俺 自身がガンダムになることだ   作:解毒剤からビームサーベル

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いつもブクマ、評価、誤字・脱字報告、感想ありがとうございます!

今、書いている文の切りが悪くなりそうなので、短めですが予定より早めに投稿します。次はホントに時間が掛かると思うのでお待ち頂けたら幸いです。
※恐らく、一週以上は掛かると思います。





大人に反省を促すダンス 後編

 

 

 

 

 

 「うわぁ……………もう、何でもありっスね」

 

 「………」

 

 所変わって、作戦領域が一望出来る一際高いビルの屋上に、フキとサクラの二人は双眼鏡片手に現場を観ていた。今回、各々の階級のリコリス達に伝えられた大まかな任務はこうだ。“サード達は作戦領域内に現れたテログループの捕縛、セカンドはそのバックアップ、もしくは事態が悪化した際に抹殺”、という内容だ。今作戦では翡翠が出て来る以上、大なり小なり現場での通信状況の悪化は避けては通れない為、各所に偽装した通信中継車が設置されており、それによって回線強度の確保と言う対策が取られている。そして、フキ達はそんな彼女達への緊急時に指示を、ということになっている。

 

 「……で、先輩。実際、どうにか出来ると思います?」

 

 「……それ答える意味あるのか?」

 

 「ですよねーー………」

 

 彼女達の表向きの任務は現場の推移の連絡と緊急時への対処だが、もう1つ指令部から秘密裏に伝えられた任務がある。『ガンダムデュナメスが暴走したと判断出来た時、速やかな破壊』だ。無論、これは出した側も出来るとは思っておらず、余り期待はされてないが任務の裏を読めば『翡翠の様子を逐次伝えろ、後、弱点みたいなのも探せ』である。こんなたった二人に無茶振りの任務が押し付けられたのは、唯一彼女達は、最初に翡翠に接触した数少ない上級リコリス達で、ある程度翡翠の裏事情を知っている為だった。翡翠のDAでの表向きの経緯は『海外機関との提携により、新機軸に開発された兵器のプロトタイプ』ということに成っており、現在DAではその実地試験として卸された、というカバーストーリーだ。本来ならフキだけに伝えたい所だが、サクラも偶発的に知ってしまった為の謂わば貧乏くじでもある。

 

 「しかし、本っ当意味分かんない機体っスよね。

  アレの戦闘観てると映画か何かを観賞してる気分っス」

 

 「だからこそ、上も必死なんだろ………」

 

 そう答えながら、フキは奴が居るであろう場所に鋭い視線を向けながら思い耽る。SFの中にしかなかった技術をこれでもか!と搭載した兵器に危機感を覚えるのは解るし、何の対策もしない なんてもっとあり得ないのも判る。だが、それを理由に自分達を捨て駒に使った作戦を立てられて不満に思わない訳が無い。フキはこう見えて仲間思いで優しいのだ。今回の作戦は甚だ遺憾だ。明らかな人員不足と作戦の詳細詰めの甘さが見えるのにも関わらず、作戦は断行。そして、仲間が危険に立たされているのに自身は指を咥えて観ているだけ。待機と監視が任務で、指令部の指示に従うのが組織人として正しい判断なのは判っていても本心では納得が出来ない。

 ……だからこそ思ってしまうこともある。自身がもっともっと強ければ、我を押し通せるほどの力があれば、()()()()のように出来るかもしれないのに(自由に振る舞うことが出来るのに)………────

 

 

 

 

 

 

 

 

 「───確認、今回の作戦(ミッション)の現場指揮権を持つリコリスと見受けられる。間違いないか?」

 

 「うぉおぉおぅっ!!?!?!」

 「ぃいぃぃっ!!?!??」

 

 思考が現場に於いて相応しくない方向に行こうとした所で、突然の誰何に振り向くと同時に身構える。其所には監視対象が居た。先程まで相当に離れた距離で確認していたはずなのに、いつの間にか後ろを取られたと言う不覚と恐怖を二人は味わった。“そう言や、飛べる上に消える事も出来んもんな、コイツ。マジで理不尽。”と二人の認識がこの時、極めて高いレベルで一致していた。

 

 「ビッ、ビビった、……マジで心臓飛び出るかと思ったっス………」

 

 「………謝罪」

 

 「…………」

 

