俺 自身がガンダムになることだ 作:解毒剤からビームサーベル
長い間お待たせしました!
今回も迷いに迷った迷話です!
「──以上が禁止事項です。
他に御質問はありますか?」
「
相変わらず素っ気ない応答しか出来ない俺は、もう何回目かも数えんのが億劫なテストの為に此処に運び込まれ、職員さんから今回の注意事項を聴いていた。
最初の頃は調子に乗って見せてきた『ガンダム、驚異のメカニズム!』も、俺としちゃあ流石に飽きてきた頃合いで、散々データ録らせたんだから、「もうこれ以上は意味無いんじゃないでしょーか」と、非常に物申したい気分。わりと切実に。
まぁ、俺みたいな怪しい意味不明な兵器なんざ、幾ら調べても調べ足りないんだろうし、お国としての立場もあるのは分かるんだがなぁ……。俺も俺で色々と調べたい事が重なってるからマジで勘弁してもらいたい。特に直近で気になんのが謎上位権限プログラムと、あの時の電波障害だ。
色々あってつい最近認識出来るようになったあのプログラムは、セキュリティの根幹みたいなモノだというのは分かったがソレ以外は全く分からず、名称自体も俺にすら伏せられてて、あの時は勝手に口に出てた感じだ。そしてもう一つ無視できないのがあの時の電波障害が、デュナメスのセンサーにすら悪影響を及ぼしていた事だ。
………正直な話、俺は天狗になってた。俺が見てきた限り一部を除いてほぼ、俺の知っている現代技術レベルのこの世界で、ガンダムタイプをどうこう出来る訳がないと。
ガンダムデュナメスは超遠方から精密射撃を主眼に置かれてるだけあって、それらに必要な索敵・情報収集能力はガンダムタイプ*1の中でもかなりのモノだ。劇中でもオプション装備込みとはいえ、地上から熱圏に在る対象(約、最低でも高度100キロ以上)をピンポイントに一発も誤射無く撃ち抜き、桁違いの観測・射程距離を視聴者に魅せていた。そのセンサーにすらノイズを混じらせるレベルとなると、どう考えても普通じゃない。それにキナ臭い話はそれだけじゃねぇ、試しにと思ってガンダム関連の用語を喋ろうとしたり検索を自身の中だけで掛けようとしてもガッチガチにブロックされた事もだ。しかも、OOシリーズ以外の大したこと無い用語もな。
………そもそもの話、俺のデュナメスボディはサイズうんぬんの前に、明らかにOOシリーズ以外の技術も使われてる本来ならあり得ねぇ仕様*2………前述の事件とそれを合わせて考えれば、ポンッと脈絡もなく召喚されたり転生させられたりした訳じゃなく、何者かの明確な目的に沿ってこの世界で製造された可能性も在るわけで、他にも俺以外のMSモドキが居るかも知れねぇって訳だ。
まぁ尤も?情報も証拠も無い現状じゃあどんな理由だってこじつけれるし、それこそ神様だとか次元を越えた超越者だとかがテキトーに作って放棄しました!なんていう滅茶苦茶な推論も立てれそうだし、そうなってくるとマーベルみたいな多次元がドウタラだとか他惑星文明の遺産がナントカだとかなハチャメチャで物騒な世界なんだ!とかいう理屈も通る訳でだな…………んんーー……ああーー……やっぱダメだ、そもそもどう調べればいいか分からん。思い付く限りの方法は大体やったしなぁ………。そんな具合に思考を他所へ飛ばしていると、説明してくれていた職員さんとは別の人がやって来て、今回用の小道具を持ってきてくれた。
「此方が今回のテスト用の銃とマガジンです。
弾数はこれだけなのも留意してください。」
「
渡されたのはリコリスの子達が使っている二組のハンドガンと俺専用マガジン。
今回のテストはリコリス達を相手に屋内での俺の戦闘シミュレーションだ。
現在俺の姿はGNバーニア以外の装備を全て外した状態になっており、使う装備も向こうが用意してくれる物のみ。勿論、使用弾はお互いペイント弾だが、銃の方は俺でも使えるようにとチョコチョコと手直しがされ、マガジンも俺の為にドラムマガジンを用意してもらった。
ルールをざっくり纏めると、俺 対リコリスチームの殲滅戦。
