……もっともっと、アルジ様のことを癒さないと……ね♡」

 

 そこから俺達は、互いを求める様に啄む様な優しいキスをしていく。

そのキスを重ねていくうちに身体も火照り、今度は舌を絡め合うディープキスをしていった。

自分の中から溢れてくる熱い何かを外に排出するかの様に、俺は彼女に甘えた。

 

 そんな俺の甘えを……いつも気怠げな彼女は全て受け止めてくれた。

舌を絡めるキスも、キスをしている最中も彼女に気持ち良いと思って欲しい……いや、ここまでいったらそれは単なる言い訳だ。

ただ……俺が彼女の身体を堪能したい、彼女の甘い声が聞きたい……そんな汚い願望が俺の身体を突き動かす。

 

「はぁっ……はぁっ……あ、アルジ様……もっと……もっと私に甘えて♡」

 

 そんな汚い願望ですら、彼女にとって見れば自分に甘えてくれると受け取っている様で……。

それが嬉しくなった俺は、その日1日中彼女に甘えまくった。

 

 

 

 と、この様にアルジさんはイータさんに甘えていたのですが、それも途中からはイータさんのターンへと変わってしまい、翌日には少し疲れが見えるアルジさんと、物凄く調子が良い様子のイータさんが見られたと言います……

 

 

 

 

 

 

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