【本連載】転生槍王が子供達の夢を叶えようと頑張った結果、ぶっ壊れて幼児退行するお話   作:相川翔太

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メインに投稿している小説があり、こちらは不定期かつ短くなってしまって申し訳ありません。
出来ればあと二、三話でZeroまで飛びたいなぁ・・・。


『逃亡』、『崩壊』の始まり

――やられたッ!!!

 

ランスロットのヤツ、ギネヴィアと一緒に逃げやがったッ!!

 

どうやって逃げやがったッ!!

 

オレを含め円卓の騎士達は全員が多忙だ。だから全員が王城(キャメロット)に常駐している訳ではない。

 

だから事前に各者の予定を合わせ日程を決め、ランスロットも数日前から入城していたのだが、会議当日、オレ、ガレス、ガヘリスの三人でランスロットの私室へ向かったのだがそこは既にもぬけの殻だった。

 

いや、正確に言うと、とある物が机にあった。

 

 

――それは王へと宛てた手紙だった。

 

 

それを見た瞬間、オレはガレスとガヘリスにガウェインやトリスタン達を円卓に集合させるように指示し、その手紙を持ってアグラヴェインの元へ向かった。

 

オレの報告を受けたアグラヴェインは直ぐに兵達に港へ向かい港を封鎖するよう命じた。

 

最初はアグラヴェインがなぜそれを兵達に命じたのか分からなかったがオレはあることを思い出した。

 

一週間前からフランスとの貿易船団が寄港していたのだ。

 

それを思い出したオレは直ぐさま港へ向かおうとしたのだが、それはアグラヴェインに止められた。

 

曰く、船団への臨検は王の裁可が必要であることと、ランスロットが潜んでいた場合、ランスロットが抵抗するのは確実なため円卓を複数人派遣する必要があり、まずは王に報告する必要があるとのことだった。

 

それを聞いたオレは大急ぎで円卓へと向かったのだった・・・。

 

 

オレが到着するとアグラヴェイン、そして当たり前だがランスロットを除く円卓の騎士全員が揃っていた。

 

オレを見るやいなやガレスから聞いたのか、オレに何があったのか皆が聞いてきたが、とりあえず王とアグラヴェインが来るまで待つ様に言うと、納得してはいないようだが皆それぞれが席に着いた。

 

そして程なくして、王がアグラヴェインを連れて円卓へやって来た。

 

どうやら事前にアグラヴェインから説明があったらしく、王は開口一番にランスロットとギネヴィアが不貞関係にあったことを話しながら、ランスロットが王に宛てた手紙を皆に見せた。

 

内容としては主に以下の通りだった。

 

 

・かなり前(王に諌言したあたり)からギネヴィアと関係を持っていたこと。

 

・関係を続けている内に王に後ろめたさも感じていたこと。

 

・自身とギネヴィアの関係を探る者がいることに気付き、王に知られれば二人ともただでは済まないので共に逃げることにしたこと。

 

・償いにはならないが、今までの恩賞や領地経営で得た資産は全て王に返納すること。

 

 

この手紙を読んだオレとアグラヴェイン以外の皆が「まさか、あのランスロットが!?」と驚いていた。特にガレスの驚きと狼狽は顕著で王に「何かの間違いではないか?」と声を上げたが、王はその声を無視し、円卓全員に停泊中の貿易船の臨検とランスロットの領地、城内及び国内の探索と捕縛を命じた。

 

それぞれがその命に応じ、皆が広間から出て行く中でオレは王に質問した。

 

 

――捕縛した後、二人をどうするのか?

 

 

その問いに対して王はいつも通りの無表情で逆にオレに問うてきた。

 

 

――言わせたいのか?

 

 

普段感情を表さない王のその底冷えするような声にオレは慌てて謝罪すると共に安堵した。

 

だって・・・、

 

 

 

 

 

――王が二人を許すことがないということが分かったのだから・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

・・・結局、必死の探索にもかかわらずランスロットもギネヴィアも見つけることは出来なかった。

 

貿易船の臨検の際に分かったことなのだが、今回のフランスとの貿易は通常のものより大規模でオレ達が向かった際にはすでに何割かの船がフランスへ帰国していたのだ。

 

なので、王はすでに二人は国外逃亡しているものと判断し、フランスまでアグラヴェインを中心とした使節団を派遣し探索を行ったのだが、それでも見つからなかったのだ。(その際にアグラヴェインはフランスで交渉を行い、規模は縮小するものも貿易などの交流は続けることを確約した)

 

 

――この結果を受け、王は二人の探索を打ち切った。

 

 

オレは王に詰め寄ったが「これ以上は金と人員の無駄」と言う王の言葉にバッサリと切り捨てられてしまった。

 

・・・確かに王の言葉は尤もだった。

 

だが、それ以上に失ってしまう・・・、いや、失ってしまったものがあるのだ。

 

 

――それは王の『権威』

 

 

すでに国内で、伴侶である王妃(ギネヴィア)忠臣(ランスロット)に寝取られたとして王を侮る声が上がっているのだ。

 

さらに騎士や兵達のランスロット派と言うべき奴らの中からは「ランスロット程の男なら仕方がない」、「むしろ、王よりもランスロットといる方がギネヴィアも幸せなのでは?」などという巫山戯た声が出ているのだ。

 

これらの声を払拭するために、なんとしても二人を捕まえケジメを付けさせなければならないと王に何度も諌言したが、オレの言葉が王に受け入れられることはなかった。

 

そのことにオレは不満が溜ったがそれどころではなくなった。

 

円卓最強の騎士(ランスロット)の不在を聞きつけたのか蛮族共の大規模な進行が開始されたのである。

 

そして同時に・・・、

 

 

 

 

 

――ブリテンの『崩壊』が始まったのだ・・・・・・。

 

 

 

 

 

 




こんな話ばっか投稿していますけど、作者はやさしい世界のお話が好き・・・

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