バランス調整の為に俺は頭部及び胸部に当てられたら大破判定で、ソレ以外の箇所は機能停止or損失という扱い。後、あからさまな飛行やバリア(GNフィールド)などの特殊機能を始めとした、格闘、過度な設置物や施設の破壊も禁止だ。そして俺がダウン判定を取れるのはこのペイント弾だけで、ドラムマガジンを用意してもらったのは、俺がソロなのと予備マガジンを身に着けることが難しい為の処置でもある。
格闘は端からする気も無いし当たり前だが、ソレ以外の制限も結構付いてて、客観的に見りゃあかなり厳しめの条件。だが俺は内心ワクワクしていた。久しぶりに肩肘の張らないサバゲー感で遊べそうなテストで、ガンダムボディをフルに使えるからな。こんな風に遊んでいても良いのか?と思わなくもないが、変にウダウダしててもしょうがねぇのも確かだ。やれることは全部やり尽くしたし、今のところ俺の出来ることは無い。
「では、指示があるまで此処で待機していて下さい」
「
綿密な立ち回りが出来るほど器用じゃネェんだ、後は出たとこ勝負にしかならんだろ。半ば投げやりともとれる形で思考を打ち切り、指示通り俺は、次の連絡があるまでこの小さな待機所で待ち続けた。
□
「───いやぁ、まさかこんな日が来るとはねぇ………」
「……………」
ドコかババ臭い感想を漏らす相棒のサクラの横で、
「………あの~~、お聞きしても良いのなら、今回の模擬戦相手の事を少し教えてほしいのですが………」
「ああ~~…………ソレウチらもよく知らないんだよねぇ~………」
「…………というか喋っていいの?……アレの事…………」
準備も終わり、後は手短に打ち合わせるだけとなったタイミングで、当然の疑問の会話が繰り広げられ、私は内心で頭を抱えた。今回の模擬戦には、先日の作戦でヤツと顔を合わせたリコリスも居るには居るが、あんな滅茶苦茶なモン見せられてどう説明すりゃあいいか迷うのは当たり前だ。そして前提として『機密度の高い代物だ』と通達されている以上、この場で一番事情に詳しくて権限を持ってそうな者に視線が集まるのも自然な流れで、いつの間にか全員が私を見ていた。
「………アレについては機密事項だ………。ただまぁ、AIはそれなりに優秀だからな。『誤作動を起こしました。』なんて事は無いから安心しろ………」
「なんかその言い方スッゴい不安っスよ………」
やかましい!知ってようが知らなかろうがどっち道そう言うしか無いだろ!と、サクラの呟きに睨みながら内心で返す。私の回答を聞いた奴ら(特にヤツと顔合わせをしたリコリス)は漏れ無く目を細め、非常に何か言いたげなツラに成った。そんな微妙な顔になった奴らに囲まれながら、私はこの正当な憤りを胸に『一発だけなんてケチ臭い事は言わねぇ……ゼッテー真っピンクに染め上げてやる』と、誓いを新たにする。………正直、今回の模擬戦は色んな意味で想像つかないがカンケー
■
評価試験開始まで1分を切る。今回のステージは巨大ビルの1フロアを模したもので、細く曲がりくねった通路だけではなく、全体で見れば少ないが真っ直ぐ長大な通路や開けたエリアも在る等、平面的ながらも多様性の富む高度な戦術を要求する造りだ。
『────試験開始まで、あと────』
「(勝敗はモビルスーツの“性能”のみで決まらず)」
機動力の差を理由にリコリス達は先に展開済みで、マップの詳細も教えられている。各員が作戦通りにポジションに就き、突破するにはファーストでも一筋縄では行かないキルゾーンが形成されていく。
『─────18、17、16、─────』
「(操縦者の“技”のみで決まらず)」
逆に翡翠は屋内という情報のみしか伝えられておらず、マップの詳細は伏せられ、ルール通りにセンサー類を閉じて静かに待っていた。その間に今回用の自身唯一の得物を構えるなどをして、火器管制系システムに軽く補正をかける。本来なら専用武装それぞれに付いている外付けセンサーと、デュナメス本体のセンサーとの連動よって、時計細工を組み上げるような繊細な射撃を可能とするが、今回はそれ程の精度は見込めないだろう。
