異世ばと! ※スーパーなろう大戦に作者オリキャラが参戦する話です 作:笠本
またあなたのLUCK値が高いと海外から投稿されたコメントに対して翻訳スキルが発動します。
パーティーNo.015
団員たちが絡んだのは、だぼだぼの服に汚れた白衣を着た女性。ぼさぼさの頭髪に度が強いメガネをかけた彼女は、暴漢に対してむしろ待ち望んでいたかのように両手を広げた。
「さあそれじゃあ我が最高傑作の出番だよオ! カモオン! 美の女神の導きによって生まれた片翼の天使、ここに降臨せヨオ!」
すると彼女の背後から光がさした。いや、そこにいたもう一人の女性がフードを脱いだのだ。その者の放つ美のオーラがザゴール団員の眼を射抜いたのだ。
「ああ……なんて美しいんだ……」
肩まで流した髪は絹糸のごとし。
ぱちりとした瞳と高い鼻筋からつながる艶やかな唇。顔を構成する全てが奇跡的な黄金比の配置。
ゆるやかなローブを盛り上げる曲線は女性的で豊かな柔らかさを示すが、いかな粗野に育った団員たちでも酒場女にするような下卑た声をかけたりはしない。
その女性は背の左側だけに純白の羽根を広げていたのだ。そう、天使の羽根を。
「天使様だ……天使様が地上に降り立ったんだ」
「ああ、天使様。俺たちは罪深い人間です。どうかその御心のままに俺たちをお裁き下さい」
男たちは祈るような心持ちで天使が近づいてくるのを待った。
そして天使はたおやかな指をぎゅっと固めると、ワンパンをかました。
「痛っ!? 拳で!? なんか思ってたのと違う!?」
「って、よく見たらこの天使様、石像だぞ!?」
よく見れば天使は羽根やローブだけでなく肌自体が白い。全てが大理石の輝きであった。
「ほーい、気づいたかい。私くらいになっちゃうと作品に魂がこもって動き出すんだよね。そう、この子には石屋で見かけたときに呼ばれたんだよネ! どうかこの形に掘り出してくれってサ! なんていうの? 私は彫ったんじゃなくてただ石の中に天使が眠ってるのを発見しただけみたいな? まあ私がスゴイのはさらに7つの特殊ギミ―――ふぁにすんふぁふぉお」
天使は白衣の女性の両頬をひっぱりながら叫んだ。
「呼んでねえよ! 俺は石の中に飛ぶまではガチムキな冒険者だったんだよ!? なんで羽根とか余計なモロモロ付いてんのおお!? そのくせ何より一番大事な
◇片翼の天使は失われし欠片を求めて彷徨う ~石の中に転移して100年目、芸術家に魂の形に掘り出されたけどかなり解釈違うんですけど!?~
パーティーNo.016
両腕を後ろに縛られ膝をつかされたザゴール団の団員三名。
彼らを睥睨するのは堂々たる体躯を、持ち込んだであろう編みこみの椅子に寝かせた男。
目線の高さはさほど変わらないが、団員たちは自分が遥か高みから見下されているのだと理解し、ただ頭を下げて許しを請いた。
だが男は冷たく言い放った。
「殺せ。帝国の正統を継ぐ余の前に下賤の者が立つなど許し難い。一族を探し出し、諸共に始末せよ」
「なっ!?」
「そんな!?」
難癖の代償のあまりの大きさに団員たちは騒ぎ立てるが、男の言葉に周囲の女達――――魔女、将軍、戦士。そんな肩書で呼ばれた者たちが動きだす。
魔女が水晶を取り出し求め人の居所を探し出す。
眼帯の将軍が褐色肌の戦士たちを引き連れ場を離れようとする。
団員たちは悲鳴をあげて懇願をするが、残る戦士に剣の柄で黙らされた。
「陛下、この者たちは外れ者。すでに親兄弟からも縁を切られた身でしょう。親族への咎は過分にすぎますかと。どうかお考え直しを」
背後から出てきて男を諫めるのは首に太い首輪をつけた奴隷女性。
「ほう……余の前でその言葉を口にするか。帝国の皇子として生まれながら弱小の一族の血を引いた外れ者だと家族ごと海へと追放された余に、お前がそれを言うか!」
撒き散らされる怒気。
戦士たちが身をすくめるが奴隷女はただ静かに男の言葉を待つ。
やがて……男は足を投げ出して言った。
「興が削げた。そやつらはここで処分せよ。お前は……早く余の無聊を慰撫せよ」
