ヴォルタを助けてもらって顔を会わせたイグアスくんは脳が破壊されました
続きはないです
――夢を見ていた。
実体のない少女と出逢い、共に旅をし、企業を廃しそして全てを焼き捨てた旅路の夢を。
――夢を見ていた。
戦友と肩を並べ、星を守り、少女の願いのために命の恩人を裏切る旅路の夢を。
――夢を見ていた。
真の救いと偽って張り巡らされた策謀の果て、機械仕掛けの計画の終わりに何が待ち受けているのかを知る夢を。
永い、とても永い夢を見ていた。始まる度に殺し殺され、恨まれ、笑われ、やがては何かを切り捨てる夢。
そうして烏は目を覚ます。
新しい依頼をもたらす
『強化人間レイヴン、通常モードに移行。回線を開きます』
「621……いや、今は正式に名を変えたのだったか、レイヴン」
「知ってはいるだろうがお前とコーラル……C.ルビコニアンであるエアの計画した通り企業連盟はコーラルをただの資源としてではなく新たな顧客、隣人として迎え入れる事となった」
「これはアーキバスのみではなく星外に居を構えるベイラムやタキガワ、ファーロンといった主要メーカー共同での声明がそのうちに発されるだろう」
「私の友人達の願いは叶えられなかったが……お前の選んだ道だ……レイヴン。聞いているか?お前はもう旧型の強化人間ではないんだ、言葉を発して意志を表す。個人間での付き合いには大切なことだ」
「……うん」
「よし、良い返事だ。では改めて内容を伝える、お前の働きによってコーラルはC.ルビコニアンとして多数の制約を課されながらも新たな隣人として歩み始めた。秘密裏に監視を続ける必要は在るが直近の危機はルビコン3にはもう無い」
「お前もアーキバスの元で再調整を受けることで久しく感じていなかった人間としての機能、欲求との付き合い方を学ぶ必要があるだろう」
「……ん」
「そこで、だ。レイヴン、お前にはとある企業グループが管理、運営している専門学校に通ってもらおうと思っている」
「アスティカシア専門学校、ACやMTではなくMSの製造を主とするベネリットグループのお膝元だ」
「表向きはベイラムからの潜入調査依頼と言う形だがこれはルビコン3を纏め上げたお前に対する正当な報酬だ。機体データの収集はレイヴン、お前の思う通りに行え。この依頼の間はルビコン3での活動から離れてゆっくりと羽を休めるといい」
そうして烏は星を出る。
一度は燃えて、闘争と灰の中に埋もれていた世界を抜けて、人であることを取り戻した傭兵はやがて魔女と出会うだろう
その交わりが本来在るべき物語をどう歪めるのか、それはまだ誰も知らない
エアちゃはコーラル代表として企業に出向、戦友くんは解放戦線の融和派を纏めて頑張っている模様
オールマインドちゃん?やっぱりレイヴンにはカテナカッタヨ……