# 《ゴジラ×僕のヒーローアカデミア 後編》
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あれから。
さらに長い年月が経った。
たぶん。
百年ぐらい。
正確な年数なんて知らない。
俺にとっては。
寝て起きたら時間が過ぎていた。
それだけだ。
現在。
俺はまた山奥の洞窟にいる。
「……」
いや。
別に引きこもっているわけじゃない。
ここが落ち着くんだ。
誰にも邪魔されない。
静か。
暗い。
最高の場所だ。
それに。
前に起きた時。
人間が変な力を使ってきた。
手から炎。
雷。
レーザー。
最初は未来兵器かと思った。
でも違った。
あれ。
人間自身から出ていた。
「……」
人類。
進化したな。
昔は小さな火を作るだけだったのに。
今では自分の身体から力を出す。
面白い。
まあ。
だからと言って。
俺が寝るのを邪魔していい理由にはならないけど。
「……」
寝るか。
次に起きるのは。
また何十年後かな。
そう思った瞬間。
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ドッカン!!!
ガシャァァァン!!!
バキバキバキッ!!!
「……」
……。
何だ?
ドン!!!
ガン!!!
ズドォォォン!!!
「……」
……。
うるさい。
まだ我慢。
ドォォォン!!!
バキッ!!!
「……」
……。
ピキ。
俺の中で。
何かが切れた。
「……」
いや。
待て。
俺は怪獣王だ。
こんなことで怒るなんて。
小さい。
小さいぞ俺。
でも。
寝ている怪獣の前で。
これだけ騒ぐ奴が悪い。
そうだ。
悪いのは向こうだ。
「GRAAAAAAAAAAR」
(ご近所迷惑だろこの野郎!!!)
俺は地面を破壊しながら姿を現す。
そして。
見えた。
巨大な岩みたいな男。
そして。
ピチピチのスーツを着た女。
「……」
……。
あれ?
待て。
この姿。
まさか。
「Mt.レディ……?」
聞いたことがある。
巨大化する女性ヒーロー。
そして。
この世界観。
異能力。
ヒーロー。
まさか。
「……」
俺の転生先。
僕のヒーローアカデミアかよ!!!
いやいやいや。
待て待て。
せめて。
原作開始直前とか。
そういうタイミングにしてくれよ。
なんで俺。
恐竜とか怪獣がいる時代ばっかりなんだよ。
二次元世界に来た意味ある!?
……。
まあ。
そんなことはどうでもいい。
今重要なのは。
俺の眠りを邪魔した奴。
「……」
誰だ。
ぶっ飛ばす。
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群訝山荘。
戦場。
オール・フォー・ワン。
彼は笑っていた。
「まさか……」
目の前に現れた存在。
忘れるはずがない。
日本の歴史。
いや。
世界の歴史に刻まれた怪物。
「ゴジラ……」
かつて。
日本を三度壊滅させた存在。
兵器を無意味にし。
人類に新たな対抗手段を求めさせた怪獣。
ヒーロー制度。
その始まりの原因。
「破壊神」
そして。
異形型の象徴。
「異形の王」
それが。
今。
目の前にいる。
「まさか生きていたとはね」
オール・フォー・ワンは笑う。
「探しても見つからないから死んだと思っていたよ」
腕が変形する。
複数の個性。
力。
速度。
破壊。
全てを組み合わせる。
「でもまあ……」
「ちょうどいい」
「君には消えてもらおう」
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その瞬間。
ゴジラの背びれが光る。
青白い輝き。
それを見たヒーローたちの顔色が変わった。
「……嘘だろ」
「あれは……」
「全員逃げろ!!!」
一人のプロヒーローが叫ぶ。
「アレが来る!!!」
全員知っている。
教科書で。
映像で。
歴史で。
ゴジラが何をする存在なのか。
放射熱線。
怪獣王最大の攻撃。
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「行くぞ」
GRAAAAAAAAAAR
放射熱線。
オール・フォー・ワンの攻撃。
複数の個性を合わせた一撃。
そして。
ゴジラの一撃。
二つの力がぶつかる。
……はずだった。
「なっ……」
押し負ける。
オール・フォー・ワンの身体が吹き飛ぶ。
「ぐっ……!」
地面を何度も跳ねる。
そして。
着弾地点。
巨大な黒い煙が立ち上る。
静寂。
誰も言葉を発せない。
「これが……」
誰かが呟く。
「破壊神……」
ゴジラ。
その名の意味を。
全員が理解した。
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オールマイト。
スターアンドストライプ。
全盛期の二人。
もし今ここにいたとして。
勝てるのか。
誰もが考える。
そして。
答えに辿り着く。
「……」
勝てない。
少なくとも。
真正面からでは。
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ゴジラが振り向く。
ヒーローたちを見る。
敵か。
味方か。
誰にも分からない。
ただ。
一つだけ分かる。
この日。
世界最強のヒーローではなく。
世界最強のヴィランでもなく。
そのどちらにも属さない存在が。
再び現れた。
怪獣王。
ゴジラ。
彼が。
この時代の頂点に立つ存在として。
帰還した。
ゴジラは。
ただそこに立っていた。
攻撃するでもなく。
吠えるでもなく。
ただ。
人類を見ていた。
かつて。
人類はゴジラを恐れた。
破壊する存在として。
災害として。
倒すべき敵として。
だが。
今の人類は知っている。
この存在には意思がある。
怒りがある。
そして。
生きるという本能がある。
怪獣王。
破壊神。
異形の王。
数多の名で呼ばれた存在。
その名は――
ゴジラ。
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この日。
ヒーローの時代に。
新たな存在が刻まれた。
守護者でもない。
悪でもない。
ただ。
己の道を歩む者。
人類は理解する。
この星には。
自分たち以外にも。
頂点に立つ存在がいることを。
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深夜。
ゴジラは海へ向かう。
誰も止めない。
誰も追わない。
ただ。
その巨大な背中を見送る。
そして。
水平線の向こうへ消えていく。
怪獣王は帰った。
次に目覚める時まで。
ちなみにヒロアカ世界で目覚めたゴジラ(オリ主)は他のゴジラのいい所取りの俗に言う「ぼくのかんがえたさいきょうのゴジラ」です。