女はすっと男のそばに寄り、煙管を差し出し、火付け石を合わせる。
男はつまらなそうな顔で煙管を咥え、ふかした煙が散っていくのを眺めていた。
その間に戦士たちが団員らを断首していく。
団員たちは今度は歯を食いしばり、息を漏らすこともなく己が首に振り下ろされた剣を受け入れた。
◇自分以外の全員が犠牲になった難破で無人島に投げ出されるも、奇跡的に女海賊が根城を求めてきて助けてあげたらボスにされるは奴隷美女が逃げてきたり飼ってたヤギが実は魔女の化身だったと判明したり近くのアマゾネスと交易してたらいつの間にか建国して王になってしまった件
パーティーNo.017
「なぜ……なんでこんな所にゴブリンが……」
その三人の男女に襲いかかったザゴール団の団員は、まさかの背後からの反撃、それも近場にいるはずのないゴブリンによるもの―――にあっさりと死亡した。
そしてその死体が土の中にめりこんでいく。やがて一切の痕跡なく、地面は元の状態を取り戻す。
「うーん、やっぱり大してDPにならないわね。それなりに強そうだったけど、やっぱり魂に記録された情報量が現代日本とは比べ物にならないものね」
頬に指をつけながら、さほど残念そうになくこぼす女性。
「でもいいの。だってここには厄介な近代軍がいないから。ああ……すてき、すてき、素敵。もうここには自衛隊はこないものね。ダンジョンなのに戦車や航空兵器を持ち込む米軍も、ドローンと科学者を数百人単位で送り込んでくる中国も、イスラエルも、ドイツも、ふふっ……ふふっ……」
「姉さんが壊れた……」
◇お姉ちゃん自慢のダンジョン、東京駅にOPEN! ~俊くんだけはいつでも入場OKだよ~
パーティーNo.018
馴染みの屋台の店主からカップを受け取ると、ザゴール団の男は広場のベンチに座り、熱い茶を喉に流し込んだ。
香りが強いだけで単純な味の安茶だが、男にとっては子供の頃から慣れ親しんだ味。
これから勇者に当たりにいくのだ。これが最後の一杯になるかもしれないと思えば自然とこれを選んでいた。
だがそんないっときの安らぎを邪魔する影が。
そばで少年がおどけた顔と身振りでこちらを挑発していた。少し離れたところには別の子供が数人ハラハラとした顔でこちらに注目している。
暴力に生きるヤクザをからかって自分の度胸を証明する、ヤクザチャレンジである。
街を歩けば見回りの衛兵ですら道を空けたザゴール団であったが、それでも年に数回はこういう悪ガキが現れるものであった。
(どうせ死ぬかもしれねえ身だ。拳固を入れて利口にしてやるか……)
男はそんなときはせいぜいどやしつけるだけだったが、今回は拳を握りしめて立ち上がった。これから自分が立ち向かうのは強大な勇者なのだ。己のような半端なヤクザ者をからかうなど勇気でもなんでもないことを教えてやろう。
そもそも後ろの子供はいいとして、チャレンジ中の少年はそこそこ
だが少年を睨みつけた団員は気づく。
「――――って、よく見りゃおめえ、勇者様じゃねえか」
相手は運営からぶつかってこいと指示されていた勇者その人であった。そう指摘すれば相手はおかしな格好のまま固まった。
「おっ?」
それから一息。
すっかり気が抜けてしまった団員と勇者たる少年は共にベンチに座る。少年の方はちゃっかりと団員から奪いとったお茶を飲み干して言った。
「キヒヒヒ。そっかそっか、おっちゃんの方ををびびらしてたか。まあ心配いらなかったぜ。俺は弱いからさ。なんせレア中のレア
「いや、何でだよ。勇者様が弱いわけねえだろが」
「それが俺の世界じゃハズレ
少年は自分の身体を見ろとばかりに両手を広げた。決して頑強とは言い難い年相応の普通の肉体を。
「レベル? そんなもん勇者なんだから魔物なり魔王を倒してけばいくらでも上がってくだろがよ」
「それさ。俺の世界では数十年前に召喚勇者タナカタカシ様によって魔物も魔王も消滅してるんさ。勇者が戦う相手がどこにいるのかってさ。むしろタカシ様が残した産業革命と農業改革で『鍛冶師』や『農家』の方がはるかに強くなれる当たり職業ってわけ」
