注意!!
このお話では帝国、同盟とも原作の登場人物が大量に死にます。ほのぼのもスカッとも一切ありません。苦手な方には閲覧をお勧めしません。
移動要塞ガイエスブルクの襲来という衝撃から始まった第八次イゼルローン要塞攻防戦は、同盟軍の勝利で幕を下ろしつつあった。ガイエスブルク要塞は帝国軍の総司令官ケンプ大将と旗艦ヨーツンハイムを道連れに大爆発を起こして消えた。歓声に沸く同盟軍イゼルローン駐留艦隊の一部は撤退する帝国軍残兵を追撃しようとしたが、司令官の不在を支えてきた元帝国軍の宿将と、ようやく帰還した司令官自身にそれを止められた。
「敵は去った。戦いは終わりだ。これ以上の追撃は無用」
「貴官らはよく戦ってくれた。もう充分だろう。そろそろ家に帰ろうじゃないか」
メルカッツとヤンの命令に、グエン・バン・ヒューとサンドル・アラルコン、ふたりの少将は引き下がった。
***
その半年後、イゼルローン回廊に再度帝国軍が大軍をもって襲来した。総司令官は帝国軍の双璧のひとり、名将オスカー・フォン・ロイエンタール上級大将であり、帝国を支配するローエングラム元帥の壮大な同盟征服戦、ラグナロック作戦の一環であった。
開戦劈頭、ロイエンタールは同盟軍イゼルローン駐留艦隊との乱戦状態に持ち込み要塞主砲を封じるという策を実行したが、逆にその中でヤンの策にはまり、旗艦トリスタンに
恐縮して謝罪するベルゲングリューン参謀長を遮り、ロイエンタールは艦隊の後退を命じた。
「べつに卿の責任ではない。おれが熱くなりすぎたのだ。すこし頭を冷やして…」
「閣下、敵が突出してきます!」
「なに!」
敵兵が退却してトリスタン艦橋の緊張が緩んだ、その一瞬だった。ロイエンタールの目に、こちらに突撃してくる敵の分艦隊が映った。先頭には虎の模様が塗装された戦艦がいた。それはあまりにも近すぎた。
「防御スクリーン全開、旗艦を下げます!」
「だめだ、間に合わん!」
次の瞬間、トリスタンを無数の光線が貫いた。
(ミッターマイヤー…卿は、死ぬなよ)
遠征軍総司令官を失って混乱するロイエンタール艦隊残余をルッツ大将の艦隊が救援して後退したが、思わぬ戦果に沸き狂騒状態になったヤン艦隊の追撃を受けてルッツの旗艦スキールニルが大破、ルッツも重傷を負って後送された。
その知らせをオーディンの元帥府で受けたラインハルトは愕然とし、盟友の死を聞かされたウォルフガング・ミッターマイヤー上級大将はその場に崩れ落ち、元帥府は騒然とした。
しかしラインハルトは歩みを止めなかった。ラグナロック作戦第二段階の開始は早められ、イゼルローン方面への増援を名目としてミッターマイヤー艦隊がフェザーン方面に出立した。イゼルローン方面軍は残るレンネンカンプ大将が司令官に昇格し、当面の守勢とヤン艦隊の拘束を命じられた。
***
それからしばらく後、帝国軍のフェザーン侵攻を知らされたヤンはイゼルローン要塞を放棄して退去した。レンネンカンプは追撃を考えたが兵力に余裕がない。ヤン艦隊は一旦放置して要塞の占拠を急いだ。
(ロイエンタールは死に、ルッツも後方に下がった。イゼルローン奪還の栄誉は私一人のものだ)
喜悦に心躍るレンネンカンプだったが、それは長くは続かなかった。レンネンカンプが要塞司令室に足を踏み入れたところで、一瞬、司令室の床が波うった。にぶい爆発音がそれにつづいた。
「何事だ!」
「副動力炉で爆発! 港湾施設でも!」
「なんだと!」
「要塞主動力炉に異常! 暴走状態です!!」
イゼルローン要塞の至るところで、ヤンが仕掛けた破壊工作が作動していた。要塞の確保を焦ったレンネンカンプはその捜索を怠っていた。
「おのれ、おのれ、ヤン・ウェンリーめ!」
回廊にひときわ大きな光の華が咲いた。イゼルローン要塞は半年前にその主砲でとどめを刺したガイエスブルク要塞をしのぐ大爆発を起こし、これまで幾多の帝国・同盟両軍の将兵の血を飲み干してきた自らの名を冠された祭壇に、レンネンカンプ、彼の旗艦ガルガ・ファルムル、15000隻の艦隊と二◯◯万人近い将兵全ての命、そして自らそのものを最後の生贄として捧げ、宇宙から消滅した。
