恋愛クソ雑魚リュールちゃん   作:ごまだれ醤油

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教訓:劇二度とやらない。頭の中に考えてたやつ雑に出力したのに9千字やぞ。二度とやらん。
でもブロディアでやりたいことまだ2つ残ってるという。ご飯で茶を濁してやろうか。
これだけやってイルシオン攻めてこないってマジ?
あとシュバルツバース壊したのでエンゲージ触ったんですけどこれまだ遊べるのでDLC下さい。
というわけで今回日常と劇が1:9とか2:8くらいなんで、ふーん、ほーんくらいの気持ちで読んでください。
ガチの暇つぶしに
どうぞ


日常37

 とうとう演劇の本番の日がやってきました。脚本家たちとあーでもないこーでもないといいながら台詞や構成を見直し、演出はこっちのほうがいいだの複雑で維持できないだの、台詞1つのトーンの上がり下がりで文句を言ったりだのいろいろとなんかすっごくありましたが今できる最高のものへとなりました。

 イルシオンとの戦争、邪竜復活という悪い知らせが多い中本物の神竜リュールが登場し劇をするという話を聞いて多くの市民と王族貴族らが劇場内に入り込んでいまやいまやと劇の始まりを待ち望んでいます。

 もちろん突如現れる異形兵に備えて兵士たちの巡回はさせていますし迎撃に出る兵士たちも残してあります。モリオン王も例外ではなく指揮官として民たちの一時の不安を忘れ日常を謳歌できることを願ってスタンバイしています。まぁ邪竜復活を除けばイルシオンに攻め込んだのはブロディアなのですが。

 今回の劇のシナリオもある程度ブロディアが正しいというプロパガンダが込められていますが仕方ありません。国家案件であるためブロディア批判はするとしても最小限にとどめ最終的に世界共通の敵となったイルシオンを討つというかたちのシナリオとなっています。主演は劇団の皆さまと主人公である神竜リュール、諸事情で人前に出るのが苦手なので幻影魔法的なものをまとって変装をしたユナカこと主人公の友マリア、そしてラスボスを務めるあなたです。

 なお演出にはいろいろと魔導士の皆さまとあなたたちの協力があるのでいろいろとリアリティある感じの演劇が楽しめます。怪我もしないので安心です。

 さて、そろそろ開演の時間がやってきました。特に描写はしていませんでしたが凄く練習をしたのできっと問題はないでしょう。あとはそれを発揮するのみ。

 

「さあ皆さん、いきましょう!」

 

 神竜たるリュールが今回は特別に代表として号令をかけ円陣を組みおおっ!と皆は声を上げました。開演です。

 

 

 

 

 世界は様々な問題を抱えていました。貧困、差別、一部の上流階級における横暴などが各国で問題化しそれぞれ直面していると同時に国家間でも牽制しあっていた。そんな中武力の国であるヴォルフガングと敵対関係である邪竜ソンブルを信仰する国イントゥリアから奇妙な兵隊と言わざるを得ない兵士が現れるようになりました。

 それは世界中で現れるようになり異形兵と呼ばれました。世界は震撼したのです、邪竜が復活したのではないかと。これを危機的状況であると判断した各国上層部は各国で同盟を結成しましたが元々足を引っ張り合っていた国同士では足踏みをそろえてイントゥリアと戦うことはお世辞にもうまく戦っていたとは言えませんでした。

 そんな中イントゥリアが邪竜を信仰するとともに世界は神竜を信仰していました。「世界が混迷を極め邪竜ソンブルが復活した際、神竜は現れ世界をまとめ平穏へと導くだろう」

 各国の平民や兵士たちはそれを信じながらも戦っていました。そしてある場所神竜の聖地と呼ばれる神竜に対する信仰が篤い者たちが集まる地で一人の少女が暮らしていました。名前はリュール。幼き頃より様々な武術、知識、剣術、政治学等を叩き込まれ大切に育てられてきた大変聡明な少女です。ある日彼女と彼女の幼き頃からの学友であり親友であるマリアは母と呼べるものから衝撃の真実を告げられます。

 

