——人と違うということに迷って、周りに馴染めないことを悩んで、ちゃんと話せるかが不安で、人に嫌われるのが怖くて、他の人の視線から逃れるように俯いて、何もできない自分が惨めで、正解が見つからないことに泣いて。
そんな痛いだけの日々。それらを過ごしていく中で、ただ将来のことを問われ続ける現実から逃れるように、自分だけの世界へとのめり込んだ。
そんな時……祥子ちゃんに出会って、さきちゃんは深く潜ったままの僕を、外へと連れ出してくれた。
そして、初めは……僕だけのためだった言葉を、『素敵な歌詞』と言ってくれて、『バンド』と言う居場所に誘ってくれて、睦ちゃんと、立希ちゃんと、そよちゃんとも出会えて、凄く楽しい時間をくれた。
けど……楽しい時間は、すぐに終わってしまった。たった一言で。
何がいけなかったのか、分からなかった。違う、全部僕が悪いんだ。僕がうまく歌えなかったことが原因なんだ。それでみんなは……バラバラになっちゃっんだ、って。
だから……バンドなんて、やらなければ良かったって思った。
それから暫くして、私は高校生になった。相変わらず、人と話すのは苦手で……周りには馴染めない。
痛い日々へと逆戻りしてしまい、ただ自分が、好きだと思えることに取り組んで、痛みを受け流していたある日。私のクラスに、愛音ちゃんが転入してきて、私をバンドに……誘ってくれた。そのことが、正直、嬉しかった。同時に、失いたくなかった。大切な、バンドを。だから私は、聞いてしまった。
——一生、バンドしてくれる?
愛音ちゃんを、困らせてしまったのではないかと、不安になった。けど愛音ちゃんは、そよちゃんと立希ちゃんを連れてきてくれて、そこに楽奈ちゃんも入って私はまた『バンド』としての道を進み始めた。勿論、良いことばかりではなかった。またバラバラになって、分からなくなって、泣いて。バンドなんて、やりたくなかった。そう、溢してしまった。もう何もかも忘れてしまいたい、とも思った。——でも、私達は進んできた。迷子のまま、手探りで、無軌道を描く足跡を記ながら、今へと。
これから先、頑張ってもダメだと思う日もあるかもしれない。そんな時、僕に何ができるかは分からない。……けど、やるんだ精一杯に。前へ進む音の中で、顔を上げて……同じように悩んでいる、『キミ』へと向けて。そして届けるんだ。この迷い声を、ここにいる、五人で。
「……こんばんわ! 『MyGO!!!!!』です! 聴いてください——『焚音打』」