転生したら武天老師って呼ばれるようになったんだが?   作:JOJI

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オリ亀のMAXパワー時の見た目は北斗の拳のケンシロウが本気出した時のムキムキ具合を想像しています。MAXパワーと言っても本作では抑えていたパワーを出してるだけみたいな感じを想定しています。


第35話 修行編

 

神の神殿へ行く最中に亀仙人はどうやって悟空を界王様の元へ送るかを考えていた。ベジータ達についてはまぁ、現状から修行すればまだ何とかなるだろう。しかし、この先の戦いを想定すれば界王拳と元気玉は必須の技である。何とかして界王様の元へ悟空を行かせて界王拳と元気玉を習得させたいのだ。

 

しかし、その悩みは神殿へ着いた時に解決された。

 

「悟空とチュンよ、界王様の元へ修行へ行く気はないか?」

 

「界王様?」

 

神殿へ着いた時に神様が悟空と亀仙人へそう提案したのだ。

 

「うむ、界王様とはこの地球を含む銀河を管理してくださっている神様だ。簡単に言えばワシより遥かに偉い神様じゃよ。」

 

「へ〜、そいつ強いんか?」

 

「…少なくともワシよりは遥かに経験が豊富で強い方であろう。」

 

悟空と神様は少しだけチラッと亀仙人の方へ目を傾けてそう話す。身近に自分より遥かに強い存在がいるため界王様の元へわざわざ行かずとも亀仙人に修行してもらった方が良いのではないかと悟空が悩む。その空気を感じた亀仙人は悟空と神様の話に割って入る。

 

「悟空よ、お主はその界王様の元へ行って修行を積ませてもらうと良いじゃろう。」

 

「え? なんでだ?」

 

「お主は視野が広く吸収が早い。そのため、様々な師の元で修行を積んだ方がお主の為じゃ。ワシも行きたいが、他の者の修行を見ないといかんからのう。」

 

亀仙人がクリリン達の方へ向きながらそう話す。亀仙人も界王様との修行は興味が尽きないが、クリリン達の事もそうだがラディッツという原作では既に退場している不確定要素があるためこの地球に残る事を選んだのだ。

 

「うーん、分かった。オラ、界王様の元へ行って修行してくる。」

 

「では準備が整い次第、明日出発するとしよう。界王様の元へ行くには蛇の道というとてつもなく長い道のりを辿る必要があるが、お主ならそう時間も掛からずに着くじゃろう。カリンから仙豆を貰っておくので、お主は着替えと水などを持ってくると良い。」

 

「わかった! さてと、チチにも言わねぇと怒られちまうかんな!」

 

そう言って悟空は神殿を降りて自分の家へと飛んで行った。亀仙人は一息ついて1つの問題が早く片付いた事に安堵する。亀仙人は念の為に神様へ界王様へ事前にちゃんとアポを取ることを提案した後に、クリリン達へ修行をつけに戻った。ちなみにピッコロは貴様らと戯れる気は無いと1人でどっかに行ってしまったので、ここにはクリリン、ヤムチャ、天津飯、チャオズの原作メンバーにファンファンとラディッツが加わる形となる。

 

悟空の息子である悟飯も原作では修行してベジータ達と戦っていたが、普通に考えてまだ4歳になったばかりの子を修行させて戦いに参加させるなんて事は出来ない。確かに、高い潜在能力はあるだろうしそう言った話を悟空から聞いていたがそれとこれとは別である。その分、伯父のラディッツには頑張ってもらうとしよう。

 

亀仙人は修行を始める前にラディッツに仲間と戦う事になるかもしれないが、いいのかと聞くと

 

「逆に聞くが、貴様は土壇場で俺が裏切ると思っていないのか?」

 

「いや、思っておらんよ。今のお主からはワシらはともかく、悟空を裏切る様なことをするようには見えんからな。」

 

「…ちっ、ベジータとナッパには散々下っ端の駒のように使われたからな。俺はアイツらが気に食わんだけだ。ここで力をつけてあいつらに目にものを見せてやりたいと思っただけだ。勘違いするな。」

 

「そうかそうか、まぁそれでも良い。」

 

そうして、亀仙人と神様の指導の元に修行の日々が始まった。常に体に自身の倍以上の重りを身につけて基本の筋力トレーニングから始まり、自身に合った拳法の型稽古と組手に瞑想と幅広く修行を施していく。

 

「…思っていたより、重いな…ッ」

 

ラディッツは他の者よりさらに重く、合計で300kgになる重りを着けて修行に参加した。地球人より強靭な体を持つサイヤ人であるラディッツでは自重の倍程度では修行にはならないため、特注で神様に作ってもらったのである。

 

それを尻目に亀仙人も自身の修行を開始する。イメージするのはラディッツの12倍ほど強くした少し小柄なサイヤ人。実際の戦闘スタイルが分からないためラディッツの動きをトレースしてみる。

 

「…ふむ、こうか…」

 