『──────4、3、2──────』
「(ただ、結果のみが真実)」
その上、ルール違反を起こさないようにと、今回限りの制限プログラムも構築して自身に反映させ、被弾時には各対応部位が機能停止に成るようにと設定も重ねる。有形無形の重りを全身に雁字搦めに巻き付けられ、本来のスペックから程遠いモノになる、が、しかし─────────これで漸く対等だ。
『────1────
──0──』「(フィックス・リリースッ!!)」
静かに、だが確かに、今、開戦の幕が上がった。
扉が開かれると同時に地を蹴り、風のように駆ける。自主的に制限を掛けたセンサーを起動してリコリス達を捕捉、人外所以の速度で進軍して、彼我との距離を瞬く間に詰める。
そして見えてくる通路を曲がった直後、待ち構えていたリコリス達の射線が通り────即座に即殺を狙う弾が飛んで来た。
対象に対して約30メートル弱からの開けた真っ直ぐな進路、曲がった直後の対象は全身を見せながらも此方に振り向ききっておらず、やや不安定な体勢。
『
敵が右肩部を突き出すようにその場で半身に成る。それだけで弾がすり抜けるように後ろの壁や床に当たっていった。断続的に射出されるペイント弾をネオン代わりに、続けざまに上下左右に体軸を小刻みにずらして、回転も時に交ぜながら白と深緑の巨体が舞う。
今尚サブマシンガンから吐き出されるペイント弾が、壁や床をピンク一色に染めていく事で一発のヒットも無いことを証明され───コンマにも充たない時間の中、驚愕で目を見開くリコリス達は、クリアグリーンの視線と交差したのが分かった。
「(ガンダムファイト国際条約第一条っ!───)」
『っ!?待避っ!!』
無線越しに端的なフキの命令が鋭く飛ぶ───
「(───“頭部”を破壊された者は、失格となるっっ!!!)」
───が、それは遅すぎた。
僅かに出来た射擊の隙間から二丁のハンドガンを真っ直ぐ腕を伸ばして向けられ、創作物でしか先ず見ない構えからのカウンターが、正確にリコリス達の頭部に張り付く。人間では絶対に不可能な反動を完全に押さえつける鋼鉄の膂力に、涅槃寂静 単位で導きだされる弾道予測が、ハンドガンに有り得ざる精度と、機体に未来予知に等しい回避能力を付与。
「っ!?!?」
「うそぉっ!!??」
「ぅわっぷっ!??」
「ええぇーーっ!?!?」
適度に連射された青のペイント弾が全弾リコリス達にヒット、リコリス達は早くも4名もの頭数を失った。─────
「───クソッ、マジでふざけた兵器だなっ!??」
「うえぇっ?!アレも弾避けるんスかぁ!?」
初動チームのバックアップに入るために動いていたフキ達が観たものは、瞬時に壊滅させられた仲間達の
フキは自身の思慮不足に歯痒く恥じるが、咄嗟に指示を出せただけでも大したものだろう。現にフキの指示が無ければ、硬直したままのリコリスは多数居たのだから。
兎に角、今は態勢を立て直せねばと、可能な限り目標から距離をとるよう最低限の指示を飛ばし、自分達も走る。
「速いのは知ってたっスけど、あの図体で機敏なのは反則っしょっ………!?」
全くの同意見だ、クソッたれめ!と、サクラの苦々しい感想に同意しながら、頭を回して当初の予定に大幅な修正を加える。初っ端から想定をぶっ壊してくれたヤツに悪態を吐きつつも、フキの指示は止まらない。
「当てようとしなくて良い!牽制に務めてポイントA-3まで後退!!」
壁越しから再び聞こえて来た銃声と駆動音、その後に直ぐに耳に入ってきた他チームの交戦報告に指示と並行して思案。
飼い主(?)も飼い主(?)なら、そのペット(?)もペット(?)でしたってか?フザケンナ!………だが、同じ射撃回避でもヤツと千束は違う………!人よりデケェ分、細い通路では分が悪い筈だ。現に細い道に誘導されるのを嫌うように動いてやがる…………!
