ようこそヤンデレ達の教室へ   作:ヤンデレの素晴らしさをまとめろ

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Sシステム

◇Sシステム

 

 入学式は正直好きになれない。校長など、在校生のありがたいお言葉など聞いてても眠くなるだけだし、いちいち整列などして立ちっぱなしという事が多く、一般的な1年生は殆どが嫌いだと答えるだろう。

 まぁ入学式など、そんなのどうでも良く。小、中、高校の入学式の日において大事なのはこれからの学校生活の為の友達作り……などと普通の人なら考えるのだろうが、俺としてはそれもまたどうでも良い話の一つ。

 Dクラスに入ると、至る所から視線を浴びるが、全て無視して指定された自分の席に座る。

 

「……物好きね、あなたも、私に話かけても面白くないわよ」

 

「これ以上は迷惑って言うならやめとく」

 

 どうやら俺の席は堀北や綾小路からは少し離れている様だ。横目で原作通りの会話を行う堀北と綾小路を観察しながら、教師を待つ(確か茶柱だったか?)

 それから数分ほど経って、始業を告げるチャイムが鳴った……それとほぼ同時に、スーツを着た1人の女性が教室へと入ってくる。

 

「えー新入生諸君。私はDクラスを担当することになった茶柱佐枝だ。普段は日本史を担当している。この学校には学年ごとのクラス替えは存在しない。卒業までの3年間、私が担任としてお前たち全員と学ぶことになると思う。よろしく。それから、この学校の特殊なルールについて書かれた資料を配らせてもらう。以前入学案内と一緒に配布はしてあるがな」

 

 俺の前に座っているモブ男君から資料が回って来る。それと同じく俺も後ろの人に資料を回す。

 

「今から配る学生証カード。それを使い、敷地内にあるすべての施設を利用したり、売店などで商品を購入することが出来るようになっている。クレジットカードのようなものだな。ただし、ポイントを消費することになるので注意が必要だ。学校内においてこのポイントで買えないものはない。学校の敷地内にあるのもなら、何でも購入可能だ」

 

 さて此処で、やっとSシステムの説明が入る。この何でもというのは文字通りテストの点数であっても、過去問であっても、Aクラスに上がる権利であっても、何でも購入する事が出来る。

 まぁこの最初の説明の段階で、これに気付ける者などほぼ居ないだろう。

 

「施設では機械にこの学生証を通すか、提示することで使用可能だ。使い方はシンプルだから迷うことはないだろう。それからポイントは毎月1日に自動的に振り込まれることになっている。お前たち全員、平等に10万ポイントが既に支給されているはずだ。なお、1ポイントにつき1円の価値がある。それ以上の説明は不要だろう」

 

 この茶柱の発言に教室の中がざわつく。まぁ入学したばかりの高校生に10万円なんて大金をいきなり与えられれば、そりゃ驚くよな。

 てか、よう実の二次創作作品とかと同じ様に部活で賭けをしてポイント増やせるのかな。後で職員室に行って先生に聞いてみようか……あぁ、だが初日でそんな質問したら、大体目を付けられるのが二次創作モノでの定番だからなぁ。後の堀北イベントで綾小路と一緒に呼ばれる確率が上がるし…やっぱり辞めておいた方が良いのかな。だが、賭けをした上級生から生徒会の堀北学へ俺の情報が流れ、そこから教師陣に流れる可能性もあるから、どっちみちかな?まぁそこら辺は後で考えるとするか。

 

「ポイントの支給額が多いことに驚いたか? この学校は実力で生徒を測る。入学を果たしたお前たちには、それだけの価値と可能性がある。そのことに対する評価みたいなものだ。遠慮することなく使え。ただし、このポイントは卒業後には全て学校側が回収することになっている。現金化したりなんてことは出来ないから、ポイントを貯めても得は無いぞ。振り込まれた後、ポイントをどう使おうがお前たちの自由だ。好きに使ってくれ。仮にポイントを使う必要が無いと思った者は誰かに譲渡しても構わない。だが、無理やりカツアゲするような真似だけはするなよ? 学校はいじめ問題にだけは敏感だからな」

 

 入学を果たしたお前たちには……ねぇ(笑) 本当に学校側は性格悪いよねぇ。入学した現時点での俺達の評価が10万ポイント……それから下がろうが維持しようがはお前達次第。それに何も来月も同じポイント額が振り込まれるなんて一言も茶柱は言っていない。

 俺も原作読んでなかったら、アホみたいに他の奴らと同じ様にポイントを使いまくって、授業もサボりまくってただろうな……一概に目の前の喜んでいるこいつらをアホだと馬鹿にする事が出来ない。

 まぁ俺としては注意する気も、教えてやる気もないのだが。戸惑いの広がる教室内で、茶柱はぐるりと生徒達を見渡す。

 

「質問は無いようだな。では良い学生ライフを送ってくれたまえ」

 

 そんな言葉を残して茶柱は教室を出ていく。

 

「ねぇねぇ、帰りに色んなお店見て行かない? 買い物しようよ」

「うんっ。これだけあれば、何でも買えるし。私この学校に入れて良かった〜」

 

 こんな楽し気に話している子達が1ヶ月後には絶望した顔付きになると思うと、少しだけ笑える。

 

「皆、少し話を聞いて貰ってもいいかな?」

 

 平田が手を挙げて、そんな事を言う。恒例の自己紹介パートへ突入だな。

 

「僕らは今日から同じクラスで過ごすことになる。だから今から自発的に自己紹介を行って、一日も早く皆が友達になれたらと思うんだ。入学式まで時間もあるし、どうかな?」

 

 まぁ俺は参加しないけどね、自己紹介なんかしてる暇あるなら、さっさと職員室行こ。結局目を付けられるのも考慮した上で、俺は直接職員室へ行き、茶柱に聞きに行く事にした。