「あー、法が変わるとこれまでのシノギが効かなくなるみたいな話か」
「だからさ、勇者職に唯一残されたレベルアップのチャンス、人に勇気を示し声援を受けることで力に替えるイベント経験値――――ってことでだ。おーいガキども、俺の勇気見ただろ。存分に称賛と経験値を浴びせてきな」
そう言ってさっきまでハラハラと見守っていた子どもたちに声をかければ、
「いや兄ちゃん、そういうチャレンジを勇気っていうのは違うと思うんだよね」
「そうそう、ザゴール団っていま仮釈放中だからこっちに手を出せないのは分かってるわけじゃん。どうせ悪人だからいくらでもおもちゃにしていいってのはどうかなって感じ」
「ボクたち都会っ子だからこんな趣味の悪いネタはちょっと引いちゃうよ」
「なあみんな、それより大通りで有名パフォーマーのダンゴルさんが『みんなの歓声でマンドラゴラの絶叫をかき消してみるチャレンジ』するってさ。参加するっきゃないよな」
「すごいや! それこそが本物のチャレンジってやつだよな。行こう行こう!」
そうしてタタッと子供たちは駆け出していった。
「「………………」」
残された二人は呆然と見送った。
「くっそ、ガキの正論とかきつすぎるだろ。まさかの精神攻撃かよ」
「えっと、まあ実際、俺みたいな半端もん相手じゃ大して勇気なんてことにはなんねえだろ。もっと他の敵を探した方がいいんじゃねえか?」
「へへっ……そうさ。実は本命のチャレンジがあってさ。せっかくお目付け役がいない世界にきたんだから、ここでナンパとか夜のお店にチャレンジしてみようと思ってんだ。そうだ、おっちゃんヤクザ者ならそういうの詳しいだろ。いいトコ紹介してくれよ。思いっきりハードなとこがいいぜ。すげえ経験値稼げる予感がすんだよな、キヒヒヒ――――あッ!?」
ベンチにもたれかかり天に向けて高笑いした少年は口を開いたまま固まった。
団員は震えあがった。いつのまにか少年の背後にクワを振り上げた細腕の少女が立っていたのだ。
純潔と清廉を示す白いローブをまとった美少女で、そこだけ見れば神殿で祈りを捧げる聖女を連想させられた。
だが今はその少女は殺気ばしった目で少年を睨みつけ、今にも凶刃を振り下ろそうとしていた。
「へえ、その腐った性根、さぞかし良い肥料になるでしょうねえ」
「ヒッ、ヒヒ……」
勇者たる少年に迫る脅威。だが団員にその間に割って入る勇気はなかった。
◇オンリーワン職業だと虐げられた少年のスクールカースト成り上がりストーリー
パーティーNo.019
「へへっ、お嬢様ばかり五人とはな。こいつはついてるぜ」
ザゴール団の男たちは下卑た視線を向けるが、その令嬢たちはまったく怯える様子もなく、お茶会でのお喋りのごとくに華やかな高い声を交わし続ける。
「ねえ、この大会で個人のキル数でトップの令嬢がヒロインちゃんに自分の婚約者を押し付……身を引いて涙をのんで祝福するって決めてたけどさ、こいつらもカウントに入れていいわけ?」
「ちょ、なにかってに変なルール来めてるんですか! ていうかいりませんよ、ああいう根っからの陽キャとか!」
「まあまあ、それならウチの婚約者一択だよね。あいつ陰気でしょ」
「陰険サド野郎もいりません。ていうか恋愛どころか、華やかな人生イベントが苦手なんですって!」
「またまたあ。うら若い乙女が恋に生きなくてどうするの」
「自分振り返って! 裏社会締めた人! 大商会作った人!」
「それじゃあ今の内にキル3いただいちゃうわよ!」
ひときわ華やかな緑色のドレスに身を包んだ令嬢がザゴール団員に襲いかかった。
「「「ぎゃああ!」」」
◆乙女ゲーの主役になりました/ていうか押し付けられました ~悪そうな令嬢はだいたい転生者~
パーティーNo.020
ザゴール団の男は手にした薄い板切れをじっと見つめた。
表面に騎士が勇ましく剣を掲げる姿が描かれた木札。