外面では非常にキレ散らかしているように見えるが────いや、実際に内面でもキレ散らかしてはいるが────フキは冷静に相手と戦況を俯瞰していた。フキの纏う赤服は、単に個人の武力面だけで選定される訳ではない。確かなリーダーとしての資質と実績を多くの衆目に示してきたからこそ与えられたものだからだ。
「チャーリー、エコーチームは残弾を考えなくて良い、ヤツに撃たせんな!
撃ちそうな素振りを見せたら即、待避しろ!
他のチームはチャーリー、エコーチームのカバー!
まずはヤツの機動力を奪え!」
あまり響かないよう声を抑えながら翡翠に対面しているチームには無線で指示を出し、道中で合流した他チームには目標から見えないようハンドサインで
先程よりも少し狭い十字路の先で、制圧射撃で目標を押さえるチャーリー、エコーチームを隠れ蓑に、迷路のような通路をブラボー、デルタ、フキとサクラのアルファチームが音を殺して迅速に囲うように駆ける。
『チャーリー、エコーチーム
『フォックスチーム、交戦に入ります!』
「ッ!!」
前チームと入れ替わるように待機チームがスイッチ、前担当チームと同様に継戦を考えない制圧射撃で牽制に徹しているが、長く持たないのは明白。淡々と伝えられるオペレーターからの想定よりも厳しい戦況報告に、フキの焦りが加速するが、ここで迂闊を晒すほどフキの経験は浅くはない。
“弾を避けれる”つってもあくまで見えている範囲だけだろ………!だったら死角から避けれないレベルの面で仕留める!
現状できうる限りのベスト。それぞれが目標を十字に囲む配置が出来上がり、フキとサクラは丁度相手の真後ろにあたる位置に就く。本来なら仲間に射線が重なる為、確度は高くとも実戦では先ずしない包囲陣形だがそれくらいでなければダメだと判断。相手は私達と合わせるために一度引っ込んだフォックスチームに集中しており、追い詰めるためか前に走り出す直前というタイミング────
───此処だ!!──────これ以上無い瞬間と、と思えた矢先に────
フキの合図と共に、全員が一子乱れず遮蔽物から飛び出し映った視界の端で───
「(
前に傾いた体を踏み出した足の一本で強引に直し、両腕を広げるよう左右に得物を構えた翡翠の背中を見て──────
「(───『後ろにも目を付けろ』と)」
「(ッ~~~!?バカか私はっ!?)」
────遅まきながら肝心の思い違いに気付く。そもそも相手は人間では無くマシンだ。人間のように
──翡翠との距離、目測にして約14~15メートル──
そこからはほぼ条件反射だった。フキは自身の小柄さを武器に、地を這うようにまともに狙いも付けず乱射しながら全力疾走。予定外の行動を自身が採るという笑えない問題行動だが、そんな事は最早気にする意味は無かった。
───約11メートル───
自身を挟むように左右から飛び出るリコリス達を、翡翠は彼女達が発砲するよりも早くに撃ち据える。左右同時に出てきたにも関わらず、構える暇もなく体を少し出した瞬間に命中させ死亡判定が確定。後ろから飛んできた弾は、当たるものだけを僅かに体を傾けて回避。
───約6メートル───
仲間が作ってくれた貴重な時間で、フキは銃を捨て更に加速。その行動に呼応するように、前から押さえ役を担当していたチームも再び体をさらけ出し援護に入るが、直ぐに二人とも青く染まる。今度は体を出した瞬間ではなく、二丁の銃口を前方のリコリス達に別々に狙いを付けながら、最初はサブマシンガン、その後に頭部といった順序。その結果、先程よりも更に時間を稼げた。フキに対応する為に必要だった迎撃に要した僅かな時間だが、それが明暗を分けた。
───約2メートル───
更にほんの数舜稼いでくれた仲間にフキは感謝し、足の回転数を上げ、真っ直ぐ突き進む。回避運動はしない、相手の正確さは人間のソレではないのだからどれだけ派手に動いても無意味、と反射的に判断し─────漸く
───約1メートル────フキは跳ぶ。
全力の跳び蹴り。狙うは腕で、欲を言うなら銃を持つ手。出来るなら得物を弾き飛ばしたいところだが、それは恐らく無理だろう。
アイススケートで滑るように、鉄の巨体が滑らかに、素早く、時計回りに振り向く
クソッ、小揺るぎもしねぇ……!
