ダンジョン配信でアイドル売りしてたポーション中毒者、我慢できなくてラリってるところを配信したら、なぜかバズってしまう   作:ポーション中毒

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―32― エピローグ

「この度はご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした」

 

 わたしは土下座をしていた。

 その対面にはヌルちゃんが立っていた。

 

「土下座をしないと許さないほど我は厳しくないがな」

 

 ヌルちゃんはというと、戸惑った様子でそう言ってくれた。どうやら許してもらえたようだ。

 

「ヌルちゃん優しい……。好きぃ!!」

 

「やめろ!!」

 

 ヌルちゃんが叫ぶ。

 どうやら、あの日以来、てぇてぇにトラウマを持ってしまったようだ。だから、好意を向けただけで叫んだのだろう。

 わたしは本当にヌルちゃんのことが好きなんだけどな……。

 

 あの日、ポーションを飲んで以降なにが起きたか覚えていない。気がつけば、わたしは自分の部屋で起きていた。そのとき、ヌルちゃんもわたしの隣で寝ていた。

 けど、アーカイブにはしっかり残っていた。

 それを見て、わたしは思いました。

 いくらなんでもやりすぎだ、と。

 そんなわけで、開幕土下座をしたのでした。

 

 ただ、わたしとヌルちゃんのコラボは大盛況だったようで、同時視聴者数が世界一だったらしい。。

 そして、ヌルちゃんはしっかりとPVの告知もしてくれた。

 

「見てみて、PVがめちゃくちゃ伸びているよ!!」

 

 ヌルちゃんにPVの再生画面を見せながらそう口にした。

 まだ数日しか経っていないのに、もう再生数が百万を突破している。配信では色々あったけど、PVがこれだけ伸びたので結果オーライといったところか。

 

「あぁ、よかったな」

 

「うん、これでわたしたちも少しはプラチナムハーモニーみたいなアイドルに近づけたかな?」

 

「我はアイドルになることに興味はないけどな」

 

「またまた~、そういって~。ヌルちゃん嬉しいくせに」

 

「おい、やめろ! からかうな!」

 

 ヌルちゃんのことを指でつつくと、手を上げて文句を口にした。怒ってるヌルちゃんもかわいいなぁ。

 

「そのうち、ドーム公演とかできたらいいなぁ」

 

「そのためにはもっとオリジナル曲を増やさないとな」

 

 確かに。

 そのためには、やらなきゃいけないことがたくさんある。けど、大変だとはいっさい思わない。

 わたし、今の活動がどうしようもなく好きなんだ、と自覚する。

 

「よしっ、今日も配信をするかー!」

 

 より高みを目指すためには、地道に活動が大切なんだと自覚してわたしは今日も配信をするのだった。

 

「おい、ナンバーワン。そういえば、コメントは見たか?」

 

「ん? いや、見てないけど」

 

「だったら、すぐ見た方がいい」

 

 突然、なにを言い出すんだろ、とか思いながらヌルちゃんの指示を従う。

 コメントってPVに関する書き込みだよね。

 やっぱり再生数が多いだけあって、コメントが大量にあるや。

 どれどれ、みんな反応は……。

 

【え? 歌下手すぎだろ】

【これはひどい歌ですね】

【特にユメカが音痴すぎる】

【ここまで下手だと逆に草生えてきた】

【歌下手すぎwwwww】

 

「はぁあああああああああ!? なによ、このコメントッッ!?!?」

 

 アンチか? アンチの仕業か!

 そう思って、コメントを一通り見るけど、賞賛のコメントが一つもない。しかも、ファンらしき人たちまで、わたしの歌が下手だって書き込んでいる!?

 

「は、はぁー、わたし歌下手じゃないしぃ……。こいつらがわたしの良さをわかっていないだけだしぃ」

 

「顔を真っ赤にしながら言っても説得力ないぞ」

 

 ヌルちゃんがなんか言っているけど、うるさい!

 

【やっぱりユメカにアイドルは無理だねw そのままお笑い配信者の道を進んでくれ!】

 

 ひとつのコメントが目に入る。

 それを見たわたしは思わず叫ぶのだった。

 

「だから、わたしはアイドル配信者だと言ってるだろぉおおおおおおおッッ!!」

 

 

 

 

 

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