上手く構想が纏まったらひとつだけでも単独長編で書きたいな。
今回はウルキオラがオリジナルの世界に行っちゃうのでオリキャラがふたりほど。
自分の漆黒の尾が、黒い着物の男の首に巻きついている。
気を失っている男の足は地についておらず、それはその首に彼の全体重がかかっていることを示している。
にもかかわらず彼は、未だ途絶えぬ自身の魄動を、漆黒の尾の持ち主に伝えていた。
俺はその男を暫く正面から見据えていたが、相手が動かないのを見て取ると、黒く爪の伸びた手をゆらりとあげ、人差し指で男の喉元を指した。そして――
「やめてー!!」
――碧に縁取られた黒い光が、視界を埋め尽くした。
カッと目が開き、見慣れた天井が視界に映りこむ。
(……また、あの夢か)
忘れようもないあの戦いの記憶が、今になって夢に出てくるようになった。
いくら戦いに慣れていようと、夢にまで出てくるのはいただけない。
小さくため息を吐き出し起き上がった俺は、顔を洗いに洗面所に行き、何とはなしに鏡に映った自分の顔を眺める。
かつての自分と比べると、仮面の名残や
(まさか俺が人間になるとはな……)
死んだはずの……否、消滅したはずのウルキオラが人間として生まれてから、16年目に入ろうとしている。
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ここは生命科学を専門とした研究所。その名も生命科学研究室。
ウルキオラはここで
ここには彼を含め18人の子供達が暮らしており、上は19歳から下は5歳だ。ウルキオラはというと、何の因果か上から数えて4番目である。
そして、研究の一環としてではあるが、3人でひとつ3LDKの生活空間を与えられるのだ。
肝心のウルキオラのルームメイトはというと、
「おはよう、ウル兄さん」
「ウル兄おはよー!」
9歳の男の子である隼人と、6歳の女の子の菜月である。
ルームメイトというよりは弟や妹の感覚に近いのだろうが、既に人間だった頃の記憶など磨耗しているウルキオラには判断材料が無い。
「……おはよう」
ウルキオラがリビングに足を踏み入れた途端に飛び込んできた菜月の頭を無表情でひと撫でし、椅子に座って苦笑い気味に微笑んでいる、とても9歳とは思えない隼人にもまとめて挨拶を返すと、朝食を作るためにキッチンに行こうとするのだが。
「……引き剥がされたくなかったらせめて後ろに貼り付け。歩けん」
「はあい」
今までにも何度もくっついてくる菜月を剥がそうとしてことごとく失敗、もとい菜月に泣き出されてほとほと困っていたウルキオラの苦肉の策により後ろにまわった菜月を、仕方なしに引きずりながらキッチンへ行く。
寝起きの人間の体ではいささか面倒臭い。
それでもなんとか朝食を作り終えると、菜月と隼人に配膳を言い渡してリビングに戻るのだった。
「いつもウル兄さん大変だね」
「……そう思うんだったら朝はしっかり菜月を捕まえておけ」
「無茶言わないでよ。菜月の攻撃力は兄さんが一番知ってるでしょ」
「……」
隼人はちょっと生意気なお年頃である。
毎度毎度短くて申し訳ない。
2015.5/30
ちょっとだけ書き直しました。
続き書きたいけど全くもってまとまらない。というか考えちゃいない(おい)。