 ポイント払えば先輩も教えてはくれるだろうが、下手にポイントを消費したくないというのが本音。これから沢山稼ぐだろうに…ケチ!なんて思った子は一度バイトでも何でも良いから働いてみるといい。お金のありがみが分かるよ。

 俺はスッと席から立ち上がり教室の後ろの扉の方へ歩みを進める。後ろから視線が突き刺さるが、入ってきた時同様フル無視を決め込み、教室を出る。

 

 

「1年Dクラスの佐藤雄二です。茶柱先生はいますか?」

 

「何の用だ佐藤……お前は自己紹介に参加しなかったのか?」

 

「えぇ、特に参加する必要性を感じなかったので。それで用なんですが、少し聞きたい事がありまして」

 

 俺の言葉に茶柱は眉を顰める。

 

「何を聞きたいんだ?」

 

「部活動で賭け事をしてポイントを増やす事は可能ですか?」

 

 茶柱が目を見開くが、それも一瞬の事。すぐに元の冷めた様な表情に戻り、口を開く。

 

「あぁ、可能だ。だが、何故そんな事を聞く?」

 

「Sシステムについては理解したので……クラスを見た感じ来月からはポイントを貰えないと判断した為、今の内に増やしておこうかなと」

 

 あーあ、これで確実に目を付けられちゃったよ。現に茶柱含め、多くの職員室にいた他の教師も目を見開いてこちらを凝視してるもん。

 

「……ほうSシステムの裏に気付いたか。一応お前のSシステムについての考えを聞いても良いか?」

 

 茶柱さん……口元めちゃくちゃニヤついてますよ。少しキモイかも。なんて言ったら叩かれそうなので辞めておくが、それにしても教師陣からの興味深そうな視線が鬱陶しいので辞めて欲しいところ。ここはなるべく早く話して退散するとしよう。

 

「まず一つ目、この学校の敷地内においてポイントで買えない物はない。これは文字通り、学校の敷地内に存在するものなら何でも購入出来る。例えばテストの点数だったり、テストの過去問、それから上のクラスに上がる権利や、他の生徒を退学にさせる権利など、まぁ上げたら上げたでキリがないですがね」

 

「断言するのだな。自分の考えが間違っているとは思わないのか?」

 

「思いませんよ。だって全て事実ですしね。そして2つ目、来月振り込まれるポイントは10万で固定されてはおらず、生徒達の日々の態度や行動によって変動する。遅刻や欠席などをすれば、生徒達個人が持つポイントとは別の……クラスポイントが差し引かれる事になる。よってクラスの位置もAからDと、上と下で明確に差があり、その差はクラスポイントの多さによって決められている」

 

「……お前は事前にSシステムについて分かっていたのか?」

 

「いいえ、後最後に。生徒達が貰えるポイントはクラスポイントによって決められる。だが、クラスポイントは普段の生活では絶対に増える事がない……まぁ月に何度かテストや、はたまた別の試験の様なもので増やす事が出来る。まぁ、俺の考えはこんな感じですね。他の教師陣の顔を見る限り間違ってない様なので、少し安心しました」

 

 何か俺自ら目立ちに行こうとしてない?ていうか、先からずっと俺の口が思考とは全く逆の事を勝手に発言してたんですけど、待ってめっちゃ怖い。俺の考えとしては、わざと間違った事を言って、期待外れの生徒というレッテルを貰おうとしてたのだが……ほら、目の前の茶柱先生めっちゃ凄い笑みを浮かべてまっせ。

 まぁこの人はAクラスにかなりの執着心があるから、初日でここまで理解してる俺がDクラスにいるという事が余程嬉しいのだろう。

 

「まさか初日でそこまで気付けるとはな……佐藤、この事は決して他の生徒に口外するな。今からそれに関しての契約書を持ってくる。お前にはそれにサインして貰う、これはお願いではなく強制だ」

 

「はぁ……了解です。ですが、なるべく早くしてくださいね。俺も暇ではないんで」

 

 その俺の言葉に頷くと、茶柱は職員室の奥の方へと歩いて行った。

 

 

 

 

「これで良いですか?」

 

 茶柱の言う通りに長々と文章が書かれた契約書に自分の名前をサインをする。この事を口外した場合は退学処置とするとか書いてあるんだけど、こっわ。

 

「あぁ、これで大丈夫だ」

 

 まぁ、口止め料として100万ptも貰った事だし今回の事は+って事で良いかな。

 そのまま俺は職員室から退室し、廊下を歩く。

 

「ん?」

 

 目の前から誰かが歩いて来る。あれは……有栖だ。それに後ろに神室もいるな。もう既にコンビニでの万引きイベントは済んだ後か。

 

「あら、雄二君…こんな所で何をしているのですか?」

 

「ちょっと職員室にな」

 

 そう言うと有栖は目を細めて笑みを浮かべる。

 

「雄二君は既に気付いていたんですね…流石です。私はこれからSシステムについての答え合わせにいくのですが、雄二君が既に済ましているのなら、行く必要もなくなりましたね」

 

「ちょっと言っている意味が分からないのだが」

 

 後ろの神室も有栖の事を意味が分からないと言った風に見つめている。

 

「ふふ、この後は私が雄二君の部屋に行って、そこで雄二君と一緒にSシステムの答え合わせをするという事ですよ。という事で、宜しくお願いしますね!雄二君」

 

 なるほどな。高校入って早々、女の子を自分の部屋に連れ込むなんて……最低ね!というか、神室も有栖に劣らずの美少女だよな。よう実ってホント女性の顔面偏差値高すぎん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ヤンデレを書かせろ〜!!
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