「まさか解除しなかったとは…」
撤退しつつあったヤン艦隊からもその閃光は観測され、ヤンは大きく肩を落とした。ヤン艦隊は、いつか帰ろうと思っていた我が家を失くした。
***
ロイエンタールの戦死に続きイゼルローン要塞の喪失とレンネンカンプの爆死、彼の艦隊全滅という報に、フェザーンに到着していたラインハルトは頭から湯気が出るほど激怒し、発熱して数日寝込んだが、ここで歩みを止める理由にはならない。ラグナロック作戦は継続された。
ロイエンタールの死で落胆していたミッターマイヤー艦隊の足取りは遅かった。イゼルローン方面軍の壊滅で行動の自由を得たヤン艦隊を警戒したこともあり、同盟領に侵攻した帝国軍はゆっくりと進んだ。その間にヤン艦隊はビュコック率いる同盟軍宇宙艦隊本隊との合流に成功した。
***
いまやラインハルト率いる帝国軍とビュコック率いる同盟軍との間に戦機は熟し、両軍はランテマリオ星域で対峙した。
帝国軍は右翼から
ビッテンフェルト艦隊
ミッターマイヤー艦隊
ラインハルト本隊
ミュラー艦隊
ワーレン艦隊
ファーレンハイト艦隊
と位置して双頭の蛇陣形を取った。これに対し同盟軍は左翼から
ヤン艦隊(司令官ヤン、副司令官フィッシャー、分艦隊司令アッテンボロー、グエン、モートン、アラルコン)
本隊(総司令官ビュコック、第一艦隊司令官パエッタ、第十四艦隊司令官カールセン)
と展開し、帝国軍のほぼ中央部前面に陣取った。帝国軍の兵力約84000隻、同盟軍のそれ約55000隻。帝国軍はイゼルローン方面軍の敗退によりフェザーン回廊の絶対確保が必要になり、シュタインメッツ艦隊を割いて本隊とフェザーン回廊方面の警備に当たらせているため正面戦力が減少している。同盟軍はほぼ無傷のヤン艦隊と、ビュコックの本隊、第一艦隊、急遽編成した第十四艦隊等々でこれだけの数を揃えることができた。ただしカールセンの第十四艦隊は星間警備隊等からかき集めた小型艦、老朽艦がほとんどである。
両軍は戦闘距離に近づき、開戦の時を迎えた。
***
「我が艦隊の正面はヤン艦隊の模様」
「旗艦ヒューベリオンを確認!」
「さらに虎の塗装の戦艦を確認!」
「これは大神オーディンのお導きか、全艦全速、前進!」
その報に、ミッターマイヤーは激しい戦意を露わにして突撃を命じた。それは疾風ウォルフの名に相応しいものであったが、あまりに速すぎた。左右の友軍と連携が取れていたものかは疑問とされている。ミッターマイヤー艦隊は蛇の胴体から突出する形になった。
「好機だ、こちらも行け!」
同盟軍の側でも充分に統制が取れていたとは言い難い。ミッターマイヤー艦隊の旗艦ベイオウルフを確認したグエンが、ロイエンタールと並び称される帝国軍の大物を討ち取らんとして、ヤンの命令を待たずに突撃を開始したのである。わずかに遅れてアラルコンが続いた。ヤンは頭をかきつつ状況を奇貨として突撃を追認し、アッテンボローにも続くよう命じた。
グエン分艦隊とミッターマイヤー艦隊は混交し、いたるところで撃ち合い、敵艦を倒したかと思うと他の敵艦に撃沈されていく。
「ロイエンタールの仇!」
ミッターマイヤーは敵分艦隊の旗艦を睨みつけていた。
「こいつはいい、どこを向いても敵だらけだ。撃て、撃てば当たるぞ!」
グエンは狂ったように哄笑していた。
猛る人狼と逸る虎は噛み合い、両者の艦隊は激しく損害を受けた。流れ弾でアラルコンの旗艦マルドゥークが沈んだが、両者ともそれを気にしてはいなかった。いまやグエン分艦隊とミッターマイヤー艦隊は混交し、激しく斬り合っていた。
両者は差し違えるかに見えたが、ここでわずかに勝利の女神が虎に味方した。損傷したマウリヤの眼前で、艦の中央に直撃弾を受けたベイオウルフは二つに折れた。
(ミッターマイヤー、疾風の異名を取るとはいえ、いくらなんでも早すぎるぞ)
(あなた…!)