幼い頃に夢中になった冒険譚の一節にあったような構図。
「どうしたのーおじさん? 早く攻撃しないとわたしのターンにならないじゃない。まあわたしの
「あっ……ああ、今やるさ」
早く早くと男を急かすのは、彼が絡んだ勇者である幼い少女たち。
異界から来た勇者とは言え、子供に絡むなど惨め極まりなかったが、当の少女たちはバトルの申込みかと歓迎する素振り。
彼が困惑すると、子供たちは数枚の木札を貸してくれた。
この札を地面に叩きつけ、その威力でもって相手の札をめくりあげて倒すのだと。
たわいない子供の遊び。
だが男はそんな板切れから目が離せなかった。
昔はこんな板切れ一枚でいつまでもご機嫌でいられたのに。次第にもっと価値のある物、人より目立つ物、高価な物を求めて、いつしか道を踏み外していた。
今となっては何が楽しかったのか、全てが色褪せて見える享楽の日々。
男はなおも急かす子どもたちに顔を向けた。
「なあ、嬢ちゃん。俺はさ、まだまだ仕事が残ってるんだけどな…………それでも……もしもまた来年まで生きてられたら、またこうして俺と遊んでくれないか?」
少女たちは何を言っているんだという表情で返す。
「当たり前でしょ。だってわたしたちもうメンツなんだからさ!」
あまりに真っ直ぐな澄んだ瞳が言った。
「ありがとな。それじゃあいくぜ!」
男は目の奥からこみ上げてるくるものをごまかすように声を上げた。思いっきり木札を地面に叩きつけながら、今度こそやり直せる。そんな予感がした。
(返ってきた)
パーティーNo.021
ザゴール団の屈強な男たちに脅しつけられた少年は、自分よりも二周りも大きな相手に臆することなく対峙する。
「いい度胸じゃねえか」と男がからかえば少年は「仲間がいれはお前たちなんて怖くないさ」と嘯く。
「なぜなら俺たちは――――」
そこで少年は背後の仲間たちを振り返る。中性的な顔つきの少年魔道士、弓を背にくくったエルフ少女、杖を持った小柄なメガネの少女。
そして彼らは声を揃えて叫んだ。
「「「――――『前世の仲間』だから!」」」
何のてらいもなく誇らしげな剣士の少年。ニコニコと笑顔だけど口の端が嗜虐性を滲ませる魔道士、しらーっとした表情のエルフ少女。
一人だけ口を開かなかったメガネの少女は赤面し、頭をおさえて地面にうずくまっていた。
「うわああああ! キッツイ、リーダーのあの澄んだ瞳が申し訳ない! ああ……神様、どうかあの出会いの前まで私を戻してください。あんなパーティー募集の張り紙なんて掲示板ごと焼却してやりますう!」
◇冒険者ギルドの掲示板で『前世の仲間を募集』したら最強Sランクパーティーが誕生した!
パーティーNo.022
「いやあはじめての土地って空気から違いますねえ。さて、こういう新しい場所でのお楽しみと言えばやっぱりアレですよね?」
少年が辺りを見回しながら連れの少女に話しかけた。頭部に白い角を生やした少女は長い舌で唇を舐めながら答えた。
「そりゃ旨いもんとの出会いじゃろ」
「いやいや、ここは地元ヤクザとの出会いでしょ」
「なんでじゃ!?」
「そりゃあ冒険者パーティーたるもの土地ごとの悪者との触れ合いはお約束ってもんでね」
「どつき合いにしかならんじゃろ」
「そう、例えばエルフの国に行けばダークエルフに絡まれ」
「ダークってそういう意味じゃないぞよ」
「獣人の里に行けばしつけの悪い犬に吠えられ」
「あれは勇者の誕生祭でもないのに人んちのタンスや壺あさったからじゃろ」
「娼館に行けば黒服に絡まれ」
「年齢制限に引っかかっとるわ!」
「と、このように冒険者たるもの悪者との出会いはどこにでも転がってるんですよ」
「今のは全部お主が悪いじゃろ」
「でも自分らみたいな新人は積極的に悪者に関わってかないといけないと思うんですよね」
「なんでじゃよ。いっそおなごとの出会いを求めてる方が健全な気がするんじゃが」
「なんせこの業界って成果あげてたとえAランクになっても、新人時代に先輩冒険者やヤクザやチンピラといった悪者に絡まれとかないと一人前と認められないですからね」
