良いかI、これはもう一番星がどうとかの問題じゃない。
増大し続ける不祥事との戦いなんだ。


星野アイにRelic(概念)を打ち込めばまだ舞えるんじゃないかなと思ったんです。
一発ネタです。

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金輪際現れない 一番星(テロ主犯格)の生まれ変わり。

Rebel Path(概念)した星野アイが見たかったので初投稿です。多分しないと思います。
性格的にそういうのではない。


君は完璧で究極のテロリスト

「クソッ…………二日酔いか……?」

 

 仕事帰りは政治的思想を適当に語るに限る。二日酔いの目覚めだってそれだけのために耐えていいぐらいだ。

 偶に隣のおっさんと喧嘩になるが、令和のこの頃にそんな古風な喧嘩もありがたいことだろ?

 

 そう、だから俺は二日酔いを受け入れていて。ある程度理解している。

 もうろうとする。歩き辛え、でもこれ二日酔いじゃねえよ。

 

 取り敢えず手でなにか掴んで立とうと思ったら、ゴチッ。となんか鈍い音がする。

 

「って……!」

 

 ん? なんかいないか?

 瞼が落ちそうだ。死ぬ気で目を凝らせ、とうとう誰か連れ込んだか? 高い声が聞こえた気がしたが…………。

 

「なん、で…………」

「んあ……? あ? 誰だお前?」

 

 金髪に………青い瞳で…………み、未成年?

 何だこいつは!? なんで俺の家にこんなガキが居るんだよ!?

 

「お、お前は誰だぁっ!? まさかコーポが突っ込んできたのか!?」

「コーポって……いや、っていうかアイ…………おまっ。傷……」

 

 アイ? ってかコーポってなんだ、変なこと口走ったな。

 まあいいや。子供が居るんじゃ吐いたりしたら教育に悪い、どっから来たのかは置いといて一旦トイレに…………。

 

 立とうとしたらそのまま頭を打った。力が入らない、クソいてえぞ。

 

「力が入らね…………おい、ガキ。ちょっと隣の部屋行っとけ、俺は今吐きそうだ。とっとと失せねえとお前にぶっかけるぜ」

「アイ、いいから動くな! お前腹部大動脈切られてんだぞ!?」

 

 は? 何じゃそりゃ、えらい難しい名前知ってんな。

 腹部大動脈なんていつ切れるタイミングが……………。

 

 冗談のつもりで腹を擦ったんだ。

 いやいや、マジで血まみれだったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやメチャクチャ血まみれなんだけど!?!?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……?」

 

 アイが目覚めた時、白い天井と輸血用のチューブが広がった。

 続いて見慣れたメンツが視界の端からひょっこり現れ、彼女の体にしがみついたり、あるいは泣き始めたのを彼女はぼんやりとした意識で捉える。

 

 記憶では余裕で死ぬと思っていて、往生際悪くも「まだ死ねない」と思っていた。

 だから、まだ死なないというのが現実になるのはあまり予想できていなかっただろう。

 

「あれ……私、生きてるの?」

「あれって…………え? お前自分で救急に電話したんだろ」

 

 柄の悪い面構えで、壱護が素っ頓狂な声で尋ね返した。

 もちろんアイは記憶になく、何を言ってるんだという顔を作りそうになった。

 

――――ただ、それは横から話しかけてきた不機嫌そうな声で感情とともにかき消える。

 

「感謝して欲しいもんだね、お前の体は重くて仕方なかったぞ」

 

 アイはそれを見た時に、映画の見過ぎを自身に疑った。

 そいつは粒子のように突然かき消え、思い出したように視線の先に現れるを繰り返す。

 

 対して整えてるかも怪しいウェーブがかったロングヘヤーに、汚く伸ばした髭。目つきは悪く、防弾チョッキの下には何も着ていないように見える。テカテカと下品なパンツまで見て、そいつは短く言うなら”尖りきったロックシンガー”だった。

 