(ロイエンタール、エヴァ…)
異国の戦場で、風は止んだ。
***
ミッターマイヤー艦隊を退けて皇帝ラインハルトの本営に迫ろうという勢いのヤン艦隊だったが、その隊列を横合いから黒い奔流が突き刺した。黒色槍騎兵艦隊である。ベイオウルフ撃沈、ミッターマイヤー戦死の報告に一瞬その黄金の髪が白銀色に転じたかに見えたラインハルトであったが、次の瞬間には立ち直り、ヤン艦隊の隊列が伸び切りつつあることを看破して、自らに迫る危機には構わずビッテンフェルトに対しヤン艦隊本陣への即座の突撃を命じていた。
「ミッターマイヤーの敵討ちだ! 俺たちがヤンの首を挙げるのだ!」
黒色槍騎兵艦隊は、旗艦
「向こうが虎なら俺も虎だ! 俺にできぬはずがない!」
ビッテンフェルトはかつての雪辱を果たさんと、まさに猛将の本領を発揮してヤン艦隊の横腹深く踏み込み、その肉を喰らいながら進んだ。しかし王虎がヒューベリオンを射程に捉えたまさにその時、あのアムリッツァ戦の時と同様にヤンが急遽整えた重防御陣からの一点集中砲火を受けた。
「またしても、俺はやつに及ばなかった…」
辛うじて黒色槍騎兵艦隊を退けたヤン艦隊だったが、受けた損害もまた甚大だった。戦艦アガートラム・戦艦アキレウス、共に轟沈。フィッシャーとモートンは死んだ。魔術師は、そのタネのひとつであった精緻な艦隊運動能力を永久に失った。
***
深く信頼する副司令官の死の報にヤンがベレー帽を握りしめていたころ、ミッターマイヤー艦隊を突破したヤン艦隊の槍先はラインハルトの本営にもう少しで届くところまできていた。
アルトリンゲンとブラウヒッチの艦隊が一時的に混乱し、今やヤン艦隊の先頭を進むアッテンボローの分艦隊がその隙を突かんとした時、横合いからミュラーが自らの直属部隊を率いて急遽来援し、殴り込んだ。分艦隊はわずか三十分で壊滅し、分艦隊旗艦トリグラフは撃沈され、ヤンは頼りになる後輩をも失うことになった。ヤンはこれ以上の攻撃は不可能と判断して後退を指令、ヤン艦隊は流血しつつ必死に開戦時の線まで退却し、ブリュンヒルトは守られた。
だがその代償として、ミュラーも乱戦の中で大破した旗艦リューベックからの脱出が間に合わず、運命を共にした。
***
ヤン艦隊と帝国軍右翼部隊の死闘が繰り広げられていた同時刻、同盟軍本隊を率いるビュコックは左翼で戦闘が急速に激化していることに驚きつつも今こそこの戦いの正念場であると正確に理解し、ヤン艦隊の猛攻に呼応すべく、パエッタの第一艦隊主力でもって前面に展開するワーレン艦隊を、同じく第十四艦隊主力をもってファーレンハイト艦隊を拘束しつつ、第一・第十四艦隊の予備兵力で急拵えした別働隊を編成し、これを天底方向に急進させてワーレン艦隊を迂回、再度天頂方向に転じてやはりラインハルトの本営を突かんとした。
「行かせるかー!!」
それを阻んだのはファーレンハイトである。死せる同僚に匹敵する闘争心をもつ猛将は、小型艦の寄せ集めで火力の劣る第十四艦隊に構わず直ちに全艦を天底方向に回頭させ、その全火力で容赦なく同盟軍の別働隊を叩いた。ファーレンハイトの旗艦アースグリムの艦首が爆発したかのように輝き、艦首超大型ビーム砲が放たれた。巨大な熱量が同盟軍別働隊の中央部にいた数百隻を一撃でまとめて粉砕した。その中には別働隊臨時旗艦ディオメデスと、ディオメデス艦上で別働隊を直率していたカールセンも含まれていた。
