EX1.冗談半分で試してみた都市伝説が本当のことだったときに感じる恐怖は割とシャレにならないよねっていう
「はっはっはっ! こりゃーいい! 『
「おっおいっ! なんだよこれ?! どうなってんだよ?!」
「知らねーよ!」
「な、なんだ、この魔力量?! バカな! 落ちこぼれのグズロスがこんなに魔力持ってるはずがない!」
ミドガル王国、某市街、
そこは裏町ではありふれた、どこにも行きつかない、行き止まりの路地裏。
そこで、その日は――いや、その日も、魔剣士協会に所属する低ランクの若い魔剣士たちが集まってストレスの
協会に登録してから何年経ってもうだつが上がらない、才能がない一人の魔剣士を他の魔剣士らがリンチにする。
いわゆる、弱いものいじめを行い、
いつもならば、未だ最下位ランクから抜け出せない一番弱い魔剣士が、さんざん
「誰が落ちこぼれだってぇ?」
「ヒィッ」
きっかけは、いじめる側に立っていた魔剣士の一人が「あぁ、そういえば、こんな話知ってるか?」と切り出し、話し始めたことだった。
曰く、魔剣士が悪魔憑きの肉を食べれば強くなれる。
一体、どこからそんな頭がおかしい話を仕入れてきたんだと、同じくいじめる側に立っていた魔剣士たちは
が、その呆れた魔剣士の中の一人が、いいこと思いついた、とばかりに手を打った。
――そういえば、ここらへんの
たったそれだけの
――おお、そりゃあ、大変だ。そうかぁ、あの娼館には俺も
――ま、
さもありなん。
まさかそんな話が本当のことだなんて思わないし。
その決断が、自分たちに
そして――。
裏町の中でも、
黒い猫耳が特徴の10歳くらいの子どもを魔剣士たちは見付け出し、
ぐるぐると
黒猫の子どもは当然抵抗するが、低ランクとはいえ複数の魔剣士に
黒猫少女はそのまま、服を
――うわっ、本当に悪魔憑きっぽい!
――ひっでぇこぶ。虫にでも刺されたか?
少女を縛る彼らは、まさか少女が本当に悪魔憑きだなどと思っていない。
悪魔憑きは
こんなごみ溜めに高級品なんかあるはずがない。
そんな
――じゃっ、いただきます、しようかー?
黒猫の少女が悪魔憑きであろうとなかろうと、どうでもいいのだ。
彼らは、鬱憤や不満を吐き出せる先を求めているだけ。そこに面白いイベントが
ただ、それだけだった。
そうして、何年経っても
少女から切り取られた血が滴る肉を口に突っ込まれ。
鼻と口をふさがれ、無理やり
――
「おらぁああ!」
「ぐぁ!」
「おいっ、エンチ! よくもエンチを!」
「待て! 全員でかかるぞ! いまのあいつは強い! 囲んで
才能があったのだろう。
剣の才能も、魔力の才能もなかったけども。
暴れる力を
「――ぐっ!」
「よし! 聞いてるぞ! このまま押せ押せぇ!」
「おらっ、死ねや!」
「落ちこぼれ程度がちょーし乗んなよ?!」
白いところを探すのが
この姿を見て、取るに足らない弱者であると
「っ!! あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「なんだこの魔力、どこから湧いてきやがる?!」
「お、俺は逃げるぞ! こんなのやってられっか!」
「にがずがぁ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「ぐぁあ!」
「レッチぃ! ぅあ゛?!」
かくして、その日、その街の裏町では一匹の化けものが生まれた。
「ぅぁあ! な、んでこんなことに……」
「ぅぁあああはぁははははは!! あーっはっはっはっはっは!!」
数年の
狂気的な
――黒猫の少女は光のない黒い瞳で見つめていた。