既プレイでも人を選びます。
微ネタバレ有り。DLC・MOD要素を含みます。
ゲーム『Outer Wilds』の二次創作になります。
エンディング"後"の話です。
既プレイでも人を選びます。
微ネタバレ有り。DLC・MOD要素を含みます。
前書き(ほんへ)
4月6日はマシュマロの日!
みんなでマシュマロを焼こう!
Outer Wildsは、素敵な音楽と1度だけの体験を味わうゲームです。
いくつか重要な注意点があります。
1. ネタバレ厳禁
種明かしされた手品も見応えはありますが、初見の驚きと楽しみが減ります。
ネタバレは避けましょう。
2. 操作難易度
公式はコントローラーを推奨しています。キーボードでもできますが、可能ならコントローラーを使いましょう。一部難易度が優しくなります(簡単とは言ってない)。
3D酔いが厳しい方は、視点移動速度を下げましょう。
ゲームを少し進めると、(心臓が)ドキドキする場面もあります。興奮で3D酔いが気にならなくなる方もいます(個人の感想です。実際のry)。
それでも3D酔いが無理な方は、諦めて実況等で楽しむか、ちょっとずつ進めましょう。
(吊り橋効果的な)ドキドキと(好奇心に脳を焼かれた)ワクワクに素敵な音楽が合わさるため、小説では得られない栄養があります。
絶対に原作をプレイしましょう。
はっ
と目を開ける。
目の前には満天の星空。見慣れた景色。緑色の雲海に身を包んだ巨人の大海が、一際大きな存在感を出している。
寝起きのふわふわとした感覚で、何だか懐かしさを感じる。
すぐそばにある焚き火で、いつもの癖で、マシュマロを焼く。
このマシュマロスティックはいつから使っていただろうか?向かいのSlateの顔を見るのも久々な気がする。こんなに老けていたか?そもそも何をしていたのだったか。
まとまらない思考をよそに、手は迷いなくマシュマロを動かしている。うまく焼けずに苦労したのは初日だけだったか。焦げたマシュマロも、それはそれで良いモノだった。
今では何も考えずとも、美味しく作れるようになっていた。
「ようやく起きたか。ひよっこの時以来の『星空の下での打ち上げ前キャンプ』はどんな気分だ。」
思わず笑みがこぼれる。
「・・・ああ、うん。良い感じだよ。」
なんだか懐かしい・・・?
「まだ寝ぼけているのか?しっかりしてくれよ。お前さんはもうひよっこじゃないし、一人旅ってわけでもないんだ。」
・・・何のことだろうか?
「・・・本当に大丈夫か?私とHalが乗るのは忘れていないよな?Halだ。お前さんが翻訳機のアップグレードを頼んだせいで寝不足になっているお友達は覚えているか?」
寝ぼけているのだろうか?Halの顔は覚えているけど、SlateとHalを乗せる?全然覚えがない。
「発射コードは?Tephraの時と同じだが?・・・ダメそうだな。」
「お前さんがわがままを言ったおかげで時間はある。寝不足になったHalと、急に一晩明かすことになった私の犠牲でな。」
「観測所のHornfelsから発射コードを手に入れて、ついでにHalの様子も見に行ってやれ。観測所まで歩けば少しは目も覚めるだろう。・・・途中で川に落ちるんじゃないぞ。」
確かに寝ぼけてる自覚はある。うん、せっかくだし村の様子を見ながらひさびさにHalに会いに行こうか。
「まったく。お前さんがひよっこの頃も似たようなことを言った気がするよ。」
Slateのあきれた視線が痛いし、観測所に向かう事にしようか。
段差を乗り越えながら色々と思い出す。
そういえば楽器の練習ができてないや。Gneissに作って貰おうとして忘れていた。何がいいかな。あっ、Slateに焼きアンコウの味を聞くのも忘れてたな。どんな味だったんだろう。
なんだか色々と忘れている事が多い気がする。やっぱり寝ぼけているな。歩けばスッキリするだろう。
村の中を歩いていると、これまでの旅を思い出す。
星々を駆け巡り、各地の旅人に挨拶をして、過去の遺跡を渡り歩いて。
Halの作った翻訳機がなかったら、楽しさが半減してしまったに違いない。
宇宙への興奮と恐怖で、旅人たちの音楽で、極寒と極暑で、体が震えた。未知の発見と、既知の新たな側面に、時間の流れも忘れて楽しんだ。
あの時、考える時間はいくらでもあったはずだった。考えて、考えて、考えて。でも、それらを実行に移すには、時間が全然足りないことは明白だった。
色々な可能性があった。もし、と考えることはいくらでもあった。砂浜でハンモックにでも揺られて、最高でなくとも、より良い結果を得るためにはどうすれば良いのか。立ち止まって考えることはできるはずだった。
何もできないという結論が積み重なって。出来ることは限られていって。考える事が苦痛になって。何かをしないと! 何かできないか!! と探し回って。
結局、私にできたのは、
考える時間をいたずらに積み重ねて、
他人の努力と希望を費やして、
できたかもしれない無数の可能性を潰して、
たった一つの、不確かな、可能性に、手を伸ばしただけだった。
足が止まる。
私は、可能性の灯火を消した。
そこにあるだけの、消えてないだけの、動くことのない、でも確かに灯っていた可能性に触れて。
私は、手を伸ばした。
自由のない、希望のない、既に終わったはずの可能性に、いたずらな童心で。
私は、足を踏み入れた。
思いやる心に、すれ違う想いに、2度と交わることのない関係に、残酷な好奇心で。
私は、考えてしまった。
もし、この永遠のような時間が、進むことのない、進むことのできない時間が。
もしも、この時間が、進むのならば・・・。
私たちが創り出した可能性は、意図しない可能性を内包していたのだろうか?
あの時、もしも、と思わなかったとは言えない。むしろ、このままで良いのか?違う方法があったのでないか?と流れに逆らう方向に全力だったのではなかったか?
私のした事が無駄だとは思わない。だが、有益だったとも思えない。ダムを決壊させて、洪水を起こしただけで、本来の流れを変えることはできずに、流れを早めただけなのではないだろうか?その結果、流されてしまった者達が居るのではないだろうか?
私が伸ばした手は、何を掴んだのだろうか?何かを掴めたのだろうか?
こぼれ落ちてしまったモノが多過ぎて、手の中に何が残っているのか、見えなくなっているように感じる。
無意識に俯いて手のひらを見つめていたが、何も見えてくるものはなかった。
ふと顔を上げる。見知ったはずの村は、どこか寂れており、誰も見当たらない。
ようやく思い出したのは、地下の訓練用衛星があった無重力洞窟が立ち入り禁止になり、Hearthianたちの移住が完了しつつある事だった。
こんなものを読んでいる暇があったら、ゾンビ活動をするか、もしくは、もっとクオリティの高い作品を書いてください。見に行きます。
どことなくスパシン感があって、加齢臭が隠せない。
続かない。