「なんぞその通過儀礼!? というか先輩冒険者は悪者のくくりなんか」
「なんていうか受け継がれる伝統ってやつですかね。かつて新人時代に絡まれて一人前になった冒険者が、やがて自分も絡む側になる。いやあ自分もこれだけの身分になれたんだなって、感慨深いでしょうねえ」
「ここまで落ちぶれたんだなって思うじゃろね」
「さあそれじゃあこの世界で俺たちを待ち受けるのはヤクザかチンピラか先輩冒険者か。楽しみですね!」
「なんでワクワクしとるんかのう。そもそもワシなんかこれで邪竜の化身じゃからな。滲みでる威厳ってやつで悪者なんかは避けてってしまうからのう…………へへ、ほんとは悪者どころか100年間、誰も寄りつかんかったんじゃけどな…………」
「ほら邪竜ちゃん、そんな顔しないで、笑って笑って笑わせて。大丈夫、大丈夫。こうして外の世界に出てきたんだから。これからは思いっきり悪者と触れ合ってこ」
「いや、別にそんな悪者なんぞは今まで通り避けられたままでよいんじゃけど?」
「それに安心して。さっきギルドに行って邪竜ちゃんの討伐依頼出しといたから。Aランクパーティーが受注してくれたからすぐ絡みにきてくれるはずだよ」
「それワシが悪者ポジじゃろ!」
少女が自分の尻尾を振るってツッコミ、少年がそれを躱す。そして二人は揃ってポーズをとった。
「「はい、ありがとうございましたー(じゃよー)」」
「ということで地元ヤクザの皆さんを前にして即興漫才を披露させていただきましたー」
「どうじゃったかのー。判定はFからAランクで頂きたいのじゃよー」
そんな二人のコンビネーションを観覧していたザゴール団員たちは、
「そもそもツッコミの度にガチで衝撃波とか炎出すのやめてもらえますかね!?」
余波でボロボロになった顔でツッコミを入れた。
◇邪竜ちゃんのギャグ鱗は超敏感! ~穀潰しだからと竜の生贄に捧げられたけど面白トークで百日引き伸ばしたらまさかの最強(漫才)パーティーが爆誕!~
パーティーNo.023
土の中に首まで埋まったザゴール団の男二人。
「うわ、何だこれは!?」
「くそっ、出せよ!」
「ふう。酷いですね、いきなり襲いかかってくるなんて」
二人を見下ろす形の青年はかいてもいない汗を拭う。そしてそばの川から水をすくって口にした。
喉を潤し、顔もすすぐ。
「ええっ!? あいつ川の水を飲みやがったぜ!」
「あそこの水を飲んだらお腹壊しちゃうぞ!」
「はははっ、いや、まさか今どきそんな反応されるなんてガビィーンですよ。いえ、いいでしょう。スカタンなあなた方にその秘密をお教えしましょう。答えはシンプル。なぜなら私は精霊と仲がいいから。そう、精霊はね、道具じゃない。心を持っているんです。だから『いつもありがとう、今日もキレイだよ』と毎日優しい言葉をかければ精霊がハッスルして水のPhは10以下の大腸菌郡陰性の生で飲める物に変わるし、土だって窒素分が増えて小麦の収穫量も上がるんです。これはハイソな世界では常識のマナーですよ」
◇宮廷マナー講師の俺は渾身の新作が人族至上主義の王族の怒りをかって国を追放されたけど隣国で亜人や精霊たちが大絶賛で離してくれないから戻ってこいと言われてももう無理だと思います
パーティーNo.024
一体自分が何をされたのか。ザゴール団の男たちは気づけば地面に叩き伏せられていた。
それを為したであろうのは緑髪に左右のレンズが繋がった見慣れぬ形のメガネの女性。肩から背中にかけては赤生地に銀色の刺繍がされた騎士の儀礼服、それでいて前面は水着がベースで肌が露出するというおかしな格好の彼女。
いまは男たちには背を向けて、誰もいない虚空に向けてテンション高く何かを語りかけていた。
「はーい、ということで『さっきーチャンネル』、今日のライブ配信はいきなりのチンピラに絡まれるところからスタート。――――はっ? 仕込みじゃないし。ガチよガチ。テンプレ、テンプレ。これも主人公の定め?
