最新話のガープを見て唐突に思いついた一発ネタ。
「これだから最近の若造は!よいか、わしらロックスの時代は…」
とか言い出すジジイ世代に転生したつよつよ懐古厨老害クソジジイがティーチを筆頭にした新時代の海賊達に老害プレイをかます物語。

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ONE PIECEの強さがインフレしていますが、ロジャー、ガープ、ロックス時代のヤバさがガチで半端ないですね……
そら、シキも大海賊時代の海賊達のことミーハー呼ばわりしますわ……


伝説の老害 全盛期編1

 

 

 

かつて、歴史上でただ一人〝偉大なる航路(グランドライン)〟を制覇した、〝海賊王〟ゴール・D・ロジャー。

富、名声、力の全てを手に入れたという彼が、処刑直前に放った一言が、世界をゆるがせた。

 

『おれの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探せ!この世の全てをそこに置いてきた!』

 

その言葉は大きなうねりを生み、多くの猛者たちを海へと駆り立てた。

〝海賊王〟が残した〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟をめぐり、ある者は野望、ある者はロマンを求めて、海賊たちは信念の旗の下に戦い、名を上げていく。世はまさに大海賊時代と呼ばれるようになった。

 

「くだらねェ・・・・・・宝目当てのミーハー共が海にのさばったって邪魔なだけだ・・・!!・・・何が新しい時代だ・・・!!!海賊は海の支配者だ・・・!!!」

 

「まあ、落ち着けよシキ。ロジャーは凄ェヤツだった。そんなヤツの最期の言葉を聞いた馬鹿どもが、()()()()()をやりたくなる気持ちもわかるってもんだ」

 

しかし、時代のうねりに乗ってひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を求めて偉大なる航路へと乗り出した海賊達を待ち受けていたのは、圧倒的な力を誇る旧世代の海賊達による洗礼だった。

 

「な、なんだあれ……!?」

 

「ふ、船が空に浮いてるだと!?」

 

「あの旗はまさか……」

 

「馬鹿な!奴らはつい先日、海軍本部との間で戦争を引き起こして敗退した筈だ!」

 

偉大なる航路へと足を踏み入れた彼らが目にしたのは、空を浮遊する海賊船の大艦隊という理解のできない光景だった。

 

「だがなァ…ポッと出の雑魚共に海賊を名乗られるのはストレスでしかたねェ…やるぞ、シキ」

 

「ああ、宝目当てのミーハー共に教えてやらねェとなァ…本当の海賊って奴を…!」

 

そして、艦隊の中でも一際大きな艦隊の旗艦であろう船から海を見下ろす残虐な笑みを浮かべながらバリバリと黒い稲妻を纏う二人の男の姿があった。

そして、海賊達はこの海の恐ろしさを身をもって知ることになる。

 

「冗談だろう………なんで、空に()()()()()()()()()()……」

 

「…!おい!あの浮いてる島、こっちに落ちてきてないか!?」

 

「……こんなふざけた話があるかよ…なんなんだこの海は!!?」

 

彼らが見上げた空には能力によって複数の巨大な島空に浮かべられていた。そして、能力の解除と共に、島は海賊達に巨大な質量を伴って降り注いだ。

 

「テメェら如きが海賊を名乗ってるんじゃねェ!!」

 

天空海賊同盟艦隊提督・NEOロックス海賊団副船長 

 

金獅子のシキ

 

元ロックス海賊団所属 覚醒したフワフワの実の能力者

 

降り注ぐ巨大な質量によって、次々と海賊船が押し潰されて海の藻屑となって沈んでいく。それでも奇跡的に生き残ることに成功した海賊達が僅かにいた。

しかし……

 

「嵐よ…来たれ」

 

彼らは思い知る事になる。自分達が踏み入れた海を支配する海賊の理を超えた力というものを。

 

「は……!?」

 

「なんで急に嵐が……!?」

 

「いや、見ろ!上空の船は全く影響を受けてねェ!まさかこの嵐……噂に聞く悪魔の実の能力か!?」

 

「ジハハ…相変わらずの能力だ!」

 

上空に突如雷鳴を轟かせる巨大な嵐が発生する。一人の男の能力によって生み出された暴風が吹き荒れ、生き残った僅かな船を次々と航行不能の状態にしていくが、上空の艦隊にはまるで影響を受けていない。まるで、完全に制御されているかのように。

 

「さて、派手にやるか」

 

そして、その嵐の中を悠々と飛んでいる嵐を生み出した男が海を見下ろして片腕を上げる。

するとその腕に嵐そのものが収束していき、男の覇気と合わさり黒い稲妻を発生させる絶望的な破壊の光となる。

 

「これは警告だ。ロジャーの言葉に踊らされた馬鹿共よ。お前達の望む新時代が来る事も、お前達が『ひとつなぎの大秘宝』を手にする事もない。この海を征するのは真の海賊であるオレ達だ」