────だが足に返ってきた感触は、中身までミッチリとコンクリートが詰まった壁のような感覚。
金属カップで保護されている筈の爪先に、薄く鈍い痛みが返ってくるが、気にせず蹴った反動を利用して落ちるより速く着地し、蹴りつけた腕に飛びかかってしがみつく。
我ながら体術も糞もねぇなぁっ!!?
一見それは、術利も何もない悪足掻きだが、時間を稼ぐ方法といえばこの状況での最適解。体格もパワーもまるで違う人外に、対人用の技能は殆んど意味を成さないと判断した上での行動。逆に翡翠視点からは突発的に敢行された奇行に見える行動に、動きの遅延という形で動揺が顕に成る。そのまま強引に振り回せば、人間なぞどうなるか説明するまでもないからだ。
「(うおっ!?危ねぇっ!?!?)」
格闘戦を封じられているからこそ、対処不能な事態。その僅かな隙を『逃さん!』と、フキは懐から予備の銃を最短で引き抜こうとし───しがみついた反対の腕から頭部と腹部に一発ずつもらう。
腕の一本は封じたといっても反対の腕は空いていたのだ、なら反対の腕から迎撃が飛んでくるのは当たり前で、宙ぶらりんの無防備なフキに出来ることはない。
故に、
「(撃っちゃうんだよなぁっ、コレがっ!!)」
完全勝利だと内心で高笑いをしている自身に酔った
「(───ヒョ??)」
「(────っ!今っスっ!!)」
自身の銃から鳴る異音に、機械らしからぬ妙に人間臭い挙動で
「(ちょっ!!まっ!?おまっ!?おっ、おっ!?ィッ!?イッ、イワーーーーーーーークッ!!!?)」
「うぉッ!?ッ~~~?!?!」
拙速に、されど正確にフルオートで弾を翡翠に向けてばら撒く。
初弾が翡翠の左肩を掠め、機能停止になってダラリと垂れ下がる。降りるタイミングを無くしたフキをぶら下げながら、右へ左へと大きく体を振り回しつつ後退して回避するが、明らかに精細を欠いていた。突発的な事故に、未だにしがみついたままのフキにも気を回し、キャパオーバーのツケが直ぐに溢れかえる。
後ろにも下がりすぎた事で、背後で死亡判定を受け座り込んでいたリコリス達に接触寸前で気が付き足を止めた直後、追いかけ回していたサクラの射撃ラインが追い付いて右足にも数発着弾。翡翠は力が抜けたように右側へと体勢を崩して膝を突く。そして突如の高度変化で足が着いた事に適応出来なかったフキは、腕を離して後ろへと尻餅を搗いた。
「貰ったっスッ!!」
此処まで追い込むために、サブマシンガンは既に撃ち切っていたが、それは武器を切り替えれば良いだけの話で、先程のフキ同様に手持ちの銃を捨て、最速で懐からハンドガンを抜く。相手の回避能力は既に無く、『
─────両者の思惑と予想が交差するその刹那、リコリス達は勝利を幻視し─────翡翠は残った右腕の銃を上へと高く放り投げ───
───壁沿いに取り付けられた手摺を剛速でもぎ取り、前方に構え────
「(今、
────出し惜しみ無しの連射とそれは重なった。
「(──
手首を高速回転させ仮初の巨大なラウンドシールドを作りだす。それは素材的な意味合いでも、即席の盾としては最低品質の代物だったが、今この場合に於いてはこれ以上無いほどの戦果を叩き出した。
撃ち出されるペイント弾が、横へ、上へ、下へ、入射方向から垂直方向へ一発残らず飛び散っていき、通路を輪切りにしたような蛍光ピンクのラインを描く。やがてカチカチと虚しい音を鳴らすサクラのハンドガンと入れ替わるように、次第に翡翠は手首の回転速度を落としていく。
