俺 自身がガンダムになることだ 作:解毒剤からビームサーベル
デュナメスのアイカラーって、グリーンだということを、最近になって知りました。(エクシアの目と一緒と思っていた勘違い野郎)プラモまで作ってた事有ったのに致命的過ぎる………。
最後に、想定以上に切りが悪くなった為、いつもの約二倍の文字数に伸び伸び。
「──ええ………ええ、お待ちしております」
電話で事務的なやり取りをしている
『……妄執に囚われた人間ほど危険極まりない……話だけはよく聞きはするがな………』
無線機越しに感想を漏らすのはクルミ。二人して思い返していたのは、松下の真意と復讐劇の結末。
クルミの調査で分かった事だが過去、松下は企業内のとある重役に、事故に見せ掛けた襲撃を受けて、妻に庇われる形で娘共々に亡くしていた。当時の松下は内外ともに家庭人で通っており、妻にも娘にも溺愛していたのは広く知られていたらしい。娘もすくすく育ち、幸せのピーク、というタイミングで自身にとっての全てを奪われた松下の傷心は、計り知れないモノだったろう。実際にその際は、荒れに荒れていたと執事は語っている。その後、松下は表面上では穏やかに余生と療養を送るフリをし、水面下で復讐の機会を虎視眈々と待ち続けていたようだが。
『実行犯はとっくの昔に死んでいたよ。記録には残らないよう、行方不明という形でな』
が、当の実行犯達は、犯行後数週間以内に雇い主に全員殺されていた、口封じの為に。
「……一応聞くが、重役の方はどうなったんだ?……」
『こっちは廃ビルで自殺、という形で遺体が見つかったそうだ。……相当に損傷が激しかった不審死だがな……』
……その犯人は語るまでも無い。彼はやり終えた、と言っていたからな………。重く大きなため息を鼻でするが、それでも気分は少しも晴れない……恐らく、クルミも同じ気分だろう。
そして千束と相対した刺客、俺の昔の同僚、“サイレント・ジン”ことジンにも事情聴取を行い判明した事なのだが、ジンは件の暗殺に関わっていない事も判った。その根拠は、その日時、俺と共にまったく別の場所で仕事をしていた為、という揺るぎようの無い事実が在ったからだ。さらに詳しい話を両者から擦り合わせて聞いていけば、松下への協力者とジンへの依頼者は、同一人物の可能性が浮上しており、キナ臭過ぎる話に俺は自然と眉間にシワを寄せていた。
そもそもの話、何故、松下はジンを件の襲撃実行犯だとそのまま鵜呑みにしていたのか?という事も聞けば、その人物は唯一の情報源にして恩人のようなモノだったそうな。
松下も独自に家族の死の真相を追っていたが、“ある程度犯人の目星を付ける”迄は出来たがそれが限界だった。相手は小物だが、それ故に自分の保身に関しては変質的なまでに徹底しており、真っ当な手段で報いを受けさせるのは難しい。と、なれば、“相手と同様に外方な手段を”と、考えたが、自身には相手のガードをすり抜けて事を成せるだけの実力者へのコネも無ければ、信用出来る筋もない。老い耄れ一人では刺し違える事すら出来ないと、途方にくれていたその時、
例の重役の件もその協力者のお陰らしく、手厚い協力の下、『実行犯最後の生き残りは相当な腕利きです。その男を誘い込み、確実に事を成す為には、気取られず、それでいて、頼りに成るガードが必要。そして私にその宛が在ります。』と、教え込まれていたそうだ。それまではビジネスライクなやり取りしかしなかったその人物が何故か、かなり無理強いな、“