固まったイメージを相手に構えをとる。まずは後手で立ち回る動きをとるため相手に攻めて来させる。相手の牽制の気弾を躱し、続けて近づいてきた相手の拳を受け止めるのではなく流す、更に来る攻撃を流し続けてカウンターを与え続ける。相手が不利を悟って距離を離そうとするのを防ぎ攻め立てる。

 

「ここじゃな…」

 

焦ったのか放たれた大振りのキックをいなし、崩れた姿勢に反撃も防御も許さない連撃を叩き込み、トドメに背後に回り込んで気功波を至近距離で撃ち放す。

 

「…ダメじゃな…弱すぎる。」

 

恐らく、ベジータはもっと強いだろう。彼は原作では悟空との戦いで凄まじいタフさを発揮して界王拳を使う悟空を相手に追い縋った。更にやっかいなのが大猿化である。亀仙人は大猿になった悟空を見たことが無い。そのためどれほど巨大なのか、どの程度強いのか想像がつかないのだ。

 

「こればかりは仕方がない、続けるしかないかのう。」

 

もとより、意味の無いことも意味のあることも何百年も積み重ねてきたのだ。こういった先の見えないことをするのは慣れている。今回はこの積み重ねが実ることを祈るしかないだろう。

 

 

こうして修行の日々が始まった。来る日に備えて自身の力を高めるために必死に修行をこなす。悟空は10粒程の仙豆とブルマが用意してくれた数ヶ月分の食料と水に着替えをカプセルにしまい込んで界王様の元へとひた走り、数日もしないうちに界王星に辿り着いたと悟空から界王様を通じて念話が入った。

 

神の神殿は遥か上空に位置し、必然的に空気が薄く寒い過酷な環境となっている。何もしなくとも体に負担がかかる場所で、更に日を追うごとに徐々に重りを重くしていく修行は確実に彼らの力を上げていった。

 

修行が順調に進む中、とある日に一行と亀仙人はパオズ山にある悟空が管理している大きな畑にいた。そこには修行の為に重い道着に身を包んだラディッツが汗をかきながら野菜を収穫している姿があった。

 

「何故俺が、こんな事を…!」

 

「しょうがないじゃろう、悟空は今は界王様の元に修行に行っておるからのう。手入れだけならチチや悟飯だけでも何とかできるが、収穫となるとチチや悟飯だけではキツイからのう。みんなでやれば早く終わる。お兄ちゃんじゃろ? 頑張れ頑張れ。」

 

「伯父さん頑張って!」

 

「くそ…!」

 

亀仙人の言葉と悟飯の応援の言葉を背に初めての経験である野菜の収穫に汗を流し、収穫が終わった後に休憩する。

 

「…カカロットはずっとこんな事をしていたのか?」

 

ラディッツが収穫が終わった後の広い畑を眺めながら亀仙人に問いかける。

 

「ずっとでは無い、結婚してここに住居を構えて1年ほどたった時かのう。悟空にチチに修行ばっかりせずに働いてくれと言われた事を相談されたんじゃよ。」

 

悟空は長らく人里離れた山で生活していたこともあり、現代の社会的常識が身に付いておらず、亀仙人の元で勉強して読み書きや計算など一般常識は身につけたがそれでも社会でやっていくのは難しいだろう。そのため、亀仙人は自宅周辺でできる上に社会的常識や、特別な資格がなくともやれて悟空の超人的な力が活かせる農業を進めたのだ。

 

そして、悟空は農業に関することを勉強して自宅から少し離れた土地に畑を耕して野菜を育て始めた。飽き性な質がある悟空が野菜を育てられるか不安だったが、意外にも真摯に畑と向き合って野菜の世話を続けた。更にパオズ山の土壌が良いのか野菜は通常よりも早くすくすくと大きく育ったのだ。

 

そして、ブリーフ博士のツテを借りて野菜を売ってくれる会社を紹介してもらい売り出すとパオズ山で育った野菜は栄養価が高く、そして凄く美味しかったため飛ぶように売れだしたらしい。

 

こうして、武道家兼農家の孫悟空が誕生したのだ。食費も稼げて更に売りに出さなかった野菜で食費も浮いてチチは大変助かっている。

 

そんな、話をしているうちにチチと悟飯が大きな箱を持ってきた。

 

「みんな、すまねぇだな。お礼に飯をご馳走するだ。うちで採れた野菜もふんだんに使った料理だよ。」

 

クリリン達が口々にお礼を言い、弁当を口にし始める。

 

「うんめー!」

「悟空の奴毎日このご飯食べてるのか、羨ましいぜ!」

「チャオズのより上手いんじゃないか?」

「むっ!」

「やっぱり、チチちゃんのご飯は美味しいわね」

「ファンちゃんのご飯も美味しいぞ」

「作ったかいがあっただよ」

 

口々に感想を言いながら食べ進める中、ラディッツもチチが持ってきた野菜炒めを口に入れる。

 

「ッ!? …うまい…っ!!」

 

そこからガツガツと勢いよく食べ進め始めるラディッツをチチと悟飯がやっぱり悟空の兄弟だなと思いながら過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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