まあそんな感じで『フルダイブ型VR・RPGの実況中にデスゲームに巻き込まれたので真面目にクリア目指してみる企画』は急遽、異世界召喚編をお届け中――――テコ入れいうなし。
開始早々に波乱ぶっくりな
それじゃあ今日も、
星河サキ ▷LIVE切替 ▷インサート ▷設定 ▷コメントログ
「おいおーい、こっちはゲームの世界じゃなくって現実なんだって。女の子に時間停止とか普通に犯罪だから。センシティブ案件よ? みんなも現実とゲーム間違えないで。リアルじゃ女の子の半径1メートル内に近づいたら逮捕されるかんね。家から出たら気をつけろよー」
星河サキ ▷LIVE切替 ▷インサート ▷設定 ▷コメントログ
「ゴウヘイさんいつもありがとー。これからも応援よろしくー。――――えっ、嘘、あの主催、この異世界が新エリアとか言ってんの? いや、現実だって、ここ。明らかに街の人たちの男女比とか年齢層が普通じゃん。道具屋の受け付けが男だった時点でゲームの世界じゃないでしょ。
エロゲでデスゲーム始めちゃうような奴の言うことなんて信じちゃダメだって」
誰もいない正面に向けて手を振る女性。空に浮かぶ妖精がその方向と女性とを交互に見ている。
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「いや、せめて平日の昼間にデスゲーム始めるのはダメでしょ。そんな時間じゃ参加者ニートしかいないじゃん」
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ひょいとメガネ女性に近づいてきた少年が一人。
大きなひよこ型の被り物から顔を出し、すその破れた道着に白いエプロンを着用し下半身はライダースーツ、背中にはサーフボードを背負うという意味不明な格好である。
星河サキ ▷LIVE切替 ▷インサート ▷設定 ▷コメントログ
DE:bit:来たでヒヨコ騎士(意味深)!
フレッド:ひよこヘッドめっちゃ周囲から不審がられとるw
のぞむ:異世界よ、これが攻略ガチ勢の姿だ!
人形ワイ:全裸で歩いてても反応しなかったNPCエンジンが超絶進化しとるやん
よしやす:荒ぶる海外ニキ
ギャンブラ:ひよこナイツって外国だと弾圧と戦う改革者のイコンになってるからね
憎き脂肪:ふむ、これが現実の異世界だと証明するために弟くんの全裸パレードを所望したい
星河サキさんの泉にゴールドコイン ⬮×1 が投入されました
T.J:昨日のドイツの表現規制反対デモにもヒヨコおったで
「おおっと連コイン来た! サンキュー、グラッチェ、メルシー! ほら、あんたもお礼言って」
「えっ、なに姉ちゃん。それよりさ、すげえよ。ここホントに異世界だよ。ファンタジー世界に来たんだよ俺たち! あの獣人の子とかすごい可愛い!」
星河サキ ▷LIVE切替 ▷インサート ▷設定 ▷コメントログ
「何いってんのあんた今更。言っとくけどここは
不機嫌を隠さずにメガネの女性は弟に言い放った。
星河サキ ▷LIVE切替 ▷インサート ▷設定 ▷コメントログ
◇デスです! — フルダイブ型VR・RPGでデスゲームに巻き込まれたので実況配信しちゃいます! なおR18タイトルなのですでに社会的に死亡Death —
この話で使用している特殊タグは解説作品である以下二作を参考にしました。
SunGenuin(佐藤)さんの 特殊タグを使用したデザインの紹介
アネモネさんの 特殊タグ詰め合わせ
とはいえタグの機能をきちんと理解せずにサンプルを真似てるだけですが。そのためチャット中の翻訳演出が働く時と働かない時がありますがどうしようもありません。仕様です。
あとこの下にある前話・次話へのリンクと広告はダミーです。脚注タグを使ってコメントログ代わりにしてみましたが、全文がページ下部に並んでしまうので隠そうと思って用意しました。でもこれ広告の妨害ですね。このまま下へ進み、正規のリンクと広告をご利用ください。
さとし:なんでいまクロノブースター使ったの?
高次元:さっきーまっす!
テツ:後ろにいるエルフさんに使って
としや:こんなおっさんに時間停止するために投げコしたんじゃねえぞ
Elmar:[↹]大衆!
吐夢:竹干役瞬殺するとかエロRPGの実況の自覚あるんですか?