つまり顛末は、“復讐に取り憑かれた哀れな老人が、謎の思惑に踊らされ、我々も巻き込んで盛大に自爆しようとした”、というモノだ。
当の本人である松下は、バンのバックドアのスペースに座らせており、それを千束が暗い顔のまま行く手を遮る様に立っている。我々は千束の後ろで待機するように居た。
「…………大変、ご迷惑を御掛けしました。………これで、正式に依頼は完了。……報酬も、示談金も用意してあります……それでも足りないなら、改めて後日用意します…………」
「松下さん………」
私が悪かった、話すことはもう何もない、だから放っておいてくれ、その態度を表すならこんなところだろう。
力無く項垂れながら喋る松下を、辛そうな表情で見る千束。その構図ではどちらが加害者か判らぬ絵だったが、それで納得出来る訳がない。幾ら正当な理由が在ろうとそれはそちらの都合。そのまま終わらせる積もりは無い、とはいえ、お互いの今の心情では建設的な会話をするのも難しい。言いたい事も聞きたい事もまだまだ有るが、今の松下では逆効果にしかならんだろうな。あの車椅子もただの隠れ蓑としてだけではなく、ある程度は本来の機能も付いていたようで、彼の顔色も余り良くない。
「ミスター・松下に疑問」
そう判断し、千束達を連れて離れようとしたその時、集団から離れ、千束よりも前に出て奴は宣った。
「貴官の生存は、
奴から飛び出たのは、誰がどう聞いても質の悪い煽りか挑発文だった。完全に思慮外だった俺達は勿論、松下も絶句しており、ほんの数舜時が止まる。が、それは嵐の前の静けさそのもので、直ぐに当たり前の反応が目の前から爆発する。
「───きっ、貴様にっ、貴様に何が分かるっ!!あの子はっ、彼女はっ、わたっ───グォッ……エ゙ホッ、エ゙ホッ、エ゙ホッエ゙ホッッ!……」
「──松下さん!?」
先程まで項垂れていた老人とは思えないほど気炎を上げ、翡翠に向かって弾かれるように飛び掛かるが、急激な体調の変化に体が付いてこず、ズルズルと奴にもたれ掛かるように崩れていく。それを千束が咄嗟に支えようとするが、鋼鉄の腕がそれを阻んだ。千束が怪訝な視線で奴を睨み、俺やミズキも何の積もりだ?と、視線で問うが奴は構わず続ける。
「更に疑問。貴官の行いは、ミセス・七尾の成果を無意味にする以外、当機は理由を見出だせない。反論が有るならば根拠を提示されたし」
変わらず続く挑発文で、奴は松下を殴り続ける。まだそれ程長い付き合いではないが、それでも言葉の意味や人の機微が分からない、なんて事は無いのは良く知っている。だからこそ俺達は理解に苦しみ、千束に到っては、それを通り越して怒りの感情すら滲んでいる。
「……はぁっ、はぁっ……きっ……貴様程度がっ……私の何が分かるっ………!!」
なけなしの体力から絞り出した怒りを奴にぶつけるが、冷たい鉄の体の前では空しく跳ね返るだけ。無神経にも程がある物言いに、流石にこれ以上そのままにする訳にはいかんと、口を挟もうとするが奴はその前に話を打ち切る。
「同意。貴官の発言通り、当機は貴官らをデータ上でしか把握していない。故に、これより先は、
