(これまでのあらすじ)予言の子を始末するためワームテールの手引きでゴドリックの谷のポッター家を襲撃したヴォルデモート。しかしそれは邪悪なるニンジャ、スワンプバットことセブルス・スネイプの卑劣な罠だった!ヴォルデモートは予言を克服できるのか?走れ!ヴォルデモート、走れ!

1 / 1
ヴォルデモート・アンド・メナス・オブ・ニンジャ

月明かりが照らすゴドリックの谷。ハロウィンの喧騒から離れた静寂の地は、一人の魔法使いによってロンドン・タワーめいた処刑場へと変わろうとしていた。

「俺様は寛容だ。赤子を渡せばお前の命は助けてやろう」「嫌だね、死んでもハリーは渡すものか!」「ならば望み通りに殺してやろう。アバダ…」

 

その時である!

「イヤーッ!」「グワーッ!」

突如姿現しで出現した何者かの手刀がヴォルデモートの左胸を貫く!

背後からのアンブッシュを受け、吐血したヴォルデモートが背後を振り向くと、そこにはコウモリめいたローブを纏い、メンポで口元を覆った男が佇んでいた。

 

「ドーモ、ヴォルデモート=サン。スワンプバットです。」

襲撃者─セブルス・スネイプは奥ゆかしくアイサツした。ニンジャの戦において、アイサツは実際大事であると古事記にも書かれている。

「またも俺様の邪魔をするか、セブルス・スネイプ!」

 

憤怒の叫びを上げるヴォルデモートにスネイプは巾着袋からダンゴめいて数珠繋ぎにされた4つの生首を取り出して掲げた。

「オヌシもオヒガンに送ってやろう。オヌシは先立った部下達に会いに行けるし、オヌシの首をイサオシに持ち帰ればダンブルドア=サンは高値で買い取る。これぞアブハチトラズよ」

 

おお、マーリン!ここ数ヶ月で多発した純血魔法使い連続失踪事件、その真相は日刊預言者新聞が報じるような死喰い人の襲撃やマグルの武装強盗によるものではない。

眼前のニンジャ、スワンプバットのヤクザめいた殺人クエストだったのだ!まさに闇の魔法使いをも超える邪悪なニンジャの生業である。

 

「ポッターの前にお前からだ!アバダ ケダブラ!」「イヤーッ!」ヴォルデモートの呪文をブリッジ回避!

「インカーセラス!」「イヤーッ!」「インペディメンタ!」「イヤーッ!」「クルーシオ!」「イヤーッ!」

立て続けに放たれた呪いはブリッジ姿勢を起こしながら放ったクナイ・ダートが相殺!

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「レダクト!」

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「コンフリンゴ!」

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「「エクスパルソ!」

反撃にロンドンの重金属酸性雨めいて絶え間なく投擲されたクナイ・ダートは全てヴォルデモートのカースが相殺!タツジン!

 

◆◆◆◆

 

「イヤーッ!」「アバーッ!」首をケジメされたヴォルデモートの胴体は爆発四散!

 

ゴジュッポ・ヒャッポの死闘であった。

ヴォルデモートの魔法力はヤバイ級であり、純血魔法使いの三倍以上を誇るニンジャ魔法力は全く歯が立たなかった。

コウモリ・ニンジャクランのヘンゲヨーカイ・ジツとエアロカラテのワザマエを磨いていなければ爆発四散したのはスワンプバットであっただろう。

 

ミヤモト・マサシが残した「勝ってメンポを確かめよ」のコトワザの通りスワンプバットはカラテ警戒を続けたまま、幸運な傍観者へと向きなおった。

「あれがスニベルスだって?なんだってんだよ一体…」

急性NRSから回復したジェームズは目の前で繰り広げられたイクサの光景を信じられずにいた。

 

無理もない。スネイプは在学中に人狼に襲撃されて以来行方不明であり、その後の消息を知る者はホグワーツには実際いなかったし、ましてやニンジャの存在も知らぬモータルの身ではニンジャとそのイクサを目の当たりにして発狂しなかっただけでも驚異的なのだ。