ファーレンハイトは別働隊を蹴散らした余勢を駆り、逆に同盟軍本隊を直撃せんと主力をまとめてカールセンの進路を反対に辿って進撃したが、だがそこにはカールセンが通った時にはなかったエネルギーの大河があった。太陽風のいたずらが、僅かな時間差でそこにエネルギー流を作り上げていたのである。翻弄されもだえるファーレンハイト艦隊を、ビュコックの老練な指揮のもと同盟軍本隊が狙い撃ちにした。
ファーレンハイト艦隊は次々と撃沈されていったが、アースグリムと直属部隊は血を流しながらエネルギー流を渡りきり、同盟軍本隊に突入した。一艦また一艦と失いながらジリジリと迫るファーレンハイト艦隊にさすがの老将も一時は本隊の後退を考えたが、そこまでであった。
「本懐である」
もはや付き従う艦もなくなったアースグリムを複数のビーム砲が突き刺した。同盟軍総旗艦リオ・グランデを目前に、ファーレンハイトは斃れた。
***
こうして、帝国軍、同盟軍ともに激烈な攻勢をかけたが、互いにそれを阻止された。戦闘開始から六時間が過ぎた頃、両軍は限界に達し、息を合わせたようにゆっくりと後退し、自然に射撃も止んでいった。
両軍は改めて自分たちが受けた損害を確認し、たじろいだ。それはあまりに大きかった。たかが六時間で発生したものとは思えなかった。
帝国軍高級指揮官の損害:
ミッターマイヤー戦死
ミュラー戦死
ビッテンフェルト戦死
ファーレンハイト戦死
同盟軍高級指揮官の損害:
フィッシャー戦死
アッテンボロー戦死
モートン戦死
アラルコン戦死
カールセン戦死
また、グエンとも連絡が取れていなかった。
帝国軍の艦艇損傷率60%、同盟軍のそれ45%。共に軍事的な常識では「壊滅」とされる損害である。元々の兵力に差があるため、戦場に残っている健在な兵力の数にそれほど優劣はなかった。
帝国軍は負けなかった。しかし勝ったとは言えなかった。ミッターマイヤー以下四人の艦隊司令官と多数の兵力を失いながら、同盟軍の機動戦力を撃ち破り、同盟の継戦意思を失わせ征服するという作戦目的を達することができなかった。彼らは酷く傷つき、進むことも退くこともままならない状態だった。
同盟軍は負けなかった。しかしやはり勝ったとは言えなかった。多くの将官を失い、ヤン艦隊・ビュコックの宇宙艦隊本隊とも大打撃を受けた。特に全ての分艦隊司令を喪失したヤン艦隊の有機的運用はほぼ不可能に近く、これ以上の戦闘は無理だった。彼らはもはやそこにいるだけだった。帝国軍が撤退したとしても追撃して決定的な勝利を得ることなど思いもよらず、帝国軍がハイネセンに進撃を始めたなら、それを止めることができるかは非常に疑問だった。
ラインハルトとビュコック、この場にいる両軍の最高指揮官は決断し、相手に通信を送った。それはほぼ同時だった。帝国・同盟両軍は一時停戦に合意した。
一週間後、ラインハルトは同盟首都星ハイネセンに降り立ち、同盟最高評議会議長トリューニヒトとの間にバーラトの和約を締結した。それはランテマリオ戦の結果を反映し、ほぼ対等な講和条約となった。帝国は同盟を対等な国家として認め、以後十年の相互不可侵が同意された。
***
ラインハルト・フォン・ローエングラムはオーディンに戻り、皇帝に即位してローエングラム朝新銀河帝国を開いた。彼は終生同盟への再侵攻と併合を願っていたが、ラグナロック戦役における帝国軍の損失、特に高級指揮官のそれは大きく、同盟への再侵攻は実現できなかった。皇帝ラインハルトはついに宇宙の統一を果たせないまま、失意のうちに二十七歳で病死した。