梃子でも動かん、と、その場を固辞していた奴が、ココで漸く動き、我々という人の壁を優しく押し退けながら後ろへの道を作る。何事かと視線を後方へ向けると、遠くから見覚えの有る人影がツカツカと早足でこちらに向かって来るのが見えた。夕日を背にしているため少々判断し辛かったが、先程俺が連絡した事もあり、あの時の執事だと直ぐに分かった。が、どうにも様子がおかしい、その様子の理由は到着と同時に分かる。
乾いた音が河川敷に響く。
響く、といっても、実際の音は大したモノではない。嫌に意識が集まっていた中で、
「……何ではたかれたか分からない、って顔してんな……ええ?……」
「……………」
我々とは入れ替わるように松下と向かい合っている為、後ろ姿しか見えないが、その雰囲気だけで彼がどんな顔をしているのかは容易に想像が付く。彼は怒っているのだ、此処に居る誰よりも。ソコには、今朝に見た品行方正を突き詰めた執事の姿は無く、外聞も取り繕いも棄てた、感情を剥き出しにした一人の人間。良く見れば、手には何かの封筒らしき物が握りしめられており、それをこれ見よがしに松下に突きつける。
「……なぁ、何だよコレ?……こんなもんで俺が納得すると思ってんのか?……なぁ、おいっ………!」
肩越しからではチラリとしか見えなかったが、「遺」等の文字が書かれていたのは分かり、ソレだけでも今までの出来事を合わせて考えれば、中身の正体におおよその予想は付く。
「……あん時よ、色んなモンが変わっちまったよな?……俺達な…色んな所から声が掛かってたんたぜ?哲や玉城のバーさんだけじゃない、俺にもだ…………!」
「……………」
「今よりもずっと厚待遇で迎え入れる、って言われても俺達ゃアンタの屋敷から離れなかった……」
「…………………」
「……アンタが、俺を人間にしてくれた……。……他の奴だってそうだ、アンタに世話に成った奴ばっかだ……!──
──金じゃねぇんだよ……一緒に生きてくれよっ………!!」
一方的に紡がれる言葉は断片的で、彼らしか分からないモノばかりだが、ソレにどんな想いが、どんな願いが含まれているのかくらいは部外者でも分かる。今も震える腕で松下をがっしりと掴み、仕事着が汚れることも厭わず松下と向かい合う。対する松下はバツが悪そうに、執事から目を逸らして沈黙したままだ。ソレを心配そうに観ていた千束や俺に、ココで無線機越しで奴の指示が来る。
『推奨、移動』
でも、と、千束が視線で訴えるが、奴は構わず俺達を押し出す。奴に急かされるまま俺達はその場を後にした。
「………思いの外…嫌な奴なんだな、お前………」
彼らの全体が俯瞰できながらも、会話が聞こえないくらいには離れたやや小高い場所で、俺は奴に私感を述べる。今回の松下の行いに、俺もそれなりに思うところはあるが、それでもタイミングを見計らうくらいの冷静さは在るつもりだ。だが今回の奴の行動は、控え目に見ても、感情のまま相手の傷口を抉りに行った様にしか見えん。店での応対や、千束達には秘密裏に斡旋した仕事の内容を知ってる身としては、余計にそう強く感じる。
「……今回、ミスター・松下の行いは規約違反だけではなく、我々に対する明らかな背任行為。情状酌量の余地を鑑みても、先程の疑義は軽い刑罰と当機は考えている」
(ハンッ、あの爺さんのした事はどー考えても契約違反どころか、裏切り行為丸出しですぜ?むしろコレくらいで済んで激甘判決だぜ。それに俺ぁ、質問しただけだしな!)