それを、銃を構えたまま固まるサクラが──
「なっ────」
観ていた者達と同じ様に口をあんぐりと開け───
「───なんじゃそりゃぁぁぁ~~~~っ!?!?!」
──全員の心情を代弁した慟哭を試験場に響かせた。
締まらない空気の中、手摺を捨て、悠々と落下してきた銃を翡翠はキャッチ。
しめやかにトリプルタップでペイント弾を浴びせて、模擬戦終了を報せるブザーが鳴り渡った。
ガンダムタイプ:
基本的にはガンダム顔の機体の俗称であり総称(V字のブレードアンテナ+デュアルアイ顔)。タイトルや年代毎に、設定やガンダム判定がマチマチでガバガバ。遥か未来世界の同世代機体と比べても、大抵が図抜けたスペックを誇るワンオフスペシャルなバケモノマシン。しかし、コストが戦艦並に高かったり、操縦条件がエース・オブ・エース級を要求したり、特殊な才能ありきだったりと、軍用機のくせして中々な欠陥を抱えている決戦兵器的な存在でもある。余談だが、ガンダムの頭だけを千切って量産機のボディにくっ付けた機体もあったりとガンダム詐欺も多い。
ガンダムの世界観をざっくり知らない人向けに簡単に解説すると、ガンダム作品の世界観は全てが繋がっているわけではなく、アムロやシャアが居た宇宙世紀という時間軸と、それ以外の独立した時間軸のパラレルっぽい(SEEDやOO、鉄血のオルフェンズや水星の魔女などがこれに該当)異世界に別れています。
大雑把に纏めると、アムロやニュータイプとかの単語が出てきたら大体がシャアとかハマーン・カーンとかが居た宇宙世紀時間軸のシェアワールドで、それ以外のタイトルはテイルズやFFみたいにナンバリングやサブタイ毎に独立した、一部の用語の名称だけ同じな別世界の話です。
まぁ、長々と何を解説したかったか?というと、明らかに他次元の技術も混ざっている?というだけの話。
※あくまで知らない人向けの簡単な解説なので、細かく複雑な設定(∀とか)などは割愛してますし、指摘や議論も御割愛下さい。
正直な話、今回の話はカットするべきか非常に迷ったヤツですね。天の声からはよチャート進めろと聞こえてきそうです!
投稿間隔と文章量について:今回のアンケートは文章が短く切りが悪くても良いから少しでも早い投稿が良いか、がっつり読みたいから時間が掛かっても切り良く読みたいか、のアンケートです。他にも、単純に短い方が読みやすいか、長い方が良いか等でも選んでいただければ、と。ただ、リアルでの生活の状況でどうしても遅れたり、ストーリーの進行具合の関係で、一気に投稿したいが為に書き留めする事が有るのをご了承ください。
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切り悪くても早い投稿の方が良い
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時間が掛かっても良いからガッツリ読みたい
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単純に短い方が良い
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単純に長い方が良い