 

そして、全てを焼き尽くす神の雷が降り注ぐ。

 

神撃雷霆(デウス・ケラウノス)!!!』

 

覇気を纏った黒く染まった雷の一撃が海へと叩きつけられ、海を裂き、海水を蒸発させ、海賊達を消し飛ばす。その天変地異ともいえる一撃を放った男は涼しげな顔で眼下の荒れ果てた海とその海の藻屑になった海賊達をチラリと見下ろした。

 

天空海賊同盟艦隊大元帥・NEOロックス海賊団船長 

 

雷霆のユピテル(当時)

 

元ロックス海賊団所属 覚醒した仮称ソラソラの実の能力者

 

 

「……今の一撃も元船長やロジャーやニューゲートなら容易く受け止めた筈だ。やはりお前達は偽物だよ」

 

男は吐き捨てるようにそう言うと自身の船へと戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

ユピテルという男は転生者だった。

ONE PIECEという漫画の世界の偉大なる海のとある島に生まれた男は、平穏な島で冒険への憧れを抱きながらすくすくと育った。

しかし、男はこの世界の残酷さを思い知る事になる。

この世界は男にとって既に漫画の世界等ではなく、現実の世界そのものである。描写されていないだけで、この世界には悲劇も残酷な現実も溢れかえっていた。

ある日突然、故郷の島が海賊に襲われたのだ。愛を注いでくれた両親も、一緒に冒険に出ようと誓った友達も、みんな海賊の手によって殺された。無力な少年は一夜にして全てを失い、ただ、己の非力さを嘆くことしか出来なかった。

 

それからは地獄だった。容姿の良かった少年は海賊達の捕虜となり、やがてヒューマンショップに売り渡され、天竜人の奴隷となった。

聖地へと送られ、人としての尊厳はたちまち粉々に破壊された。心はへし折られ、周りの他の奴隷達が次々とふざけた理由で殺されていき、次は自分の番が来るのではと、天竜人に媚びへつらいながら怯える屈辱の日々を過ごすしかなかった。そんな中で少年は考えた。

 

「ボクにもっと力があれば……」

 

力があれば、海賊達をぶち殺して故郷の島を失わずにすんだ。

 

力があれば、奴隷なんかに身を堕とす事もなく、天竜人なんかに全てを捧げ、媚びへつらう事もなかった。

 

力があれば、ボクは…オレは……もっと自由でいられた!

 

憤怒と後悔に染まった少年は己の非力さを呪い、そして、力を渇望するようになった。そんな少年に、やがて転機が訪れる。

 

「今回はお前を旅の椅子にしてやるえ〜」

 

そう言って久方ぶりに外へと連れ出された少年は天竜人の乗る船に乗せられ、天竜人の座る椅子の役目を与えられた。しかし、幸運な事に、天竜人の乗っていた船が嵐で座礁した事で少年は奴隷の身分から解放されたのだ。

流れついた先は人の気配の欠片もない無人島。そこには、必死にしがみついた船の残骸の木材と一緒に船の積荷の宝箱が浜に打ち上げられていた。

 

「………まさか、悪魔の実か」

 

宝箱の中に入っていたのは奇妙な模様をした果実だった。

 

「悪魔の実なら、オレに力を寄越せ…!この世界のしがらみ全てを粉砕する圧倒的な力を!!」

 

少年は願い、悪魔の実を食し、そして、力を得た。天空を征する圧倒的な力を。そして、覇気を習得し、海賊として名を上げて、やがてロックス海賊団へと合流したのだった。

 

「力なき者は地べたを這い、力ある者が全てを手に入れる。やはり、力こそがこの世界の真理だ……!!」

 

そして、成長して力を手に入れた男は、ロックス海賊団で完全に力の信奉者として染まる事になる。

 

「ジハハ…厄介な能力を持った奴がいやがるな。だが、もし奴とオレが組めばあるいは……」

 

 

 

 

 

 

そして、舞台は大航海時代へと戻る。

 

「ジハハハ!流石はおれが見込んだだけの事はある。それで、次はどうするんだ?ユピテル」

 

ユピテルとシキは共にロックス海賊団に所属し、ロックス海賊団解散後は、共に独立して海賊団を結成した。それぞれがやがて艦隊規模の海賊団を結成し、海と空で覇権を競いあった。数でこそシキの海賊艦隊が勝っていたが、戦力で言えばロジャーより先に勧誘していたダグラス・バレットや、海賊団ごと接収したバーンディ・ワールド、見習いのエネルを擁するユピテルの艦隊の方が上回っており、敗北を危惧したシキがやがてユピテルへと同盟を打診したのがこの海賊同盟の始まりだった。

 

「おでんのヤツに挨拶を兼ねてワノ国に行こうと思う」

 

「……あの侍か。だが、それだけじゃねェだろ?」

 

「ああ、()()()()を取りに行く」

 