「リュール、あなたの本当の名前は神竜リュール。神竜族最後の生き残り。邪竜ソンブルを討ち世界を平穏に導くことがあなたに課せられた使命。私たちはあなたを大切に育ててきました。リュール、使命を果たすときが来たのです」

 

 マリアはそのリュールを守るべき一族の者で同時にマリアもその使命を告げられリュールとマリアは己に課せられた定めに従い邪竜ソンブルを討つべく軍を率いて邪竜討伐の旅へと向かったのです。

 

「リュール、マリア。どうか無事に帰ってきて」

 

 神竜リュールの旅は楽なものではありませんでした。神竜ということを証明したとしてもその立場を利用し利益をむさぼろうとしようとするもの、イントゥリアの者とつながり罠にはめようとするものまでいました。そして何よりも国が直面している問題がリュールの胸を打ちました。貧困、差別、リュールも受けた上流階級の横暴がそのままで放置していたままだった現実のことです。現状を解決できてなかった王族たちはうしろめたさを感じていましたが神竜リュールのカリスマ性と聡明な頭脳、邪悪を両断する強さ、日常を想う優しさによって各国の問題への対応を約束させ各国王族の結束も強まっていきました。

 そんな中邪竜ソンブルの手先リリスが神竜リュールの元へ強襲をかけてきたのです。暗黒の力を振るいリュールへと向かう攻撃、それを幼少のころの親友であるマリアがかばいました。

 

「マリア―ッ!!」

 

「リュール様、お逃げください……」

 

 攻撃の威力はすさまじく急襲ということもあり防御もままならない。マリアは大きな深手を負いました。

 

「貴方のお友達であるマリアを助けたければイントゥリア王国のある神殿へ来なさい」

 

 そういってリリスはマリアを人質としてさらいリュールの目の前から消えました。マリアの無事を祈りながらも指揮官としての役目を果たすリュールは今すぐにでも飛んでいきたい気持ちを抑えていました。そんなリュールに恩返しをするかのように各国の王族たちはリリスがリュールを待つ神殿への道を協力して開いてもらいついにリリスと対峙します。そこにはボロボロになったマリアが横たわっていました。

 

「マリア!マリアをどうしたのです!?」

 

「そこのお嬢さんなら死んだわよ?返してほしかったらきなさいぃ?わざわざ生かしておくわけないのになんて能天気よぉ!!」

 

 リュールは怒りをもって剣を振るいリリスに立ち向かいます。剣と魔道の応酬の末リリスの魔道を利用してとどめを刺したのはリュールでした。爆音とともに残る手ごたえがリリスを倒したことを証明しています。ですがマリアは帰ってきません。ともにいる仲間たちが悲痛の表情をして黙っています。そんなときです。マリアがなんとうめき声をあげ立ち上がったのです!

 

「ま、マリア!?生きていたのですねマリアー!」

 

「く、クククククク……なぁんちゃって!!!」

 

 起き上がったマリアの様子が明らかにおかしいです。

 

「ま、マリア?」

 

「うぃひひひひ!!あかかかかか!おかしくって腹が痛いわぁ……!!!」

 

「な、なにを…?」

 

「まだわかんないのぉ!?能天気!なら見せてやろうってさ!もっと面白いものをねぇええ!!!」

 

 瞬間!マリアの姿が変貌していきまがまがしい姿となり竜族特有の特徴を持つ姿へと姿を変えてしまいました。その姿は邪竜を想像させる姿でした。

 

「マリアは!マリアはどこです!?」

 

「ほぉんと能天気!私がマリアでリリスだよぉ!」

 

 本当に面白いものを見たというような気分で自らの正体を明かすマリア、いえリリスはこれまでのことを説明します。今まで過ごしていたのもマリアは自分が分身した姿であり本物の自分は幼少からの親友マリアに変装していたということを。幼少から自分のことを何でもかんでも信じて一緒に遊んでいたりしていたことを楽しそうにあざけます。そんなことを信じられないリュールは嘘だ!そんなことはありえない!などと言いますがマリアは自らの体に刻まれた邪竜の紋章を見せ邪竜の使徒であることを明かします。

 さらに幼いころからのリュールとの思い出をこれでもかと語ることによって自分がリュールの親友マリアを演じていたことに真実味を帯びさせてリュールに理解させていきました。

 

「リュール。あなたは眠れなかったときは私が作ったくまの人形とうさぎの人形を抱いて寝ていたわよねぇ?そしてその左腕と右耳が取れたから大泣きして、フィンガーボールを最初お料理にかけるものなんておかしな間違いをしたのはあんたくらいよ!!楽しかったわよあんたとの友情ごっこォ!!