 もちろん歌だからと何でも教養が有り余っていないアイには、それは単に小汚いおっさんである。もっと言えば、施設時代には見た気がするおっさん。

 

「えぇ? おじさん誰?」

「…………? アイ、誰に喋ってるんだ?」

 

 壱護が不思議そうにアイに尋ねかけるが、ロックシンガーは普通に喋り続ける。

 

「誰? 命の恩人ってやつだ、少しは感謝してもらわねえと殺したほうがマシだった気がしてくるぜ。ったく」

「あははは…………」

 

 しばらくアイがじっとそいつを見ていた。

 

「…………?」

 

 やっぱり良く分からなかった。小首をかしげる。

 

「社長、あのおじさん見えてないの?」

「あぁ? 誰も居ねえだろうが」

 

 指さした先を目を細めて見た後、壱護は改めて怪訝な顔をする。

 

 ようやく人に見えてないんだろうということに気づいた。

 

(誰にも見えてないんだ、このおじさん)

「そうだぜI、俺はお前の頭の中に居るんだからな」

 

 ロックシンガーは横のタンスの上に偉そうに腰掛け、鈍色の左腕でこめかみをつつく。

 

(え、読心術っていうんだっけ。すごいね~!)

「頭の中だから出来る。星野アイだったか、お前…………俺がどうしてお前の頭の中に居るのか、知らないのか」

(知らなーい)

「ちっ。めんどくせえな…………まあいい、俺は酒を飲んで家で寝てただけなんだ。お前の頭の中なんかちっとも住みたくねえ、出方を探すぞ」

(一方的なおじさんだなー)

 

 不服そうに舌打ちを繰り返し、ロックシンガーはアクアとルビーの二人の頭をひっつかむ。

 顔に出さなかったが、アイはうっすらと冷や汗が出そうになった。柄にもなく焦っているのだ。

 

「大体その年で何で子持ちなんだ? お前、しかもアイドルらしいじゃねえか。終わってるぞ」

(こういうのは優しい嘘の範疇だと思うんだ、私)

「ちっ。きしょくわりぃ、助けるんじゃなかったな」

(助けてくれたんだ)

 

 アイはそのロックシンガーに興味津々だった。

 そもそも自分にしか見えてない時点で確かに相当面白いし、初対面なのにこの態度を取る大人というのは何だかんだ彼女にとっては新鮮だ。

 

 現場の人間は嘘でも体裁ぐらいは綺麗に扱う、実際に馬鹿にしてようが変わることなくだ。

 ロックシンガーには取り繕う、”嘘”をつくといった概念がまるでないとも言えるだろう。曖昧さだけがある。

 

「馬鹿みてえな出血でくらくらしてたからな。救急車を呼んだだけだ、次は無いと思え」

(ふーん。でも助けてくれたんじゃん、ありがとー)

「俺も死ぬ感じがするからな」

 

 会話は終始、お互いにお互いの世界観で喋っているような奇妙な隔絶が保たれ続けていた。しかし案外、その一方的さばかりが目立つ二人の世界観は、擦れ合いながらも特別な不和自体は起こしていない。

 

 アイは興味本位で話しかけ、ロックシンガーはぶっきらぼうに、吐き捨てるように、呪うように言い返す。

 周りの人間はロックシンガーを見ているアイを見て、様子がおかしくなったのではないかと心配している。

 

(ねえ、おじさんは名前なんて言うの?)

「…………名前、名前か」

 

 ロックシンガーは少し戸惑い、諦めたように煙草を捨てる動作をしながら

 

「ジョニー。ジョニー・シルヴァーハンドだ」

 

 そう答えた。




原作はこれから買って読もうと思ってます、ちょっと整合性取れてなかったらごめんなさいね。

ジョニー・シルヴァーハンドをそのまま出すと星野アイと合わさって社会性が壊滅するのでジョニー・シルヴァーハンドっぽい言動しか出来ない兄ちゃんです。
ついでに原作だと多分アイのことボロカスに言って乗っ取ろうとしてるからやりづらい。まあ仲良くなりそうな気がするんですが。

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