「───ッ!でもだからって………!」
素っ気ない返答に隣に居た千束が噛みつくが、奴は変わらず静かに彼らの方へ視線を向けたまま千束に取り合おうとしない。……ある意味、人間らしいといえばそうなんだが、少々後味の悪い日々を過ごしそうだな、と憂いていると、先程の執事がやって来る。目元が腫れ、あのパリッとした燕尾服もやや薄汚れてシワが出来ているが、身持ちを直しながらやって来るということは、一先ず向こうさんの話は終わったようだ。
「この度は、旦那様に代わり、大変な御迷惑をお掛けした事に、深くお詫び申し上げると共に、旦那様の救助に、重ね重ね、感謝いたします。」
身なりこそ少々乱れているが、その礼は今朝の姿と変わり無くピシッとしたもの。流石はプロ、切り替えも早いものだ、と、言いたいがその心中がまだまだ針の筵なのは、彼から発する気配で何となく分かる。我々が何を言うべきかと言いあぐね、ほんの少しの間だが、続いた無言の時間は、彼の心を加速度的に締め上げていた。それに焦り、再び詫び言葉を並べようと口を開きかけるが、その前に奴が一歩前に出て口を開く。
「……ミスター・谷村に、最終確認」
予想しなかったところからの声の持ち主に、驚きながら彼は顔を上げる。俺達もまたぞろ口撃を浴びせるつもりかと、機先を押さえる積もりで身構えたが、奴は俺達の想定の斜め上のモノを投げつけた。
「ミスター・松下の現在の精神状態は、非常に不安定且つ衰弱しており、速やかなメンタルケアと保護が急務」
「しかし、ソレを行うには、ミスター・松下と相互的な信頼関係を持ち、赤心から当人を支援可能な人物でなければいけない────」
淡々と、マシンらしい、抑揚のない声で奴は読み上げる。
「───故に、最終確認。
ミスター・
身構えていた俺達が耳にしたのは殺し文句。俺達も面を喰らったが、それ以上に喰らったのは間違いなく目の前の彼だろう。なんせ今回の松下のした事は、最悪の事態にならなかったから良かったものの、どれだけ謝罪を積み重ねられても到底許されるものではない。現に目を見開いて直立不動になっており、罵詈雑言を浴びせられると構えていた彼には不意打ちもいいところ。俺達以上に動揺しているのが良く判る。そして当の奴はというと、言い終わると同時に、今まで周りの邪魔に成らぬようにとマントを羽織る様に前面に持ってきていた、深緑の外付け装甲の片方を外へ稼働させ、緩やかに拳を突き出す。
少しの間、先程とは全く違う無言の時間が生まれた。
「……ハッ……拳の1つや2つは覚悟してたんだが……まさか激励を叩き込まれるたぁな。……頭が上がらねぇぜ、全く…………!」
ここまで言われれば、彼の立場ではどう足掻いても逃げ道は完璧に絶たれた様なもの。にも拘らず彼の顔には一切の陰りも曇りも晴れていた。
「ご婦人にここまで言われて………これで応えれなきゃあ、男が廃るっ……………!」
そして、こんな文句を言われ、その挙動が何を意味するかなど、第三者である俺達でも判る。
谷村も片方の白手袋を外し、鋼の拳に自分の拳を突き合わせた──
───………………………………………………………。
…………………………………………。
……………………。
…………!!?!?!?!!????
『ちょっと待て!僕はソイツの中の人じゃないぞ!?』、とかなんとかクルミがドローンで抗議を上げようとするのを、千束が獲物を待ち構えていたカマキリの如く、素早く捕獲。話が拗れる事を察した他の一同は、そういうことにする。その後、後日この件に付いての話し合いを行うと確約し、彼らが一先ずの帰って行くのを俺達は見送る事にした。クルミの
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「……………ねぇ、どうしてあんな事言ったの……?」
あの鮮やかだった夕陽もあと少しで終わる夜空の下、漸くやって来た迎えの車に松下は乗せられたが、その間も此方とは顔を合わせ無いようにしていた。執事が最後まで深々と下げた礼が印象的だったな、と思い耽ていると、千束が奴にポツリと問う。目を細め、走り去って行く車を見送りながら。
「………ミスター・松下の現在の精神状態では、第三者である我々の主義主張を納得させる事は不可能と、当機は認識している………」
