神様?「転生するならどこへ行きたい?」

転生者「モンスターハンターの世界!」

神様?「転生するならなにになりたい?」

転生者「イャンガルルガ!」

神様?「転生するならどんな特典がほしい?」

転生者「身体能力強化!」

神様?「よろこべ転生者、お前の願いはようやく叶う。」


なんかそんな感じでモンスターハンターの世界に超強化イャンガルルガ君が誕生しました。

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つづかない


本能がもっと俺に戦えと囁いている気がするんだZE☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ___未知の樹海

 

 

 

 木々の間を緑色の飛竜__リオレイアが足を引きずりながら必死に逃げている。

 

 リオレイアは全身傷だらけで特に翼膜は大きく引き裂かれ、空を飛べない状態だ。

 

 そのリオレイアを上から襲撃者__イャンガルルガが襲いかかる。

 

 体重を乗せた鉤爪の一撃を受け、リオレイアは大地に叩きつけられる。

 

 イャンガルルガは叩きつけたリオレイアの首を脚で押さえつけ、頭部に火球を連射する。

 

 もはやリオレイアは虫の息で、放置してもすぐに息絶えることだろう。

 

 しかしイャンガルルガは攻撃の手を緩めることは無く、宙返りをするように跳び、掬い上げるような強烈な尻尾の一撃をリオレイアに叩き込む。

 

 強烈な一撃を受けたリオレイアは近くの大木まで吹き飛ばされ、僅かな呻き声を残して絶命する。

 

 勝利したイャンガルルガは背後から飛んできた火球を避け、次なる獲物__番を殺され怒り狂うリオレウスに向かって咆哮を上げ、突撃していく。

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 ___とある上位ハンター

 

 

 

 私は今、未知の樹海の調査をしている。というのもここ最近未知の樹海で異変が起きているからだ。

 

 この異変の発端は各地で本来は生息していないはずのモンスターが発見され始めたこと。

 

 多くは本来の生息地に似た環境で発見されるが、中には氷海でイーオスが発見されるなど、本来の生息地とほとんど真逆の環境で発見される例もあった。

 そんな報告が相次ぎ、捕獲されたモンスター達をギルドが調査した結果、ほぼ全てのモンスターが未知の樹海から移動して来ていたことがわかった。

 少ない例外も未知の樹海から移動してきたモンスターに追い出された可能性が高いらしい。

 実際、私も雪山で気が立って暴れているガムートを狩りに行った時にグラビモスが凍死していたのを見つけた。

 

 未知の樹海に生息するモンスター達は理由は不明だが、古龍や古龍級生物が大暴れしたとしても未知の樹海から出てくることはそうそうない。

 よってギルドは未知の樹海で何かしらの異常事態が起こっていると判断し、上位以上のハンター達を対象に未知の樹海の調査を緊急クエストとして依頼した。

 

 私がその依頼を受け、未知の樹海に入ってすぐに明らかな異変に気付いた。

 未知の樹海はその生物量故に四六時中モンスター達の縄張り争いがどこかで繰り広げられているため、モンスター達の咆哮や破壊音が遠くから聞こえてくる。

 しかし、今は耳を澄ませても風の音と葉の擦れる音しか聞こえない。

 

 

 

 

 

 進んでいくうちに羽音が聞こえてきた。

 音の発生源に向かえば見える範囲だけで100匹を超えるブナハブラが飛んでいた。

 大型の個体も混じっており、中には7~8mほどの巨体を持つ個体もいる。

 中心にはドボルベルクの死骸があり、ブナハブラ達はこの死骸に産卵するために集まっているようだ。

 しかし、いくらドボルベルクが巨大なモンスターだとしても1匹のモンスターに100を超えるブナハブラが集まるのは異常だ。

 おそらく今回の異変を起こしたモンスターが倒したモンスターを捕食せず、放置して残った死骸を苗床にしてブナハブラが増えているのだろう。

 メモにブナハブラの大量発生を確認と記入する。

 次は直接ドボルベルクの死骸を調べたいところだが、あの数を同時に相手にするのは小型モンスターとはいえ危険なのでドボルベルクの死骸を双眼鏡で遠くから観察するに留める。

 予想通り大型モンスターに捕食された痕跡が存在していないことを確認出来た。メモに追記しておく。

 