 

賢明な読者諸氏ならお気づきであろう。かつて魔法界を支配したニンジャの存在は古代魔術めいて隠匿されており、現代の魔法界においてニンジャ真実を知る者はダンブルドアを含む限られたヤバイ級魔法使いに限られるのだ。

 

「討伐報酬は本来1万ガリオンだが、依頼人からはダンブルドア=サンに請求するよう聞いている」スワンプバットはジェームズに告げた。

「あんた、本当にスニベルス、いや、スネイプなのか…?例のあの人はそう言ったけど、随分と、その…変わったみたいだけどさ」

 

「私はヴォルデモート=サンの討伐報酬を稼ぎに来ただけでリリー=サンとも無関係だ。オヌシと世間話をするつもりはない」欺瞞!

 

その時である!

「スニベルス危ない!後ろだ!」ジェームズが叫んだ。

ALAS!肉体が爆発四散してもなお残るヴォルデモートの魂がオバケめいてスワンプバットに襲いかかったのだ。なんたる執念か!コワイ!

 

「ヌゥーッ!エクスペクト・パトローナム。オバケの相手はオバケに任せるのが一番だ」『ハイヨロコンデー』スネイプはメンポを付けたコウモリめいた守護霊にヴォルデモートの相手を任せるとヴォルデモートの生首を携え、姿くらましでいずこかへと去っていった。

 

◆◆◆◆

 

「そうか、トムは爆発四散し、ポッター夫妻も無事、そしてあやつは無傷、か…想像以上じゃの。じゃが予言ではニンジャは言及されておらなんだ。なればトムもいまだ死んではおるまいが……」

アルバス・ダンブルドアはふくろう便で届けられた部下からの報告書を独り読み進めながら呟いた。

 

闇の帝王は斃れ、魔法界には平和が戻ってきたかのように見えた。しかし、ダンブルドアの苦悩は尽きなかった。

ヴォルデモートはしばらく無視できる。闇の秘術で未だ現世に留まっていようとも、死喰い人がほぼ壊滅し、本人が肉体と力を失ってしまえば到底脅威とはなりえまい。

 

しかし、不死鳥の騎士団を含めた魔法界のほとんどは新たな巨悪に気づいていない─そう、ニンジャだ。

古事記を読破し、死の秘宝…すなわち古代ニンジャアーティファクトを求めた若き日の探究からニンジャ真実の一端に触れていたダンブルドアはニンジャの暗躍、そして平安時代の再来を恐れていた。

 

セブルス・スネイプ=スワンプバットがコウモリ・ニンジャクランのグレーターニンジャ憑依者であることを知ったダンブルドアは、内通者を通じて殺人クエストを依頼し、スワンプバットの抹殺とヴォルデモートの弱体化を狙ったのだが、ヴォルデモートの一方的敗北は大きな誤算であった。

 

かつてグリンデルバルドと共にアーチニンジャ憑依者を撃破した経験から、グレーターニンジャ憑依者の魔法使いが数年カラテ研鑽を積んだところで闇の帝王の脅威とはなっても勝利することはないと読んでいたのだが、カラテを知らぬモータルにニンジャがいかに脅威であったかを読み誤ったのだ。

 

魔法界のニンジャがスネイプ一人だけならばまだ手はある。

しかし、19年後にY2Kを迎えれば、コトダマ空間から溢れ出たニンジャソウルは魔法界にも多くのディセンションを引き起こすとダンブルドアは確信していた。

備えなければ20年後の魔法界にはマッポーの平安時代が再び訪れるであろう。

 

魔法使いニンジャ、ディセンション、そしてコトダマ空間と黄金立方体…

Y2K以前に生きたモータルとしてはただ二人ニンジャ真実の一端に到達し、教え子の犠牲からその脅威と現状を再認識したダンブルドアは、苦悩の末に決断した。

「……ゲラートを……呼び戻さねばならんの」

より大きな善のために。




IRCコトダマ空間でニンジャ真実に関する予言を目撃したので初投稿です。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。