酒の子   作:スピリタス3世

124 / 124
この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


百二十四杯目 バレンタイン・デス

  アクア視点

 

 今日はバレンタインデー。俺は毎年のように色んな女の子からチョコを貰い………

 

「「「「死ね、クソ野郎‼︎」」」」

 

 クラスメイトから凶器と狂気を貰っていた。

 

「くそッ、相変わらず治安の悪い連中だな。」

「やあやあアクアさんや。ちょっと俺からも凶器をプレゼントしたくてね‼︎」

「俺からも最高のキッスならぬデッスを届けようぞ‼︎」

 

 そして、北原と今村が何故か殺す側に回っていたので、

 

「どうした北原?お前も彼女からバレンタインのチョコは貰わないのか?」

「おい‼︎今それを言うなって………‼︎」

「「「「死ね‼︎」」」」

「今村、奥さんとの新婚旅行はさぞ楽しかっただろうな?」

「星野貴様ァ‼︎」

「「「「お前も死ね‼︎」」」」

 

 ちゃんと被害者にしておいた。そして、一緒に逃走したのだった。

 

 

 

 

 俺たちはクラスメイトから逃げるために、建物の陰に隠れていた。

 

「ったく、あの連中は………っ!人の幸せがそんなに憎いか‼︎」

「とりあえず、今は息を潜めねえとな………」

「最悪店に行けば、凶器(スピリタス)がある。」

「よしっ、そこまで頑張って逃げるぞ!」

 

 今や大学内はちょっとしたバイオハザードになっていた。リア充を妬む非リア達による百鬼夜行。魑魅魍魎が蠢く地獄の中で、俺たちはもがいていた。そして、そんな中で………

 

「そうだ、アクアに俺からバレンタインデーの友チョコがあったんだった。」

 

 北原は友チョコをくれた。これほど信用できないものはない。きっと毒を飲ませて気絶させ、俺を囮にするつもりだろう。

 

「そうか。ちょっと一回お前が食ってみてくれ。」

「おいおい、これは友チョコだろ?本人が食ってどうする?」

「そうだそうだ、大人しく食え、星野。」

 

 どうやら今村も関与してるらしい。だったらなんとしても、チョコを避けないと………

 

「「これが俺たちからの(とも)チョコだ‼︎」」

 

 くそっ、コイツら無理矢理食わす気だ‼︎ふざけやがって‼︎

 

「お前らふざけんな‼︎俺はマリンだぞ‼︎」

「知るか、この二股クソ野郎‼︎」

「これ以上、お前に彼女は増やさせない‼︎」

「別に1人2人増えたっていいだろ………っ‼︎」

 

 2人がかりで俺を狙うとか、とんだ畜生だろ‼︎くそっ!こうなったら、コイツらを囮にして、その隙に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ、アクアくん。』

 

 その瞬間、俺の全身に冷や汗という冷や汗が大量に流れた。会話の全てを全部あかねに盗聴されていることを、すっかり忘れていた。

 

『あっ…………』

『お店に着いたら覚えていてね。』

「「ぎゃははははははは‼︎」」

『申し訳ございませんでした。』

 

 最悪だ‼︎これで店に逃げても最悪、大学に留まっても最悪、つまり死刑が確定したのだ‼︎どうせ死ぬなら、女の子が多い方がいいに決まってる‼︎だから俺は…………っ!

 

「お前ら、北原と今村はここにいるぞ‼︎」

「「「「「あぁ⁉︎」」」」」

「「おいお前、ふざけんなよ‼︎」」

「俺だって、(とも)チョコは持っている‼︎」

「「ぐぁっ…………‼︎」」

 

 2人を犠牲にし、なんとか多目的トイレに逃げた。そして………

 

「私はマリン。星野マリンよ。」

 

 瞬時に女装し、ゾンビが沢山いる大学から難なく逃亡したのだった。

 

 

 

 

 

 

 そして店に着くと………

 

「え〜、あかね様。申し訳ございませんでした。」

 

 既に来ていたあかねに土下座した。

 

「とりあえず死んで。」

「はい。」

 

 そして俺は殺されたのだった。

 

 

 

 

 三途の川にて、俺はアイに会った。

 

「アクア、ハッピーバレンタイン!私からの母チョコだよ!」

 

 もはやアイは、俺が来ることにすっかり慣れた様子だった。

 

「ありがとう。」

「あと、性別変わった?」

「逃げるために女になった。また男に戻るよ。」

「アクアって、いつの間にか人間辞めたんだね。」

「過酷な環境で生きてきたからな。」

「おっ、そろそろあかねちゃんから呼び出しだね!バイバ〜イ!また来てね〜♪」

「ああ。」

 

 そして、軽く世間話をした後、俺は現世へと蘇った。

 

