今回はだいぶキィがキモいので、初投稿です。
カフェ、タキオン、ポッケがメインの映画楽しみ
頭頂100cmを超えるマンハッタンカフェのぬいぐるみを作ってそれをトレーナー室にでも置いたら面白いんじゃないか。
ウマ娘の着ぐるみを着ている人物を学園で見かけ、ふとそんなことを考えた。
着ぐるみは作り方がよくわからなかったし、流石に市販の物にはクオリティで負けるけど、まぁデフォルメした感じのぬいぐるみならいけないこともない。こう見えて手先は器用なんだ私は。
思い立ったが吉日、貯めていたバイト代を片手に私はさっそく材料を買うため、商店街へと向かった。
作ろうとするぬいぐるみの大きさが大きさなだけに、布や中綿などの材料を買い揃えたら、大荷物になってしまった。
これなら誰か誘って手伝ってもらった方がよかったかな?
両手にたくさんの荷物を抱えながら帰路についてる最中、何やら商店街で盛り上がっている光景が目に入った。
何だろう、て思って近づくと、どうやら福引き祭りで盛り上がっているらしく、たくさんの人やウマ娘が福引きをするために並んでいた。
私のポケットにも、商品を買った時に一緒に付いてきた福引券が3枚ある。
どうしようかな、やってこうかなぁ。いやでも、やめとこうかな荷物重いし寒いし早く帰って温まりたい。
そう思ってそのままスルーして立ち去ろうとすると、誰かに襟元を掴まれ引っ張られる。
危うく荷物を落としそうになってヒヤヒヤしながら後ろを振り向いたが、誰もいない。
けど、誰もいないおかげで誰が私の襟元を引っ張ったのかなんとなくわかった。
「……やれってこと?えー、私荷物重いから早く帰りたいんだけどなぁ」
私は見えないしこの声がちゃんと届いてるかわからない、カフェのお友だちにそう言うが、彼女は有無を言わさず私を無理矢理列に並ばせた。
こうやって、お友だちが私に干渉してくるのは珍しいかな。
普段は背中を叩いたり、イタズラで私の私物を勝手に移動させたりする程度なのに。ていうか、着いてきていたのか彼女、荷物もってくれないかな。
やれやれ、仕方ないなー。付き合ってあげますかぁ痛い痛いごめんごめん調子にのりましたすいませんほっぺた引っ張らないで。
寒さと暇とお友だちの機嫌を損ねないことに耐えること数十分、体感的には何時間か待ったような気もするけど、ようやく私の番が回ってきた。
「お、キィじゃないか。お前さんも回してくかい?」
「うん、3枚あるから3回まわしてもいいよね」
「いいぜ。ただ、3回やってもいい賞出るかどうかも運次第だけどな」
「言ってなよ」
私は顔見知りの商店街の人に福引券を渡して、無心にレバーを振って抽選器回す。
こういうのは勢いよくやりすぎちゃダメなんだ。落ち着いて回せば結果はついてくるって、どっかの誰かさんが言ってたような気がする。
そして結果は─────。
「残念、はずれ!参加賞のティッシュだよ」
「……まぁ、まだ後2回あるから平気平気」
こういうこともあるよね。福引きなんて運ゲーだし。
私はもう1度レバーを握る。今度は勢いよく振ってガラガラと音が鳴り響くくらい抽選器を回す。
そして、抽選器から出てきた玉の色はさっきとは違う色がでた。
「お、3等賞のにんじん1本おめでと~!」
「うーん、まぁまぁかな」
3等のにんじん1本か。
いっそ2連続でハズレのティッシュを引き当てた方が面白味があるくらいの微妙さ。当たってるだけいいんだけどさ。
私はにんじんを1本もらう。
もし福引券が2枚までしかなかったら、寒さと荷物と暇に耐えた後の報酬がこれだけだと考えると気が狂いそうになるかしれないが、ありがたいことに私にはあと1回のラストチャンスが残っている。
最後の挑戦、私はレバーを握ろうとしたが、私が握るより先にレバーは勝手に回りだした。
ガラガラガラガラガラガラと抽選器が壊れてぶっ飛んでしまうんじゃないかと心配する。
これも彼女の仕業なのかな、見えないから他の見えない何かの仕業かもしれないけどわかんないし彼女のせいと考えとこう。わざわざ私を並ばせるくらいだし、ほんとは彼女がレバーを回したかったのかもしれないし。
「い、今……勝手に抽選器が動いたような……」
「まさかぁ、抽選器が勝手に動くわけないですよ。私が動かしたに決まってるじゃないですか」
「いやだがレバー握っていな……」
「あ、玉出ましたよ。これ何等ですか?」
商店街の人を軽く流して、私は促す。抽選器が出てきた玉は金色で、なんとなく特別感がある。
これは当たりなんじゃないかな。
「な……お、おめでとうございます!特賞の『温泉旅行券』です!」
「おー」
あんなガラガラ回して出るものなんだ。私も今度からあのくらい勢いよくやってみようかな。
商店街の人は、なんだか納得いかないような表情をしているが、それでも特賞が出た事実は変わらないので、温泉旅行券を私に渡す。
温泉旅行券かぁ。そういえば、去年のクリスマスにこのチケットとは別の旅館のだけど温泉旅行券をカフェとトレーナーさんにプレゼントしたのを思い出す。
あのあと、カフェとトレーナーさんはフランスへ行く前に温泉旅行券を使ってくれ旅行に行ってくれたんだけど、自分でプレゼントしといて旅行の間、私は寂しさとかもどかしさとか嫉妬とかで内心複雑で1人悶えながら過ごしていたは内緒だ。多分バレてないと思う。
そんなことを考えながら少し余所見していると、手元からチケットが消えてしまった。
ちゃんと私が手で持ってたはずなので、失くすはずがない。ほんとに消えてしまった。
こういう場合はだいたいお友だち関係だけど、彼女が持っていったのかな?