 自分と同じ心境を語ってくれたサクラに代わって、フキは屋上にダイレクトに乗り込んで来た下手人にガンを飛ばしていた。それはもう不良程度なら一人二人位、殺傷出来そうな感じで。

 

 「………そうだとしたらなんかあんのか?…」

 

 フキはコイツがキライだ。機械相手に何を言ってるのか?とも思えるが、兎に角キライだった。突如現れて好き勝手に振る舞う癖に、現場を一方的に推移させる姿は、()()()と非常に被る。そもそもコイツが現れなければ、こんな無茶な作戦が立てられる事も無かった、と、らしくないタラレバの考えが渦巻く。機械相手にムキになる自分を、客観的に観て呆れる自分が“バカなことを”と窘めるがついつい表に出てしまう。

 

 「報告、要救助者が発生した為、貴官らに応援要請、又は周辺リコリスへの指示を要望」

 

 「……はん、未来のハイスペックマシンが聞いて呆れんな?結局、撃ち漏らしかよ……やっぱ、最初っから頭狙えよな」

 

 そうだ、コイツはアイツ(千束)と同じで相手を殺さない様に配慮していた。そんな余計な事をしなけりゃ怪我人なんか出なかったのに。いや違う、そんなもんは結果論だ。実際にこれだけ広い作戦領域で誰一人死傷者を出さなかったし、誤射もしなかった。そもそもこの作戦は、仲間が襲われてから動き始める内容だ、それを重傷者一人で済ませたのは間違いなくコイツの異常な戦闘能力のお陰だ。

 そんな冷静な自分が、頭の隅で諭そうとするが、それよりも先に感情が漏れる。まだ作戦中なのにこんなに感情的に成っているのは、既に終わった様なものだからか、それとも出来る癖にやらないことに対する嫉妬か、……どちらにしても無駄な事を、と、言う冷めた自分が頭の隅でまた溢す。

 

 

 「…謝罪、これは当機の失策である」

 

 「………ちっ、他になんか言えよ………」

 

 責めても無駄だと分かっている癖に、また口に出る。コイツを責めた所で、上が決めた作戦である以上、コイツが居ようが居まいが関係無い。分かっているのに悪態が止められない。表面上の読み取れる情報こそ鉄の様に冷たい癖に、機械らしくない感情の見え隠れする言葉の内容が、余計に自分の感情を波立てる。

 

 「…………何で殺らなかった………」

 

 「当機の判断である。必要以上の殺傷はしないと、当機が選択し、その結果が今回の重傷者の発生に繋がったものである」

 

 そんな事を言っているが、実際は違うだろう。基本的に、殺すより生け捕りの方が難しいのは常識だ。それを上層部が何処まで出来るか見たいから、可能な限り殺すなって命令されてたのをフキは知っている。その癖にネチネチと責める自分にいい加減、嫌気の方が勝って来た。

 

 「……はぁぁぁ……もういい…救助指示はこっちで出しとく、とっとと行けよ……」

 

 「了解(ラジャー)、及び、感謝」

 

 ガシガシと頭を掻きながら、コイツが求めていた言葉を出すと、私達に礼を言って再び夜の空へと溶けていく。ほどなくして残敵の確認が完了したと連絡が有り、この作戦は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……う、うーん、ダッ、ダサすぎる。怪我人出した上に、子供にまで論破された。本部に戻った時も指令官に『生意気な事を言った割には、結局は出たようだな?次も余り期待できんか?』とか煽られた……。

 

 ヤメロー!オデノココロハボドボドダー! ウゾダドンドコドーン! 

 

 ………うん、いや、違うんスよ、千束ちゃんとの約束も有るし、デュナメススペックなら行けるっしょ、とか調子に乗ったのが過ちと言えばそうなんスけど……実際には結構な広範囲を自分一人でもカバー出来てたし……それなりの大成果(ムサイ変質者集団の捕縛)も出来てたし………ハイ、調子にのり過ぎましたね……。

 

 チクショーーッ!!ケガした子には申し訳なさすぎる!しかも、今の俺だと、見舞いに行けても見舞品はGN粒子(緑)位しか渡せる物がねぇ!!ダサさの上塗り過ぎて思わず消えてしまいたい(外部迷彩皮膜起動)!!!

