長編案と短編集   作:蒼羅

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ここの人って結構1話が長いよな……ついていけるだろうか。
まったく自信ねえ。

短くてもご容赦ください。


※早速きました原作との相違点※

えー、原作の根底にある設定を覆すことになってしまうのですが、(ホロウ)は厳密に斬魄刀(ざんぱくとう)によって倒されなくても、死神と戦って死んだのなら尸魂界(ソウルソサエティ)に行けるということになってます。
例を出すなら、体術である白打(はくだ)や、赤火砲(しゃっかほう)蒼火墜(そうかつい)等の鬼道で倒された(ホロウ)尸魂界(ソウルソサエティ)に行けるということですね。
このご都合主義の相違点にかかれば、一護の完全虚化(かんぜんホロウか)も目じゃない!

あともうひとつ。
死神によって尸魂界(ソウルソサエティ)に送られた魂魄(こんぱく)がどんな風にそこに行き着くのか、漫画ならいざ知らず、私の主な情報源であるアニメ版やWikiさんやらには特にこれといって描写が無かったので、勝手にシステム考えちゃいました。
魂魄は最初、各地区にひとつずつある広場に流れ着き、そこから伸びる一本道を辿るとその地区の責任者(案内役)の住む家に辿りつく、てな感じです。


説明が長くなりましたが、いよいよここからです。


長編案
北流魂街37地区 雪灰


死神代行黒崎一護の力の暴走によって崩壊したウルキオラの身体には、僅かだが意識が残っているようだった。

その意識の中で、ウルキオラは考える。

 

 

(もはや遠い過去ゆえ生前の記憶はなかったが……)

 

 

ウルキオラの意識体のようなものは、どうやら決まった方向へ浮遊しながら移動しているようだった。

どうやら感覚も少しは残っているらしい。

 

 

(どうやら地獄へ引きずり込まれる気配はないようだな。でなければこんなにのんびりとしている訳がない。

……この残された僅かな感覚が狂っていなければ、だが)

 

 

(ホロウ)は死神の斬魄刀によって(ホロウ)に堕ちてからの罪を洗い流されると、通常の場合は尸魂界(ソウルソサエティ)に送られる。

だが、斬魄刀で洗い流せるものは(ホロウ)としての罪だけだ。

 

生前に罪を犯した者は、死神に倒された直後にクシャナーダによって地獄に引きずり込まれる。

 

 

(つまり、俺は尸魂界(ソウルソサエティ)に送られるということか)

 

 

尸魂界(ソウルソサエティ)に送られた魂魄が最初に流れ着くのは流魂街(るこんがい)。そこは東西南北、それぞれ1~80の地区に分かれている。

数字が大きくなるにつれ治安が悪くなるという。多少誤差はあれど。

 

 

(どこに流れ着くにしても、心を知るいい機会にはなりそうだ)

 

 

心の存在を証明して見せたあの女と、その精神的な支えであっただろう死神代行。

2人を思い出して、ウルキオラはふっと笑う。

 

 

いつの間にか、あたりは一面真っ白な光に満ちていた。

 

意識が、途切れる。

 

 

  */.

 

 

背中に、地面を感じる。

正確には、草の生えた地面。

 

目を開ける。

視界には、端々を木に囲まれたきれいな青空。

 

どうやら俺は、森の空き地のような所に仰向けに寝っ転がっているようだ。

 

このままいつまでもぽかりぽかりと時を過ごしたくなるような見に覚えの無いのどかな気分に、ウルキオラはむしろ落ち着かない気分になる。

 

 

(……ここが尸魂界(ソウルソサエティ)……流魂街、か)

 

 

妙な気分を払拭しようと起き上った彼は、立ち上がりながら服を払おうとして動きを止めた。

 

いつの間にか、白い死覇装(しはくしょう)が薄茶色の着物に替わっていたのだ。

頭に手をやれば、左側頭部にあったはずの仮面の名残もない。斬魄刀もない。

 

喉元の孔も、言わずもがな消えていた。

 

 

(それもそうだ。俺はもう、破面(アランカル)ではない。

 

この様子では仮面紋(エスティグマ)もなくなっているだろう。

左胸の刻印は破面(アランカル)自身の性質という訳でもないから残っているかもしれないが)

 

 

身体の中を渦巻き僅かに放出されている、()()()魂魄にしては高い霊力も、破面(アランカル)の頃に比べれば天と地の差だ。

それに、質も違っている。

 

これは……そう、

 

 

(死神のようだ)

 

 

  */.

 

 

破面(アランカル)の頃の探査回路(ペスキス)とは勝手が違い四苦八苦したものの、元より霊力、霊圧の操作が得意だったこともありどうにか死神流の霊圧探査に成功したウルキオラは、どうやらこの空き地から伸びる一本道の先に人が居るらしいことが分かった。どうやらただの人間らしい。

死神の気配は一切無かった。

 

近くに死神が居ないということは、これ以上は死神が関わることではないのだろう。あとは自分達で何とかしろということか。

そう結論付けたウルキオラは、草が踏み倒されて出来た獣道のような小道へと踏み出した。

 

 

よく手入れされた林を抜けると、木造とはいえ立派な構えの屋敷が見えた。その裏手や道を挟んだ向かいには、種類別に分けられた草花が畑に綺麗に並べられて植わっている。

屋敷の裏手の畑に、人影が見えた。

見た目は4、50歳といったところか。一目見ただけで元気そうな奴だというイメージを受ける男だ。

 

しばし見つめていると、おー、あんた新入りか?と言いながらその男は畑から下りてきた。

畑からウルキオラが立っているあたりまでは結構な急斜面で高さもかなりあるのだが、頭を揺らさずあっという間にするすると下りてこれたのは慣れなのかなんなのか。

 

 

「お前は誰だ」

 

「俺はそこのでっけえ屋敷に住んでる、春海(しゅんかい)ってんだ。この地区の代表みたいなもんだ。

なあ、あっちから来たってことは、やっぱりあんた新入りか?」

 

「そうだ。ここはどこだ」

 

 

随分と人懐こそうな男だ。

 

 

「いやー、新入りなんて久し振りだわな! 前に来たのはいつだったっけか?」

 

「ここはどこだ」

 

 

しかも人の話を聞かない癖があるようだ。

もう一度聞けばようやく思い出したようで。

 

 

「あ? ああ、そうだったな。すまんな新入り。

えー、ようこそ! 北流魂街37地区雪灰(せっかい)へ!」

 




ようやく1話目で進めようと思ってたところまで辿り着いた……。
結構かかったわ。



北流魂街37地区雪灰(せっかい)は私の創作です。
そういえば今までに出てきた流魂街の地区って、真ん中らへんないよなあと思って。


そしてウルキオラ、石田雨竜完全無視。うわあ……。
私としては結構雨竜好きなんだけどね。でもちょっとこの場合はね。こうせざるをえないよね。

いつか雨竜の話も作ろうかなあ。



とある読者の方に「(ホロウ)は死神の斬魄刀で倒されないと尸魂界(ソウルソサエティ)には行けない」とご指摘をいただきました。
ただ、私自身どうしてもこの話を書いてみたかったので、前書きの通り「原作との相違点」ということにさせていただきました。強引で申し訳ない。

ちょこちょこそういう作品見かけるので大丈夫……だよね?(タヒ
 
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