「ジハハハ!プルトンか!……プルトン!!?」

 

「そうだ、ワノ国には古代兵器プルトンが眠っている。カイドウの奴が今は支配しているらしいが叩き潰して奪えばいい。あとは、ついでに開国させたワノ国との貿易をオレ達で独占してやろう。あそこの海楼石の加工技術は一級品だからな」

 

「ジハハハハ!やはりお前と組んだのは正解だったぜ!まさか古代兵器の在処まで知っていたなんてなァ。最初はおれの能力の天敵ともいえるお前をどう排除するか考えていたが、やはり、お前と手を組み続けた方が遥かに得だ!」

 

「そうだろう!お前は世界の全てを支配したい。そして、オレは世界で最も自由でありたい。一見相反する目的のように見えるが、その為に必要なものは同じ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……!それに、決着をつけるのは邪魔な世界政府と元ロックスのメンバーを潰してからで十分だろう?」

 

「その通りだ!後の事は邪魔な奴らを古代兵器で消し飛ばしてから考えればいい!業腹なのは船長がおれじゃねェことだが、お前との決闘に敗れちまった以上は仕方ねェ。だが、あくまでおれ達の立場は対等だ。肩書きはお前が上でもそれだけは忘れるなよ!」

 

ただし、互いに船長の座を譲るつもりは全くなく、立場こそ対等であるが肩書き上の船長の座を巡り双方の海賊団が見守る中決闘を行い、勝利したユピテルが肩書き上の船長に就任し、実質的な戦力の統率を副船長のシキが行うという条件で決着がついたのだった。

 

「わかっているとも。世界を征するためにオレ達が結んだ海賊同盟を、一つの海賊団に統合して再編したんだ。おかげでオレ達は偉大なる航路で最強の海賊艦隊を組織することができた。オレ達の同盟が空を征し、そして海をも統べるその日までは、まあ、仲良くやろうじゃないかシキ」

 

男達は野望の為に次の目的地へと向かう。

目指すはワノ国に眠る古代兵器プルトン。

彼らに唯一対抗できる勢力である海軍本部は、ロジャー処刑前に起きたNEOロックス海賊団との()()()()()()()で大損害を被ったため、静観を決めざるをえなかった。

そのため、最早彼らの世界制覇は目前かと思われた。

 

「グララララ…!野郎共ォ、ワノ国に船を出せェ!」

 

「アイツらが動くなら海のバランスもクソもないよい!」

 

しかし、海のバランスを保つべく、旧世代の猛者達も本格的に覇権争いに参戦を決意する。

そして、その目的地ワノ国において、再びかつてのロックスの船員達は集結する事になるのだった。

 

「おれの娘を返しなァ!ユピテルゥ!!」

 

「阿婆擦れにやる親権はねェよババア!!」

 

「グララララ…!おれの弟は無事だろうな?」

 

「ジハハハハ…!来やがったな…ニューゲートォ!!」

 

「ウォロロロ…始めようぜ!最高の戦争をよォ!!(なんで来やがったこいつら!!?)」

 

 

 

 

 

その後も偉大なる海で支配圏を広げていき、やがて、彼らの同盟は海の皇帝達の中でも最大最強の勢力と位置付けられるようになる。

しかし、そんな彼らにもどうしようもないものがある。

それこそが、『()()』という名の最強のデバフであった。

 

その結果………

 

「わしらの時代の海賊はのう……それはそれは偉大な存在じゃった。それなのに『最悪の世代』などと呼ばれる最近の若造共ときたら!よいか、わしらロックス海賊団は……」

 

「おじいちゃん!昔話しはもう聞き飽きたよ!シキのおじちゃんもロジャーロジャーうるさいし最近ボケが進んだのかな……?」

 

……力こそ健在なものの、頭の方が劣化して懐古厨を拗らせて老害化したのだった。

 

これは、やがて後進に道を全く譲ろうとしない強すぎるジジイに至った男の物語。

 

「おめェらの時代はもう終わったんだよォ!!邪魔するんじゃねェ!!!」

 

もちろん、老害プレイの被害に遭うティーチをはじめとした新時代の海賊達は発狂する事になるのだが、それはまだ先の話である。

 

 

 





オリジナル最強悪魔の実を考えると、大体リクリク、ウミウミ、ソラソラは一度は考えちゃいますよね笑

プロフィール
ユピテル
海賊による襲撃からの天竜人の奴隷ルートで力に傾倒しまった転生者。力を渇望し続けており、覇気と能力を鍛えまくっている。原作開始まで生きていられるかもわからないため、全盛期は自重を捨てて原作知識も悪用しまくっていた。
しかし、老いデバフによって、年老いてからは懐古厨を拗らせて色々と残念な事になっており、子供達や孫達から呆れられている。
また、ビッグマムとの間にロックス時代に酒の勢いでやっちまって出来た娘の親権トラブルを抱えている。

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