まぁくじ引きで引き当てたのは彼女だし、彼女の物だから持っていってもいいんだけど、チケット使えるのかな?そんなの使わなくても見えないんだから自由に入りたい放題だと思うけど。
最近は少し理解できたと思ってたけど、カフェと違って、私はまだまだ彼女のことがよくわかんないなぁ。
にんじんを片手に、また重い荷物を抱えながら私は帰路につく。
道中、荷物が何個か宙に浮いてどこかへ飛んでいってしまった怪奇現象に襲われたが、寮の自室へ戻ると飛んでいった荷物が無事置いてあった。
「ありがとう」
※
「で、できた……!」
寮に籠ること2日間、休日全部使って私は頭頂100cmで2頭身デフォルメの、マンハッタンカフェぬいぐるみを完成させた。
型をとって、布を切って縫って、最後に綿を詰める。言葉にすると簡単だけど結構大変だった。
私はまじまじと出来たぬいぐるみ……せっかくだし名前をつけてあげよう……特にパッと思い付かないしカフェちゃんでいいか。
カフェちゃんを眺める。ぱかプチと比べたら流石に荒々しい出来だけど、手作りものだからぱかプチより愛着というものが沸いてくる。
それにしても、初めてでこうも可愛くできるなんて、モデルのカフェがめちゃくちゃ可愛いのは当然だけど、私の隠れた才能が目覚めたのかも!
さっそく、このカフェちゃんをトレーナー室まで運んで2人をびっくりさせよう。
私はカフェちゃんを運ぶために、抱き締める。中身が綿でぎっしりだからとてもフワフワしていて抱き心地がとても良い。
ぬいぐるみを抱き締めるのって、どうしてこうリラックスできるんだろう。寒さや悲しみや醜い嫉妬心も和らげてくれる、そんな効果があるかもしれない。
「ぐへへ……カフェちゃん可愛いなぁ」
せっかく作ったんだし、やっぱりもうちょっとこのフワフワとモフモフを堪能していたい。これを堪能した後にトレーナー室まで運ぼう。
私はベッドにカフェちゃんを連れていき、思いっきり抱き締たる。
「あ~~、癒されるぅ~~」
寮の自室、同室の子も部屋にいないだれも見てない状況で、誰の目も気にしないで、私はぬいぐるみに癒しを求める。
友達のぬいぐるみをベッドで抱き締めてるこの光景を、誰かに見られたらきっとドン引きものだろう。でも、癒されるんだからやめられなーい。私は癒しを求めてるんだ。
ぬいぐるみのカフェちゃんで癒されるんだから、カフェ本人をを抱き締めたらどうなんだろう。やっぱこれより癒されたりするのかな?
でも、流石にキモいかなぁ、キモいよな。ドン引きされるよなぁ。受け入れてはくれるだろうけど、ドン引きされたり距離感が少し空いたらめちゃくちゃへこんじゃう。
頭をぐりぐりと人形に擦り付けながら、キモいよなぁって結論つける。
少し気持ちが落ち着いたしぬいぐるみを持ち上げて、そろそろトレーナー室まで運び出そう。
私はドアを開けた。そこには、チケットをもったカフェが立っていた。
「……」
「……」
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。見られた?見られてるよね?見られちゃったよね?この雰囲気絶対見られてるよね?
まずいまずいまずい。
「……えい」
気まずい空気が流れるなか、カフェは黒い艶やかな毛並みの尻尾で私の顔を軽くパサパサとたたいた。
感想、評価、お気に入りありがとうございます。
次は温泉回です。
以下、キィの簡単なプロフィールです。一応載せときます。
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誕生日 2月10日
身長 164cm
体重 増減なし
学年 高等部
所属寮 美浦寮
得意なこと 多趣味、甘いもの
苦手なこと 争いごと、苦いもの