 観察していると数体のランポスがやって来た。

 ランポス達を観察すればかなり痩せているのがわかる。

 ランポス達はブナハブラを狙っているようで、ブナハブラの群れから少し離れた場所にいる3mほどのブナハブラに気づかれないようにゆっくりと近付いて行っている。

 飛び掛かれる位置まで全員が近付くと同時に飛び掛かり、ブナハブラに噛みつく。

 大型のブナハブラとはいえ数体のランポスに同時に襲われて逃げられるはずも無く、直ぐに仕留められる。

 ランポス達はブナハブラを仕留めると同時に急いでブナハブラをどこかに引き摺って行く、ブナハブラの群れの方を見てみると仲間が襲われたことに気付いたブナハブラ達がランポス達に向かって移動して来ている。

 ランポス達が茂みの奥へブナハブラを引き摺っていき姿が見えなくなると、ブナハブラ達は無理に追うことはせずにしばらくランポス達が逃げた方向に集まっていたがランポス達が戻ってこないと判断したのか元の位置に戻っていった。

 ドボルベルクの死骸とブナハブラの観察はここまでにして先に進む。

 

 

 

 

 

 道中、多くのモンスターの死骸を見つけた。アオアシラ、ドスランポス、トビカガチ、ネルスキュラ、ガララアジャラ、タマミツネ、他にも群れを丸ごと殺し尽くしたとしか思えない数のアプトノスの死骸もあった。

 そしてその死骸に群がるクンチュウやブナハブラが大量発生していて、大型の個体も発生しているのが確認出来た。

 ほとんどの死骸には火属性か爪によるものと思われる攻撃を受けた痕跡があり、傷跡の大きさも一致していた。

 まず間違いなく同一のモンスターによる仕業だろう。

 特筆すべき点としてはスカベンジャー以外に食べられた形跡が無い死骸がほとんどだったことだ。

 普通なら小型の鳥竜種などが残された死骸を食べているはずなのだが、そもそも小型の鳥竜種の数が少なくなっている上に、さっきのランポス達のように大量発生したスカベンジャーに数の暴力で追い払われているのだと思われる。

 

 しかしこれほどスカベンジャーが大量発生しているのに残っている死骸の数があまりにも多すぎる。

 異変の主は一体どれだけのモンスターを殺しているのだろうか。

 

 さらに進んでいると少し広い場所に出た。

 あれは…リオレイアか。触ってみるとまだ暖かい、ついさっき殺されたばかりなのだろう。まだ近くに異変の主がいるかもしれない。

 鱗の強度や大きさを見るにこの個体はG級に近い上位個体のようだ。

 つまり、異変の元凶がこのリオレイアを仕留めたとするとG級相当の強さは持っていると考えて間違いないだろう。

 だとすると途中から予想はしていたが、遭遇した場合上位ハンターの私では対処できない可能性が極めて高い。

 命あっての物種だ。異変の主がどんなモンスターか判ってないが、調査はここまでにしてギルドに報告してG級ハンターを派遣するように伝えよう。

 

 

 

 ___バキバキバキッ

 

 

 「__ッ!」。

 

 

 ギルドに報告するためのサンプルをリオレイアから採取し終わり、その場から離れようとしていたときだった。

 

 頭上から枝が折れる音がして反射的に物陰に隠れる。

 隠れてすぐに空からリオレウスが背中から地面に墜落し、直後にリオレウスを地面に叩き落とした犯人であろうイャンガルルガが自由落下とも思える速度で急降下して、大量の土煙を巻き上げながらリオレウスの胴体を踏み潰した。

 胴体を潰されたリオレウスは口から大量の血を吐き出し、僅かにリオレイアの方に頭を向け、息絶える。

 そうしてリオレウスをいともたやすく屠ったイャンガルルガは明らかに特異な個体だった。

 

 20mはありそうな巨体。

 返り血で染まったとしか思えない深紅の鉤爪。

 血管のような赤いラインが張り巡らされた紫色の甲殻。

 尻尾の毒棘は大きく発達しており、赤黒い液体をしたたらせている。

 

 そしてあのリオレイアの番であろうリオレウスと戦っても目立った傷が見られない、あのイャンガルルガは確実にG級個体相当だ。

 見つかった場合倒すのは不可能に近い、しかも逃げるにしてもイャンガルルガは通常の生物と違い、戦闘そのものを目的としている。

 捕食や縄張りを守るのが目的ではない以上相手はそう簡単には諦めてはくれないだろう。

 ここで死ぬかもしれない。いや、見つかれば確実に死ぬ。

 