(正味のところ、今のあの爺さんにゃあ、俺らみたいな通りすがりの声なんざ雑音にしか聞こえねぇだろ………)
「そして、当人物を再び存命へと渇望させる事が出来るのは、我々ではなく、ミスター・谷村とその同僚達であると、当機は主張」
(んでもってよ、生きる気力を無くしたあの爺さんを、もう一回立ちあがらせるのを出来んのは、一緒に生きて来た奴らだけだ。)
「…………手厳しいね…………」
少しずつ、小さくなっていく車を見つめながら帰ってきた返答は、シビアな正論。執事との遣り取りで、決して相手が後はどうなっても良いと、思っている訳では無いのは解ったが、千束には不安なモノは不安なのだろう。
「……大丈夫かな……?」
「……ミスター・松下には、心から寄り添い、苦楽を共に乗り越えてきた篤実な人物達と、極めて強力な社会保障を保有している。結論、彼らに大きな障害は存在しないと判断──」
(……まっ、大丈夫だろ。金も持ってるし信頼できる奴も居てんだ、後は、お医者様だったり、メンタルセラピストなり呼べば良いんだからよ。)
「──
「……そうだね……」
奴はソレで話を締めて、千束を急かしてミズキ達の方へ向かわせる。ミズキとたきなは少し前から車の中で休ませており、何時でも帰れる状態だ。後は俺が乗れば良いだけなんだが、そのまま少し夜風に当たるフリをして、奴の隣に立って続きを聞くことにした。
「……ミスター・松下は人財だけではなく、非常に充実した環境も所持している………」
(……そもそもの話な、あの爺さんはスッゲー恵まれてるんだぜ?……)
「当該人物は、未成熟な子供と違い、問題を対処する上で充分な自由と経験を有し、自身の望むままに選択を行う事が出来る大人である」
(あの爺さんは自分で好きな物を選ぶ事が出来るオトナだ。逃げることも選ぶことも出来ねぇ子供と違ってな?)
「そして大人とは、自身の選択に、責任を持って対処しなければいけない立場であると当機は強く主張。故に、それらを統合し、熟考した結果、現状、彼らだけでも充分に再起可能と判断。……結論、成人であるミスター松下には、これ以上の支援は過剰と思われる」
(だったら、いい加減テメーのケツくらいテメーで拭けってハナシ。酸いも甘いも経験してきた
「…………お前の話は耳が痛いな…………」
……本当に耳の痛い話だ…。今度こそ、最後に成った話を聞き終わり、俺も車に向かう。歩きながらふと思い出したのは、楠木もそんな感じの事を言われた、と、愚痴を溢したことだ。流石にそろそろ帰る為に車に乗り込み、もう1つ問題が残っている事をそういえば、と思い出す。
「(……さて……こっちの問題はどうしたものか………)」
翡翠以外が全員乗った車内で、ずっと沈黙を貫き続けた たきなを横目に。
「優秀な部下を持ったな、ミカ…………」
バイクに跨がりながら、俺はかつての同僚と向かい合っていた。ミカの隣には、部下らしき者達が並んでいて、俺を見送ってくれるらしい。聞いた話では、その部下の意向で俺は生かされているらしく、なんとも甘いことだ、と思わずにはいられない。尤も、その甘さで俺は生きていられるのだから、感謝は言っても苦言を言う権利は無いがな。そして情けない話だが、棄て駒はどうやら俺もだった以上、この仕事を降りることも伝えた。……後は此処から去るだけになったのだが、どうしても気になることが有るため、俺は恐る恐る聞いてみる事にした。
「……それで……その……ソコに居るのは、何、何だ?………???」
疑問を口にしながら、可能な限り視線を合わせない様にしていた、良く分からないナニカに目を向ける。先程から彼女達と共に色々と作業をしていたから、仕事仲間(?)、のような何かだとは判るが、理解できたのはそれだけだ。ミカの足の事も気になるが、ただ、まぁ、それ以上に良く分からないナニカが、視界の端で凄まじいプレッシャーを放って俺にガンを飛ばして来ており、正直………凄く居心地が悪い。ソレを聞かれたミカもどう言えば良いのかと困りながら返答した。
「あーー、なんだ……その、アレだ……世界最強の家政婦ロボット?……だそうだ……」