 

 あぁ、後、凄く今更な話なんだが、薄々感じてたけど多分、俺、精神面でもナニカサレタヨウダ。落ち着いて考えりゃ、今まで散々人に対してガンダムパンチだのガンダムキックだのガンダムビームだのを出来てたしな、そりゃそうか。……そもそもの話、体が人外に成ったのにそれを然程違和感なく受け入れられてる時点であり得ねぇしな……。まぁ、どのみちデュナメスボディである以上、荒事からは逃げれねぇだろうから良かったと思っとくか(思考放棄)。

 

 

 そんな下らない言い訳をつらつらと考えていると、フキとサクラがやって来る。今、翡翠はDA本部に来ており、これから喫茶リコリコに返される予定でその送迎員が彼女達だ。しかし、此処に来る時も彼女達に付き添われていたのだが、だからこそ何となく様子が可笑しい事に気が付く。サクラは何だかニヨニヨしており、フキはしかめっ面をしながら此方に向かって来ていた。

 

 「いやぁ、どうもおはようさんっス!」

 

 「おはようございます。貴官らの壮健な姿に、心より喜びを申し上げる」

 

 「………」

 

 ん?どうしたんだろ?なんかスッゲー不機嫌そうな顔してんね、フキちゃん。心なしか顔赤いし。あら?もしかして体調悪い?

 

 「質問、ファーストリコリス、春川 フキに体調変化が見受けられる。もし優れないのであれば、速やかに医務室へ搬送することを推奨」

 

 「ああ、コレ気にしな「おい、くだんねぇ事言ってないでさっさと行くぞ」

 

 あからさまに話を遮って打ち切ろうとするフキ。余計な事言うな!と言わんばかりにサクラを睨み牽制する様子は、知らない者から見ると無理を押し通そうとしているようにも見える。逆によく知っている者が見れば、照れ隠しをしているのがバレバレで、特に先日の事を知っている者になら、より分かりやすかった。見兼ねたサクラは、可能限りに小声でフキにアドバイスを送る。

 

 「いや、大丈夫じゃないッスか?コレ。多分気にしてないッスよ。そもそもロボットですし」

 「やかましい、良いから行くぞ!」

 

 彼女が気にしていたのは先日の作戦時の自分の悪態だった。あのみっともない現場での態度と物言いは、フキからすれば駄々をこねる子供そのもので、今すぐにでも消せるなら消してしまいたい過去の恥部。例え相手がロボットだったとしても、本人が黒と言えば黒になる、感情とはそういうものだ。

 

 

 「肯定、セカンドリコリス 乙女 サクラの推測通り、当機は先日の件を問題にしていない。あれは間違いなく、当機の失策である」

 

 

 「「………は?/へ?」」

 

 ……どうやら彼女達の密談は聞こえていたようだ。人間よりも遥かに優れた五感(センサー)を持つ翡翠には、小声程度では意味を成さなかったらしい。硬直する空気。聞こえていた だけではなく、正確に物事の意図を読み取られ、フォローまで入れられたフキは、顔をゆでダコの様にして完全に固まったままだ。そんな先輩に、サクラは「ド、ドンマイ!」とトドメを刺す。

 

 この時、サクラのこの後の予定が決まった!

 

 

 

 「………コイツ届け終わった後、トレーニングルームに行こうぜ。久々に格闘戦の稽古を付けてやるよ(満面の笑み)」

 

 「い、いやぁ、先輩はこの後も忙しいだろうし、無理しなくても大丈夫ッスよ?……」

 

 「報告、当機は問だ──「うるせぇーーーーっ!!!」

 

 直後、フキの襲脚が無抵抗の翡翠を襲うが逆に足を痛める結果になり、出発に遅れが出たが無事に喫茶リコリコに届けられた。

 そしてサクラはその後は恙無く転がされた模様。

 

 喫茶リコリコは平和だったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 






実際に表面上の犬猿はこんな感じに嫉妬も含まれてんじゃないかな?と言う妄想。勿論それ以外もある複雑なお年頃では?と言う勝手な考察でした。

優柔不断な投稿者で情けない話ですが、自分でもちょっと分かんなくなったので皆様イメージを聞きかせて下さい。※ダメだった場合は、出来るかどうかは分かりませんが、時間が出来れば文章は変えます。

  • フィールドまで圧縮したら現代機器位壊れる
  • いや、もっと圧縮しないとダメじゃネ?
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