どうやらSCPと言うのになったらしい 作:YY:10-0-1-2
この間の投稿からもう3ヶ月くらいですってよ、奥さん。
……3ヶ月!!?
えっいやあの、お気に入り登録者が600人越えしてるんですけど、怖いんですけど。
目を開く。
あの事件から、しばらくが経ったように思える。いや、正確にはまだ1週間も経っていないのだが。
相変わらず、機動部隊の人達は俺の収容されている部屋の前に突っ立って、何か話している。
俺は、腕と脚、体すら固定された状態で、目の前を見る。
壁や天井、床からタレットが俺の頭を狙って動かず、監視カメラは俺を常に見つめている。
俺は再び、眠りにつくかのように目を閉じる。
もちろん、1度目が覚めてしまっては、なかなか眠りにつくことは出来ない。
……だが、心を虚無してただひたすらに数字を数えていれば、いつか眠りにつけるはずだ。
いつから数えてたっけか。
何万いったところで終わったんだったか……。
寝たあとからずっと、1秒ごとに数えていた……から、おおよそ……あー、めんどくせぇ……1からでいいや。
そう思っていると、ドアがノックされる。
「……優磨、起きてる?」
声からして、ソフィア博士だろう。
そうだ、ソフィア博士は俺の研究員だ。報告書を書き上げる研究員だ。
だから来たのだろうか。
「……帰ってください」
久々に話すから、声が変だ。
俺は今どんな顔をしているんだろうか。やせ細ってんのか、いや、吸血鬼のせいで体型は維持されてんのか……?
「いや、そういう訳には行かないよ」
ソフィア博士はキッパリとそう言う。
「……どうせ、アイリスとかもいるんでしょ?」
「っ、しっかりしてよ優磨!!」
ガシャンと扉が叩かれる。アイリスの声だ。やっぱりいるじゃないか。
その後、アイリスは泣きそうな声で呟く。
「もう、寂しいよ……いなく、なんないでよ……」
そんな声を出されれば、動揺しないわけが無い。
だが、舌を噛みきって一旦思考をリセットする。
……ダメだ、ダメだろうそれは。
「寂しく、なんてないだろ。ライツ博士も、ソフィア博士もいる。カインだって、いる」
その時思い出したのは、シガーロスの顔。ダメだダメだと首を横に振る。
「俺は、人を殺した。もう、戻れない」
「そんなこと言ったら、私もだよ……」
アイリスは静かに言う。
「私は、財団に言われて……色んな仕事してきたよ」
「……」
「アベルが暴れた時、私……なんて思ったと思う?」
アイリスは、俺に問いかけるように言う。
俺は、黙りこくって続きを促す。
「……『なんで、ここにいるんだろ』って」
アイリスは乾いた笑いを出し、続ける。
「……だからね、お願い優磨」
アイリスは、泣き声を抑えるかのように震えた声を出す。
「帰ってきてよ……」
俺は目を閉じて、意識を暗闇の中へと落とす。
……あぁ、これ以上聞けば多分俺は、帰りたいと願ってしまう。
だから、これ以上は何も聞かない。何も聞きたくない。
……俺は、もう人間じゃないのだから。
◇◆◇
───……結果的に言えば、今回の騒動は財団史にも残る大きな騒動となった。
まず1つは、一時的とは言え、SCP-035の収容違反を許したこと。
そして、SCP-???-JPの暴走、及び能力の大きさを改めて再確認したこと。
だが、それはSCP-239の活躍によって鎮られ、現在は5m×5m×5mの鋼鉄製の密封された独房に収容されている。
この暴走によって、SCP-???-JPのオブジェクトクラスはeuclidからketerに。報告書も大きく書き換えられることとなった。
我々が危惧していたSCP-239の暴走等はなく、今はSCP-105と共に過ごしているとの事。
だが、それも時間の問題のはずだ。
彼女はまだ幼い。
いつ感情が暴走するか分からない。
……また、
「ギアーズ博士、どうするんです?」
私は、報告書から目を離して、部下であるアイスバーグに目を向ける。
「……彼は、ライト博士も言っていたように財団にとって有効なはずだ」
「まさか、ライト博士の
私は静かに頷く。
アイスバーグは、少し考え込んだ後に、ツカツカト歩いてきて机の上に置いてある報告書を手に取る。
「……彼の報告書は穴が空くほど見ましたが……しかし、無茶じゃないですか?」
あぁ、ライト博士とライツ博士、そしてソフィア博士の作戦は無謀だ。
だが、彼にはSCP-239の借りがある。
……そうだな。
「彼は確か、サイト17に居たかな?」
「えぇ、まぁ……そのうちどこかに収容されるでしょうけど」
私は立ち上がり、外に出る。
さて、彼を一目見てみるとしよう。