みつこ:まっせー
ゴウヘイ:( ゚∀゚)o彡゚ TS!TS!TS!
公康:こちとら自宅警備歴5年のベテランぞ?
としやす:俺もゲームの中に入りたいんだよ
TAKA:今日もゴウヘイさんがチンピラを女体化して凌●すればいいと高ぶっておられる
デビ堂:未ダイブの初期アカがカリオクに出てるぞ
としや:主催者さんがここが未実装の追加エリアだってコメントしてたぞ
聡:まっ?
陽子:初期アカ詐欺まだ引っかかるやついるの?
みっこ:さっきツイが流れてきた
としやす:名推理
TETU:妖精さんがこいつハーブでもきめてんのかよって顔してて草
羊さん:それ海外ゲーなら普通なんだが
たかお:たしかにボディスーツ忍者が出てこないからここは現実のファンタジー世界でQ.E.D.
SUSAN:[↹]このキュートなティンカーベルをもっと映して!
アルフ:痴女忍者は元からいねえよ
ジョー:はあ? 主催さんは必死に開発したタイトルがアダルトメーカーに買収されても初志貫徹してデスゲ始めた漢やぞ
アスカ:開幕の宣言でかたくなに初期のタイトルを連呼してたのが涙
鉄男サン:世界初のダイブシステムをほとんど自力で開発した天才だからな。予算管理とプラン修正力がないだけで
鷹:あらゆる意味で日本社会の縮図すぎる
絵里ざます:ニッチ需要を狙って実況収録やってたネットアイドルはいたけどな
自演:姉のサブ垢でこっそりダイブしてたヒヨコ騎士とかな
由香:いやけっこうサラリーマンはいたよ。みんな即座に首になっただけで
オリバ:息子を返してって泣いてたお母さんが一週間後にうちに息子はいませんだったもんな
スーさん:あの頃のアナウンサーとかどんな顔をすればいいか困ってたわ
ピピン@トム:笑えばいいと思うの
ノノミ:戻るべき現実が先に殺されてるから、誰もクリアなんか目指さない罠
ユカオ:だが俺たちにはあの男がいる!
FRNCES:[↹]私たちはあなたを待っていました!
フレッド:ひよこヘッドめっちゃ周囲から不審がられとるw
NICK:[↹]ひよこは不死鳥の雛で羽ばたくでしょう
のぞむ:異世界よ、これが攻略ガチ勢の姿だ!
人形ワイ:全裸で歩いてても反応しなかったNPCエンジンが超絶進化しとるやん
Jane:[↹]ひよこ! ひよこ! いかした女の子!
よしやす:荒ぶる海外ニキ
ギャンブラ:ひよこナイツって外国だと弾圧と戦う改革者のイコンになってるからね
憎き脂肪:ふむ、これが現実の異世界だと証明するために弟くんの全裸パレードを所望したい
T.J:昨日のドイツの表現規制反対デモにもヒヨコおったで
2ッ9:言うてもそこまでゲームのときと人も街並みも変わらなくない?
高雄来いマン:もしかしてヒヨコ騎士って、いま未成年フィルター外れてる?
憎き脂肪:あれ、私の投げコインが無視された?
ペコる人:そうや、弟君ってデスゲ参加者で唯一の18歳以下だったから主催者がエロ制限かけてたわ
年明けセール中:なぜそこだけ良識あるのかw
スザンナ:デスゲーム絶対潰すマンの誕生であった
麦菊:つまり今は円盤仕様で女の子がモザ無しで表示されると。そりゃ感激するわ
明日からやります:お前らの攻略資金はそのモテないワイのお母ちゃんから出てるんだぞ
みっこ:地声で弟と会話するのやめれ
ゴウヘイ:( ゚∀゚)o彡゚ TS!TS!TS!
チャット風演出が見づらいというのは分かっています。次にこのパーティーが出てくるときは枠囲みするだけで済ませます。途中で分かってましたが特殊タグを弄るのに一週間くらいかけてしまったので損切りできなかった。ハーメルンがあまりに多機能なので、ついいろいろ使いたくなってしまいますね。
広告のアスキーアートも思いつきで手を出して大変苦労しました。既存のAAを使ったのに、それを並べるだけがどれほど大変だったか。空白が半角と全角の二種類だけじゃなかったなんて。AA職人は無属性の使い手なのを理解しました。