やはり俺に負の感情が無いのは間違っている   作:ハナハピ

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感想下さった方、お気に入りにしてくださった方、ありがとうございます(^^)

今回は長いです。

途中で意識が飛びそうになったりしたので、おかしな所がありましたら、報告お願いしますm(_ _)m


やはり俺が日曜日に外に出るのはまちがっている。

さてはて、今日も今日とて今日が始まる。

 

今日は日曜日。

一週間の中で最も至福の日にち。

俺は今日は休みというのを実感するために、一度目覚めた意識ををまた眠りの底に鎮めようとする。

 

つまり、二度寝である。

 

俺は段々と離れていく意識に逆らうことなく、安らかな眠りへとーーーーー

 

「お兄ちゃん!今日は表に出るよ!」

 

おちていけなかった。

離れていった意識は一気に小町の手により戻ってきてしまい、脳が段々と覚醒していく。

 

「小町…重い…」

 

「小町は重くないでーす。早く起きないとキスしちゃうよー」

 

「うっし起きた。小町飯は?」

 

「うーわっ、流石の小町も傷つくよ…」

 

当たり前だろ。某千葉の兄弟じゃないんだから。

そんなのお兄ちゃん得し過ぎだろ。

もう向こうの兄弟みたいに歯止めが効かなくなりそうだからダメなんだよ。

結婚申し込んでしまうかもしれん」

 

「お兄ちゃん、声出てる…」

 

「え、マジで?」

 

小町は顔を真っ赤にさせて俺の心の声が声に出てた事を教えてくれる。

ちょっとその反応やめて。

お兄ちゃん勘違いしちゃうから。

 

「まあいいや、お兄ちゃん、今日はデートしましょう!」

 

小町はまだ赤い顔を上げて、俺を指差し行言った。

 

「…デート?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

午前11時。

俺は家を先に追い出され、駅の前で小町を待っていた。

来る途中や来てから、何度か女の人に「今暇かな?」とか「歳はいくつですか?」とか「うちの事務所で働いてみない?」とか声をかけられた。

最後の明らか危ないだろ。俺みたいなの雇ってどうするつもりだったの?

 

「ごめーん!待ったー?おに…八幡!」

 

我を八幡と呼ぶ者。

その者、我と同じ血族なり。

うん、平たく言うと小町です。

 

「…おう、待ったぞ小町。なんで同じ家なのに俺を先行かせたんだよ」

 

「もー、そういう時は嘘でも今来たって言うところだよー」

 

いや、こういう時って何?

妹とのデート?

そんなの経験したやつホントに少ねえと思うぞ。

 

「馬鹿な事言ってないで、買い物行くぞ。何買うんだ?」

 

「はぁー…。何のためにお兄ちゃんを先に家から出したと思ってるのかな…。雰囲気台無しだよ……ショッピングモール行こ」

 

「うし、んじゃ早く行くぞ」

 

「ハァ…」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

さて、困った。問題発生だ。

今目の前で小町には見せたくないものが映ってしまっている。

 

今日はちょっと遠出して駅を三つ程行った所にあるショッピングモールへと向かうために電車に乗った。

 

車内は別に混んではいなかった。

空いてる席に並んで座ると、何故か俺達の周りが混み始めた。主に女性で。

女性の中にはカメラを向けている者までいる。

 

いや、空いてる場所もあるんだから別にここに集まらなくても…。

それに録画してる人、盗撮って知ってる?

 

まあ、俺はそんな不思議な現象は気にせず、趣味である人間観察を勤しむ事にした。

 

時々俺と目が合う人がいるが、そういう人はすぐに顔を赤くしてそっぽを向いてしまう。

 

うん、ごめんなさいねなんか。

俺みたいのと目が合うなんて嫌ですよね。

てか、それならこっち向いてなければ俺と目が合うこともないのに…。

あれか、なんか寝癖とかついてる?

 

まあ、別にこれは問題ではない。

問題は、車内のドアの前にいる女性と男性だ。

 

ド 女 男

 

ア 性 性

 

といった感じで女性の後ろに男性が立っているという状態なんだが…。

 

あの二人、異様に距離が近い。

 

混んでる時ならまだしも、今は全然空いている方だ。

更に言ってしまえば、男性の鼻息が荒く、そして男性特有のアレがちょっと起きている。

 

結論。痴漢である。

 

俺が問題視してるのはコレだ。

幸い、小町はまだ気付いていない。っていうか寝てる。

乗客の何人かはこっちを見ていて気付いていない。

 

他の人は一応気付いてはいる。

だが、勇気が出ないのだろう。

見て見ぬフリを通している。

 

「はぁ…小町、ちょっと待ってろ」

 

「んむ…お兄ちゃ…じゃなくて、八幡?」

 

小町の眠そうな声が後ろから聞こえるが、無視して歩を進める。

そして、痴漢をしている男の後ろにつき、相手の肩に手を置き、潰す勢いで力を込める。

 

俺の身長は中学生の中ではでかい方で、170ある。

握力は分からんが、中学の中では強い方だろう。

 

「いっ…!?」

 

男性の顔が苦痛で歪む。

俺はそんな男性に、出来るだけ低くドスを利かせるように声に力を込めて言う。

 

「おい…次の駅で降りろ。警察に引き渡してやっから」

 

 

『間も無く◯◯〜白線の内側までお下がり下さい』

 

ちょうど電車が駅に着いたらしい。

 

俺は男性の首根っこを持ちそのまま外に投げ飛ばし、適当な駅員を見つけて呼び込む。

 

「どうしましたか?」

 

「実はですね…」

 

この男性が痴漢をしていた事を話すと、駅員さんの顔付きが変わり、俺に礼を言って男性を連れて行った。

 

あの駅員さん怖いな…。

 

一仕事終えた俺は、また電車へと乗り込む。

すると、周りから拍手が起きた。

 

一瞬なんの拍手か理解出来なかったが、痴漢を捕まえた事への拍手だろうと理解し、一礼をしておく。

 

てか、拍手してた中の女性の人達顔赤かったけど風邪か?

マスクつけろよ…。

 

「あの…」

 

「ん?」

 

振り返ると、先程まで痴漢されていた女性が立っていた。

 

こう見ると顔は整っている人だ。歳は俺より2、3上だろうか。社会人かと思ったがそこまで歳上では無さそうだ。

 

「先程は助けて頂きありがとうございました。良ければ、お礼をさせて頂けませんか?」

 

女の人は丁寧にお辞儀をして、俺に提案をしてくる。

 

「ああ、すみませんご丁寧に。お気持ちはありがたいのですが今日はーー「私とデートなので無理です!」ーー…小町」

 

いつの間にか現れた小町によって俺の言葉が遮られてしまった…。

 

「ふふ、可愛い彼女さんですね?」

 

「ああ、いえ、妹なんです」

 

俺がそう言うと、小町は頬をプクっと膨らませる。

え、何、俺なんか間違った事言った?

 

「そうなんですか?」

 

「ええ、まあ…すみません、今日は妹との買い物があるので」

 

「そうですか…。では、日を改めてお礼をさせて下さい。あ、申し遅れました。私はーー」

 

目の前の女性はそこで一旦言葉を切る。

別に名前聞いて無いんだけど…。

 

「ーー雪ノ下陽乃と言います」

 

 

 

 




もう、無理やりですね最後(^^)
申し訳ない…m(_ _)m

今回は陽乃さんを登場させました。

さーて、この後の展開どうしよう…。

そろそろ高校生にしないと…。

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