 このまま隠れ続けてあのイャンガルルガが去るのを待つのが一番生き残れる可能性が高い。

 

 瞬時にそう判断し、息を潜める。

 

 そうして隠れているうちにリオレウスが息絶えたのを理解したのか、イャンガルルガは倒したリオレウスの上で勝利の咆哮を上げ、次の獲物を探すためかどこかへ飛んで行った。

 

 イャンガルルガが完全に見えなくなり大きく息をつく。

 正直、前に狩猟中にイビルジョーが乱入してきた時よりも命の危険を感じた。

 

 

 

 

 

 あのイャンガルルガに遭遇しないよう祈りながら帰還している途中、またモンスターの死骸を見つけた。

 ジンオウガ、ナルガクルガ、ティガレックス、ディノバルド、どのモンスターも強豪ばかりだ。

 この辺りは強力なモンスター達が過酷な縄張り争いを繰り広げていて、それをあのイャンガルルガがまとめて葬ったのだろう。

 古龍級生物でも連戦すれば危ないだろうに死骸の状態を見るに今日の内に殺されている。

 

 予想よりも遙かに強いのかもしれないと考えていると遠くから嘶きと雷鳴が聞こえてきた(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 それに加えてイャンガルルガの咆哮と爆発音。見上げれば空が帯電している。

 どうやらあのイャンガルルガは古龍に喧嘩を売ったらしい。

 さすがに古龍相手ならば一筋縄ではいかないだろう、今ならあのイャンガルルガに遭遇せずに未知の樹海を移動できる。

 

 未知の樹海を抜ける直前凄まじい雷鳴が聞こえてきて空は正常に戻った。

 空が正常に戻ったということは古龍に勝利した可能性が高い。まだイャンガルルガが向こう側にいる内にさっさと未知の樹海を抜けてしまおう。

 

 

 

 

 

 完全に未知の樹海から抜け、帰りの竜車に揺られながらあのイャンガルルガのことについて考える。

 

 通常の生態系なら頂点に立てるようなモンスターを鎧袖一触で退け、古龍にすら勝利出来る圧倒的な戦闘力にイャンガルルガの凶暴性があることを考えると、未知の樹海からあのイャンガルルガが出てきたら周辺の生態系が確実に壊滅する。

 そうなった場合、狩猟系の依頼が激減する可能性が高いし、採取系の依頼も危険度が下がって報酬が安くなりそうだ。一部地域だけならまだいいが、仮に討伐出来ずに周辺の生態系を破壊し続けた場合、ハンターの仕事が無くなってしまう。

 

 そんな風にイャンガルルガが起こすであろう影響に対して憂鬱になりながらメモの内容を整理し、ギルドへの報告書を作成する。

 

 街に戻るまでの数日間は特に何も起きることはなく、ギルドに報告書とサンプルを提出してこの依頼は終了。

 後から聞いた話によると調査に向かったハンターの3割が帰ってこなかったらしい。

 あのイャンガルルガは他の戻ったハンターの報告書には記載されておらず、遭遇したハンターは皆殺しにされた可能性が極めて高いとのこと。見つからなくて良かったと改めて思う。

 




超強化イャンガルルガ君
転生者。転生特典はモンスターハンターの世界への転生、イャンガルルガの肉体、身体能力強化の3つ。
身体能力強化については
・筋力や甲殻の強度上昇等の純粋な強化
・毒無効や麻痺無効などの免疫機能の強化
・五感や空間認識能力の強化などの感覚機能の強化
他にもあるが要するに肉体が元々もっている機能を強化している。


リオレイア、リオレウス
被害竜。ゲーム的に言うとG級クラスのステータスをもつ上位個体。
子育て中で、リオレイアが子供に狩りを教えるためにジャギィを捕まえて巣へ運んでいる途中で超強化イャンガルルガ君に襲撃された。リオレウスは間に合わず、目の前でリオレイアを殺された。
子供は今も待っている。


とある上位ハンター
リアリスト。上位で主に飛竜種を狩猟しているハンター。
超強化イャンガルルガ君と遭遇したときに幸運にも風下だったことと、しっかり隠れるよりも音を出さないことを優先したため生き残った。
超強化イャンガルルガ君が討伐されるまではハンターを休業しようと考えている。

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