ヨブ・トリューニヒトは、絶望的な状況をしのぎ、帝国に負けなかった同盟の守護者と称えられ、長期政権を維持した。
ヤン・ウェンリーはビュコックから懇願されて統合作戦本部長に就任し、同盟軍の再建に努めた。しかしトリューニヒトと次第に対立を深め、皇帝ラインハルトの死後下野し、ほどなくして事故死した。元副官フレデリカ夫人、第一艦隊司令官パエッタ大将、第一軍管区司令官(バーラト星系担当)シェーンコップ大将も同時に死亡しており、トリューニヒトに謀殺されたとも、あるいはクーデターを図っており蜂起直前に討たれたとも、諸説がある。
ロイエンタールとミッターマイヤー、帝国軍の双璧をどちらも討ち取るという二つの大金星を上げたグエン・バン・ヒューだったが、彼が生きてその功績に相応しい栄誉を受けることはなかった。ランテマリオ戦の中盤、航行不能となっていたグエンの旗艦マウリヤは上官の死に怒り狂ったバイエルラインの分艦隊により撃沈されていたことがのちの調査で判明して戦死認定され、大将に特進した。グエンの遺体は未だに見つかっていない。
あとがき
本作品は、要塞対要塞の終盤で壊滅したグエンとアラルコンの艦隊が健在で、ヤンが連れてきた他の増援がそのままイゼルローン駐留艦隊に純増で加わっていたら、ラグナロック作戦時のロイエンタールの陽動攻撃に少し楽に対処できたんじゃね? というのが元々のアイディアです。
それがまさかこんなブラッディな結果になるとは思いませんでした。ごく一部の例外以外誰も幸せにならない結果になりました。トリューニヒト大勝利。あと、ラインハルトの分艦隊司令官達も原作よりは幸運です。上がいなくなったので後に玉突きで栄達しました。よかったねトゥルナイゼン。
原作を読み返していて気づいたのですが、ランテマリオ会戦時におけるシュタインメッツ艦隊の所在が不明です。戦闘艦艇約11万というのはラグナロック作戦の戦闘序列におけるフェザーン方面の本隊第一〜第五陣の87500隻、および当初は予備兵力として待機しており後から本隊に合流したビッテンフェルト、ファーレンハイト艦隊が合わせて3万隻程度とすると、合計してだいたいこの数字になります。しかし本隊第四陣と指定されていたシュタインメッツはランテマリオ会戦の描写中に出てきません。会戦後にウルヴァシーで突然現れます。たぶん原作者の書き忘れか、ワーレンと役割が入れ替わっているのではないかと思いますが、今作では両軍の戦力差を縮めるために別行動していたことにしました。帝国軍の数が多少減っているのは長距離遠征のため会戦前に各艦隊とも一割前後が機械故障等で脱落、損耗しているものとします。
ヤン艦隊は絶好調だとムチャクチャな攻撃力を発揮するので、キルレシオはこれくらいが妥当と考えました。なんせラインハルト、ビッテンフェルト、ファーレンハイトといった攻勢型の艦隊を逆に叩きのめしますからね。
グエンとビッテンフェルトの虎対決というアイディアは昔から持っていましたが、残念ながら原作と同様に直接対決はできませんでした。二人とも決戦用の予備兵力扱いですから、どうしてもすれ違ってしまいます。
大虐殺のきっかけを作ったグエンは殺人ワイヤーに打たれて全身がバラバラに千切れ飛んで死んだことにしようかとも考えましたが、別に悪いことをしたわけでもないのでやめました。
お気づきでしょうが、作者はファーレンハイトの(新旧とも)ファンです。
旗艦名は原作と旧OVA石黒版準拠です。できるだけ思い出して書きました。