 

 

 蘇った先では、女の子達がチョコを持って待っててくれた。

 

「アクアくん、おかえり。」

「ただいま。今度はなんだ?」

「えっと………私からの本命手作りチョコ!はい、ど〜ぞ♪」

「ありがとう。大切に食べるよ。」

 

 まずはあかねからの本命チョコ。それはまるで天使のような、甘〜い味わいだった。とても先ほど俺を殺した人物とは思えないほどに。

 

「続いては私からお兄ちゃんへ!妹チョコだよ!」

「ありがとう、ルビー。目覚まし時計の形をした、素晴らしいチョコだな。」

「ちゃんと朝起きて大学行ってね!じゃないとミヤエモンに報告!」

「善処するよ。」

 

 続いてはルビーから。どう見ても目覚まし時計だ。そんなに心配しなくても、5割くらいは出席するのに。そう思いながら、俺はチョコと名付けられた時計を受け取った。

 

「続いては私からアクたんへ〜♪」

「おっ、友チョコか?」

 

 続いてはmemから。一体何をくれるんだろう…………?

 

「友青汁!」

「年寄りか!いや、年寄りだったな………」

「うるさい‼︎」

 

 それはmemがコラボした青汁だった。彼女は今や、完全な三十路YouTuberとなっていた。

 

「最後は私から。」

「おお、有馬か。」

 

 そして、有馬からのチョコ。一体どんなものだろう…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、水チョコ。」

 

 そして渡されたのは、完全なるスピリタスだった。

 

「お前にはこれがチョコに見えるんだな。」

「大好きな人へ、大好きな物を届ける。これが私よ。」

「そうか、なら飲み会だな‼︎」

 

 こうして俺は、またしても記憶を無くしたのだった。




 ぐらんぶるアニメ3期記念!まさか3期まであるとは思っていませんでした!おめでとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

一番星は消えない(作者:ディバル)(原作:推しの子)

▼表示絵▼【挿絵表示】▼児童養護施設で暮らす少年・天城彼方は、推しの星野アイと出会い、この世界が【推しの子】の物語だと知る。彼女に待つ残酷な未来を変えるため、彼は“運命”に抗う………一番星は、消えない。▼アニメ勢の方はネタバレ有りなので注意。▼新作▼「あかねちゃん………煙草買ってきてくれない?」▼:https://syosetu.org/novel/4132…


総合評価:3303/評価:8.43/連載:100話/更新日時:2026年07月28日(火) 19:26 小説情報

100年に一人の天才と史上最強の弟子(作者:やぶゆー)(原作:史上最強の弟子ケンイチ)

金剛阿含は100年に一人の天才だ。▼勉強、スポーツ、格闘技、何をやらせても栄光を掴むだろう。▼ただちょっと近所が梁山泊なだけ……▼※ケンイチ2発表前から執筆していたため、世界観が異なる場合があります▼現在は毎週月曜夜と金曜夜に固定更新予定です


総合評価:3726/評価:8.26/連載:44話/更新日時:2026年07月31日(金) 21:09 小説情報

【完結】転生って人の心とかないんか?―有象無象のヒーローごっこ、三歩下がってついといで。 (作者:まだら模様)(原作:僕のヒーローアカデミア)

※【全100話・完結済み】+【掲示板形式、強敵との戦闘などの番外編33話】予約投稿済み▼本編、および後日談編、映画編、八年後の未来を含めた全100話、そして番外編の33話分全ての設計図を引き終えました。▼現在、最終話まで予約投稿を設定済みです。▼37話〜44話は、56話〜59話は日常と積み重ねのパートになります。▼この期間の出来事や関係性は、後半の展開・戦闘…


総合評価:2686/評価:7.65/完結:133話/更新日時:2026年06月28日(日) 19:00 小説情報

【本編完結】星をなくした子(作者:フクブチョー)(原作:推しの子)

「アイって、誰?」▼星野アクアはストーカー殺人事件に巻き込まれたショックで解離性障害を引き起こし、記憶を無くしてしまった。前世も母親の記憶も失ったアクアが、本来あったかもしれないアイの息子になる話▼天才アイとクズ父のハイブリッドにするつもりです。こんなのアクアじゃないとイヤな人は回れ右してください。


総合評価:21008/評価:9.04/完結:132話/更新日時:2026年03月25日(水) 21:00 小説情報

チートアイテムは色々な意味でアウトです(作者:厄介な猫さん)(原作:乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です)

トラックに跳ねられたゲーム会社の社員が乙女ゲー世界で奮闘する話です。▼……きっと。たぶん。めいぴー。


総合評価:3738/評価:7.54/連載:68話/更新日時:2026年06月19日(金) 23:35 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>