………うん。何だ、それは?これはアレか?『何で家政婦ロボットがこんなところに居る』、とか、『そもそも最強の家政婦ロボットって何だ?』と俺はツッコメば良いのか?それともアレか?もしかして俺は試されているのか?だとしたら俺は何を試されているんだ?リアクションか?ボケか?と、一通り脳内で自分会議を急遽行っていると、元凶の家政婦ロボット(仮)に動きがあった。
火花が散るほど激しい音を立てて額の黄色いV字のパーツが下り、1つ目の様にも見えるカメラらしき物が露になる。すると、家政婦ロボット(仮)は徐に足元に落ちていた、大きめのコンクリート片を拾い上げた。人間が片手で持つには、サイズ的にもソコソコ苦労しそうなソレをゴムボールでも投げるかのように真上へと、腕の肘の力だけで青空へ天高く投げる。…………大した馬力だなぁ、と、遠い目で眺めていると、今度は素早く投げて空いた腕を腰の後ろに回し、掌から少しはみ出るくらいの白いバーの様な物を取り出して、自分の体の横に構えた。そのまま黙って観ていると、そのバーの様な物から眩く光るピンク色の棒の様な物が、何だか物騒な音を立てて現れる。……サイリウム棒?と思ったがどうやら違うらしい。落ちてきたコンクリート片は光るピンク色の棒に触れると、ジュッ、と音を立てながら二つに割れた。それはもう綺麗に。断面は明らかに融けて赤熱化し、融けた部分が雑草と地面を焦がして、河川敷に吹いた風が焦げた臭いと熱を俺へと運んで来る。今しがた出来た、足元の小さな火事現場を全員で観ていると、家政婦ロボット(?)は片足を大きく上げ、そのまま火事現場を鋼鉄の足で踏み抜く。腹の底に響く音と衝撃が生まれ、小さな火事現場は、深さ数センチの異形の足跡に変わって消火。後、俺は若干浮いた。バイクごと。顔のV字パーツが再び上に上がり、人間のように備えられた、2つの綺麗なクリアグリーンの目が、独特の高い起動音と共に一際強く光って俺の目と合う。
「報告。現在当機は、敵性存在の効率的な無力化案として、GNビームサーベルによる両腕部、両脚部の、速やかな溶断等を検討している。……貴官の要望は有るか?」
(意訳:お前を殺す)
「ステイ。翡翠、ステイ」
「
(大丈夫だ、問題ない)
「ウンウン、あくまで考えてるだけだもんね、ってなるかぁっ!!」
とかなんとか、彼女達は面白おかしくコントを繰り広げているが、そのコント、俺は全く笑えんぞ?既に家政婦ロボット(偽)はあの伸縮サイリウム棒(殺傷機能有り)を仕舞っているが、俺は直ぐにでもバイクをフルスロットルでふかしたかった。
「……あーー、なんだ…理由も無く人を襲う様な事はしないから…まぁ、大丈夫だ……」「…多分…」
……なるほど。次、敵対したらコレが殺しに来るんだな?良ぉく分かった。今の一瞬で、汗でびしょびしょに成った服に包まれた俺は、心から誓う。
マスター・○○って書いてると、ジェダイの戦士みたいになるなぁ、と、思う今日この頃。
………ハッ、これでミカにビームサーベルを持たせればジェダイの戦士が完成する……?
……ミカはジェダイの戦士の可能性が微レ存……?
次回も間隔が延び延びします。
投稿間隔と文章量について:今回のアンケートは文章が短く切りが悪くても良いから少しでも早い投稿が良いか、がっつり読みたいから時間が掛かっても切り良く読みたいか、のアンケートです。他にも、単純に短い方が読みやすいか、長い方が良いか等でも選んでいただければ、と。ただ、リアルでの生活の状況でどうしても遅れたり、ストーリーの進行具合の関係で、一気に投稿したいが為に書き留めする事が有るのをご了承ください。
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切り悪くても早い投稿の方が良い
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時間が掛かっても良いからガッツリ読みたい
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単純に短い方が良い
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単純に長い方が良い