 うへぇああかかかかか!!そして何も知らなかったときの将来の夢!!!『わたしはいつか!りっぱなおよめさんになってだんなさまをささえるんです!』……うひぃっ!ひひひひひひ!!!」

 

「嘘です…う、ううう、うううううう、ぁぁぁぁああああああああ!!!!」

 

 あぁ!なんということでしょう!幼少のころからともにいた親友は最初からこの時のためまでにずっとい続けて裏切るのを待ち通しにしていたのです!すべては神竜の証という邪竜と対抗するために育ての母から渡されたものを奪うために! 

 

「あんたが信じて託してくれたこの神竜の証。これを利用すればソンブル様はさらなる高みへと至ることができる!」

 

 そう言って神竜の証を奪いマリアいえリリスは姿を消しました。打ちのめされるリュール。ずっとこの世で一番信じていた親友に裏切られ心が壊れる寸前でした。ですが彼女には同盟を結んだ者達、いえ仲間という友がいました。

 あるものは優しさから神竜リュールに頼り戦うのではなく休息を与え自らで戦うことを宣誓し、あるものは静かに見守り必ず彼女の味方となり、あるものは殴り倒してでも彼女を立ち上がらせる想いを秘め、あるものは彼女が戻ってきたときのために何が手に入るかもわからなくても前に進むことを選びました。そしてその友たちのこころからの想いを込めた言葉は神竜リュールをより強く立ち上がらせたのです。

 

 そして時は過ぎ一行は邪竜ソンブルが待つ邪竜の神殿へとたどり着きました。邪竜を討つ神竜の証を自身の手に取り戻し邪竜を討ちこの世に平穏を取り戻さんがために。

 ですが中に入った一行が見たのはリリスと何者かが戦っている姿でした。

 

「出来損ないのソンブルもどきが!神竜の証の持っているあたしにかなうはずがないんだよおおおおぉ!!」

 

「ぐ、ぐうおぉおおおお!!!」

 

「汚らわしい命め!死ね!」

 

 その一言と共に神竜の証の力が利用され暗黒の力とされた魔力の攻撃によりソンブルもどきと呼ばれた青年はこの世から消え去りました。ですが入ってきた神竜一行は何が起こったのか全く分かっていません。リリスはそんな彼らに懇切丁寧に説明をしてくれます。

 実はソンブルは復活などしていない。ソンブルの復活に手をこまねき頭を抱えた邪竜信仰の上層部、邪教徒たちは邪竜ソンブルに代わる存在を、邪竜を作ることに決めたのだと。

 

「いのちを……つくる…?」

 

 あまりにも倫理観から外れた行動に一行は呆然とします。

 邪竜を作ることで成功すればソンブルに代わる新たな象徴として君臨させその応用でソンブルを復活させてソンブルに食わせ完全なソンブルを誕生させる。失敗したなら邪竜とすらなれなかった汚らわしい命として処刑し次の代用品の材料として再利用すればよい。まさに悪魔の所業、生命という生きとし生きるものに対する冒涜。その完成形が先ほど吹き飛ばしたソンブルもどきこと完成形の邪竜。

 

「これでソンブルもどきは消え去った!あとはあいつが持っていた今までの研究成果をあつめた力があれば!この世界を好きにできる!そう!」

 

「わたしがな」

 

「あたしが!」

 

