それは、冬の国に誕生した一つの生命(イノチ)だった。
 本来であれば真新しく、無垢なる存在であるはずだった赤子は、摩訶不思議なことに”どこぞの誰か”の記憶を有して誕生した。
 地球の、日本とやらの、記憶。食事ばかりに目を向けてしまうような記憶だったが、別人としての記録と言える、そんな記憶が、アヤックスと呼ばれた少年の中にはあった。ただ、それだけの少年だったのだ。―――…”深淵”に転がり落ちた、あの日までは。


「あっははっ! 俺が何かって? そんなの、自分で確かめてみなよ。」

 夕焼けに溶けるような髪を揺らした青年はあどけない表情に乗せて笑った。あまりにも質問の内容が可笑しかったからだ。
 そして、呻く男の背に足を乗っけたまま、彼は表情から感情をそぎ落として、つまらなさそうに言った。赤に濡れたナイフを指先で弾き、手の上で回す。部下たちが危険ですと制してくるのも聞かず、彼はゆったりと次なる場所へ。これは、少年のようで青年のようで大人のような様々な”面”を持った、そんな青年の物語である。

「あーあ、何処かに俺を楽しませてくれる強敵はいないのだろうか。」

 

――――【注意書き】――――
※ふわっと知識しかありません。
だから、色々なところで「あれれ~?」ってなる可能性があります。

※公子成り代わり
公子タルタリヤが好きで色々書きたかったのに、ふわっとした知識しかないから書けなかったけど、書きたかった欲求を爆発させた「成り代わり」系の物語です。

※成り代わり要素は、そこそこ低めかもしれません。
レシピがふわっと頭に浮かんでくる程度だったり、倫理観が地球の日本よりだったり、原作の公子よりマイルドなのに、貯め込んで溜め込んでためこんだ末に爆発するヤッベェタイプの日本人感性をお持ちなので途端にヤッベェことしたりします。

※家族愛の守り方をぷらすあっと。
家族愛に関しては、わ、わ、わかる~~!!!ってなったので、家族愛(温和派)「俺が守るよ!」から家族愛(過激派)「狂瀾怒濤ッ!」になってもらいました。でもなんか、家族に危害を加えたor危害になりそうな存在の処理を裏でやるとか、わりと普通にやってそうな気がする…(偏見)。

※冒険者やってたり、ファデュイやってたり、コウシやってたりします。
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