Lv99の従者、主人に愛されてるけど愛が重い(お前も大概だろと言う話) 作:究極の闇に焼かれた男
追記:深夜テンションで執事したので、内容に関しては人によっては雑に感じるかもしれません。
「パトリック、もうじき俺は死ぬかもしれん」
「部屋に来たと思ったら、いきなりどうしたんだ!? と言うか死ぬってどういう事なんだよ!?」
2月14日の朝、寮の自室で自習を行っていたパトリックの元に突然クロノが訪れると早々に意味の分からない事を告げられていた。
「いきなり死ぬかもしれないだなんて、流石に物騒にも程があるぞ。一先ず何があったのか聞かせてくれ?」
パトリックは努めて冷静に問い掛けると、クロノは小さく頷き返しながら答え始めた。
「因みにだがパトリック、今日が何の日か知っているか?」
「今日? 今日は確か2月14日だから……ああ、バレンタインかの日か」
「そう、バレンタインだ。 つまるところ────俺の命日になる日でもあるんだ」
「待て待て待て、余りに脈絡が無さ過ぎるせいで訳が分からないんだが? それに命日だなんて、縁起でも無いことを言うもんじゃないぞ?」
「普通ならそう思うかもしれないが、俺からすれば現実問題としてバレンタインはある種の血戦とも言える日なんだよ」
「…とりあえず聞くが、どういう事なんだ?」
「お前にも分かり易く答えるなら、毎年バレンタインの日になるとお嬢様からチョコを貰うんだが────────そのチョコを食べた後の記憶が全く無い上に、目が覚めると何故か見知らぬ花畑を目にするんだ」
「は?」
「だからお嬢様から貰ったチョコを食べた後の記憶が全く無い上に、目が覚めると見知らぬ花畑を目にするんだ」
「記憶が無い上に見知らぬ花畑を目にする? いやいやいや、全くもって意味が分からん!?」
「そう思うだろう? だけど残念な事にこれが現実なんだよ。 だからバレンタインは俺にとって命懸けの血戦なんだ!」
余りにも予想外な発言にパトリックは頭を抱えるも、それが全て事実だと悲壮感漂う表情ではっきりと告げるクロノ。
(そもそもの話だが、ユミエラの手作りチョコを貰えるのは2人の仲からして納得出来る。 なのに食べた後の記憶が無いどころか危うく見知らぬ花畑に立っているってどういう状況なんだよ!? それってアレか!? 所謂あの世的なやつに逝きかけてるんじゃないのか!? それを毎年って、バレンタインってそんなに命懸けだったか!?)
「だからこそパトリック、お前に頼みたいことなんだが──今日だけで良いから匿ってください」
「すまん。 こればかりは俺にもどうする事も出来ない。 頼むなら他を当たってくれ」
クロノの頼みに対してパトリックは命の危険を感じ取り、半ば反射的にクロノの頼みを断った。
「そこを何とか頼むパトリック! お前以外に頼れる友人は他にはいないんだよ!?」
「無理だ、俺にはどうする事も出来ない!? むしろユミエラからチョコを貰えるんだから有難く逝ってこい!!」
「嫌だ、こんなところで俺は死ぬ訳にはいかないんだ!?」
「諦めろ!? そもそもユミエラ相手にお前を匿うなんて普通に考えて無理な話だろうが!? ユミエラのことだ、お前が何処にいようとも直ぐに見つけ出すに決まってる」
「そこをなんとか!?」
「諦め…っ!?」
クロノに対して言葉を返そうとしたパトリックだったが、突然黙り込みはじめる。
「ど、どうしたんだパトリック?」
突然黙り込んだパトリックの様子にクロノは思わず聞き返すと、パトリックはクロノの背後にある扉へと指を指した。
それに釣られてクロノは背後の扉の方に振り返ると、そこには扉の隙間からジッと見詰めてくるユミエラの姿があった。
ユミエラの視線はクロノへと注がれており、その事にクロノはガクガクと震え出す。
そんなクロノの様子を見てパトリックは悟った。
(クロノ……どうか安らかに眠れ)
そう心の中でクロノに対し十字を切ると、扉を開けて入ってきたユミエラに首根っこを掴まれたクロノはそのまま扉の外へと引きずられて行くのだった。
その日の夕方、寮内に1人の少年らしき人物の断末魔に似た声が響き渡り"バレンタインの断末魔"として暫くのあいだ噂されるのだった。
因みにユミエラから渡されたチョコを食べたクロノは数日間のあいだ、壊れたブリキ人形の様になっていたという。
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ユミエラとのデート
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幼少期のクロノとユミエラ
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パトリックのお悩み相談inクロノ
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クロノVS三馬鹿
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ひかまほ世界のユミエラとクロノ