 リリスの声に若い男の声がかぶります。ですがこの場にいるものはリリスの説明に傾聴していたため誰も発言していません。ではだれが?その答えはすぐはっきりしました。さきほど消し飛ばしたはずのソンブルもどきの声であるとリリスが動揺し始めたからです。どこだ!どこにいる!と慌てた声で彼を探すリリス。だが彼は姿を見せずただ淡々とリリスに問いかけるように話しかけます。

 

「リリス。不思議だと思わなかったのか?何故お前が幼少からリュールのそばにいられたのか?何故その邪悪さを隠しきれてこれたのか?何故私がこうして生きているのか?」

 

「そ、それは……ッ!まさか私が聖地リトスにいられるように細工したのは!」

 

「わたしだ」

 

「気に入らないものをぶち殺せるはずのあたしがあんな純粋ないい子ちゃんでいられていたのも」

 

「それもわたしだ」

 

「あんたが生きているのは!?」

 

「私の方が……強いからだ!!すべて私が仕組んだ!昔ソンブルの代わり、人口邪竜ヴリトラとして生まれ、失敗作と処刑されそうになったところを邪教徒どもを皆殺しにして存在を証明し、それから10年ほどで邪竜ソンブルは復活した。だがその時のソンブルはあまりも弱かった。だから…喰ったのさ!そしてソンブルの力を得た私は聖地リトスにいる一人の妊婦に細工をした。生まれてくる子のその精神が邪悪であるようにと。私がすべて書き換えたのだ。まぁそのあと眠りにつくことになったがな」

 

 立場が逆転しました。十数年間リュールの親友としてそばにいながら裏切り続けていたリリスは実は自分そのものが裏切られ続けていた存在であった。そのことに耐えられてなかったリリスはあまりのことに発狂しました。

 

「うわぁああああ!ああああ!!畜生!畜生畜生クソがクソがクソが!リュールリュールリュール!全部てめぇのせいだ!死ねクソ死ね死ね!!!!!」

 

 いくら精神を邪悪に書き換えられていたとはいえこの行動はかなり目に余ります。すべての元凶が目の前にいながらその事実から目をそらしその罪をもっともぶつけやすいものにぶつけることで自分の憂さ晴らしをするというなんともみっともなく情けない八つあたりです。この瞬間彼女に抱かれていたいくばくかの同情心は神竜軍の皆から消え去りました。

 

「さて、貴様に渡していた私の力、返してもらおうか。神竜の証とついでにな!」

 

 ヴリトラは右腕を巨大な竜の頭へと変えるとその口を開きすべてを吸い込むような膨大な魔力の風を生み出しました。それで飲み込まれればヴリトラの一部になってしまうということは皆直感的に理解できました。あるものは伏せ、あるものは剣を突き刺して飲み込まれまいとしています。そんな中戦いで消耗し、支えるものが自分の持っている短剣であったもののはるか遠くに突き刺さっているため支えられないリリスはあまりにもみっともなく命乞いをします。

 

「ひいいいい!!!た、助けてぇ!死にたくない!死にたくないいいいぃぃぃ!!!」

 

 リリスが吸い込まれれば状況は悪化するにもかかわらず気を抜けば自分が吸い込まれて犬死しかねない。彼女の性根が腐りきっていることもあり動くものはいないと思われました。しかし、一人だけたった一人だけ彼女の元へと走ったものがいました。彼女の親友リュールです。剣を床に突き差し片手で彼女の手を取るリュール。

 

「放すんだ神竜様!その者の魂は邪悪に染まっている!人の心など持ち合わせていない!!さっきあなたに八つ当たりをしたのがその証拠だ!」

 

「ちがいます!染まってなんかいない!マリア!やはりあなたはマリアなんです!私の親友のマリアなんです!あなたはずっと私と過ごしてきた!私を助けてくれた!私の手を引いてくれた!私もあなたが大好きなんです!あなたはマリアです!あなたに人の心がないというのなら!私はあなたをもう一度信じる!心ができるまで何度だって信じます!」

 

 裏切られようともそれを邪悪に染められたとしても今までの10数年間の思い出をもとに信じようする神竜リュール。そんなことはもう理屈ではありませんでした。親友として大切な人を信じる。心ができるまで信じぬくと。

 

「……リュール。………だったらあたしの道連れになってェ!一緒に死んでくれよおぉ!!!」

 

 リリスはそれをいとも簡単に裏切り切り捨てます。ですが。

 

「えぇ。大丈夫です。あなたは私が守ります。そして世界を救います」

 

 リュールは聖母のごとき慈愛の表情を浮かべそれを受け入れました。そんな言葉を聞いたリリス……マリアは神竜の証をリュールの手に握らせ決して離すことのないようにして自ら手を放してヴリトラの竜の口の中へと飲み込まれていきました。

 

「ありがとう……リュール」

 

 安らかな笑顔をもって放たれたその一言は彼女に心があったことの証明でした。

 

「はははははは!戻ってきたぞ!我が力!さあ決着をつけるぞ神竜!!!」

 

「絶対に、絶対に許しません!邪竜ヴリトラ!!!」

 

 ここに決戦の火蓋が切って落とされました。

 

「貴方の目的は何です邪竜ヴリトラ!!ソンブルを喰らい、力を喰らい、何をもたらそうというのです!」

 

「私にはあるのだ!この世界に復讐をする権利が!邪竜のかわりとして生れ落ち必要なければ殺されるこの世界が鬱陶しいんだよ!だから滅ぼし!壊し!焼き尽くす!何もかも!」

 

「世界はそれだけではありません!楽しくて笑顔であふれている世界だってあります!」

 

「各国の貧困!差別!特級階級による横暴!これらをを放置しておいてよくも言える!」

 

「人間は変わっていける生き物です!」

 

「その変わる時が来るのはいつだ!?それを待ち望んだ故がこの惨状だろうよ!民を家畜とし!知らぬ存ぜぬと目を背け!耳をふさぎ!どれほどの年月を戦い続けてきた!」

 

「そんなに人を信用できないですか!」

 

「もはや信じるべきものないだろうが!神竜リュールが現れなければ!各国で団結しようとする気も!共に理解しあおうとする気もなかっただろう!特別なものがなければ自らの行動を顧みる気もない奴らがいて何を信じる!何故信じる!」

 

「決まっています!未来へとつながる明日です!」

 

「その明日が信じられんというんだよ!」

 

 ヴリトラは魔力エネルギーを放出しそれを右腕に集めました。

 

「邪王炎殺黒龍波!」

 

 ヴリトラの右腕から邪竜の力があふれ出し炎を漆黒に染めそれを竜の形にしてリュールへと放出しました。リュールは己の神竜としての力を引き出し神剣に乗せ剣を振りその竜を真っ二つに切り裂きました。

 

「ふん……ならばこちらも邪竜の力を引き出さざるを得ないな。ソンブルを喰らったとはいえ完全には竜にはなれん。だが…!!!」

 

 ヴリトラが力を籠めると体の隅々が変形を始めました。竜特有の鱗や爪、翼が生えまるで竜と人間が合体したかのような姿となったのです。

 

「この姿が私の竜の形態。邪竜ヴリトラである!」

 

 その姿に仲間たちは向かっていきます。最高峰の威力を持つ魔法、伝説の弓から繰り出される魔を穿つ矢、持ち主の意志により移動する槍、業火をまとい焼き尽くす大剣、雷を纏う戦斧。ですがどれも決定打を与えられるものではありません。多少の傷をつける程度でありお世辞にもダメージを与えたとは言えませんでした。

 再びヴリトラから魔力エネルギーが放出され、今度はより深い邪竜の力があふれ出し漆黒の炎を、邪王炎殺黒龍波を再びリュールへと放ちました。リュールは神剣をもってそれを迎え撃ちますがそれを抑えきれず直撃してしまいます。

 

「きゃああああああああああああ!!!」

 

 さらに悪いことにリュールの神剣の刀身部分が半分折れてしまったのです。それをみて一同は絶望の淵に叩き込まれます。ですがリュールは諦めてはいません。まだだ!と声を上げヴリトラに殴りかかりました。

 

「神剣を失ったお前に何ができる!できはしないさ!人間とてそうだった!まだ無意味に傷つけ、傷つけられたいか!」

 

 ヴリトラは殴られようとも微動だにしません。ですがリュールは攻撃することをやめません。

 

「無意味なんかじゃない!たとえ神剣がなくとも!あなたを討つことができるはずです!私に神竜であるなら!神竜としての資格があるというのなら!私は信じます!人間がいくつの過ちを繰り返そうとも必ず良き未来へ歩いて行けることを!人の可能性がある限り!私は戦う!!」

 

 その時不思議なことが起こりました。リュールの体が青白く光り始めました。神竜の証です。神竜の証は正しく、矛盾にあふれようともより良き未来を目指すこと、想いに答える神器です。神剣というものを失いながらもそれでも戦い続けるリュールの意志に答えたのです。その光が大きくなるたびヴリトラへの攻撃の一撃一撃が重くなりヴリトラを殴り飛ばしました。その姿を見て仲間たちも絶望している場合ではないと自らを奮い立たせヴリトラに追撃をかけていきます。

 たとえかすり傷であろうともあきらめずに仲間が戦っている間、折れた神剣がリュールのもとに舞い戻ってきました。そしてもう一つの剣も。

 

「これは、マリアの剣……」

 

 光が発せられたその瞬間折れた神剣とマリアの剣は融合しあらたなる神剣として生まれ変わったのです。新たなる神剣を取り仲間の攻撃をいなしているヴリトラに向かいます。

 

「やああああああ!!!!!」

 

 リュールが放った渾身の一撃はヴリトラに傷をつけた……だけではありません!神竜の証の効果が発揮され想いが力となりそれが込められた一閃は傷口から邪竜ヴリトラ内部にすべて侵入し内側からヴリトラを破壊し始めたのです。

 

「ウ、ウオオオ、オオオオオオオオアアアア!!!!」

 

 邪竜ヴリトラは爆発し、そのかけらをこの世に一遍も残すことなく消滅しました。神竜リュール達の勝利です。

 こうして神竜リュール達の活躍により邪竜ヴリトラは討たれ世界に平穏が……もたらされたわけではありません。邪竜ヴリトラが誕生してしまった経緯、各国間、国内の問題は山積みです。それを解決しない限りヴリトラに代わる悲劇がどこかで起こり続けるでしょう。人は過ちを繰り返します。でも人は変わっていける生き物です。

 

「私たちは世界を平和にしたい、平穏に暮らしたいという気持ちはあるはずです。その意思があるならその意思を持って歩き続けましょう。たとえ途中で意のそぐわない結果が待っていたとしても意志を持ち続けて進んでいけばたどり着けるはずです。私たちは平和へと向かっているのですから。大切なのはきっとそこなのですから……」

 

 

 

 

 

 とだいたいそんな感じで劇は幕を下ろしました。この劇の時間は若者がスマホをいじりだすような映画や2時間で収まるようなものではなく、某アベンジャーズな最後のゲームのように3時間ほどの長編劇でしたがそんなに時間がたったことを悟らせることなく終わったのでその劇のすばらしさがなんかこう、いい感じにわかることでしょう。実際観客席の反応は素晴らしいものです。なんかブラボーとか言ってます。

 裏切られ心がボロボロにされようとも立ち上がる神竜リュールの強さ、ひどい裏切りに遭ったとしても親友を最後まで信じぬく強さと慈悲なる心、神剣が折れたとしても絶対にあきらめない心が神竜信仰をより篤くしそのように生きる手本となりブロディアがモデルの国がそれなりにいい感じにも書かれていたのでプロパガンダも成功です。

 あと今日はもうひと公演ありますがあなたたちの国家案件の劇で戦争状態と異形兵が跋扈する時代で生きる人々へ元気を与えるものとなったのでした。




劇の書きたいところである神竜様万歳みたいなところはかけたので一応俺たちも負けてられねぇ!こんな時代だからこそ頑張らなきゃな!と一般人たちは思ったはず。多分。
多分この中で演技MVPはユナカだと思う。みると大変な役やってるし。じゃけん美味しいもの食べさせましょうねー。

恋愛クソ雑魚セリーヌちゃん(あくまで参考)

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